10 / 14
第一章
第九話 王子様の溺愛 ※
しおりを挟む
「先ほどは強引にしてすまんな」
「んっ……」
ベッドの上に移動すると、ディラン様に頭を撫でられながらキスをされた。
ディラン様の唇や手つきは、とても柔らかくて確かな愛情を感じることができる。
蕩けるような感覚を味わっていると、ディラン様の指先が頭から胸へ移動し、繊細なものでも扱うかの如く揉み始めた。
んんっ、と塞がれた口から甘い声が漏れる。
それに満足したのか、ディラン様が唇を離し、手を下腹部へと移動させた。
「もうぐしょぐしょになっているな……」
「そ、そこはあまり触らないでくださいっ……!」
もうかなり濡れていたのだが、ディラン様はそれを知っていてもなお悪戯っぽい口ぶりで指を入れ、わざとらしく音を立ててみせた。
「こんなことで感じるのか?」
「は、はいっ」
意地悪な声色が紡ぎ出す問いに、恥ずかしいけれども答える。
この恥ずかしさが、なぜか快楽に変わっていることに気が付いたから、という理由もあったからだ。
「とんだ淫乱だな。けれど、俺の妻には相応しい」
「ありがとう、ございますっ」
低い声が私の悦びを引き出すように囁く。
王妃にふさわしいと言ってくれたことも相まって、私の感情は幸せで埋め尽くされていた。
「まぁ、これでいいだろう」
ディラン様がそういったかと思うと、クチュクチュといった淫らな音が鳴りやむ。
それに寂しさを覚えたのも束の間、私はすぐに期待を膨らませ、心を邪なもので満たしてゆく。
「では――挿れるぞ」
「は、いっ……!」
優しげなディラン様の声が聞こえたと同時に、彼のモノが這入ってくる感覚が走る。
噂通り、痛くもあったが、それよりも私は幸せを感じ、彼の大きな背中に腕を回す。
特段力を入れようとも思っていないのに、自らの襞が肉棒を離すまいと締め付けていることが分かる。
貪るような身体の動きに自然と顔が熱くなった。
「んっ、あっ……」
「初めてなのに、もう感じているのかっ?」
「ち、違ぁ……」
ディラン様の色っぽい声に、腰がビクリと跳ね、喉の奥から嬌声が漏れる。
幸福感や夢のような現状で声が出てしまったようだが、実際は痛みが強いのでそこまで感じているわけではない。
けれど、ディラン様の長く太い陰茎が子宮まで届くと、その声も止められてしまった。
「動かしても、いいか?」
おずおずと、といった表現が似合う様子で問うディラン様に、私は。
「ええ、是非」
当たり前のように、受け入れの返事を出す。
すると、ディラン王子はタカが外れたのか、優しさを残しつつも力強く自らを動かし始める。
溢れ出る愛液ときゅうきゅうとディラン様を締め付けにかかる私の身体、痛みと幸福に頭がパンクしそうだ。
「イっ……」
音も激しくなってきたとき、ディラン様がとびきり官能的な声を出すと同時に私の子宮が満たされる感覚を覚える。
ぬちゃっ、という音とともにディラン様は自らの性器を私の中から取り出す。
するとなぜか急に疲労が私を襲ってきたので、へたりこむついでにディラン様を確認しようとするが、彼も同様にベッドへ身を任せていた。
薄明りが、彼の整った赤い顔を照らす。
目が合うと彼は口角を少し上げて、私の頭へ手を伸ばし、優しく撫でた。
「……ディラン様、私、幸せです」
「……そうか」
この機にと、私はディラン様へ感謝を告げる。
それに彼は短く答えると、そのまま眠ってしまった。
「んっ……」
ベッドの上に移動すると、ディラン様に頭を撫でられながらキスをされた。
ディラン様の唇や手つきは、とても柔らかくて確かな愛情を感じることができる。
蕩けるような感覚を味わっていると、ディラン様の指先が頭から胸へ移動し、繊細なものでも扱うかの如く揉み始めた。
んんっ、と塞がれた口から甘い声が漏れる。
それに満足したのか、ディラン様が唇を離し、手を下腹部へと移動させた。
「もうぐしょぐしょになっているな……」
「そ、そこはあまり触らないでくださいっ……!」
もうかなり濡れていたのだが、ディラン様はそれを知っていてもなお悪戯っぽい口ぶりで指を入れ、わざとらしく音を立ててみせた。
「こんなことで感じるのか?」
「は、はいっ」
意地悪な声色が紡ぎ出す問いに、恥ずかしいけれども答える。
この恥ずかしさが、なぜか快楽に変わっていることに気が付いたから、という理由もあったからだ。
「とんだ淫乱だな。けれど、俺の妻には相応しい」
「ありがとう、ございますっ」
低い声が私の悦びを引き出すように囁く。
王妃にふさわしいと言ってくれたことも相まって、私の感情は幸せで埋め尽くされていた。
「まぁ、これでいいだろう」
ディラン様がそういったかと思うと、クチュクチュといった淫らな音が鳴りやむ。
それに寂しさを覚えたのも束の間、私はすぐに期待を膨らませ、心を邪なもので満たしてゆく。
「では――挿れるぞ」
「は、いっ……!」
優しげなディラン様の声が聞こえたと同時に、彼のモノが這入ってくる感覚が走る。
噂通り、痛くもあったが、それよりも私は幸せを感じ、彼の大きな背中に腕を回す。
特段力を入れようとも思っていないのに、自らの襞が肉棒を離すまいと締め付けていることが分かる。
貪るような身体の動きに自然と顔が熱くなった。
「んっ、あっ……」
「初めてなのに、もう感じているのかっ?」
「ち、違ぁ……」
ディラン様の色っぽい声に、腰がビクリと跳ね、喉の奥から嬌声が漏れる。
幸福感や夢のような現状で声が出てしまったようだが、実際は痛みが強いのでそこまで感じているわけではない。
けれど、ディラン様の長く太い陰茎が子宮まで届くと、その声も止められてしまった。
「動かしても、いいか?」
おずおずと、といった表現が似合う様子で問うディラン様に、私は。
「ええ、是非」
当たり前のように、受け入れの返事を出す。
すると、ディラン王子はタカが外れたのか、優しさを残しつつも力強く自らを動かし始める。
溢れ出る愛液ときゅうきゅうとディラン様を締め付けにかかる私の身体、痛みと幸福に頭がパンクしそうだ。
「イっ……」
音も激しくなってきたとき、ディラン様がとびきり官能的な声を出すと同時に私の子宮が満たされる感覚を覚える。
ぬちゃっ、という音とともにディラン様は自らの性器を私の中から取り出す。
するとなぜか急に疲労が私を襲ってきたので、へたりこむついでにディラン様を確認しようとするが、彼も同様にベッドへ身を任せていた。
薄明りが、彼の整った赤い顔を照らす。
目が合うと彼は口角を少し上げて、私の頭へ手を伸ばし、優しく撫でた。
「……ディラン様、私、幸せです」
「……そうか」
この機にと、私はディラン様へ感謝を告げる。
それに彼は短く答えると、そのまま眠ってしまった。
0
第八話あたりでR18要素が出ます。ホットランキング等からいらしてださったかた、ご注意ください。追記:主人公の年齢が分かりにくかったので、描写を若干修正しました。
お気に入りに追加
2,528
あなたにおすすめの小説
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!

白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
婚約者の本性を暴こうとメイドになったら溺愛されました!
柿崎まつる
恋愛
世継ぎの王女アリスには完璧な婚約者がいる。侯爵家次男のグラシアンだ。容姿端麗・文武両道。名声を求めず、穏やかで他人に優しい。アリスにも紳士的に対応する。だが、完璧すぎる婚約者にかえって不信を覚えたアリスは、彼の本性を探るため侯爵家にメイドとして潜入する。2022eロマンスロイヤル大賞、コミック原作賞を受賞しました。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる