私に蜜事を

山代裕春

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食べすぎだ…

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………帰り道

笠年「~♪~♪~」
空楽「それ美味しそうだな」
笠年「あげねぇぞ!」
ホカホカのたい焼き、つぶあん。
空楽「別にくれなんて言ってない」
川本「…」
物陰からの視線、嫌なものを感じ笠年を引き寄せる。
川本「ドーンっ!」

ガッ…!

川本「!?」
突如現れた川本を空楽は軽々と背負い投げる。
川本「ふぎゃー!」
空楽「…」
地面に叩きつけられ、痛みで悶える川本、それを見ている空楽と驚いてしがみつく笠年。
川本「あたたたたた…」
空楽「真面目に会えんのか君は」
川本「いったぁ…まあまあ言うなってぇ…俺とカラスの仲じゃぁん」
空楽「五回しか話したことない」
川本「酷い!この間飲み屋に誘ったのに断ったどころか別の飲み屋で可愛い女の子に言い寄られてたのに全く見向きもしないから不能だと思われてる君にこんなにも親しく接しているのに!」
笠年「え、まって聞いてない」
空楽「君、相変わらず無礼だな、そして待て、私不能って思われてるの?」
川本「うん」
空楽「……心外すぎて言葉を失いそうだ」
川本「まぁ元気出せ…そう言う時もある」
空楽「君に言われると無性に腹が立つ」
川本「それはそれとして…よぉかっちゃん」
笠年「近づくな触るな死ね」
突然暴言。
川本「うわぁ…相変わらず口わる」
空楽「君にもまともな思考があるんだな」
川本「いや…流石に女の子でもこれはないぞ?」
空楽「ごもっとも」
笠年「おい!」
川本「まぁいいや…帰る」
笠年「……?」
川本「かっちゃん…男はみんな腐れ外道のど阿呆だから気をつけぇよ?特に体は髪の毛1本でさえ触らせるな!」
先程までにこやかな顔が一瞬にして真顔に変わる。
笠年「……」
目が離せないのだろう、今までの威勢がなくなり蛇に睨まれた蛙のように動かない。
川本「んじゃねぇ~今度甘味処行こうねー」

カラッコロッカラッコロ…

空楽「……」
笠年「……なぁ」
空楽「ん?」
笠年「男ってみんなそうなのか?」
空楽「・・・…君はどう思う?」
笠年「……うーん…馬鹿ではあると思う」
空楽「そうか…たい焼き早く食べなさい?」
笠年「ぉおっと」

もしゃもしゃ…
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