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第1章 迷宮創生編
第38話 巨大雀の襲撃
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ブルストの街に魔物の群れが接近中!
その報告を受け、すぐさま警報を出す。
「街に、魔物襲来の警報を鳴らせ! 自動防衛システム起動! 全ゴーレムもアサルトモードで迎撃に当たらせろ!!」
(了解しました。防衛システム起動、各種砲台スタンバイ、全ゴーレムアサルトモードで起動します)
俺の指示の元、街の防衛システムが起動する。郊外にある砲台がその砲身を魔物の群れが来る方角に向け、防衛用ゴーレム以外にも、農業用ゴーレムも武装換装を行っている。
(敵の移動スピードが速く、後3分で郊外に侵入してきます!恐らくは飛行タイプの魔物の群れです)
「3分か・・・俺も迎撃に出る!」
「そんな訳だ、すまんがお前の事は後回しだ、ここで大人しくしてろ」
「・・・・・・・マスタァの仰せのままにモォ」
「お前・・・今、寝てたろ」
「モォ? 違うモ 寝てないモ それより急ぐモゥ」
緊張感の欠片もない大きな欠伸をするうしちちをほっといて領主館に戻ると、皆が慌てて何事か聞いてくる。
「落ち着いて聞いてくれ! 魔物の群れが接近中だ! 飛行タイプらしいからすぐ街までくるだろう。直ぐに迎撃に当たる。リュネールさんたちも迎撃に出てくれ、シルエラとラッセリアたちは、避難指示と負傷者の治療に当たってくれ、それと街にいる冒険者に協力を頼め! 冒険者への報酬は出す!」
「「了解!」」
俺は郊外に緊急転移をする。
なんだアレは! 眼前には空一杯に黒い鳥が埋め尽くすように迫ってきている。
「黒い鳥? 大きなカラスか? いやなんか違うな?」
「あれは黒大雀、巨大な雀です!」
「スズメかよ! と、とにかく迎撃開始!!」
俺の合図とともに巨大な砲塔から爆音が響き渡る! 外敵の迎撃用の砲塔は、大口径主砲と機関砲があり、郊外に複数設置されている。
爆音とともに打ち出された魔力弾は黒大雀に直撃、その身を吹き飛ばす。 墜落した黒大雀はピクリとも動かず焼死している。
主砲の爆音が響き渡るが、如何せん数が多い、魔物も迫ってきていて、ゴーレム隊も迎撃を開始している。
(マスターこのままでは防衛線突破されます)
機関砲が一斉掃射し、近づく黒大雀をなぎ払っているが如何せん数が多すぎる。
俺も魔法で迎撃するが物量が違いすぎる。ついには防衛線を突破され、雀の大群が街に向かって飛んで・・・いかず穀倉地帯に群がっている。
「・・・・・・・・」
穀倉地帯には小麦の収穫した跡があり、籾殻や藁が散乱している。
「・・・雀は大きくなってもスズメかよ!」
雀は雑食性だ。植物の種子や虫など何でも食べる。あのサイズ(約1m翼も含めると全長は2mを超える)なら人も襲うだろう。
何はともあれ、助かったのは確かだった。あのまま街に侵入されるとヤバかったが、目的地は街ではなかったようだ。だが安心することはまだできない。今はまだ穀倉地帯にいるというだけで、餌が無くなるとどうなるか分からない。
小麦畑に群がる黒大雀に攻撃を集中させる。
「なんだこれ? ブラックスパローの群れか?」
「可愛らしくコミカルな魔物だが、数が多い気をつけろ!」
リュネールさんや俵さんも到着して、乱戦に突入する。
『ブラックジャイアントスパロー』
種別:黒大雀種
属性:風
LV:1~10
STR:E VIT:E AGI:C
DEX:D INT:E LUK:E
巨大な雀、雑食で群れで行動する。
約1mほどの大きな雀であり、1体1体は弱いが、蝙蝠以上に数が多く厄介な魔物だな。
空にいる雀は魔法や砲撃で打ち落とし、地上の雀は冒険者と白兵戦タイプのゴーレムが戦っている。
ゴーレムはともかく冒険者のレベルはまちまちで危うい、冒険者には囲まれないように集団で1匹に当たるように指示を出す。
リュネールさんたちはさすが中級冒険者だな。その実力を示すかのように次々に黒大雀を倒している。
ステラさんの爆炎魔法が黒大雀を焼鳥に変え、ロザリーが黒大雀を翻弄するようなスピードで戦場を駆け巡り、リュネールさんは大盾ではなく槍を豪快に振り回していた。
なんとも頼もしい限りだ。
(マスター、魔物のボスらしき巨大な個体がいます)
ニクキュウの報告でマップを確認すると、確かに巨大な印が表示されている。
こっちか、俺は剣で雀を薙ぎ払いながら、ボスのいる方角に駆け出す!
