短編官能集

山代裕春

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心の傷

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帯が緩む…
前がはだけ、私の肌が露わになる。
白く硬い手が私の体を撫で回し、少し身を捩りながら夫の服を掴む。
感じていると夫は、私の耳元に唇を触れさせ食んできた。
驚く私に夫は顔色ひとつ変えずに謝る。
私は少しだけ目を逸らして頷く、動悸が止まらない…むしろ強くなる。
怖い。
抱かれたい。
愛したい。
とかされたい…。
本能が叫び出す。
ふと背中が暖かくなる。
それは夫が私の背中にもたれていたからだ…
夫は何も言わず、ただ背中越しに心音を聞いている。
不意に感じた体の違和感、夫の手が私の胸を軟く揉み、心音が飛び跳ねた。
弱いところを指で撫で回し、震える私の身体、下腹部が疼き秘部が濡れていく。
気づいた夫は、ゆっくりと私の秘部に触れてくる。
卑しい私の体は無意識にのけぞり
その度に夫が体勢を変えながら、濡れた指先で乳頭を捏ね回し、もう片方の手で乳房を掴み、唇は耳を食む。
逃れられない快楽に私は一度目の絶頂を迎えた。
強張る身体は余韻を貪り、液はこぼれ、荒い息を吐く。
夫はそんな私を優しく押し倒し、脚に口付けをしてきた。
その間も胎の奥は虚しく鳴き続け、虚目で見た夫の顔はまるで獲物を喰らう獣。
私は息を呑む。
咄嗟に夫と距離を取り震えながら自分の肩を抱く。
夫は驚いたと同時に悲しい顔をして俯く。
少しばかりの沈黙が流れ、夫が口を開く。
やめるか…といつもとかわからない声で言った。
夫は自身の身なりを整え私の部屋から出ていった。
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