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雨の日に出会い…
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ザー…ザー…
ダンダンダンダンダンダン!!!
神父「どうしましたか?」
「…」
声がしない。
扉に耳をつけて聞いても聴こえない、不審に思った神父は扉を少し開けた。
神父「!?」
男「どうもーしんぷさま」
扉を乱暴に開きズカズカと入る、ずぶ濡れの男は一番前の席に座り、お祈りをする。
男「神よわれ…」
神父「…」
神父は扉を閉め、目の前の席に座り男を見る。
男「…はぁー」
男は立ち上がり振り向くと、神父を見てニヤリと笑う。
男「なにしにきたって顔だな」
神父「…」
男「口が聞けねえのか?偽善者野郎」
神父「…」
男「はぁー…つまんね」
男は再び座り崇拝像をみる。
男「……」
しばらく沈黙の時間が流れる…神父は手に持っていた聖書をパラパラとめくりながら男を見る。
男「おい、そろそろなんか喋れ」
神父「…」
男「声帯ねぇのかよ」
神父「……最期のお祈りはそれだけでいいのですか?」
男は少し驚くがすぐに元に戻る。
男「は、なんの話だ」
神父「わかりやすく言いましょう、これから死にに行くのにその程度のお祈りでいいのかと聞いてるのです」
男「は…あ…」
神父は聖書を閉じる。
神父「最初に見た時、貴方はやけに殺気立っていた…恐らく敵に追われていたからでしょう、ここに教会があったのが幸運でしたね」
男「…」
神父「悪魔は神聖なる教会を襲えません」
男「…」
神父「居たければどうぞ」
神父は立ち上がると奥の方に消え、あたりは先程よりも静かになる。
男「神よ……」
男は再びお祈りを捧げた…
一時間後…
男「はぁ…覗き見とは悪趣味だな神父さんよぉ」
神父「…」
柱の影から顔を出し、男を見る。
男「さてと!行くかぁじゃあなーしんぷさまー」
男は立ち上がると扉を開いて出て行く。
神父「お待ちなさい…」
神父は男を止め、首にかけていたロザリオを渡す。
男「冥土の土産か…嬉しいもんだね」
神父「奇跡は必ずあります、貴方のために祈りましょう」
男「ありがた迷惑だ」
憎まれ口を叩くと、男は扉を開けて出て行った…
ダンダンダンダンダンダン!!!
神父「どうしましたか?」
「…」
声がしない。
扉に耳をつけて聞いても聴こえない、不審に思った神父は扉を少し開けた。
神父「!?」
男「どうもーしんぷさま」
扉を乱暴に開きズカズカと入る、ずぶ濡れの男は一番前の席に座り、お祈りをする。
男「神よわれ…」
神父「…」
神父は扉を閉め、目の前の席に座り男を見る。
男「…はぁー」
男は立ち上がり振り向くと、神父を見てニヤリと笑う。
男「なにしにきたって顔だな」
神父「…」
男「口が聞けねえのか?偽善者野郎」
神父「…」
男「はぁー…つまんね」
男は再び座り崇拝像をみる。
男「……」
しばらく沈黙の時間が流れる…神父は手に持っていた聖書をパラパラとめくりながら男を見る。
男「おい、そろそろなんか喋れ」
神父「…」
男「声帯ねぇのかよ」
神父「……最期のお祈りはそれだけでいいのですか?」
男は少し驚くがすぐに元に戻る。
男「は、なんの話だ」
神父「わかりやすく言いましょう、これから死にに行くのにその程度のお祈りでいいのかと聞いてるのです」
男「は…あ…」
神父は聖書を閉じる。
神父「最初に見た時、貴方はやけに殺気立っていた…恐らく敵に追われていたからでしょう、ここに教会があったのが幸運でしたね」
男「…」
神父「悪魔は神聖なる教会を襲えません」
男「…」
神父「居たければどうぞ」
神父は立ち上がると奥の方に消え、あたりは先程よりも静かになる。
男「神よ……」
男は再びお祈りを捧げた…
一時間後…
男「はぁ…覗き見とは悪趣味だな神父さんよぉ」
神父「…」
柱の影から顔を出し、男を見る。
男「さてと!行くかぁじゃあなーしんぷさまー」
男は立ち上がると扉を開いて出て行く。
神父「お待ちなさい…」
神父は男を止め、首にかけていたロザリオを渡す。
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