43 / 196
本編
23
しおりを挟む
「アレン、ジョーヌ平気になったのか?
それだけじゃない。普通に野菜食べれてるじゃないか?」
ラインハルトさんは驚いている。
「あぁ、トオルが作ったのは平気みたいだ。」
「だろ?だからトオルにはここでアレンのご飯作って貰わないと困るんだよ。」
ヴェインさんがラインハルトさんに伝えている。
あ、だからさっき確定って言ってたのかな?
「愛の力は偉大だな。」
「ああ…。全くだ。まぁ、とうの作った本人が理解してないからなぁ。」
「無自覚にあんなイチャイチャしてるのか?
流石にびっくりだぞ。」
2人がヒソヒソ話していた。
なんか、悪口言われてる気がした…。
2人も何か話しながらではあるがちゃんとご飯をたべてくれている。
それにヴェインさんと顔をよせながら話しているラインハルトさんはちょっとだけ顔が赤くて嬉しそうだ。
ほほぅ?
そう言うことか。
ヴェインさんが、マッシュポテトが口あたりが良くて美味しいって喜んでて、こっちをチラ見してくるラインハルトさんの顔に「今度作り方を教えてくれ」って書いてある気がした。
チラっとアレンさんをみる。
アレンさんは、もう既に完食している。
早っ……。
2人の(主にラインハルトさんの)邪魔をしないように小さな声でアレンさんに話しかける。
「全部食べれたんだね。」
「トオル、美味かった……。ん?なんで小声なんだ?」
俺に合わせアレンさんも小声だ。
「ありがとう!量足りた?いや、なんか、ラインハルトさんの邪魔したら可哀想かなって。」
「俺のやつ全部多くしてくれてただろ?
おかげでおなかいっぱいだ。ありがとうな。」
そこでチラッとラインハルトさん達を見て納得したように頷く。
「ヴェインのやつが鈍感?だからなぁ。
もう、10年以上の片思いなんじゃないか?」
「野菜食べれてよかったね。
え!?10年以上?ヴェインさん鈍感過ぎでしょ?」
「お前が言うな!」
っておでこを指でトンってされた。解せぬ。
「トオルが作った料理は、野菜って感じがしないからな。
俺が今まで食べてきた野菜は、青臭くて泥臭くてとても食いものって感じがしなかった。」
アレンさんは、何故か悲しそうな苦しそうな顔でそんなことをいう。
「トオルは、料理の天才だな。
これからも毎日俺にご飯を作ってくれないか?」
天才って……。
褒められたのが気恥しかった。
「ありがとう。
うん、もちろんいいよ。
俺ももっとアレンに料理食べて欲しい!
でも、毎日作ってくれってなんか、プロポーズみたいだね?」
ちょっと恥ずかしくて茶化してみる。
「そう言う意味でだって言ったら信じるか?」
突然、アレンさんが真剣な顔になる。
「え、え!?
ア、アレンなに言ってるの……。」
ついつい声が大きくなってしまい、ヴェインさんがこっちを見る。
あ、ラインハルトさんごめんなさい……。
「お?アレンもうたべおわっちゃったのか?野菜はすっかり平気になったんだな!」
アレンさんが、はぁ……。ってため息をついたのがわかった。
アレンさんがあんな冗談言うから……。
「トオル、あとでお前の部屋行くからちゃんと俺の話覚えておけよ?」
アレンさんがまた声を潜めて俺だけに伝えてきた。
え?え?………。
「あぁ、トオルのおかげだな。」
「トオルくん、どれも凄く美味しい!
いっそ騎士団じゃなくて俺の家で働かないか?」
ラインハルトさんが褒めてくれた。
「「だめだ!」」
アレンさんとヴェインさんが声を揃えて言うから笑ってしまった。
「まぁ、そうだよな。
ま、俺はしばらくここにお世話になるからトオルくんの料理食べれるし別にいいんだけどな。
それにしても見たことない料理ばっかりだな。
キッシュってやつか?俺はこれが1番好きだな!
フワフワトロトロで外がホロホロ崩れる食感が最高に美味しい。
また作ってくれないか?
