私に蜜事を

山代裕春

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家族が死ぬ悪夢…

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……深夜

空楽「ヴァヴルに消えゆく晶に飛鳥は後悔した…溶ける体を抱きしめることさえできず、飛鳥は泣き叫び、仲間はそれを見ることしかできなかった…」
今日も今日とて深夜作業。

カッラン…

筆が落ちた。
空楽「寝るか…」
あらかじめ敷いておいた布団に入る。
空楽「…」

スーッ…

不意に聞こえる襖の音、小娘が来た。

たっ…たっ…

近づいてくる、だが寝たふりを決め込む。
空楽「…」

ポタッ…

空楽「?」

ポタッ…ポタッ…

振り向くと唇をかみしめ泣いている笠年。
空楽「……」
笠年「…」
空楽「………来るか?」
何も言わず布団に潜り込む笠年、浴衣を掴み、空楽の腕の中で咽び泣く。
空楽「…」
こうして来るのは一度や二度ではない。
笠年「ぐず…ぅっ…」
空楽「…悪い夢見たんだな」
泣きながら頷く、頭を撫で落ち着かせるが一向に泣き止まない。
空楽(……早く泣きやめ)
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