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コロネ村とその頃の勇者パーティー②
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ヘルハウンドの群れ討伐後、私とエーさんは気絶した村人3人を連れて村の中へ。
村の中も怪我人で溢れていたのでエーさんが数百メートルはある村全域を魔法の効果範囲以内に指定するというとんでもない魔力量を必要とする方法でハイヒールを使用。
耳や鼻が無くなった人たちは元の顔に戻れて満足していた。
そして現在、村の中で1番大きい建物である村長宅兼寄合所の大広間で村人全員とギルマスが作った弁当を食しています。
「何これすごく美味しい!」
「本当にあの強面のギルマスが作ったものなの!」
「信じられない……」
お弁当の中身はオーク肉の照り焼き、ポテトサラダ、ミニトマト、スープ、パンとなっている。
品数は少ないがその分「量」がとにかく多くて一つのお弁当で大体3人前ある。それが50日分(450個)あるので村人全員と食べてもお釣りが来る。
「にゃははは!私もあの強面から初めて弁当を渡された時は同じリアクションしたなー」
「む!なんという美味しさ……これは後で料理について討論する必要がありますね」
お祭り騒ぎの大広間。
みんなの賑やかな声に、
「う、ん……ここは」
村長が目を覚ました。
「村長!」
「ダストさん!」
大広間にいた村人全員が村長の元へいっせいに移動。
こういう時に本当に人望があるかどうか出るっていうけど、村人全員から目を覚ましただけでこんなに喜ばれるなんて……
ダストさんと言ったか、その人となりが充分に伝わってくる。
「わしは……そうじゃ!ヘルハウンドは!あいつらはどうなった!村人の中に死人は出ておらんか!みんな無事か!」
意識を取り戻して早々に自身のことよりも村人達のことを心配するダスト。
「死人も怪我人もいません!ここにいるお二人が村を救ってくれました!」
「もうすごかったんだよ!オレンジ髪の姉ちゃん!ヘルハウンドの群れに1人で突っ込んで行ってあっという間に倒しちゃったんだよ!」
「盗賊とは思えない戦闘技術、上級スキルに魔法技術。全てとっても一級品だった。それなのにB級冒険者っていうじゃねえか。ギルドもバカだね。後衛職は戦闘ができんなんて言ってたらこんな一流冒険者逃げちまうだろうになぁ」
ベタ褒めの村人諸君。
「にゃははは!もっと褒めてくれたまえ!」
「調子に乗りやすい所は直したほうがいいぞ?」
「「うんうん。確かに」」
さすがは元冒険者達。
危険と隣り合わせの職業ということもあり謙虚な人間が長生きするということをよくわかってる
「銀髪のお姉ちゃんはもうランクで測れない領域だねぇ。そういう存在をなんていうんだっけ」
「臨界者じゃなかったっけ?SSS級以上の存在」
「そうそう!村全域を魔法の効果範囲に指定して発動できちゃう上に使用したのがハイヒールなんだから亜神にも匹敵するレベルよね」
「すごいわぁ」
「本当ね。一度でいいからあんな魔法を使ってみたいわぁ」
魔法使い達から羨望の眼差しを向けられるエーさん。
「いえいえ私なんてまだまだです。あの位ちょっとした空き時間に鍛錬を積めば誰でも」
「「「いや、できんから」」」
「はぁ……そういうものですか?」
「「「そういうものです!!!」」」
村人全員から総ツッコミ。(私も含む)
「ぶ、ははは!簡単に人を信用しない村人達がここまで心を開いているとは……助けて頂き感謝します。御両人」
「まあ、そんな畏まらなくていいってじーさん。気楽に行こう」
「村長さん。こちらギルマス特製弁当になります。よろしければお召し上がりください」
「ああ、すまんな。頂きます……ん!これは……うまい、うますぎる!」
ガツガツ弁当を貪り食う村長。
聞く所によると齢70を超えたおじいちゃんらしい。
