tuberose

バレた

……深夜

高瀬(ん…)
体の違和感に目が覚めた。
高瀬(胸…熱い)
この熱には覚えがある。
高瀬(痛い…)
高瀬「！！」
松尾「あ、おはよ」

ドガッ！

松尾を殴り飛ばし蹴り上げる。
高瀬「何やってんだよ？！」
松尾「…」
高瀬「出てけいますぐ！！！」
松尾「……分かんねえ」
高瀬「は？」
松尾「やっぱり分かんねえ」
普段の無表情から一転、目が据わり底知れない恐怖が高瀬を襲う。
松尾「なんでアイツらは君のことそういう目で見るんだ？」
高瀬「？…」
松尾「君も俺も男、ましてやただの細胞と水分の塊なのになぜ…」
高瀬に詰め寄り目の奥を見つめる松尾。
松尾「こんなにも衝動に駆られるんだろうか？」
言ってることが意味不明である、高瀬は怒りが引き、困惑した。
松尾「俺君のこと好きでもなんでもないんだがなぁ」
やな予感がする…それ以上は言ってほしくない…
松尾「無性に君に触れたいって思ってる」
高瀬は戦慄した、心臓が重くなる感覚と血が毒に変わるような不快感、松尾は高瀬を抱き寄せ優しいキスをした。
高瀬「ん…んん…っ…ぁ」
愛でるように唇を喰み、舌を絡ませる。
高瀬「ふっ…」

スル…

腰から脚にかけて滑るように触れられ、高瀬は松尾を蹴り飛ばし、転げながら部屋のすみへ逃げる。
高瀬「はぁ…はぁ…」
松尾「…」
何事もなかったかのように立ち上がり高瀬のいる方に向かう。
高瀬「来るな…！」
松尾「隅っこに逃げるなんて君らしくない」
松尾はその場でしゃがみ視線を合わせ少し止まる。
松尾「君……そんなに弱かったか？」
高瀬「…」
松尾「いや…強がってただけか…」
立ち上がり、再び歩み寄る。
高瀬「ひ！いや…く、来るな！…来ないで」
体が震え動けない、助けて…！
松尾「…」
高瀬「ひ…！？」

ポスンッ…