勇者王国の落ちこぼれ剣士と第一王女

 生まれた時の備わったスキルと称号と
「強き者」が優遇される「オートヴァン勇者王国」で代々「剣聖」を輩出してきた公爵家に生まれた主人公の「メイナス・ブラウン」

 彼はスキル、称号なしで生まれた。そのことに両親は「家の恥さらしだ!」と生まれたばかりの彼を屋敷から離れた小屋で庭師の「ジョン」に育てさせる。ひっそりと隠すように。

 そんなメイナスだが、成長し、みんなに認められようと日々、素振りを1万回行う。
 「頑張っていれば、そのうち、みんなが認めてくれる」という一心で、現実を振り払うように……

 そんな彼にも唯一、仲の良い第一王女「ナタリー・オートヴァン」と森の中で追いかけっこをする時だけ現実を忘れられた。

 「こんな時間がずっと続けばいいな……」

 互いの存在が掛け替えのないものとなってしまった2人。
 しかし、いつだって「現実」は理不尽。そんな互いを思い合う2人の前に貴族社会という「現実」が立ちはだかる。







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