26 / 44
予言の魔王編
第26話 意外な接触
しおりを挟む
城にこもってゆっくりしていた時だった…。
「魔王様!大至急外へ!」
「何事だ?」
俺はだらけていた顔をひっぱたくようにして外に出る。
彼に連れられ門まで行くと、そこにはウングィス王国国王ラドルフとたった数人の護衛がいた。
奴らは馬から降りるとその場で膝まづいた。
「魔王レオ様、どうか我々を、ウングィス王国を救っていただけませんか!」
はぁ!?なんの冗談だよ!
その時、隣にいたリノが声を上げる。
「貴様!いきなり訪れて助けてくれなど無礼だぞ!」
「まあ落ち着け、とにかく中に入れ。話はそれからだ。」
中に案内すると、奴は恐竜の化石を見る子供のような目で歩いていた。
ここは博物館じゃないんだぞ…。
玉座につくと、早速話を始める。
「それで、まずは要件を一から述べよ。」
「はい。まず我々武器国家ウングィスは、連合国に加盟しておりました。ですがある日、メトゥス帝国が我々の兵士に偽装し、グリニアの住民を次々と殺していきました。それを我々ウングィスの侵攻だと言われ釈明しようとしましたが、共和国に聞いてもらえず連合国を追放されました。そしてウングィスは帝国と戦争状態になりました。」
「ふむ、それでどうした?」
「魔王国家アサイラムに支援要請を送りたく…」
「貴様、今自分がどれほど身勝手なことを言ってるのか分かっているのか?」
その瞬間、場に凍てつく吹雪のような緊張感が漂う。
「分かっております!なので我々ウングィスは貴方様の支配下になります。なんでも致します!なのであの忌々しい皇帝を、自国の民を手段としか思わない外道共をどうか成敗いただけないでしょうか!」
するとさっきの緊張感が嘘だったようにレオが笑い出した。
「ふはははは!お前のその素直さには感心した。いいだろう…その願い聞き受けよう。」
「はっ!ありがとうございます!」
ーーーウングィス王国 作戦本部ーーー
ラドルフの情報も合わせて作戦を練ることにした。
「まず、奴らの300人規模の軍隊がこの森を通ってくることが確認できています。現在奴らはこの川の地点。森を抜けるにはあと2日はかかるでしょう。」
「この軍隊を森から出させるわけにはいかないが、こちらの攻撃を知らされるわけにもいかない。奴らの軍隊を出来るかぎりこの森で排除する。」
「なるほど、この森は大きいが故に情報が取りにくい…そこを利用してなにも知らない奴らをこの森で待ち伏せるということですか。」
「その通りだ。シモン、貴様はステルスが得意だったな。」
「はい、左様でございます。」
「お前らアサシン部隊はこの森で奴らを囲むように待機し、軍がこのポイントAまで来たら攻撃を開始しろ。ここで全滅させればベストだが、念には念をだ。部隊の数名は奴らの後ろに回り込み、逃げる者を1人残らず殺せ。」
「了解致しました。」
「よし、ではケーレスデルタ部隊、作戦を開始せよ。奴ら帝国の外道共を我が父の元へ案内してやれ!」
「御意!」
シモンたちは素早く飛び去っていった。
「魔王様!大至急外へ!」
「何事だ?」
俺はだらけていた顔をひっぱたくようにして外に出る。
彼に連れられ門まで行くと、そこにはウングィス王国国王ラドルフとたった数人の護衛がいた。
奴らは馬から降りるとその場で膝まづいた。
「魔王レオ様、どうか我々を、ウングィス王国を救っていただけませんか!」
はぁ!?なんの冗談だよ!
