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予言の魔王編
第1話 魔王の復活
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「行こうぜ、レオ。」
俺の名は藤堂レオ。高校生活最後の文化祭を楽しむ
ごく普通の高校生だ。
「高校生活もあっという間に終わっちまうな!」
こいつは親友で幼なじみの犬井カイト。カイトとは毎日一緒に登校してる。
(毎日毎日その寝癖はどうにかならないのか…)
いよいよ始まった最後の文化祭。俺たちがやるのは
演劇!古の勇者バルボロの英雄譚というやつだ。
ぶっちゃけ、最後の文化祭がこんな中二病満載の演劇なのが少し気に食わないがしょうがない。思い切り楽しもう。
「お、魔王のコスプレ似合ってんじゃねーか!」
「そうかな?」
やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしい!舞台に上がる前に少し練習しておこうかな。
部屋に誰もいないことを確認して、俺は練習を始めた。
「勇者バルボロよ!世界の半分をくれてやろう。我が魔王軍の仲間になれぇ!」
もう少し怖い感じで言ったほうがいいかな?
「ゆ、勇者バルボロよ!バ、バルボロよ!」
なんか違うんだよなぁ。
レオは気付いていなかった。足元に青白く光る魔法陣が出ていることに。
「バルボロよ!世界の半分をくれて…な、なんだこれ。」
気付いた頃には辺り一面眩しい光に包まれた。
「うわあああああ!」
ガチャ。
「おいレオ、もう本番始まるぞ。って、あれ。どこ行ったあいつ。」
「召喚成功しました!」
「殿下に知らせて来い!」
一体なにが…眩しい光が辺り一面を…ここは、どこだ?
周りを見ると俺を囲むように白い髭を生やした男たちが俺を見ていた。少し時間がたった頃、男たちがざわつき始めた。
「本当に勇者なのか?」
「どう見たって勇者の格好じゃないだろう。」
「まさか召喚は失敗!?」
「もしや魔王を召喚してしまったのでは…!?」
は?何を言ってるんだこいつらは。魔王?確かに文化祭で魔王ハデスの役をしてたけど…それに召喚って。俺を連れてきたのはお前らなのか?
「お、おい。」
話しかけると奴らは一斉にビクッと肩が上がった。
「ここはどこなんだ?勇者って?魔王ってなんのことだ?召喚ってお前らがここに連れてきたのか?学校に帰してくれるんだよな?」
「残念だが帰すことはできない。魔王よ。」
奥から重くてジャラジャラしてる赤い鎧を来た男が歩いて来た。
「おお、戦士長様!」
「ちょっと待ってくれ、俺は魔王なんかじゃないぞ。」
「ではなぜそのような格好をしている。異世界人よ。」
「ぶ、文化祭というものがあって、それの演劇で着ていただけだ!」
「ブンカサイ?なんだそれは。」
「祭りだよ。この世界にも祭りくらいあるだろ?」
「あるにはあるが、そんな魔王を演劇するような祭りなどあるわけが無い。」
「ちょっと待ってくれ!この世界の普通を俺は知らないが、ほんとにあるんだ!信じてくれ!」
「例えそれが真実だとしても、そのような文化がある異世界人など、勇者の資格はない。まったく、お前らはなんでこんなガキを召喚しちまったんだ。」
「すみません、戦士長様。少し位置がズレたのかと。」
「言い訳はどうでもいい。次は成功させろ。おい、そこの兵士、ガキを処刑しろ。民には予言の魔王は処刑したとでも言って安心させておけ。」
何を言ってるんだこいつらは。処刑?魔王じゃないと言ってるのに?そもそも呼んだのはこいつらだろ。
イヤだ。死にたくない。
「じゃあな。異世界人。」
イヤだ!やめろ!!!!
カランカラン、と武器が落ちる音が鳴り響く。目を開けると2人の兵士が倒れていた。
「今のは、闇の魔法!?」
「このガキ、まさか!」
なんだこれ、手から黒いモヤみたいなのが。これが、魔法?
「今すぐそいつを殺せ!」
とにかくここから生きて出ないと!
俺は力いっぱいにそのモヤを体から出す。そのモヤは周囲の人間にまとって行き、やがてモヤのまとった人間は次々に倒れて行った。
「戦士長様!危ない!」
隣に居た兵士が戦士長とやらを庇ってモヤに飲まれた。
「うわああああ!」
彼らは全身を炎に包まれたかのように苦しみもがいた。
(なんなんだこのガキは…闇の魔法を使う者など300年間誰もいなかったはず。それをこのガキは一瞬で。まさかこいつが予言の…!)
「残りはお前だけだよ。」
俺は黒いモヤで手錠を溶かし、戦士長の前に立つ。腰を抜かしたこいつの顔はまるで肉食動物を見るウサギのようにガクブル震えていた。
「ガキ、あんた何者だよ…!」
俺はこいつの頭を掴んでこう言った。
「我の名は魔王レオ。この世界の王になる者だ。」
う、うわあああああああ!
悲鳴をあげながら戦士長は溶けて黒い塵となった。
流石にちょっと、カッコつけすぎたかな?笑
「わあ!すごいな。」
地下牢から出て地上へ行くと、そこには緑の大地、ビルより大きい木々、そして大きな羽で大空を羽ばたく鳥たちが広がっていた。
「魔王…か。」
この世界がそう呼ぶのなら。本気でやってやろうじゃないか。魔王とやらを!
俺の名は藤堂レオ。高校生活最後の文化祭を楽しむ
ごく普通の高校生だ。
「高校生活もあっという間に終わっちまうな!」
こいつは親友で幼なじみの犬井カイト。カイトとは毎日一緒に登校してる。
(毎日毎日その寝癖はどうにかならないのか…)
いよいよ始まった最後の文化祭。俺たちがやるのは
演劇!古の勇者バルボロの英雄譚というやつだ。
ぶっちゃけ、最後の文化祭がこんな中二病満載の演劇なのが少し気に食わないがしょうがない。思い切り楽しもう。
「お、魔王のコスプレ似合ってんじゃねーか!」
「そうかな?」
やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしい!舞台に上がる前に少し練習しておこうかな。
部屋に誰もいないことを確認して、俺は練習を始めた。
「勇者バルボロよ!世界の半分をくれてやろう。我が魔王軍の仲間になれぇ!」
もう少し怖い感じで言ったほうがいいかな?
「ゆ、勇者バルボロよ!バ、バルボロよ!」
なんか違うんだよなぁ。
レオは気付いていなかった。足元に青白く光る魔法陣が出ていることに。
「バルボロよ!世界の半分をくれて…な、なんだこれ。」
気付いた頃には辺り一面眩しい光に包まれた。
「うわあああああ!」
ガチャ。
「おいレオ、もう本番始まるぞ。って、あれ。どこ行ったあいつ。」
「召喚成功しました!」
「殿下に知らせて来い!」
一体なにが…眩しい光が辺り一面を…ここは、どこだ?
周りを見ると俺を囲むように白い髭を生やした男たちが俺を見ていた。少し時間がたった頃、男たちがざわつき始めた。
「本当に勇者なのか?」
「どう見たって勇者の格好じゃないだろう。」
「まさか召喚は失敗!?」
「もしや魔王を召喚してしまったのでは…!?」
は?何を言ってるんだこいつらは。魔王?確かに文化祭で魔王ハデスの役をしてたけど…それに召喚って。俺を連れてきたのはお前らなのか?
「お、おい。」
話しかけると奴らは一斉にビクッと肩が上がった。
「ここはどこなんだ?勇者って?魔王ってなんのことだ?召喚ってお前らがここに連れてきたのか?学校に帰してくれるんだよな?」
「残念だが帰すことはできない。魔王よ。」
奥から重くてジャラジャラしてる赤い鎧を来た男が歩いて来た。
「おお、戦士長様!」
「ちょっと待ってくれ、俺は魔王なんかじゃないぞ。」
「ではなぜそのような格好をしている。異世界人よ。」
「ぶ、文化祭というものがあって、それの演劇で着ていただけだ!」
「ブンカサイ?なんだそれは。」
「祭りだよ。この世界にも祭りくらいあるだろ?」
「あるにはあるが、そんな魔王を演劇するような祭りなどあるわけが無い。」
「ちょっと待ってくれ!この世界の普通を俺は知らないが、ほんとにあるんだ!信じてくれ!」
「例えそれが真実だとしても、そのような文化がある異世界人など、勇者の資格はない。まったく、お前らはなんでこんなガキを召喚しちまったんだ。」
「すみません、戦士長様。少し位置がズレたのかと。」
「言い訳はどうでもいい。次は成功させろ。おい、そこの兵士、ガキを処刑しろ。民には予言の魔王は処刑したとでも言って安心させておけ。」
何を言ってるんだこいつらは。処刑?魔王じゃないと言ってるのに?そもそも呼んだのはこいつらだろ。
イヤだ。死にたくない。
「じゃあな。異世界人。」
イヤだ!やめろ!!!!
カランカラン、と武器が落ちる音が鳴り響く。目を開けると2人の兵士が倒れていた。
「今のは、闇の魔法!?」
「このガキ、まさか!」
なんだこれ、手から黒いモヤみたいなのが。これが、魔法?
「今すぐそいつを殺せ!」
とにかくここから生きて出ないと!
俺は力いっぱいにそのモヤを体から出す。そのモヤは周囲の人間にまとって行き、やがてモヤのまとった人間は次々に倒れて行った。
「戦士長様!危ない!」
隣に居た兵士が戦士長とやらを庇ってモヤに飲まれた。
「うわああああ!」
彼らは全身を炎に包まれたかのように苦しみもがいた。
(なんなんだこのガキは…闇の魔法を使う者など300年間誰もいなかったはず。それをこのガキは一瞬で。まさかこいつが予言の…!)
「残りはお前だけだよ。」
俺は黒いモヤで手錠を溶かし、戦士長の前に立つ。腰を抜かしたこいつの顔はまるで肉食動物を見るウサギのようにガクブル震えていた。
「ガキ、あんた何者だよ…!」
俺はこいつの頭を掴んでこう言った。
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う、うわあああああああ!
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「わあ!すごいな。」
地下牢から出て地上へ行くと、そこには緑の大地、ビルより大きい木々、そして大きな羽で大空を羽ばたく鳥たちが広がっていた。
「魔王…か。」
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