嫌われ者の長男

りんか

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琴side
にぃの様子が変で真にぃに話を聞いたら。ほとんどの記憶を取り戻してるらしい。ならあの表情は?あの辛そうな顔は?僕は気になってにぃの部屋の前に居たが扉に手をかけたまま入れないでいた。その理由は
岬「グスッヒック」
「・・・・・・」
岬にぃが部屋で泣いていた
岬「あい、された、い……」
「!」
ガチャ
僕は思わず扉を開けてしまった
岬「え、」
「あ、」
(しまった……)
岬「あ、どうしたの?」
岬にぃは目元を拭くと笑顔でそう言ってきた
「にぃ泣いてたから……」
岬「ごめん。本読んでたら泣いちゃってさ」
「それ、日記でしょ?」
ビクッ
岬「え、と」
「にぃなんでそんなに記憶を取り戻したいの?なんでそんなに無理するの?」
岬「・・・・・・・・」
「ねぇ言ってくれなきゃわかんないよ。にぃ相談してよ。兄弟でしょ?」
岬「・・・・いじょう」
「え?」
岬「これ以上迷惑かけたくないんだよ……今まで僕のせいで沢山迷惑かけたし、怪我させたりしてしまった、ちゃんと守れなかった」
ポロポロ
にぃの目からまた涙がこぼれ落ちた
岬「僕、いらないこで、できそこ、ないだから。みんなに迷惑かけちゃう、も、誰かに嫌われ、たくない…」
それは強く見えて脆く優しすぎるにぃが言った。にぃの心に秘めた思い
ギュッ
「にぃ。大丈夫。誰もにぃを傷つけない。嫌わないよ。大丈夫大丈夫」
僕はにぃがいつもしてくれるように頭を撫でた
「日記見たら不安になった?」
岬「・・・・・それもあるけど。記憶が混濁しててよく分からなくなってる…愛されたのが先か嫌われてたのが先かよく…分からない」
「そっか。でも愛されてたことを思い出したってことは僕がにぃを好きってことも思い出したんだよね?」
岬「?そうだね」
にぃは僕の方を見上げていった。いつも僕が抱きしめられたりすることが多いから忘れられがちだけど僕の方がにぃより背が高いんだよ。前も言ったけど。だから必然的に上目遣いになってかわいい。しかもそれに涙目って殺す気ですか?
チュッ
僕は口にしたいのを我慢してにぃの目元に優しくキスした
「記憶戻ったならまた攻めてくから。まぁにぃはそうゆう目で見てないかもしれないけど」
自分で言っといてちょっと悲しくなったけどにぃの気持ちを振り向かせればいいだけだから!そう思ってにぃの部屋から出ようとしたが
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