「ぐわあああ」
そこには、3mほどの巨大な黒雀がいた。そのボスらしき個体に果敢に挑んだ冒険者が吹っ飛ばされた。
「大丈夫か? ここは俺に任せて、いったん後方に下がれ! アレは群れのボスだ! 無理をするな、下がって傷の手当てをしてもらえ」
「あんたは・・・そうかアイツは任せるよ! 俺たちのレベルじゃあ、歯が立たないしな」
冒険者の男は全身ボロボロだった。鎧は砕かれ血を流して肩で息をしている。男のパーティーメンバーだろう別の男が肩車をして、戦場より離れていく。
『キングブラックジャイアントスパロー』
種別:黒大雀種
属性:風
LV:19
STR:C VIT:C AGI:C
DEX:D INT:C LUK:D
黒大雀の群れのボス
巨体で飛び跳ねる姿は可愛い雀の面影は全くないな。黒い丸い鳥じゃないか!
「ヂヂヂヂ」辺りにボスの短く高い鳴き声が響き渡る!
あれは稲妻? 巨大な雀は、稲妻のような青白色のプラズマを身にまとって、その巨体で飛び跳ねて襲ってくる。
襲ってくる嘴を躱し、剣の一撃を加えるも致命傷には至らないようだ。
「ヂヂヂッ」
傷を負って怒った巨大雀が嘴から、青白色のプラズマを放ってくる!
「うおっ!」
雀のブレスのようなプラズマは、予想外の一撃だった。プラズマを躱したところに、鋭く尖った嘴が襲ってくる。
速い! 咄嗟に身をよじるも、肩に嘴の痛恨の一撃を受けてしまう。
「くっ!」
肩を抑えて後方にジャンプする俺に、ここぞとばかりに追撃してくる巨大雀。
今だ! ジャンプしたその場に、地面から鋭い岩石の槍が生えてきて、巨大雀を串刺しにしていく。
俺の土魔法の槍は、巨大雀にダメージを与えるも仕留めることは出来ず、痛み分けに終わってしまう。
再びプラズマを身にまとい雷化すると、滞空するように嘴で攻撃してくる。
嘴の攻撃を躱して飛び去った巨大雀を追うように、地面に生えた岩槍を蹴ってジャンプし、背後から剣を突き刺そうとした。
だがそれは迂闊な攻撃だった。空中で身を躱した巨大雀はその足で、鋭い爪で突き刺すような鋭い蹴りを放ち「かはっ!」空中では身動きできない俺はもろに攻撃を受けてしまった。
蹴り飛ばされた俺はそのまま地面に叩きつけられた。受け身を取るもダメージはデカい。
「うっ・・・・くそう・・・」
巨大雀はこちらの攻撃を警戒して、上空を旋回して俺を睨んでくる。
羽ばたく翼を含めると5mは超えそうなほど巨大だった。
やがて、その場に静止した巨大雀は大きく羽ばたくと、暴風が起こりそれとともに雷が襲ってきた。
雷を躱す事で精一杯で、攻撃に転じることができない。そんな時だった、一本の矢が巨大雀の目に突き刺さる。
「ヂュンンンン」
目に矢を受け怯む巨大雀に、一瞬の隙がそこに生まれる。
「今だ!炎の槍」
炎の槍が巨大雀を貫き、その巨体が地面に墜落する。
轟音とともに墜落した巨大雀は、まだ生きているらく蠢いている。俺はこのチャンスを逃す訳もなく、止めを刺すべく剣を構え突撃する。
横たわる巨大雀は暴れて羽と爪で攻撃してくるも、そんな攻撃が俺に当たるはずもない。
巨大雀の額に剣を突き刺し、その巨体が遂に地面に沈む。
「ふう、なんとか勝てたな」
「ヤマト様! 大丈夫ですか?」
弓を手にしたミスティが駆け寄ってくる。そうか、あの矢はミスティの援護の一撃だったのか。
「ありがとう、助かったよミスティ」
「えへへ、私だって役に立つところ見せないとね。弓は得意なのよ! ほめてほめて♡」
「ああ、見事な腕前だったよ。へっぽこ貧乳エルフじゃなかったんだな」
「こらあ! 誰が、へっぽこ貧乳エルフだっ!」
怒るミスティにそっとキスをする。
「もう・・・こんな戦場でキス♡ なんて・・・ムードもないんだから・・・」
赤面するミスティは可愛らしく愛おしかった。
「さあ、ミスティ!残りの雀を殲滅するぞ!」
「えっ! ああ、そうね」
「今夜は焼き鳥パーティーだな!」
「串焼き屋のおっちゃんが、喜びそうね」
「そうだな」
俺たちは笑いながら雀を仕留めていく。
ボスを失った黒大雀は、散り散りになり逃げさり、残っている雀もどうやら討伐されたようだった。
「俺たちの勝利だっ!!」
冒険者の男たちが、雄叫びを上げ喜んでいる。
俺の元にリュネールさんたちも集まり、巨大雀の死骸を見ている。
「なんてデカい雀だ!」
「遠目で見ていたが、よくこんなの倒せたな! さすがはヤマト殿だ!」
「すげえな、あんちゃん! こいつ魔法の稲妻も使ってきたんだろ? 俺なんか雑魚倒すだけでやっとだったよ」
「いやいや、冒険者の方々が雑魚を引付けてくれたから、俺もこいつに集中でき、ミスティの援護で勝てたのだから皆の勝利だよ」
「そうかい? ありがとな。領主様から特別報酬も出るって話だし、頑張った甲斐もあったよ」
「ああ、冒険者の方々には、特別報酬出すから期待してくれよ」
「えっ? もしかして、あんちゃんが領主様かい? あの凄腕の召喚士で、女たらしの領主様かい! たしかに納得の強さだな」
「その噂、広まってるのね」
そして当然のように笑いが起きる。平和だ。
「領主様の周りを見てみろよ、戦場だというのに綺麗どころはべらせてハーレムじゃねえかよ」
「ちげえなえな、ハハハッ」
「負傷者は皆で手を貸してやれ、元気な者は後始末だ! 雀の死骸を回収するぞ! 今夜は祭りだ!」
「おおっ!!」
その一声で大きな歓声が上がる。
(負傷者は多数いますが、死者はいないようです。少し待ってください・・・討伐数246、DP収入ボス含み3240です)
ニクキュウからの報告で、俺の俺のテンションも上がる。ボスを倒し、俺自身のレベルも上がり、ウハウハである♪
名前:宮代 大和
年齢:37歳
種族:上位魔人
クラス:迷宮主(AC-299)
LV:18
HP:4600/3200(4800)
MP:3880/3700(5550)
SP:4100/3700(4800)
STR:A VIT:A AGI:A
DEX:A INT:A LUK:A
スキル:言語理解 魔法(闇A・火C・水C・風C・土C) 召喚魔法:C
HP自動回復:小 MP自動回復:中 闇耐性A
経験値増加:小 魔法抵抗値上昇:小 状態異常耐性:小
空間収納 MP回復速度上昇:小 鑑定
性豪 ゴーレムビルド 偽装スキル
処女喰い 魅惑のフェロモン 従魔術
剣術:E
その報告を受け、すぐさま警報を出す。
「街に、魔物襲来の警報を鳴らせ! 自動防衛システム起動! 全ゴーレムもアサルトモードで迎撃に当たらせろ!!」
(了解しました。防衛システム起動、各種砲台スタンバイ、全ゴーレムアサルトモードで起動します)
俺の指示の元、街の防衛システムが起動する。郊外にある砲台がその砲身を魔物の群れが来る方角に向け、防衛用ゴーレム以外にも、農業用ゴーレムも武装換装を行っている。
(敵の移動スピードが速く、後3分で郊外に侵入してきます!恐らくは飛行タイプの魔物の群れです)
「3分か・・・俺も迎撃に出る!」
「そんな訳だ、すまんがお前の事は後回しだ、ここで大人しくしてろ」