トオルくん若いのに本当に凄いな!」
なんて、無邪気な笑顔で言ってくる………。
ヴェインさんとアレンさんは、当然爆笑していた。
2人ともひどいよ……。
「ラインハルト様、俺、24歳です。」
「本当に同い年なのか?絶対嘘だろ!」
ラインハルトさんはキョトンとした顔で2人に確認をとる。
「まぁ、そう思うよな。
確かめるすべがないから自称24だな。」
ヴェインさんひどい……。
アレンさんも笑ってないで否定してよ……。
そんなこんなで異世界初めての料理は、皆に受け入れて貰えたようだ。
ちなみにヴェインさんは、ニョッキもお気に入りだったらしい。
じゃがいも料理が好きなのかな?
パンがボソボソで苦手だから毎日これがいいって言ってた。
早く天然酵母を作らなくては…。
みんなでワイワイしながら食べる食事は本当に久しぶりで楽しかった。
それこそ、母が生きていた頃ぶりだろうか。
「食事は食楽。料理は名脇役であれ。」って師匠が言ってた意味がわかった気がした。
それだけじゃない。普通に野菜食べれてるじゃないか?」
ラインハルトさんは驚いている。
「あぁ、トオルが作ったのは平気みたいだ。」
「だろ?だからトオルにはここでアレンのご飯作って貰わないと困るんだよ。」
ヴェインさんがラインハルトさんに伝えている。
あ、だからさっき確定って言ってたのかな?
「愛の力は偉大だな。」
「ああ…。全くだ。まぁ、とうの作った本人が理解してないからなぁ。」
「無自覚にあんなイチャイチャしてるのか?
流石にびっくりだぞ。」
2人がヒソヒソ話していた。
なんか、悪口言われてる気がした…。
2人も何か話しながらではあるがちゃんとご飯をたべてくれている。
それにヴェインさんと顔をよせながら話しているラインハルトさんはちょっとだけ顔が赤くて嬉しそうだ。
ほほぅ?
そう言うことか。
ヴェインさんが、マッシュポテトが口あたりが良くて美味しいって喜んでて、こっちをチラ見してくるラインハルトさんの顔に「今度作り方を教えてくれ」って書いてある気がした。
チラっとアレンさんをみる。
アレンさんは、もう既に完食している。
早っ……。
2人の(主にラインハルトさんの)邪魔をしないように小さな声でアレンさんに話しかける。
「全部食べれたんだね。」
「トオル、美味かった……。ん?なんで小声なんだ?」
俺に合わせアレンさんも小声だ。
「ありがとう!量足りた?いや、なんか、ラインハルトさんの邪魔したら可哀想かなって。」
「俺のやつ全部多くしてくれてただろ?
おかげでおなかいっぱいだ。ありがとうな。」
そこでチラッとラインハルトさん達を見て納得したように頷く。
「ヴェインのやつが鈍感?だからなぁ。
もう、10年以上の片思いなんじゃないか?」
「野菜食べれてよかったね。
え!?10年以上?ヴェインさん鈍感過ぎでしょ?」
「お前が言うな!」
っておでこを指でトンってされた。解せぬ。
「トオルが作った料理は、野菜って感じがしないからな。
俺が今まで食べてきた野菜は、青臭くて泥臭くてとても食いものって感じがしなかった。」
アレンさんは、何故か悲しそうな苦しそうな顔でそんなことをいう。
「トオルは、料理の天才だな。
これからも毎日俺にご飯を作ってくれないか?」
天才って……。
褒められたのが気恥しかった。
「ありがとう。
うん、もちろんいいよ。
俺ももっとアレンに料理食べて欲しい!
でも、毎日作ってくれってなんか、プロポーズみたいだね?」
ちょっと恥ずかしくて茶化してみる。
「そう言う意味でだって言ったら信じるか?」
突然、アレンさんが真剣な顔になる。
「え、え!?
ア、アレンなに言ってるの……。」
ついつい声が大きくなってしまい、ヴェインさんがこっちを見る。
あ、ラインハルトさんごめんなさい……。
「お?アレンもうたべおわっちゃったのか?野菜はすっかり平気になったんだな!」
アレンさんが、はぁ……。ってため息をついたのがわかった。
アレンさんがあんな冗談言うから……。
「トオル、あとでお前の部屋行くからちゃんと俺の話覚えておけよ?」
アレンさんがまた声を潜めて俺だけに伝えてきた。
え?え?………。
「あぁ、トオルのおかげだな。」
「トオルくん、どれも凄く美味しい!