大体60まで生きれば長寿と呼ばれるからとんでもなく長生きである、そんなじいちゃんが私でもお腹いっぱいになった3人前の弁当をあっという間に平らげてしまった。
「ちそうになった。ぶはぁ、やはり血を失った後は肉に限る」
「すげえな……と、あまりゆっくりしてられないんだった。起きたてで悪いけど私たちバジリスク討伐にやってきたんだけどこの辺にバジリスクが入り込めそうな洞穴っていくつある?」
あたしは懐から依頼書を取り出し村長に見せる。
「ふむ。あんた達なら前の奴らと違ってバジリスクも問題なさそうじゃな」
依頼書に目を通す村長。
「ん?前の奴らって何?」
「なんじゃギルドから何も聞かされておらんのか?」
「うん。あなたにぴったりの依頼があるとしか……」
「はぁ……ギルドも仕事が適当になったものだな。よし、話は短いがいいか!」
「おう……って、雰囲気的に、老人、過去話って言ったら長話になるんじゃないのか?「あやつらのせいで……」とか」
「そんなものはない。あるとしたらバジリスク討伐失敗の腹いせに村の建物を壊すとか村人を殴り蹴ったり、食糧と村の金を持っていきおったいけすかない奴らがいたってことだけじゃな」
「あるじゃん!「あやつらのせいで……」話めっちゃあるじゃん!」
「ない!あんな勇者パーティーにやられたことなんて何も気にしとらん!……くそぅ、わしのナタリー人形や村の金を奪っていきおってからに」
めちゃくちゃご立腹の村長。
目が血走ってる。
「今度来たら八つ裂きにしてやる」
「ファイヤーボールを叩き込んでやる」
「俺のメイスを顔面に叩き込む」
村人達の目も血走る。
そしてーー
「それは金髪の少年や茶髪の少女がいるパーティーですか?」
勇者という言葉にピクッと反応したエーさんはたまらず村長に特徴について尋ねる。
「ん?確かそうだったな」
村長の答えにエーさんは窓の外を見つめる。
「クロード……」
◇◇◇
その頃、勇者パーティーは……
「うおおお武具覚醒!と限界突破!そして、デュランダルの特殊スキル、攻撃力超上昇!」
勇者クロードは自身が放てる最強の攻撃を放つためにデュランダルの能力を解放する。
「いけェェ!クロード!」
「決めて!」
立ち上がるのもやっとの賢者マリアと重戦士バズの声援を受けるクロードは上空へと立ち上るデュランダルの聖なるオーラをレッドドラゴンに向けて振るう。
「これが僕の……いや。世界最強の勇者の必殺技だぁ!消え失せろ!」
デュランダルの聖なるオーラに包まれ姿を消すレッドドラゴン。
「はぁはぁ……な、なんとか倒した」
その場に倒れ込む勇者クロード。
「ああ。なんか前より手強かったな」
「おそらく特殊個体だったんじゃないかしら。普通のレッドドラゴンなんてもう私たちの敵じゃないもの」
「特殊個体か……なるほど。しかし、そうだとしたら相手が真竜だとしても勝てるだろうな。今倒したレッドドラゴンの強さはおそらくSSS級だ。だとしたら同じくSSS級の真竜と同じってことになる」
重戦士バズの言葉にクロードは笑う。
「ああ。俺たちの名が歴史に刻まれる瞬間も近いってことだな……よし!ここで1日体を休めたらいよいよ真竜退治だ!いいな?」
「おう!」
「任せなさい!」
笑い合う勇者パーティー。
しかし彼らは気がついていない自分たちが倒したレッドドラゴンが通常個体であるということに。
◇◇◇
「なるほど……勇者パーティーが失敗するほどの相手ということですか」
村長の話を聞き終えたアイリスは真面目に返答する。仕事の話をする時だけ相手の年齢を配慮した喋りが出来るプロフェッショナル。
冗談はそこまでにして、鍛錬をやめたとはいえそれでも勇者パーティーは一人一人が元々A級冒険者並みの実力はあったはず。
そんなもの達が逃げ出す相手となると……
「特殊個体の可能性があるな……こりゃ早めに退治しないと」
私は村長の話を聞き終えると早々に椅子を立ち、
「もう暗くなるから明日からにしな!」
という「お母さん?!」案件の村人に、