「・・・・・・・マスタァの仰せのままにモォ」
「お前・・・今、寝てたろ」
「モォ? 違うモ 寝てないモ それより急ぐモゥ」
緊張感の欠片もない大きな欠伸をするうしちちをほっといて領主館に戻ると、皆が慌てて何事か聞いてくる。
「落ち着いて聞いてくれ! 魔物の群れが接近中だ! 飛行タイプらしいからすぐ街までくるだろう。直ぐに迎撃に当たる。リュネールさんたちも迎撃に出てくれ、シルエラとラッセリアたちは、避難指示と負傷者の治療に当たってくれ、それと街にいる冒険者に協力を頼め! 冒険者への報酬は出す!」
「「了解!」」
俺は郊外に緊急転移をする。
なんだアレは! 眼前には空一杯に黒い鳥が埋め尽くすように迫ってきている。
「黒い鳥? 大きなカラスか? いやなんか違うな?」
「あれは黒大雀、巨大な雀です!」
「スズメかよ! と、とにかく迎撃開始!!」
俺の合図とともに巨大な砲塔から爆音が響き渡る! 外敵の迎撃用の砲塔は、大口径主砲と機関砲があり、郊外に複数設置されている。
爆音とともに打ち出された魔力弾は黒大雀に直撃、その身を吹き飛ばす。 墜落した黒大雀はピクリとも動かず焼死している。
主砲の爆音が響き渡るが、如何せん数が多い、魔物も迫ってきていて、ゴーレム隊も迎撃を開始している。
(マスターこのままでは防衛線突破されます)
機関砲が一斉掃射し、近づく黒大雀をなぎ払っているが如何せん数が多すぎる。
俺も魔法で迎撃するが物量が違いすぎる。ついには防衛線を突破され、雀の大群が街に向かって飛んで・・・いかず穀倉地帯に群がっている。
「・・・・・・・・」
穀倉地帯には小麦の収穫した跡があり、籾殻や藁が散乱している。
「・・・雀は大きくなってもスズメかよ!」
雀は雑食性だ。植物の種子や虫など何でも食べる。あのサイズ(約1m翼も含めると全長は2mを超える)なら人も襲うだろう。
何はともあれ、助かったのは確かだった。あのまま街に侵入されるとヤバかったが、目的地は街ではなかったようだ。だが安心することはまだできない。今はまだ穀倉地帯にいるというだけで、餌が無くなるとどうなるか分からない。
小麦畑に群がる黒大雀に攻撃を集中させる。
「なんだこれ? ブラックスパローの群れか?」
「可愛らしくコミカルな魔物だが、数が多い気をつけろ!」
リュネールさんや俵さんも到着して、乱戦に突入する。
『ブラックジャイアントスパロー』
種別:黒大雀種
属性:風
LV:1~10
STR:E VIT:E AGI:C
DEX:D INT:E LUK:E
巨大な雀、雑食で群れで行動する。
約1mほどの大きな雀であり、1体1体は弱いが、蝙蝠以上に数が多く厄介な魔物だな。
空にいる雀は魔法や砲撃で打ち落とし、地上の雀は冒険者と白兵戦タイプのゴーレムが戦っている。
ゴーレムはともかく冒険者のレベルはまちまちで危うい、冒険者には囲まれないように集団で1匹に当たるように指示を出す。
リュネールさんたちはさすが中級冒険者だな。その実力を示すかのように次々に黒大雀を倒している。
ステラさんの爆炎魔法が黒大雀を焼鳥に変え、ロザリーが黒大雀を翻弄するようなスピードで戦場を駆け巡り、リュネールさんは大盾ではなく槍を豪快に振り回していた。
なんとも頼もしい限りだ。
(マスター、魔物のボスらしき巨大な個体がいます)
ニクキュウの報告でマップを確認すると、確かに巨大な印が表示されている。
こっちか、俺は剣で雀を薙ぎ払いながら、ボスのいる方角に駆け出す!
「ぐわあああ」
そこには、3mほどの巨大な黒雀がいた。そのボスらしき個体に果敢に挑んだ冒険者が吹っ飛ばされた。
「大丈夫か? ここは俺に任せて、いったん後方に下がれ! アレは群れのボスだ! 無理をするな、下がって傷の手当てをしてもらえ」
「あんたは・・・そうかアイツは任せるよ! 俺たちのレベルじゃあ、歯が立たないしな」
冒険者の男は全身ボロボロだった。鎧は砕かれ血を流して肩で息をしている。男のパーティーメンバーだろう別の男が肩車をして、戦場より離れていく。
『キングブラックジャイアントスパロー』
種別:黒大雀種
属性:風
LV:19
STR:C VIT:C AGI:C
DEX:D INT:C LUK:D
黒大雀の群れのボス
巨体で飛び跳ねる姿は可愛い雀の面影は全くないな。黒い丸い鳥じゃないか!
「ヂヂヂヂ」辺りにボスの短く高い鳴き声が響き渡る!
あれは稲妻? 巨大な雀は、稲妻のような青白色のプラズマを身にまとって、その巨体で飛び跳ねて襲ってくる。
襲ってくる嘴を躱し、剣の一撃を加えるも致命傷には至らないようだ。
「ヂヂヂッ」
傷を負って怒った巨大雀が嘴から、青白色のプラズマを放ってくる!
「うおっ!」
雀のブレスのようなプラズマは、予想外の一撃だった。プラズマを躱したところに、鋭く尖った嘴が襲ってくる。
速い! 咄嗟に身をよじるも、肩に嘴の痛恨の一撃を受けてしまう。
「くっ!」
肩を抑えて後方にジャンプする俺に、ここぞとばかりに追撃してくる巨大雀。
今だ! ジャンプしたその場に、地面から鋭い岩石の槍が生えてきて、巨大雀を串刺しにしていく。
俺の土魔法の槍は、巨大雀にダメージを与えるも仕留めることは出来ず、痛み分けに終わってしまう。
再びプラズマを身にまとい雷化すると、滞空するように嘴で攻撃してくる。
嘴の攻撃を躱して飛び去った巨大雀を追うように、地面に生えた岩槍を蹴ってジャンプし、背後から剣を突き刺そうとした。
だがそれは迂闊な攻撃だった。空中で身を躱した巨大雀はその足で、鋭い爪で突き刺すような鋭い蹴りを放ち「かはっ!」空中では身動きできない俺はもろに攻撃を受けてしまった。
蹴り飛ばされた俺はそのまま地面に叩きつけられた。受け身を取るもダメージはデカい。
「うっ・・・・くそう・・・」
巨大雀はこちらの攻撃を警戒して、上空を旋回して俺を睨んでくる。
羽ばたく翼を含めると5mは超えそうなほど巨大だった。
やがて、その場に静止した巨大雀は大きく羽ばたくと、暴風が起こりそれとともに雷が襲ってきた。
雷を躱す事で精一杯で、攻撃に転じることができない。そんな時だった、一本の矢が巨大雀の目に突き刺さる。
「ヂュンンンン」
目に矢を受け怯む巨大雀に、一瞬の隙がそこに生まれる。
「今だ!炎の槍」
炎の槍が巨大雀を貫き、その巨体が地面に墜落する。
轟音とともに墜落した巨大雀は、まだ生きているらく蠢いている。俺はこのチャンスを逃す訳もなく、止めを刺すべく剣を構え突撃する。
横たわる巨大雀は暴れて羽と爪で攻撃してくるも、そんな攻撃が俺に当たるはずもない。
巨大雀の額に剣を突き刺し、その巨体が遂に地面に沈む。
「ふう、なんとか勝てたな」
「ヤマト様! 大丈夫ですか?」
弓を手にしたミスティが駆け寄ってくる。そうか、あの矢はミスティの援護の一撃だったのか。
「ありがとう、助かったよミスティ」
「えへへ、私だって役に立つところ見せないとね。弓は得意なのよ! ほめてほめて♡」
「ああ、見事な腕前だったよ。へっぽこ貧乳エルフじゃなかったんだな」
「こらあ! 誰が、へっぽこ貧乳エルフだっ!」
怒るミスティにそっとキスをする。
「もう・・・こんな戦場でキス♡ なんて・・・ムードもないんだから・・・」
赤面するミスティは可愛らしく愛おしかった。
「さあ、ミスティ!残りの雀を殲滅するぞ!」
「えっ! ああ、そうね」
「今夜は焼き鳥パーティーだな!」
「串焼き屋のおっちゃんが、喜びそうね」
「そうだな」
俺たちは笑いながら雀を仕留めていく。
ボスを失った黒大雀は、散り散りになり逃げさり、残っている雀もどうやら討伐されたようだった。
「俺たちの勝利だっ!!」
冒険者の男たちが、雄叫びを上げ喜んでいる。
俺の元にリュネールさんたちも集まり、巨大雀の死骸を見ている。
「なんてデカい雀だ!」
「遠目で見ていたが、よくこんなの倒せたな! さすがはヤマト殿だ!」
「すげえな、あんちゃん! こいつ魔法の稲妻も使ってきたんだろ? 俺なんか雑魚倒すだけでやっとだったよ」
「いやいや、冒険者の方々が雑魚を引付けてくれたから、俺もこいつに集中でき、ミスティの援護で勝てたのだから皆の勝利だよ」
「そうかい? ありがとな。領主様から特別報酬も出るって話だし、頑張った甲斐もあったよ」
「ああ、冒険者の方々には、特別報酬出すから期待してくれよ」
「えっ? もしかして、あんちゃんが領主様かい? あの凄腕の召喚士で、女たらしの領主様かい! たしかに納得の強さだな」
「その噂、広まってるのね」
そして当然のように笑いが起きる。平和だ。
「領主様の周りを見てみろよ、戦場だというのに綺麗どころはべらせてハーレムじゃねえかよ」
「ちげえなえな、ハハハッ」
「負傷者は皆で手を貸してやれ、元気な者は後始末だ! 雀の死骸を回収するぞ! 今夜は祭りだ!」
「おおっ!!」
その一声で大きな歓声が上がる。
(負傷者は多数いますが、死者はいないようです。少し待ってください・・・討伐数246、DP収入ボス含み3240です)
ニクキュウからの報告で、俺の俺のテンションも上がる。ボスを倒し、俺自身のレベルも上がり、ウハウハである♪
名前:宮代 大和
年齢:37歳
種族:上位魔人
クラス:迷宮主(AC-299)
LV:18
HP:4600/3200(4800)
MP:3880/3700(5550)
SP:4100/3700(4800)
STR:A VIT:A AGI:A
DEX:A INT:A LUK:A
スキル:言語理解 魔法(闇A・火C・水C・風C・土C) 召喚魔法:C
HP自動回復:小 MP自動回復:中 闇耐性A
経験値増加:小 魔法抵抗値上昇:小 状態異常耐性:小
空間収納 MP回復速度上昇:小 鑑定
性豪 ゴーレムビルド 偽装スキル
処女喰い 魅惑のフェロモン 従魔術
剣術:E
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