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本編
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「んっ……んん…」
「トオル起きたのか?」
アレンさんの声がかかる。
あれ?おれ?
目を開けると馬に乗っていた。
アレンさんに後ろから抱きしめられるように乗せられていて一定のリズムでパカパカと進んでる。
辺りはさっきまでの記憶とは違い草原のような平地を進んでいた。
「あ、すみません、助けてもらったのに眠りこけてて…。
それで今ってどういう状況ですか?」
慌てて、アレンさんに謝り状況を聞く。
「大丈夫だ。俺が寝てていいって言ったんだから。
声、出るようになったんだな!
よかった…。
状況もなにも、見ての通りだ。
森を抜ける間にトオルが寝てしまってね。
森を出てからは俺が乗ってきた馬に乗って移動してるんだ。
あと、30分くらいで街に着くから今日はそこに泊まって明日王都に帰ろうと思うがそれでもいいか?」
アレンさんは爽やかな笑顔で答えてくれた。
う、この距離のイケメンの笑顔は凄いな…
「はい。俺は大丈夫です。
あ、俺、お金とか多分持ってなくてお礼とか出来ないです…。」
お金がない訳では無いがどう考えても日本じゃないだろ…
多分財布の中の諭吉さんやら英世さんは使えない気がする…
「お礼なんて気にするな。
お陰様でお金にはそこまで困ってないしな。それより、どうしてあんな所で倒れてたのか聞いてもいいか?」
「えっと……それが俺もよく分からなくて…
そもそも、ここって何処ですか?
日本じゃないてすよね?」
ニホン?
アレンさんは、俺の言葉を呟き返しながら困惑していた。
「ここは、国の名前で言うならイェーガー王国だな。
イェーガー王国は、このブレンデッド大陸の中で1番大きい国だ。
今から向かう街は知らずの森と王都の途中にある街でティフィンって街だ。
すまないがニホンっていう国?は聞いたことないな。もしかしてトオルは渡り人なのか?」
「渡り人?なんですか?それ?」
イェーガーなんて国、地球上にあっただろうか?なんか、ドイツのお酒みたいな名前だな。そもそも、ブレンデッド大陸なんて大陸も知らないし、魔法なんて無かった。
あれか?もしかして、異世界転移ってやつか?あ、でも、電車に轢かれて死んだはずだから転生が正しいのだろうか?
「渡り人って言うのは、なんというか、古い童話に出てくる話でな、こことは違う世界から来てしまった人のことらしい。
まぁ、おとぎ話みたいなものだが 」
「え?じゃあ、他にも俺と同じ世界の人がいるってことですか?」
その人に会えたら帰る方法が分かるかもしれない……
まて、俺は帰りたいのか?
家族も居なく、辛い毎日がしかないあの世界へ
心残りがあるとすれば良くしてくれたシェフになにもお礼を言えなかったことだろうか?
それ以外は特にない。
父に誓った約束は、別に何処でも果たせるし……
「いや、残念ながら今まで出会ったことはないな。
居たら俺のところに報告が来ないわけがないし、昔の話であっても聞いたことがない。
力になれなくてすまない……」
アレンさんは、悔しそうな顔で呟いた。
やばい、アレンさんが悪いわけじゃないのに…なんでだろう、出会ったばかりなのにこの人には笑ってて欲しいなと思った。
話を変えるために違う話題を考える。
「いや、気にしないでください。
別に家族がいる訳でもないので…
それよりも、俺に報告が来ないわけが無いってことは、もしかしてアレンさん凄く偉い人だったりしますか?」
彼の暗い顔が少しでも明るくなればいいと思い、冗談交じりに言ってみた。
「……。
すまない、トオルの方が辛いはずなのに気を使わせてしまったな。
そこまで偉い訳ではないぞ?ただの雑用係みたいなものさ一応王都で騎士をしているんだ。だから、仕事柄色んな情報が入ってくる。」
「騎士?かっこいいですね!
剣とか使って戦うんですか?」
素直に思ったことを言っただけなのにアレンさんが少し恥ずかしそうに顔を赤らめてはにかんだ。
「かっこいいかどうかはわからんが、まぁそんな感じだな。
あとは、魔法もつかうぞ?」
「魔法?あ、そう言えば水出してくれましたよね!凄く美味しかったです。
魔法かぁ、俺の世界には魔法なんて無かったのでイメージが湧かないですけど…」
魔法と言えば、ゲームやアニメに出てくる創作物の話だ。
母は、料理は魔法と言っていたが…笑
「魔法がない世界か。
それこそ俺には考えられんな。
魔法が無いと火をつけたり水を出したり、光をつけたり大変じゃないか?
あ、あと、もっと気楽に喋ってくれていいんだぞ?」
「あ、いや、魔法の代わりに科学っていうのが発達していたのでそんな不便は無かったです。
アレンさんの方が年上だろうし、助けて貰ってお世話になってる身なので…」
「カガク?そうか不思議な話だな。
そんなこと気にしなくていいのに。
俺は28だ、トオルは?」
「俺は24です。」
「24!? 」
「な、なんですか?」
「い、いや、すまない16くらいだと思っていたから……
それでも、硬いのはあまり得意じゃないんだ、じゃあ、助けたお礼としてもっと気楽に喋ってくれ。あと、トオルの話をもっと聞かせてくれればそれでいい。」
確かに自分は、歳の割には童顔で未だにお酒を買う時に年齢確認されてしまう…
わかってはいるつもりだが流石にショックだ……。
「俺の話なんて聞いてお礼になるんですか?」
「あぁ、トオルのこともっと教えてくれ。」
優しい声でアレンさんがそう言ってくる。
え?なんか口説かれてるみたいで恥ずかしくなってきた。
相手は男だぞ…
イケメンでイケボの破壊力やばいな。
男の俺でもドキッとしちゃったじゃないか…
「アレンさんがそれでいいなら…
でも、それじゃナンパみたいですよ?」
恥ずかしくなり俯きながら茶化してみる。
今、絶対に顔が赤い気がする。
向かい合ってなくてよかった…。
「アレンだ。」
「え?」
「アレンでいい。」
また、優しい声で言い直された。
「え、えっと、アレン…」
「あぁ、それでいい」
後ろから抱きしめられながら優しい声でそう言われ何故だか鼓動が早くなった気がした。
「トオル起きたのか?」
アレンさんの声がかかる。
あれ?おれ?
目を開けると馬に乗っていた。
アレンさんに後ろから抱きしめられるように乗せられていて一定のリズムでパカパカと進んでる。
辺りはさっきまでの記憶とは違い草原のような平地を進んでいた。
「あ、すみません、助けてもらったのに眠りこけてて…。
それで今ってどういう状況ですか?」
慌てて、アレンさんに謝り状況を聞く。
「大丈夫だ。俺が寝てていいって言ったんだから。
声、出るようになったんだな!
よかった…。
状況もなにも、見ての通りだ。
森を抜ける間にトオルが寝てしまってね。
森を出てからは俺が乗ってきた馬に乗って移動してるんだ。
あと、30分くらいで街に着くから今日はそこに泊まって明日王都に帰ろうと思うがそれでもいいか?」
アレンさんは爽やかな笑顔で答えてくれた。
う、この距離のイケメンの笑顔は凄いな…
「はい。俺は大丈夫です。
あ、俺、お金とか多分持ってなくてお礼とか出来ないです…。」
お金がない訳では無いがどう考えても日本じゃないだろ…
多分財布の中の諭吉さんやら英世さんは使えない気がする…
「お礼なんて気にするな。
お陰様でお金にはそこまで困ってないしな。それより、どうしてあんな所で倒れてたのか聞いてもいいか?」
「えっと……それが俺もよく分からなくて…
そもそも、ここって何処ですか?
日本じゃないてすよね?」
ニホン?
アレンさんは、俺の言葉を呟き返しながら困惑していた。
「ここは、国の名前で言うならイェーガー王国だな。
イェーガー王国は、このブレンデッド大陸の中で1番大きい国だ。
今から向かう街は知らずの森と王都の途中にある街でティフィンって街だ。
すまないがニホンっていう国?は聞いたことないな。もしかしてトオルは渡り人なのか?」
「渡り人?なんですか?それ?」
イェーガーなんて国、地球上にあっただろうか?なんか、ドイツのお酒みたいな名前だな。そもそも、ブレンデッド大陸なんて大陸も知らないし、魔法なんて無かった。
あれか?もしかして、異世界転移ってやつか?あ、でも、電車に轢かれて死んだはずだから転生が正しいのだろうか?
「渡り人って言うのは、なんというか、古い童話に出てくる話でな、こことは違う世界から来てしまった人のことらしい。
まぁ、おとぎ話みたいなものだが 」
「え?じゃあ、他にも俺と同じ世界の人がいるってことですか?」
その人に会えたら帰る方法が分かるかもしれない……
まて、俺は帰りたいのか?
家族も居なく、辛い毎日がしかないあの世界へ
心残りがあるとすれば良くしてくれたシェフになにもお礼を言えなかったことだろうか?
それ以外は特にない。
父に誓った約束は、別に何処でも果たせるし……
「いや、残念ながら今まで出会ったことはないな。
居たら俺のところに報告が来ないわけがないし、昔の話であっても聞いたことがない。
力になれなくてすまない……」
アレンさんは、悔しそうな顔で呟いた。
やばい、アレンさんが悪いわけじゃないのに…なんでだろう、出会ったばかりなのにこの人には笑ってて欲しいなと思った。
話を変えるために違う話題を考える。
「いや、気にしないでください。
別に家族がいる訳でもないので…
それよりも、俺に報告が来ないわけが無いってことは、もしかしてアレンさん凄く偉い人だったりしますか?」
彼の暗い顔が少しでも明るくなればいいと思い、冗談交じりに言ってみた。
「……。
すまない、トオルの方が辛いはずなのに気を使わせてしまったな。
そこまで偉い訳ではないぞ?ただの雑用係みたいなものさ一応王都で騎士をしているんだ。だから、仕事柄色んな情報が入ってくる。」
「騎士?かっこいいですね!
剣とか使って戦うんですか?」
素直に思ったことを言っただけなのにアレンさんが少し恥ずかしそうに顔を赤らめてはにかんだ。
「かっこいいかどうかはわからんが、まぁそんな感じだな。
あとは、魔法もつかうぞ?」
「魔法?あ、そう言えば水出してくれましたよね!凄く美味しかったです。
魔法かぁ、俺の世界には魔法なんて無かったのでイメージが湧かないですけど…」
魔法と言えば、ゲームやアニメに出てくる創作物の話だ。
母は、料理は魔法と言っていたが…笑
「魔法がない世界か。
それこそ俺には考えられんな。
魔法が無いと火をつけたり水を出したり、光をつけたり大変じゃないか?
あ、あと、もっと気楽に喋ってくれていいんだぞ?」
「あ、いや、魔法の代わりに科学っていうのが発達していたのでそんな不便は無かったです。
アレンさんの方が年上だろうし、助けて貰ってお世話になってる身なので…」
「カガク?そうか不思議な話だな。
そんなこと気にしなくていいのに。
俺は28だ、トオルは?」
「俺は24です。」
「24!? 」
「な、なんですか?」
「い、いや、すまない16くらいだと思っていたから……
それでも、硬いのはあまり得意じゃないんだ、じゃあ、助けたお礼としてもっと気楽に喋ってくれ。あと、トオルの話をもっと聞かせてくれればそれでいい。」
確かに自分は、歳の割には童顔で未だにお酒を買う時に年齢確認されてしまう…
わかってはいるつもりだが流石にショックだ……。
「俺の話なんて聞いてお礼になるんですか?」
「あぁ、トオルのこともっと教えてくれ。」
優しい声でアレンさんがそう言ってくる。
え?なんか口説かれてるみたいで恥ずかしくなってきた。
相手は男だぞ…
イケメンでイケボの破壊力やばいな。
男の俺でもドキッとしちゃったじゃないか…
「アレンさんがそれでいいなら…
でも、それじゃナンパみたいですよ?」
恥ずかしくなり俯きながら茶化してみる。
今、絶対に顔が赤い気がする。
向かい合ってなくてよかった…。
「アレンだ。」
「え?」
「アレンでいい。」
また、優しい声で言い直された。
「え、えっと、アレン…」
「あぁ、それでいい」
後ろから抱きしめられながら優しい声でそう言われ何故だか鼓動が早くなった気がした。
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