13 / 44
予言の魔王編
第13話 真実
しおりを挟む
2人が睨み合う。その目はまさしく獣のようだ。
次の刹那、2人が一斉に走り出す。
「その美人な顔を傷つけたくないんだけどなっ!」
アランのブロードソードとリリスのスピアが激しくぶつかる。その衝撃波は近くの草木を大きく揺らした。
「美人の上に力まで強いなんて最高の女じゃねえか!」
「そんなに褒めたって勝たしてあげないわよ。」
奴はリリスのスピアを弾くと、後ろに下がって距離をとる。リリスは奴を追うように距離を詰める。
「すばやさもピカイチなのかよ!」
リリスは奴の目の前まで行くと、スピアを奴に振り下ろす。しかし次の瞬間、奴は腰から取りだした謎の玉を思い切り振ってから地面に投げつけた。すると煙が勢い良く吹き出し、辺り一面見えなくなる。必死で探すが、奴の姿は見えない。突如、後方から矢が飛んでくる。
「弓!?」
リリスは間一髪矢を防ぐ。だがそのわずかな隙で、奴が懐に入ってくる。
「ダメでしょ?矢に浮気したら。」
リリスは咄嗟に後ろにバク転して避ける。だが、ギリギリ奴の刃がリリスの太ももを切る。そのせいで、着地の時に少しよろけてしまう。リリスは舌打ちすると、足から出る血をペロリと舐めて笑みを浮かべた。
「やっぱり神の子って魅力的だわ♡」
「今さら手のひら返しかよ?」
「違うわよ。あなたのおかげで強者ってのを思い出せたのよ。」
彼女はそう言うと、スピアを捨てて凄まじい咆哮をあげる。それはまさしくライオンのような迫力だった。
咆哮が終わると彼女の尻尾の先は鋭利に尖り、角はさらに大きくなり、爪は鋭く伸び、目は黒く塗りつぶされたようになった。
魔獣化。それは魔物特有のスキルであり、自身の魔力を大幅に活性化させて全ての身体能力を向上させるスキルだ。しかし時間制限があり、それを過ぎると体に急速に負荷がかかり、意識を失ってしまう。
「魔獣化か。なら俺も…」
そう言うと奴の周りが赤く光り始める。
「パレント・プロメテウス、インテリジェンス。」
次の瞬間、奴の目は赤くなり、奴の髪は炎のように燃え始めた。
ーーーダビネス 魔王城ーーー
「そろそろ制圧が終わる頃か。」
俺は椅子から立ち上がり、街に行く準備を始める。
「トッツォ、リノ、サバス。行くぞ。」
「「御意。」」
俺たちはホープシティへと向かい始める。
ーーー同時刻 ホープシティーーー
誰一人いないバーで1人のエルフの女が、静かに酒を飲んでいた。グラスをカランと傾ける。そのグラスに反射する彼女の顔には、ワクワクしてるような笑みがこぼれていた。
「さあ、第2ラウンドを始めようか。」
「ガルルルル…!」
「理性を失った君も可愛いらしいね。」
次の瞬間リリスが奴に飛びつく。だがそれは奴のブロードソードによって防がれる。奴がリリスを思い切り蹴飛ばすと、剣から弓に持ち変え、彼女目掛けて矢を放つ。
リリスはそれを見て横に避ける…が、避けると同時に矢の軌道がグンと曲がり、彼女に向けて一直線で向かってきたのだ。それを避けられるわけが無いリリスは、腕に矢が刺さってしまう。だが彼女は今や一種の興奮状態。たかが矢が1本腕に刺さったところでビクともしない。
「まじか…」
驚いた奴は少し動作が遅れた。もう一度弓を引こうとしてるところに、疾風の如くリリスが飛びついて引っ掻く。その爪で奴の弓を破壊し、なおかつ奴の胴体を切り裂くことができた。
「痛ってぇ!まったく激しいな。」
そして両者がまた睨み合った時だった。街全体に放送が流れたのだ。
「こんにちはみなさん!思う存分死ぬことはできましたか!?みなさんに朗報です。我らが魔王レオ様が街にご到着されました!」
南門の空から街に入ってくる邪悪な気配が…
フライの魔法はいいな。簡単に空が飛べて楽しい。
レオはゆっくりと浮遊しながら街の中心に着く。
「皆の者よ、よく聞け。我は魔王レオ。魔王国家アサイラムの王である。この街ホープシティは今を持って我ら魔王軍の物となった。貴様らがこれ以上この街にいるのなら全勢力をもってして貴様らを殺す。」
レオの言葉を聞いた1人のエルフは、バーから出てきてゆっくりとレオに近づいていく。彼女の背から生えた羽は虹のように輝いていた。
ん?エルフか。
「こんにちは、魔王レオ。いえ、こう言うべきかしら。」
彼女はフフっと笑いながらこう言った。
「藤堂レオ。」
それを聞いたレオははっと驚く。
「なぜ、その名を…」
「私の名前はシュナ・フォン・ヴァンダルク。そしてこの世界に来る前の名前は、藤堂アケミ。私はあなたの母親よ。」
それを聞いたレオは信じられないと目を見開いて絶句した。
「今から話すのは真実よ。よく聞いて。」
そんなレオを置いてくかのように彼女は話し出す。
「今から約400年前、元の世界だと15年前に私は事故で死に、この世界に転生した。私はエルフ王国の王女として生まれた。最初は戸惑いながらも、この世界にも慣れてきた頃、エルフ王国は帝国に攻められた。私の父や母が血を流して死んでいく中、私は必死に城の地下に逃げた。そこには、異世界人を呼び出す召喚魔法の研究をしていた。そう、あなたが呼び出されたのはこの魔法よ。そして私は1人の男を呼び出した。それこそがあなたのお父さんであり、先代魔王ハデスなの。」
ちょっと待て。父さんがハデス?母さんが呼び出した?頭が追いつかない。
「彼に私はありのままの事実を話した。そしたら彼はなんなく受け入れて、私を助けることにしたの。彼は私を助けるために自ら魔王になることを望んだ。そして、争いを無くすために世界の全てを支配しようとしたの。そして今から約300年前、神話の時代と呼ばれていたあの日、戦争が始まった。魔王軍は優勢だった、けど勇者バルボロの加勢によって魔王軍はどんどん押され、最後には魔王城まで乗り込まれた。あの人は最期に私にこう言った。あの子を頼むと。そして彼は殺された。貴方は彼の恩恵を持っているの。魔王ハデスの恩恵を。」
「父さんはこの世界に来てたのか…?そして死んだだって?」
そんなの、信じられるわけないだろう…
「いい?レオ。私はあなたに彼のようになってほしくない。だからもうこんな事やめて、お母さんと一緒に暮らしましょう?」
シュナはレオの手を優しく掴む。だがレオはその手を振り払い、彼女にこう言う。
「たとえ母さんが相手だとしても、俺はもう引き下がるつもりはない。それに、果たせなかった父さんの無念を俺が引き継ぐんだ。」
それは断固とした表情で、真っ直ぐな気持ちだった。
「それを聞いて安心したわ。」
彼女はそう言うとふっと笑った。
「それじゃ1つお願いを聞いてくれる?」
そう言うと彼女はレオの耳元で囁く。
話し終えると、シュナが話し出す。
「皆の者よ、よく聞け。私の名はシュナ・フォン・ヴァンダルク。今は亡きエルフ王国第12代国王の娘であり、魔王ハデスの王妃である。そしてこの魔王レオの実の母である!」
それをは映像カラスによって全世界へと放送され、それを聞いた人々は驚愕した。
もちろんこれは共和国の連中の耳にすぐに入る。
「あの逃げた女がシュナだったとは…おのれエルフ如きが。今すぐアランに奴の抹殺を命じろ!ついでに魔王の首もだ!」
それからすぐにアランのところに共和国の兵士がやってくる。兵士から内容を聞くと、アランは度肝を抜く。
「なんだって!?今すぐやる!すまん、お姉さん。この戦いはまた今度な!」
そう言うと奴はそそくさとその場を後にした。取り残されたリリスは時間が来て、その場でぐったり倒れ込んでしまった。
屋根から屋根へと飛び移っていくアラン。しばらくすると空に浮遊する2人の姿が見えた。
優先目標はあのエルフの女か!
屋根から高くジャンプすると、シュナに目掛けてナイフを投げようとする。だが、隣にいる魔王がこちらをギロリと睨んだ。それは凍てつくような殺気。後1cmでも動けばすぐにでも殺される。アランはそう直感で感じた。
(俺が生きてきた中で今までにないほどの殺気…!これは俺が勝てる相手じゃねぇ!悪魔だ…!)
