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本編
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ヴェインさんの案内で厨房に向かった。
途中、ヴェインさんがその格好は目立つからと騎士見習いが普段着ている服を持って来てくれた。
見習いのカイルと言う子が貸してくれたらしい。
今度お礼を言わないと。
ちなみにカイルくんは14歳だって……。
ピッタリだったんだけど……。
「うぁ!厨房広い!」
厨房に入るとレストランのキッチンくらいの広さがあった。
設備はあまり期待していなかったが
8個も火口があるし、オーブンもあった。
水道もしっかりとある。
見習い騎士の子たちがご飯の準備をしている。例のカイルくんは居ないみたいだ。
話は伝わっているらしく場所を空けてくれる。
「少しお邪魔しますね。」
声をかけてから厨房に入る。
冷蔵庫は、隣の部屋が冷蔵室、冷凍室になっていて食材が入っていた。
全て魔石を利用したものらしい。
魔石とは、魔物の体内に出来る魔力の塊みたいなことを言われた。
火口やオーブン、水道は魔力を通すことで使えるらしいんだけど、俺、魔力あんのかな…。
明日ヴェインさんが調べてくれるみたいだから今日は、ヴェインさんとアレンさんに手伝って貰うことにした。
団長と副団長に手伝ってもらうってかなり恐れ多いよな…。
まぁ、今日は、試験も兼ねてるし仕方ないか……。
見習い騎士の子達も心無しか緊張しているようだった。
冷蔵室の食材を眺めながら何を作るか考える。
日本と似た食材もあるし、見たことない食材もある。
例えば、土の塊みたいな野菜。
アレンさんが出してくれた俺の荷物から包丁を取り出し切ってみる。
「トオル、その包丁は?」
「向こうで使ってた包丁なんだ!
荷物に入ってて。」
「見事な包丁だな。
それに手入れが行き届いている。」
「ありがとう…。」
アレンさんと同じ反応をヴェインさんがしていた。
切ってみた土の塊の中は綺麗な黄色だった。
少しかじってみる。
あ、ビーツみたいな味だ。
ちなみにアレンさんは、これが1番苦手らしい。
まぁ、土臭いもんね…。
あとは、じゃがいもも見つけた。
とりあえず付け合せとスープを準備しながら考えるか。
「何を作るんだ?」
アレンさんが目を輝かせて聞いてくる。
「んー、何にしよう。とりあえず、スープと付け合せを。あ、マッシュポテトのついでにニョッキを作ろうかな。
メインは、ポークソテー、キッシュも作ろうかな。」
「知ってる料理の名前が何も無い……。
あ、トオル、せっかくだから、そのジョーヌも使え。」
とニヤニヤしながらヴェインさんが言ってくる。
「やっぱりそうだよねぇ。
あ、これ、ジョーヌって言うんだ。わかった。」
アレンさんがうなだれていた。
ジョーヌ……黄色か。
まんまだな…。
ジョーヌを皮ごとよく洗い、ビネガーと塩と水の入った鍋に入れて煮込む。
。
蓋をしてしまうと土の匂いが残ってしまうから蓋はなしで。
じゃがいもは、皮をむいて大きめに切り、塩と水の入った鍋に入れて茹でていく。
「水からやるのか?
お湯に入れた方が早くないのか?」
ヴェインさんが聞いてくる。
「うん、水からじゃないと美味しくならないんだよ。俺の師匠の教えで料理は手間ひまをかけた分だけ美味しくなるって。」
「そういうもんなのか。」
どちらも水から茹でるのが基本だ。
特にじゃがいもは、温度がゆっくり上がる過程でデンプンが糖に変わって甘くなる。
大きめに切ったのは水分をあまり吸わせないためでもある。
水っぽくなってしまったらせっかくのじゃがいもの味が台無しになってしまうから。
大きい鍋に水を張り
大量の玉ねぎ、にんじんもどき、燻製肉を賽の目に切ったものをいれ火にかける。
「そんなに野菜を使うのか?」
アレンさんが聞いてくる。
アレンさん、心の声が副音声で漏れてるよ?
「スープだよ!
いっぱい作るから他の騎士さん達にもあげてね。」
そう言うと見習い騎士の子達は凄く喜んでくれた。
途中、ヴェインさんがその格好は目立つからと騎士見習いが普段着ている服を持って来てくれた。
見習いのカイルと言う子が貸してくれたらしい。
今度お礼を言わないと。
ちなみにカイルくんは14歳だって……。
ピッタリだったんだけど……。
「うぁ!厨房広い!」
厨房に入るとレストランのキッチンくらいの広さがあった。
設備はあまり期待していなかったが
8個も火口があるし、オーブンもあった。
水道もしっかりとある。
見習い騎士の子たちがご飯の準備をしている。例のカイルくんは居ないみたいだ。
話は伝わっているらしく場所を空けてくれる。
「少しお邪魔しますね。」
声をかけてから厨房に入る。
冷蔵庫は、隣の部屋が冷蔵室、冷凍室になっていて食材が入っていた。
全て魔石を利用したものらしい。
魔石とは、魔物の体内に出来る魔力の塊みたいなことを言われた。
火口やオーブン、水道は魔力を通すことで使えるらしいんだけど、俺、魔力あんのかな…。
明日ヴェインさんが調べてくれるみたいだから今日は、ヴェインさんとアレンさんに手伝って貰うことにした。
団長と副団長に手伝ってもらうってかなり恐れ多いよな…。
まぁ、今日は、試験も兼ねてるし仕方ないか……。
見習い騎士の子達も心無しか緊張しているようだった。
冷蔵室の食材を眺めながら何を作るか考える。
日本と似た食材もあるし、見たことない食材もある。
例えば、土の塊みたいな野菜。
アレンさんが出してくれた俺の荷物から包丁を取り出し切ってみる。
「トオル、その包丁は?」
「向こうで使ってた包丁なんだ!
荷物に入ってて。」
「見事な包丁だな。
それに手入れが行き届いている。」
「ありがとう…。」
アレンさんと同じ反応をヴェインさんがしていた。
切ってみた土の塊の中は綺麗な黄色だった。
少しかじってみる。
あ、ビーツみたいな味だ。
ちなみにアレンさんは、これが1番苦手らしい。
まぁ、土臭いもんね…。
あとは、じゃがいもも見つけた。
とりあえず付け合せとスープを準備しながら考えるか。
「何を作るんだ?」
アレンさんが目を輝かせて聞いてくる。
「んー、何にしよう。とりあえず、スープと付け合せを。あ、マッシュポテトのついでにニョッキを作ろうかな。
メインは、ポークソテー、キッシュも作ろうかな。」
「知ってる料理の名前が何も無い……。
あ、トオル、せっかくだから、そのジョーヌも使え。」
とニヤニヤしながらヴェインさんが言ってくる。
「やっぱりそうだよねぇ。
あ、これ、ジョーヌって言うんだ。わかった。」
アレンさんがうなだれていた。
ジョーヌ……黄色か。
まんまだな…。
ジョーヌを皮ごとよく洗い、ビネガーと塩と水の入った鍋に入れて煮込む。
。
蓋をしてしまうと土の匂いが残ってしまうから蓋はなしで。
じゃがいもは、皮をむいて大きめに切り、塩と水の入った鍋に入れて茹でていく。
「水からやるのか?
お湯に入れた方が早くないのか?」
ヴェインさんが聞いてくる。
「うん、水からじゃないと美味しくならないんだよ。俺の師匠の教えで料理は手間ひまをかけた分だけ美味しくなるって。」
「そういうもんなのか。」
どちらも水から茹でるのが基本だ。
特にじゃがいもは、温度がゆっくり上がる過程でデンプンが糖に変わって甘くなる。
大きめに切ったのは水分をあまり吸わせないためでもある。
水っぽくなってしまったらせっかくのじゃがいもの味が台無しになってしまうから。
大きい鍋に水を張り
大量の玉ねぎ、にんじんもどき、燻製肉を賽の目に切ったものをいれ火にかける。
「そんなに野菜を使うのか?」
アレンさんが聞いてくる。
アレンさん、心の声が副音声で漏れてるよ?
「スープだよ!
いっぱい作るから他の騎士さん達にもあげてね。」
そう言うと見習い騎士の子達は凄く喜んでくれた。
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