その時、隣にいたリノが声を上げる。
「貴様!いきなり訪れて助けてくれなど無礼だぞ!」
「まあ落ち着け、とにかく中に入れ。話はそれからだ。」
中に案内すると、奴は恐竜の化石を見る子供のような目で歩いていた。
ここは博物館じゃないんだぞ…。
玉座につくと、早速話を始める。
「それで、まずは要件を一から述べよ。」
「はい。まず我々武器国家ウングィスは、連合国に加盟しておりました。ですがある日、メトゥス帝国が我々の兵士に偽装し、グリニアの住民を次々と殺していきました。それを我々ウングィスの侵攻だと言われ釈明しようとしましたが、共和国に聞いてもらえず連合国を追放されました。そしてウングィスは帝国と戦争状態になりました。」
「ふむ、それでどうした?」
「魔王国家アサイラムに支援要請を送りたく…」
「貴様、今自分がどれほど身勝手なことを言ってるのか分かっているのか?」
その瞬間、場に凍てつく吹雪のような緊張感が漂う。
「分かっております!なので我々ウングィスは貴方様の支配下になります。なんでも致します!なのであの忌々しい皇帝を、自国の民を手段としか思わない外道共をどうか成敗いただけないでしょうか!」
するとさっきの緊張感が嘘だったようにレオが笑い出した。
「ふはははは!お前のその素直さには感心した。いいだろう…その願い聞き受けよう。」
「はっ!ありがとうございます!」
ーーーウングィス王国 作戦本部ーーー
ラドルフの情報も合わせて作戦を練ることにした。
「まず、奴らの300人規模の軍隊がこの森を通ってくることが確認できています。現在奴らはこの川の地点。森を抜けるにはあと2日はかかるでしょう。」
「この軍隊を森から出させるわけにはいかないが、こちらの攻撃を知らされるわけにもいかない。奴らの軍隊を出来るかぎりこの森で排除する。」
「なるほど、この森は大きいが故に情報が取りにくい…そこを利用してなにも知らない奴らをこの森で待ち伏せるということですか。」
「その通りだ。シモン、貴様はステルスが得意だったな。」
「はい、左様でございます。」
「お前らアサシン部隊はこの森で奴らを囲むように待機し、軍がこのポイントAまで来たら攻撃を開始しろ。ここで全滅させればベストだが、念には念をだ。部隊の数名は奴らの後ろに回り込み、逃げる者を1人残らず殺せ。」
「了解致しました。」
「よし、ではケーレスデルタ部隊、作戦を開始せよ。奴ら帝国の外道共を我が父の元へ案内してやれ!」
「御意!」
シモンたちは素早く飛び去っていった。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

セリオン共和国再興記 もしくは宇宙刑事が召喚されてしまったので・・・
今卓&
ファンタジー
地球での任務が終わった銀河連合所属の刑事二人は帰途の途中原因不明のワームホールに巻き込まれる、彼が気が付くと可住惑星上に居た。
その頃会議中の皇帝の元へ伯爵から使者が送られる、彼等は捕らえられ教会の地下へと送られた。
皇帝は日課の教会へ向かう途中でタイスと名乗る少女を”宮”へ招待するという、タイスは不安ながらも両親と周囲の反応から招待を断る事はできず”宮”へ向かう事となる。
刑事は離別したパートナーの捜索と惑星の調査の為、巡視艇から下船する事とした、そこで彼は4人の知性体を救出し獣人二人とエルフを連れてエルフの住む土地へ彼等を届ける旅にでる事となる。
魔石と神器の物語 ~アイテムショップの美人姉妹は、史上最強の助っ人です!~
エール
ファンタジー
古代遺跡群攻略都市「イフカ」を訪れた新進気鋭の若き冒険者(ハンター)、ライナス。
彼が立ち寄った「魔法堂 白銀の翼」は、一風変わったアイテムを扱う魔道具専門店だった。
経営者は若い美人姉妹。
妹は自ら作成したアイテムを冒険の実践にて試用する、才能溢れる魔道具製作者。
そして姉の正体は、特定冒険者と契約を交わし、召喚獣として戦う闇の狂戦士だった。
最高純度の「超魔石」と「充魔石」を体内に埋め込まれた不死属性の彼女は、呪われし武具を纏い、補充用の魔石を求めて戦場に向かう。いつの日か、「人間」に戻ることを夢見て――。
転生幼女の異世界冒険記〜自重?なにそれおいしいの?〜
MINAMI
ファンタジー
神の喧嘩に巻き込まれて死んでしまった
お詫びということで沢山の
チートをつけてもらってチートの塊になってしまう。
自重を知らない幼女は持ち前のハイスペックさで二度目の人生を謳歌する。
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした
赤白玉ゆずる
ファンタジー
【コミックス第1巻発売です!】
早ければ、電子書籍版は2/18から販売開始、紙書籍は2/19に店頭に並ぶことと思います。
皆様どうぞよろしくお願いいたします。
【10/23コミカライズ開始!】
『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました!
颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。
【第2巻が発売されました!】
今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです!
素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。
【ストーリー紹介】
幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。
そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。
養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。
だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。
『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。
貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。
『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。
『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。
どん底だった主人公が一発逆転する物語です。
※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる