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予言の魔王編
第24話 ペンドラゴン
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「我らの自由の為に貴様にはここで死んでもらう!」
先に攻撃を仕掛けたのはクレアだった。先の鋭い戦斧を疾風の如く振り回す。アーサーがそれを剣で受け止める。だがその時左手に持っていたもうひとつの戦斧が横から斬りかかってくる。
アーサーは舌打ちしながらもそれを後ろに回避して避ける。だが後ろに下がったと同時に横からマリアンヌが攻撃をしてくる。
彼女は太くごつい大剣を力一杯に振り下ろす。それはまるで大木が倒れたほどの衝撃を与えた。
アーサーは歯を食いしばって彼女の攻撃を受け止める。だが少しづつ押されていた。
片方に集中すればするほど危険だというのは百も承知だった。だがどっちかを集中的に狙わなければ勝てる相手ではなかった。2人の連携だけでなく、個々の力も桁違いの猛者だった。
「クソ!」
奴は迫ってくるクレアに対し魔法を放つ。
「ルクス・ラピド!」
そして強烈なビームがクレアの脇腹をえぐった。
「クレア!」
「よそ見してんじゃないぞ。」
アーサーは大剣を思い切り弾くと、彼女の腹に一蹴り入れて横に一振し、彼女の胴を斬りつけた。
マリアンヌは斬られると同時に決死の攻撃をする。
「インフェルノ!」
マリアンヌが放った魔法は赤い光を放つ爆発魔法。
「お前、こんな至近距離で…!」
次の瞬間、バコーン!と物凄い爆音と共に家が爆発した。黒煙が立ち込める中、瓦礫をどかす音が聞こえてくる。
「ああ!クソが!」
アーサーは瓦礫から這い上がると、真っ赤に燃え上がる家の中で2人を探す。だがもうそこに2人の姿はなかった。
「チッ、逃がしたか。」
2人は間一髪その場から逃げると、爆発で集まってきた民衆を避けながら、静かにキャメロットから脱出した。
ーーーアサイラム ダビネスーーー
母さんに頼んでアサイラムにとうとう魔王城ができた。
中はめちゃくちゃ広くて、ダンジョンと言われても分からないほどのギミックやトラップを施した。
「これで攻め込まれても大丈夫か…。」
そこへエレーナがやってきた。
「魔王様、シュナ様から手紙が届いております。」
そう言われ渡されたのはリベルタス王国の刻印がされた手紙だった。
「なんだ?」
開けてみるとこんなことが書いてあった。
(魔王レオへ。我々リベルタス王国への帰化が後を耐えません。ホープシティは流通が盛んな街でしたので、今いる民間人を全て受け入れるほど広くありません。そこで、魔王国家アサイラムに受け入れられなかった民間人を国民として引き取っていただきたいのです。あなた方の軍事力増強のためにも悪くない話だと思います。どうかよろしくお願い致します。
リベルタス王国女王 シュナ・フォン・ヴァンダルク。)
ふむ。確かに建国したものの国らしいことはあんまして来なかったな。ここで内政を整えとくのも大切か。
「よし、エレーナ。今すぐシュナに返事の手紙を渡してくれ。了承したと。」
「かしこまりました。」
ーーー翌日ーーー
「え?多くね?」
アサイラムの門の前でびっしりと入国審査を待つ人々の行列ができていた。
思ったより多いぞ…これは大変な作業になりそうだ。
先に攻撃を仕掛けたのはクレアだった。先の鋭い戦斧を疾風の如く振り回す。アーサーがそれを剣で受け止める。だがその時左手に持っていたもうひとつの戦斧が横から斬りかかってくる。
アーサーは舌打ちしながらもそれを後ろに回避して避ける。だが後ろに下がったと同時に横からマリアンヌが攻撃をしてくる。
彼女は太くごつい大剣を力一杯に振り下ろす。それはまるで大木が倒れたほどの衝撃を与えた。
アーサーは歯を食いしばって彼女の攻撃を受け止める。だが少しづつ押されていた。
片方に集中すればするほど危険だというのは百も承知だった。だがどっちかを集中的に狙わなければ勝てる相手ではなかった。2人の連携だけでなく、個々の力も桁違いの猛者だった。
「クソ!」
奴は迫ってくるクレアに対し魔法を放つ。
「ルクス・ラピド!」
そして強烈なビームがクレアの脇腹をえぐった。
「クレア!」
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アーサーは大剣を思い切り弾くと、彼女の腹に一蹴り入れて横に一振し、彼女の胴を斬りつけた。
マリアンヌは斬られると同時に決死の攻撃をする。
「インフェルノ!」
マリアンヌが放った魔法は赤い光を放つ爆発魔法。
「お前、こんな至近距離で…!」
次の瞬間、バコーン!と物凄い爆音と共に家が爆発した。黒煙が立ち込める中、瓦礫をどかす音が聞こえてくる。
「ああ!クソが!」
アーサーは瓦礫から這い上がると、真っ赤に燃え上がる家の中で2人を探す。だがもうそこに2人の姿はなかった。
「チッ、逃がしたか。」
2人は間一髪その場から逃げると、爆発で集まってきた民衆を避けながら、静かにキャメロットから脱出した。
ーーーアサイラム ダビネスーーー
母さんに頼んでアサイラムにとうとう魔王城ができた。
中はめちゃくちゃ広くて、ダンジョンと言われても分からないほどのギミックやトラップを施した。
「これで攻め込まれても大丈夫か…。」
そこへエレーナがやってきた。
「魔王様、シュナ様から手紙が届いております。」
そう言われ渡されたのはリベルタス王国の刻印がされた手紙だった。
「なんだ?」
開けてみるとこんなことが書いてあった。
(魔王レオへ。我々リベルタス王国への帰化が後を耐えません。ホープシティは流通が盛んな街でしたので、今いる民間人を全て受け入れるほど広くありません。そこで、魔王国家アサイラムに受け入れられなかった民間人を国民として引き取っていただきたいのです。あなた方の軍事力増強のためにも悪くない話だと思います。どうかよろしくお願い致します。
リベルタス王国女王 シュナ・フォン・ヴァンダルク。)
ふむ。確かに建国したものの国らしいことはあんまして来なかったな。ここで内政を整えとくのも大切か。
「よし、エレーナ。今すぐシュナに返事の手紙を渡してくれ。了承したと。」
「かしこまりました。」
ーーー翌日ーーー
「え?多くね?」
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