「このまま時間が経つと森から逃げ出してきたモンスターが何度もこの村を襲うからさっさと倒して来るー」
と伝えてエーさんを連れ村から北西の位置あるという洞穴を目指して走る。
村の中も怪我人で溢れていたのでエーさんが数百メートルはある村全域を魔法の効果範囲以内に指定するというとんでもない魔力量を必要とする方法でハイヒールを使用。
耳や鼻が無くなった人たちは元の顔に戻れて満足していた。
そして現在、村の中で1番大きい建物である村長宅兼寄合所の大広間で村人全員とギルマスが作った弁当を食しています。
「何これすごく美味しい!」
「本当にあの強面のギルマスが作ったものなの!」
「信じられない……」
お弁当の中身はオーク肉の照り焼き、ポテトサラダ、ミニトマト、スープ、パンとなっている。
品数は少ないがその分「量」がとにかく多くて一つのお弁当で大体3人前ある。それが50日分(450個)あるので村人全員と食べてもお釣りが来る。
「にゃははは!私もあの強面から初めて弁当を渡された時は同じリアクションしたなー」
「む!なんという美味しさ……これは後で料理について討論する必要がありますね」
お祭り騒ぎの大広間。
みんなの賑やかな声に、
「う、ん……ここは」
村長が目を覚ました。
「村長!」
「ダストさん!」
大広間にいた村人全員が村長の元へいっせいに移動。
こういう時に本当に人望があるかどうか出るっていうけど、村人全員から目を覚ましただけでこんなに喜ばれるなんて……
ダストさんと言ったか、その人となりが充分に伝わってくる。
「わしは……そうじゃ!ヘルハウンドは!あいつらはどうなった!村人の中に死人は出ておらんか!みんな無事か!」
意識を取り戻して早々に自身のことよりも村人達のことを心配するダスト。
「死人も怪我人もいません!ここにいるお二人が村を救ってくれました!」
「もうすごかったんだよ!オレンジ髪の姉ちゃん!ヘルハウンドの群れに1人で突っ込んで行ってあっという間に倒しちゃったんだよ!」
「盗賊とは思えない戦闘技術、上級スキルに魔法技術。全てとっても一級品だった。それなのにB級冒険者っていうじゃねえか。ギルドもバカだね。後衛職は戦闘ができんなんて言ってたらこんな一流冒険者逃げちまうだろうになぁ」
ベタ褒めの村人諸君。
「にゃははは!もっと褒めてくれたまえ!」
「調子に乗りやすい所は直したほうがいいぞ?」
「「うんうん。確かに」」
さすがは元冒険者達。
危険と隣り合わせの職業ということもあり謙虚な人間が長生きするということをよくわかってる
「銀髪のお姉ちゃんはもうランクで測れない領域だねぇ。そういう存在をなんていうんだっけ」
「臨界者じゃなかったっけ?SSS級以上の存在」
「そうそう!村全域を魔法の効果範囲に指定して発動できちゃう上に使用したのがハイヒールなんだから亜神にも匹敵するレベルよね」
「すごいわぁ」
「本当ね。一度でいいからあんな魔法を使ってみたいわぁ」
魔法使い達から羨望の眼差しを向けられるエーさん。
「いえいえ私なんてまだまだです。あの位ちょっとした空き時間に鍛錬を積めば誰でも」
「「「いや、できんから」」」
「はぁ……そういうものですか?」
「「「そういうものです!!!」」」
村人全員から総ツッコミ。(私も含む)
「ぶ、ははは!簡単に人を信用しない村人達がここまで心を開いているとは……助けて頂き感謝します。御両人」
「まあ、そんな畏まらなくていいってじーさん。気楽に行こう」
「村長さん。こちらギルマス特製弁当になります。よろしければお召し上がりください」
「ああ、すまんな。頂きます……ん!これは……うまい、うますぎる!」
ガツガツ弁当を貪り食う村長。
聞く所によると齢70を超えたおじいちゃんらしい。
大体60まで生きれば長寿と呼ばれるからとんでもなく長生きである、そんなじいちゃんが私でもお腹いっぱいになった3人前の弁当をあっという間に平らげてしまった。
「ちそうになった。ぶはぁ、やはり血を失った後は肉に限る」
「すげえな……と、あまりゆっくりしてられないんだった。起きたてで悪いけど私たちバジリスク討伐にやってきたんだけどこの辺にバジリスクが入り込めそうな洞穴っていくつある?」
あたしは懐から依頼書を取り出し村長に見せる。
「ふむ。あんた達なら前の奴らと違ってバジリスクも問題なさそうじゃな」
依頼書に目を通す村長。
「ん?前の奴らって何?」
「なんじゃギルドから何も聞かされておらんのか?」
「うん。あなたにぴったりの依頼があるとしか……」
「はぁ……ギルドも仕事が適当になったものだな。よし、話は短いがいいか!」
「おう……って、雰囲気的に、老人、過去話って言ったら長話になるんじゃないのか?「あやつらのせいで……」とか」
「そんなものはない。あるとしたらバジリスク討伐失敗の腹いせに村の建物を壊すとか村人を殴り蹴ったり、食糧と村の金を持っていきおったいけすかない奴らがいたってことだけじゃな」
「あるじゃん!「あやつらのせいで……」話めっちゃあるじゃん!」
「ない!あんな勇者パーティーにやられたことなんて何も気にしとらん!……くそぅ、わしのナタリー人形や村の金を奪っていきおってからに」
めちゃくちゃご立腹の村長。
目が血走ってる。
「今度来たら八つ裂きにしてやる」
「ファイヤーボールを叩き込んでやる」
「俺のメイスを顔面に叩き込む」
村人達の目も血走る。
そしてーー
「それは金髪の少年や茶髪の少女がいるパーティーですか?」
勇者という言葉にピクッと反応したエーさんはたまらず村長に特徴について尋ねる。
「ん?確かそうだったな」
村長の答えにエーさんは窓の外を見つめる。
「クロード……」
◇◇◇
その頃、勇者パーティーは……
「うおおお武具覚醒!と限界突破!そして、デュランダルの特殊スキル、攻撃力超上昇!」
勇者クロードは自身が放てる最強の攻撃を放つためにデュランダルの能力を解放する。
「いけェェ!クロード!」
「決めて!」
立ち上がるのもやっとの賢者マリアと重戦士バズの声援を受けるクロードは上空へと立ち上るデュランダルの聖なるオーラをレッドドラゴンに向けて振るう。
「これが僕の……いや。世界最強の勇者の必殺技だぁ!消え失せろ!」
デュランダルの聖なるオーラに包まれ姿を消すレッドドラゴン。
「はぁはぁ……な、なんとか倒した」
その場に倒れ込む勇者クロード。
「ああ。なんか前より手強かったな」
「おそらく特殊個体だったんじゃないかしら。普通のレッドドラゴンなんてもう私たちの敵じゃないもの」
「特殊個体か……なるほど。しかし、そうだとしたら相手が真竜だとしても勝てるだろうな。今倒したレッドドラゴンの強さはおそらくSSS級だ。だとしたら同じくSSS級の真竜と同じってことになる」
重戦士バズの言葉にクロードは笑う。
「ああ。俺たちの名が歴史に刻まれる瞬間も近いってことだな……よし!ここで1日体を休めたらいよいよ真竜退治だ!いいな?」
「おう!」
「任せなさい!」
笑い合う勇者パーティー。
しかし彼らは気がついていない自分たちが倒したレッドドラゴンが通常個体であるということに。
◇◇◇
「なるほど……勇者パーティーが失敗するほどの相手ということですか」
村長の話を聞き終えたアイリスは真面目に返答する。仕事の話をする時だけ相手の年齢を配慮した喋りが出来るプロフェッショナル。
冗談はそこまでにして、鍛錬をやめたとはいえそれでも勇者パーティーは一人一人が元々A級冒険者並みの実力はあったはず。
そんなもの達が逃げ出す相手となると……
「特殊個体の可能性があるな……こりゃ早めに退治しないと」
私は村長の話を聞き終えると早々に椅子を立ち、
「もう暗くなるから明日からにしな!」
という「お母さん?!」案件の村人に、
「このまま時間が経つと森から逃げ出してきたモンスターが何度もこの村を襲うからさっさと倒して来るー」
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