体が震えて固まってしまったアランはそのまま下へと落下していった。
「そして今ここに、リベルタス王国の建国を宣言し、同時に我らリベルタスは、魔王国家アサイラムと同盟を組むことをここに宣言する。」
「同盟だと!?あのエルフのクソアマが…!今すぐ全冒険者とゴッドオブデケムを招集しろ!あと各国の外交官もだ!」
「このリベルタス王国は、平和と自由を望む全ての人々を歓迎します。そして、その中には魔物も含まれることを許可します。」
このリベルタス王国建国宣言は、良くも悪くも全世界を驚愕させる一大事件となり、新聞の記事は両面この件で埋め尽くされた。
「会えて嬉しい。ありがとう、レオ。」
母さんはそう言ってニコッと笑った。それは俺に懐かしさを感じさせた。まるで今まで人間の心を失ってたみたいな気持ちにさせた。いや、実際そうだったのかもしれない。
「俺も生きててくれてありがとう、母さん!」
俺たちはその場で強く抱き締めあった。
今までの分を解き放つように。
次の刹那、2人が一斉に走り出す。
「その美人な顔を傷つけたくないんだけどなっ!」
アランのブロードソードとリリスのスピアが激しくぶつかる。その衝撃波は近くの草木を大きく揺らした。
「美人の上に力まで強いなんて最高の女じゃねえか!」
「そんなに褒めたって勝たしてあげないわよ。」
奴はリリスのスピアを弾くと、後ろに下がって距離をとる。リリスは奴を追うように距離を詰める。
「すばやさもピカイチなのかよ!」
リリスは奴の目の前まで行くと、スピアを奴に振り下ろす。しかし次の瞬間、奴は腰から取りだした謎の玉を思い切り振ってから地面に投げつけた。すると煙が勢い良く吹き出し、辺り一面見えなくなる。必死で探すが、奴の姿は見えない。突如、後方から矢が飛んでくる。
「弓!?」
リリスは間一髪矢を防ぐ。だがそのわずかな隙で、奴が懐に入ってくる。
「ダメでしょ?矢に浮気したら。」
リリスは咄嗟に後ろにバク転して避ける。だが、ギリギリ奴の刃がリリスの太ももを切る。そのせいで、着地の時に少しよろけてしまう。リリスは舌打ちすると、足から出る血をペロリと舐めて笑みを浮かべた。
「やっぱり神の子って魅力的だわ♡」
「今さら手のひら返しかよ?」
「違うわよ。あなたのおかげで強者ってのを思い出せたのよ。」
彼女はそう言うと、スピアを捨てて凄まじい咆哮をあげる。それはまさしくライオンのような迫力だった。
咆哮が終わると彼女の尻尾の先は鋭利に尖り、角はさらに大きくなり、爪は鋭く伸び、目は黒く塗りつぶされたようになった。
魔獣化。それは魔物特有のスキルであり、自身の魔力を大幅に活性化させて全ての身体能力を向上させるスキルだ。しかし時間制限があり、それを過ぎると体に急速に負荷がかかり、意識を失ってしまう。
「魔獣化か。なら俺も…」
そう言うと奴の周りが赤く光り始める。
「パレント・プロメテウス、インテリジェンス。」
次の瞬間、奴の目は赤くなり、奴の髪は炎のように燃え始めた。
ーーーダビネス 魔王城ーーー
「そろそろ制圧が終わる頃か。」
俺は椅子から立ち上がり、街に行く準備を始める。
「トッツォ、リノ、サバス。行くぞ。」
「「御意。」」
俺たちはホープシティへと向かい始める。
ーーー同時刻 ホープシティーーー
誰一人いないバーで1人のエルフの女が、静かに酒を飲んでいた。グラスをカランと傾ける。そのグラスに反射する彼女の顔には、ワクワクしてるような笑みがこぼれていた。
「さあ、第2ラウンドを始めようか。」
「ガルルルル…!」
「理性を失った君も可愛いらしいね。」
次の瞬間リリスが奴に飛びつく。だがそれは奴のブロードソードによって防がれる。奴がリリスを思い切り蹴飛ばすと、剣から弓に持ち変え、彼女目掛けて矢を放つ。
リリスはそれを見て横に避ける…が、避けると同時に矢の軌道がグンと曲がり、彼女に向けて一直線で向かってきたのだ。それを避けられるわけが無いリリスは、腕に矢が刺さってしまう。だが彼女は今や一種の興奮状態。たかが矢が1本腕に刺さったところでビクともしない。
「まじか…」
驚いた奴は少し動作が遅れた。もう一度弓を引こうとしてるところに、疾風の如くリリスが飛びついて引っ掻く。その爪で奴の弓を破壊し、なおかつ奴の胴体を切り裂くことができた。
「痛ってぇ!まったく激しいな。」
そして両者がまた睨み合った時だった。街全体に放送が流れたのだ。
「こんにちはみなさん!思う存分死ぬことはできましたか!?みなさんに朗報です。我らが魔王レオ様が街にご到着されました!」
南門の空から街に入ってくる邪悪な気配が…
フライの魔法はいいな。簡単に空が飛べて楽しい。
レオはゆっくりと浮遊しながら街の中心に着く。
「皆の者よ、よく聞け。我は魔王レオ。魔王国家アサイラムの王である。この街ホープシティは今を持って我ら魔王軍の物となった。貴様らがこれ以上この街にいるのなら全勢力をもってして貴様らを殺す。」
レオの言葉を聞いた1人のエルフは、バーから出てきてゆっくりとレオに近づいていく。彼女の背から生えた羽は虹のように輝いていた。
ん?エルフか。
「こんにちは、魔王レオ。いえ、こう言うべきかしら。」
彼女はフフっと笑いながらこう言った。
「藤堂レオ。」
それを聞いたレオははっと驚く。
「なぜ、その名を…」
「私の名前はシュナ・フォン・ヴァンダルク。そしてこの世界に来る前の名前は、藤堂アケミ。私はあなたの母親よ。」
それを聞いたレオは信じられないと目を見開いて絶句した。
「今から話すのは真実よ。よく聞いて。」
そんなレオを置いてくかのように彼女は話し出す。
「今から約400年前、元の世界だと15年前に私は事故で死に、この世界に転生した。私はエルフ王国の王女として生まれた。最初は戸惑いながらも、この世界にも慣れてきた頃、エルフ王国は帝国に攻められた。私の父や母が血を流して死んでいく中、私は必死に城の地下に逃げた。そこには、異世界人を呼び出す召喚魔法の研究をしていた。そう、あなたが呼び出されたのはこの魔法よ。そして私は1人の男を呼び出した。それこそがあなたのお父さんであり、先代魔王ハデスなの。」
ちょっと待て。父さんがハデス?母さんが呼び出した?頭が追いつかない。
「彼に私はありのままの事実を話した。そしたら彼はなんなく受け入れて、私を助けることにしたの。彼は私を助けるために自ら魔王になることを望んだ。そして、争いを無くすために世界の全てを支配しようとしたの。そして今から約300年前、神話の時代と呼ばれていたあの日、戦争が始まった。魔王軍は優勢だった、けど勇者バルボロの加勢によって魔王軍はどんどん押され、最後には魔王城まで乗り込まれた。あの人は最期に私にこう言った。あの子を頼むと。そして彼は殺された。貴方は彼の恩恵を持っているの。魔王ハデスの恩恵を。」
「父さんはこの世界に来てたのか…?そして死んだだって?」
そんなの、信じられるわけないだろう…
「いい?レオ。私はあなたに彼のようになってほしくない。だからもうこんな事やめて、お母さんと一緒に暮らしましょう?」
シュナはレオの手を優しく掴む。だがレオはその手を振り払い、彼女にこう言う。
「たとえ母さんが相手だとしても、俺はもう引き下がるつもりはない。それに、果たせなかった父さんの無念を俺が引き継ぐんだ。」
それは断固とした表情で、真っ直ぐな気持ちだった。
「それを聞いて安心したわ。」
彼女はそう言うとふっと笑った。
「それじゃ1つお願いを聞いてくれる?」
そう言うと彼女はレオの耳元で囁く。
話し終えると、シュナが話し出す。
「皆の者よ、よく聞け。私の名はシュナ・フォン・ヴァンダルク。今は亡きエルフ王国第12代国王の娘であり、魔王ハデスの王妃である。そしてこの魔王レオの実の母である!」
それをは映像カラスによって全世界へと放送され、それを聞いた人々は驚愕した。
もちろんこれは共和国の連中の耳にすぐに入る。
「あの逃げた女がシュナだったとは…おのれエルフ如きが。今すぐアランに奴の抹殺を命じろ!ついでに魔王の首もだ!」
それからすぐにアランのところに共和国の兵士がやってくる。兵士から内容を聞くと、アランは度肝を抜く。
「なんだって!?今すぐやる!すまん、お姉さん。この戦いはまた今度な!」
そう言うと奴はそそくさとその場を後にした。取り残されたリリスは時間が来て、その場でぐったり倒れ込んでしまった。
屋根から屋根へと飛び移っていくアラン。しばらくすると空に浮遊する2人の姿が見えた。
優先目標はあのエルフの女か!
屋根から高くジャンプすると、シュナに目掛けてナイフを投げようとする。だが、隣にいる魔王がこちらをギロリと睨んだ。それは凍てつくような殺気。後1cmでも動けばすぐにでも殺される。アランはそう直感で感じた。
(俺が生きてきた中で今までにないほどの殺気…!これは俺が勝てる相手じゃねぇ!悪魔だ…!)
体が震えて固まってしまったアランはそのまま下へと落下していった。
「そして今ここに、リベルタス王国の建国を宣言し、同時に我らリベルタスは、魔王国家アサイラムと同盟を組むことをここに宣言する。」
「同盟だと!?あのエルフのクソアマが…!今すぐ全冒険者とゴッドオブデケムを招集しろ!あと各国の外交官もだ!」
「このリベルタス王国は、平和と自由を望む全ての人々を歓迎します。そして、その中には魔物も含まれることを許可します。」
このリベルタス王国建国宣言は、良くも悪くも全世界を驚愕させる一大事件となり、新聞の記事は両面この件で埋め尽くされた。
「会えて嬉しい。ありがとう、レオ。」
母さんはそう言ってニコッと笑った。それは俺に懐かしさを感じさせた。まるで今まで人間の心を失ってたみたいな気持ちにさせた。いや、実際そうだったのかもしれない。
「俺も生きててくれてありがとう、母さん!」
俺たちはその場で強く抱き締めあった。
今までの分を解き放つように。
11
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
女神様の使い、5歳からやってます
めのめむし
ファンタジー
小桜美羽は5歳の幼女。辛い境遇の中でも、最愛の母親と妹と共に明るく生きていたが、ある日母を事故で失い、父親に放置されてしまう。絶望の淵で餓死寸前だった美羽は、異世界の女神レスフィーナに救われる。
「あなたには私の世界で生きる力を身につけやすくするから、それを使って楽しく生きなさい。それで……私のお友達になってちょうだい」
女神から神気の力を授かった美羽は、女神と同じ色の桜色の髪と瞳を手に入れ、魔法生物のきんちゃんと共に新たな世界での冒険に旅立つ。しかし、転移先で男性が襲われているのを目の当たりにし、街がゴブリンの集団に襲われていることに気づく。「大人の男……怖い」と呟きながらも、ゴブリンと戦うか、逃げるか——。いきなり厳しい世界に送られた美羽の運命はいかに?
優しさと試練が待ち受ける、幼い少女の異世界ファンタジー、開幕!
基本、ほのぼの系ですので進行は遅いですが、着実に進んでいきます。
戦闘描写ばかり望む方はご注意ください。

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
治癒術師の非日常―辺境の治癒術師と異世界から来た魔術師による成長物語―
物部妖狐
ファンタジー
小さな村にある小さな丘の上に住む治癒術師
そんな彼が出会った一人の女性
日々を平穏に暮らしていたい彼の生活に起こる変化の物語。
小説家になろう様、カクヨム様、ノベルピア様へも投稿しています。
表紙画像はAIで作成した主人公です。
キャラクターイラストも、執筆用のイメージを作る為にAIで作成しています。
更新頻度:月、水、金更新予定、投稿までの間に『箱庭幻想譚』と『氷翼の天使』及び、【魔王様のやり直し】を読んで頂けると嬉しいです。

Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~
味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。
しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。
彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。
故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。
そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。
これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした
赤白玉ゆずる
ファンタジー
【コミックス第1巻発売です!】
早ければ、電子書籍版は2/18から販売開始、紙書籍は2/19に店頭に並ぶことと思います。
皆様どうぞよろしくお願いいたします。
【10/23コミカライズ開始!】
『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました!
颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。
【第2巻が発売されました!】
今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです!
素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。
【ストーリー紹介】
幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。
そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。
養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。
だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。
『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。
貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。
『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。
『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。
どん底だった主人公が一発逆転する物語です。
※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる