tuberose

山代裕春

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夢と現と皮肉

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薪美「おーい起きろ」
高瀬「…」
薪美「…ふぅ」

♪~!!!!(起床音楽)

高瀬「!!!!」
薪美「おはよう」
高瀬「……おはよう…ございます部長」
薪美「他に言うことは?」
高瀬「すいませんでした」
薪美「よろしい」
高瀬「ふぁああ…いっで!!」
薪美「たるみすぎだ!」
高瀬「暴力反対!パワハラで訴えますよ」
薪美「ほーうやれるもんならやってみ…」

プッツン…

目を覚ますとそこはコンクリートの部屋。
高瀬「……夢かよ…」
天井のフックを見ながらどうにかして手錠を外せないかと探る。
高瀬(いま…何時だ?)

ガチャガチャガチャッ!

「…」
高瀬「おはよう?」

…コツ…コツ…

近づいてくる青年の手には食べ物が入ったプレートとスプーン。
そいつは、ベッドに座りスプーンを取るとご飯をすくい高瀬の口に近づける。
高瀬「…」
高瀬は少し躊躇したが、拒めばまた殴られると悟り恐る恐るそれを口に入れた。
高瀬(毒はなさそうだな)
嚥下するとそいつはまたご飯をよそったスプーンを近づける。
高瀬「…あ、ありがとう?」
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