嫌われ者の長男

17

お風呂上がり
「お風呂出たよ」
琴「あ、おかえり」
「まだ見てたんだ」
真「うん。兄ちゃんの写真1枚だけあったよ」
「へぇー」
僕が見るとそこには弟たちと映る幼い自分の姿があった。その顔は前と同じように頬に大きな絆創膏がついていた。弟たちの顔はこの傷について聞きたそうにしていた。そんな顔みてられなくて
「この傷父さんに殴られたんだよ」
五人「え」
「確かこの写真を撮る二日前？だったかな。煌と真が同時に熱出してその面倒を見るのが忙して悠達をほっといちゃってそしたら琴が父さんの大切なもの壊しちゃって。それでちゃんと面倒見れてなくて怒られちゃったんだよ。まぁ今思うとすごい理不尽だよね」
琴「にぃって虐待受けてたの？あの人から」
「・・・・・・そう、なるね。もう言っちゃうけど今日あの人にとある提案された」
悠「・・・・・何を？」
「簡単に言えばストレス発散道具に戻れって言われた。弟達の安全をとるか自分の安全をとるか、まぁ答えは一択だけど。てことで怪我してても気にしなくていいから」
煌「な、にが気にしなくていいからだ！バカ兄！」
「え？え？」
悠「そうだね。なんですぐ1人で抱え込もうとするのか意味がわからない」
真「兄ちゃんいい加減にしようか？どうして弟を頼らないかな」
悟「にぃちゃん。あんなじじいに俺達が負けるとでも？」
琴「にぃはもっと人を頼るべきだよ！」
「え？え？なんでみんな怒ってるの？」
煌「兄さん俺達を守ろうとしてくれるのはいいけど。自分を犠牲にしないでよ」
「・・・・・・なんで？だって僕にはこれしかできないもん。何一つまともに出来ないん僕にできるのはこれくらいしかないでしょ？」
五人は僕の言葉に唖然としていた
「・・・・・僕はいらない子なんでしょ？」