いっそ騎士団じゃなくて俺の家で働かないか?」
ラインハルトさんが褒めてくれた。
「「だめだ!」」
アレンさんとヴェインさんが声を揃えて言うから笑ってしまった。
「まぁ、そうだよな。
ま、俺はしばらくここにお世話になるからトオルくんの料理食べれるし別にいいんだけどな。
それにしても見たことない料理ばっかりだな。
キッシュってやつか?俺はこれが1番好きだな!
フワフワトロトロで外がホロホロ崩れる食感が最高に美味しい。
また作ってくれないか?
トオルくん若いのに本当に凄いな!」
なんて、無邪気な笑顔で言ってくる………。
ヴェインさんとアレンさんは、当然爆笑していた。
2人ともひどいよ……。
「ラインハルト様、俺、24歳です。」
「本当に同い年なのか?絶対嘘だろ!」
ラインハルトさんはキョトンとした顔で2人に確認をとる。
「まぁ、そう思うよな。
確かめるすべがないから自称24だな。」
ヴェインさんひどい……。
アレンさんも笑ってないで否定してよ……。
そんなこんなで異世界初めての料理は、皆に受け入れて貰えたようだ。
ちなみにヴェインさんは、ニョッキもお気に入りだったらしい。
じゃがいも料理が好きなのかな?
パンがボソボソで苦手だから毎日これがいいって言ってた。
早く天然酵母を作らなくては…。
みんなでワイワイしながら食べる食事は本当に久しぶりで楽しかった。
それこそ、母が生きていた頃ぶりだろうか。
「食事は食楽。料理は名脇役であれ。」って師匠が言ってた意味がわかった気がした。
38
お気に入りに追加
5,582
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ブラッドフォード卿のお気に召すままに~~腹黒宰相は異世界転移のモブを溺愛する~~
ゆうきぼし/優輝星
BL
異世界転移BL。浄化のため召喚された異世界人は二人だった。腹黒宰相と呼ばれるブラッドフォード卿は、モブ扱いのイブキを手元に置く。それは自分の手駒の一つとして利用するためだった。だが、イブキの可愛さと優しさに触れ溺愛していく。しかもイブキには何やら不思議なチカラがあるようで……。
*マークはR回。(後半になります)
・ご都合主義のなーろっぱです。
・攻めは頭の回転が速い魔力強の超人ですがちょっぴりダメンズなところあり。そんな彼の癒しとなるのが受けです。癖のありそうな脇役あり。どうぞよろしくお願いします。
腹黒宰相×獣医の卵(モフモフ癒やし手)
・イラストは青城硝子先生です。

獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

平民男子と騎士団長の行く末
きわ
BL
平民のエリオットは貴族で騎士団長でもあるジェラルドと体だけの関係を持っていた。
ある日ジェラルドの見合い話を聞き、彼のためにも離れたほうがいいと決意する。
好きだという気持ちを隠したまま。
過去の出来事から貴族などの権力者が実は嫌いなエリオットと、エリオットのことが好きすぎて表からでは分からないように手を回す隠れ執着ジェラルドのお話です。
第十一回BL大賞参加作品です。
余命僅かの悪役令息に転生したけど、攻略対象者達が何やら離してくれない
上総啓
BL
ある日トラックに轢かれて死んだ成瀬は、前世のめり込んでいたBLゲームの悪役令息フェリアルに転生した。
フェリアルはゲーム内の悪役として15歳で断罪される運命。
前世で周囲からの愛情に恵まれなかった成瀬は、今世でも誰にも愛されない事実に絶望し、転生直後にゲーム通りの人生を受け入れようと諦観する。
声すら発さず、家族に対しても無反応を貫き人形のように接するフェリアル。そんなフェリアルに周囲の過保護と溺愛は予想外に増していき、いつの間にかゲームのシナリオとズレた展開が巻き起こっていく。
気付けば兄達は勿論、妖艶な魔塔主や最恐の暗殺者、次期大公に皇太子…ゲームの攻略対象者達がフェリアルに執着するようになり…――?
周囲の愛に疎い悪役令息の無自覚総愛されライフ。
※最終的に固定カプ

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている
迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。
読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)
魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。
ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。
それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。
それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。
勘弁してほしい。
僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる