32 / 57
山脈を超えて次の町へ
しおりを挟む
「ヒジリ、いけるな?」
「はい、主」
ヒジリが飛び出し、俺は矢筒から矢を五本抜く。
一本ずつ連続で射ると、上空から巨大なワシみたいな魔獣がボトボト落ちてきた。
ヒジリは、巨大な二足歩行の豚#(オークというらしい)を相手にしている。オークの棍棒を躱し、跳躍して首に蹴りを叩き込む。
『ブモォォォッ!?』
「ヒジリ、左」
「はい」
ヒジリに指示すると、オークを無視して左へ。
フラフラになったオークに向かって、俺は矢筒のツマミを捻り鏃を換装。鉄鋼鏃の矢を抜き、オークの頭部めがけて射った。
その間、ヒジリは左から来たコボルトという犬の魔獣を相手にしている。
ヒジリがコボルトを蹴り、殴ると、面白いように吹っ飛んだ。
「ヒジリ、正面五。俺は上空を狙う」
「はい」
正面の藪から飛び出してきたのは長い蛇だ。
バイトスネークという魔獣で、絡みつくと獲物が死ぬまで離さないという。
だが、ヒジリは踵落としでヘビの頭を順番に踏み潰す。
俺はコンパウンドボウの弦を調整し、鏃を|鉄鋼鏃__アーマーピエシング__#に換装。弓に番え、上空に狙いを定めた。
「───けっこう大きいな」
俺の『鷹の目』は、上空五百メートルに浮遊する魔獣を捕らえている。
このオークもコボルトもバイトスネークも、全てこの魔獣……デカいドラゴン(グリーンドラゴンというらしい)がけしかけた奴だ。
俺たちと傭兵団を戦わせ、疲弊したところを狙うつもりだろうが……そうはいかない。
コンパウンドボウの弦は、大人五人がかりでも引けないくらい張ってある。でも、魔力で四肢を強化した俺なら楽々引ける。
「ヒジリ、トドメを頼む」
「はい、主」
俺が矢を放つと、矢は恐るべき速度でまっすぐ飛ぶ。
ここから声は聞こえないが、ドラゴンの喉を貫通した。
ドラゴンは錐揉み回転しながら落下してくる。ヒジリが息を整え跳躍。
ドラゴンが地面に叩き付けられると同時に、ドラゴンの頭に踵落としを叩き込んだ。
『ガブゥファッ!?』
頭を潰されたドラゴンは絶命……そのまま白目をむいた。
俺はコンパウンドボウをロッドにして収納、ヒジリは息を整え俺の傍へ。
「……終わりかな」
「はい。周辺に魔獣の気配はありません。お疲れ様でした、主」
「お前も。怪我……はしても意味ないな。ってかノーダメージか」
「はい」
互いの無事を確認し、俺は言う。
「バニッシュさん、終わりましたー!!」
「…………お、おお」
「ど、ドラゴンを……やっつけちゃった」
傭兵団の皆さんは、何やら驚いていた。
とりあえず、バニッシュさんの元へ。
「あの、怪我はないですか?」
「い、いや……オレらの出番がなかった。お前ら二人、とんでもねぇな」
「いやぁ……それより、あのドラゴンどうします?」
「ドラゴンの素材は高く売れる。討伐したお前らのモンだが……」
「じゃあ、皆さんで分けてください。俺とヒジリだけじゃ解体できないし、皆さんには世話になってるんで……そのお礼ってことで」
「……はぁ、ありがたいけどよ、何もしてないのにもらうってのは」
と、そう言いかけたバニッシュさんを押しのけヴェンが割り込む。
「パパ!! じゃあこうしましょう。ドラゴンはこちらで解体するから手数料として素材の七割、三割をセイヤたちの物で。今日はここで野営、みんなでドラゴン肉を食べるってのは?」
「ドラゴン肉……う、美味いのか?」
「絶品!!」
「よし決まり!!」
ヴェンとハイタッチし、今日の夕飯が決まった。
バニッシュさんを無視し、ヴェンはさっそく傭兵たちに解体の指示を出す。
頭を抱えつつもどこか笑顔なバニッシュさんと、ため息を吐くラーズだった。
「ドラゴン肉……じゅるり」
ヒジリは、ドラゴンを見てヨダレを垂らしていた。
◇◇◇◇◇◇
ドラゴン肉は非常にうまかった。
単純に焼いて塩コショウしただけだが、これがまたうまい!!
俺とヒジリは感謝され、ひたすら傭兵さんたちに褒められた。
「ありがとな!!」「ドラゴン肉うめぇ~」
「よし、セイヤとヒジリに乾杯!!」「ぎゃはは!!」
男たちが、俺の頭を撫でたり肩を組んで歌ったり……ああ、幸せ。
ヴェンも、ヒジリに抱きついたり肩を組んだりしている。
傭兵さんたちと何度も乾杯を繰り返し、いい感じにお腹が膨れてくると、バニッシュさんが俺の隣に座ってグラスを近づけた……ああこれ、乾杯の合図だ!!
「ありがとよ」
「え? あ、乾杯!!」
「お、おお……タイミングがズレたな」
バニッシュさんと乾杯……いやー嬉しい!!
「ありがとよ」
「え?」
「ドラゴン肉。おかげで、全員の士気が上がったぜ。これで山越えもいける。せめてもの礼に、今夜はお前たちのテントも守ってやる。朝まで安心して寝な」
「バニッシュさん……ありがとうございます!!」
「いや、礼を言うのはこっちだ。それと、お前さんたち、よかったらオレの団に入らねぇか? もうすぐ廃業の傭兵団だが、その後は鉱山を買って炭鉱を始めるつもりだ」
「…………その、すみません」
「はは、フラレちまったか……わりーな、忘れてくれ」
バニッシュさんはグラスを一気に煽る。
誘いは嬉しい。でも……俺、決めたんだ。
炭鉱夫になる。そして……自分の鉱山を持って、炭鉱を手に入れる。
バニッシュさんの誘いに乗るのは楽だけど、それじゃつまらない。俺はまだ聖女村から出たばかり。知らないこともたくさんあるし、もといろいろ見たい。
「バニッシュさん、お誘いありがとうございます。俺……」
「自分の炭鉱、だろ? わりーな、野暮なこと言って……へへ、おめーはまだ若い。苦労して夢を掴みな。応援してるぜ」
「……はい!!」
バニッシュさんは笑い、俺の頭を撫でた。
俺はふと、こんなことを思ってしまう。
「…………父親がいたら、こんな感じなのかな」
「ん?」
「い、いえ……なんでもないです」
なんだか恥ずかしく、俺はそっぽ向いた。
すると、グラスを持ったヒジリとヴェンがやってきた。
「おっつー! ドラゴン肉ありがとねー!」
「ああ」
「お疲れ様です主。解体で出た素材ですが、傭兵団に依頼して町まで運搬してもらうことにしました。報酬はオークやその他魔獣の素材……問題ないでしょうか?」
「ああ、問題ない。ありがとな」
「いえ」
「ちょっとちょっと、真面目な話終わってさ、もっとお肉食べようよ~」
「もう腹いっぱいだよ。残りはお前が喰っていいぞ」
「え、マジ? せ~んきゅ~」
ヴェンのテンションが高い。匂いから、けっこう飲んでるみたいでフラフラしてる。
絡まれると面倒なので、ヒジリに言う。
「ヒジリ、そいつは任せた」
「わかりました」
「じゃ、俺は寝るよ……お休み」
「おやすみなさいませ、主」
酔っぱらっているヴェンをヒジリに任せ、俺は自分のテントへ戻った。
あと数日で町に到着する。
町に付いたら……傭兵団ともお別れかぁ。
「はい、主」
ヒジリが飛び出し、俺は矢筒から矢を五本抜く。
一本ずつ連続で射ると、上空から巨大なワシみたいな魔獣がボトボト落ちてきた。
ヒジリは、巨大な二足歩行の豚#(オークというらしい)を相手にしている。オークの棍棒を躱し、跳躍して首に蹴りを叩き込む。
『ブモォォォッ!?』
「ヒジリ、左」
「はい」
ヒジリに指示すると、オークを無視して左へ。
フラフラになったオークに向かって、俺は矢筒のツマミを捻り鏃を換装。鉄鋼鏃の矢を抜き、オークの頭部めがけて射った。
その間、ヒジリは左から来たコボルトという犬の魔獣を相手にしている。
ヒジリがコボルトを蹴り、殴ると、面白いように吹っ飛んだ。
「ヒジリ、正面五。俺は上空を狙う」
「はい」
正面の藪から飛び出してきたのは長い蛇だ。
バイトスネークという魔獣で、絡みつくと獲物が死ぬまで離さないという。
だが、ヒジリは踵落としでヘビの頭を順番に踏み潰す。
俺はコンパウンドボウの弦を調整し、鏃を|鉄鋼鏃__アーマーピエシング__#に換装。弓に番え、上空に狙いを定めた。
「───けっこう大きいな」
俺の『鷹の目』は、上空五百メートルに浮遊する魔獣を捕らえている。
このオークもコボルトもバイトスネークも、全てこの魔獣……デカいドラゴン(グリーンドラゴンというらしい)がけしかけた奴だ。
俺たちと傭兵団を戦わせ、疲弊したところを狙うつもりだろうが……そうはいかない。
コンパウンドボウの弦は、大人五人がかりでも引けないくらい張ってある。でも、魔力で四肢を強化した俺なら楽々引ける。
「ヒジリ、トドメを頼む」
「はい、主」
俺が矢を放つと、矢は恐るべき速度でまっすぐ飛ぶ。
ここから声は聞こえないが、ドラゴンの喉を貫通した。
ドラゴンは錐揉み回転しながら落下してくる。ヒジリが息を整え跳躍。
ドラゴンが地面に叩き付けられると同時に、ドラゴンの頭に踵落としを叩き込んだ。
『ガブゥファッ!?』
頭を潰されたドラゴンは絶命……そのまま白目をむいた。
俺はコンパウンドボウをロッドにして収納、ヒジリは息を整え俺の傍へ。
「……終わりかな」
「はい。周辺に魔獣の気配はありません。お疲れ様でした、主」
「お前も。怪我……はしても意味ないな。ってかノーダメージか」
「はい」
互いの無事を確認し、俺は言う。
「バニッシュさん、終わりましたー!!」
「…………お、おお」
「ど、ドラゴンを……やっつけちゃった」
傭兵団の皆さんは、何やら驚いていた。
とりあえず、バニッシュさんの元へ。
「あの、怪我はないですか?」
「い、いや……オレらの出番がなかった。お前ら二人、とんでもねぇな」
「いやぁ……それより、あのドラゴンどうします?」
「ドラゴンの素材は高く売れる。討伐したお前らのモンだが……」
「じゃあ、皆さんで分けてください。俺とヒジリだけじゃ解体できないし、皆さんには世話になってるんで……そのお礼ってことで」
「……はぁ、ありがたいけどよ、何もしてないのにもらうってのは」
と、そう言いかけたバニッシュさんを押しのけヴェンが割り込む。
「パパ!! じゃあこうしましょう。ドラゴンはこちらで解体するから手数料として素材の七割、三割をセイヤたちの物で。今日はここで野営、みんなでドラゴン肉を食べるってのは?」
「ドラゴン肉……う、美味いのか?」
「絶品!!」
「よし決まり!!」
ヴェンとハイタッチし、今日の夕飯が決まった。
バニッシュさんを無視し、ヴェンはさっそく傭兵たちに解体の指示を出す。
頭を抱えつつもどこか笑顔なバニッシュさんと、ため息を吐くラーズだった。
「ドラゴン肉……じゅるり」
ヒジリは、ドラゴンを見てヨダレを垂らしていた。
◇◇◇◇◇◇
ドラゴン肉は非常にうまかった。
単純に焼いて塩コショウしただけだが、これがまたうまい!!
俺とヒジリは感謝され、ひたすら傭兵さんたちに褒められた。
「ありがとな!!」「ドラゴン肉うめぇ~」
「よし、セイヤとヒジリに乾杯!!」「ぎゃはは!!」
男たちが、俺の頭を撫でたり肩を組んで歌ったり……ああ、幸せ。
ヴェンも、ヒジリに抱きついたり肩を組んだりしている。
傭兵さんたちと何度も乾杯を繰り返し、いい感じにお腹が膨れてくると、バニッシュさんが俺の隣に座ってグラスを近づけた……ああこれ、乾杯の合図だ!!
「ありがとよ」
「え? あ、乾杯!!」
「お、おお……タイミングがズレたな」
バニッシュさんと乾杯……いやー嬉しい!!
「ありがとよ」
「え?」
「ドラゴン肉。おかげで、全員の士気が上がったぜ。これで山越えもいける。せめてもの礼に、今夜はお前たちのテントも守ってやる。朝まで安心して寝な」
「バニッシュさん……ありがとうございます!!」
「いや、礼を言うのはこっちだ。それと、お前さんたち、よかったらオレの団に入らねぇか? もうすぐ廃業の傭兵団だが、その後は鉱山を買って炭鉱を始めるつもりだ」
「…………その、すみません」
「はは、フラレちまったか……わりーな、忘れてくれ」
バニッシュさんはグラスを一気に煽る。
誘いは嬉しい。でも……俺、決めたんだ。
炭鉱夫になる。そして……自分の鉱山を持って、炭鉱を手に入れる。
バニッシュさんの誘いに乗るのは楽だけど、それじゃつまらない。俺はまだ聖女村から出たばかり。知らないこともたくさんあるし、もといろいろ見たい。
「バニッシュさん、お誘いありがとうございます。俺……」
「自分の炭鉱、だろ? わりーな、野暮なこと言って……へへ、おめーはまだ若い。苦労して夢を掴みな。応援してるぜ」
「……はい!!」
バニッシュさんは笑い、俺の頭を撫でた。
俺はふと、こんなことを思ってしまう。
「…………父親がいたら、こんな感じなのかな」
「ん?」
「い、いえ……なんでもないです」
なんだか恥ずかしく、俺はそっぽ向いた。
すると、グラスを持ったヒジリとヴェンがやってきた。
「おっつー! ドラゴン肉ありがとねー!」
「ああ」
「お疲れ様です主。解体で出た素材ですが、傭兵団に依頼して町まで運搬してもらうことにしました。報酬はオークやその他魔獣の素材……問題ないでしょうか?」
「ああ、問題ない。ありがとな」
「いえ」
「ちょっとちょっと、真面目な話終わってさ、もっとお肉食べようよ~」
「もう腹いっぱいだよ。残りはお前が喰っていいぞ」
「え、マジ? せ~んきゅ~」
ヴェンのテンションが高い。匂いから、けっこう飲んでるみたいでフラフラしてる。
絡まれると面倒なので、ヒジリに言う。
「ヒジリ、そいつは任せた」
「わかりました」
「じゃ、俺は寝るよ……お休み」
「おやすみなさいませ、主」
酔っぱらっているヴェンをヒジリに任せ、俺は自分のテントへ戻った。
あと数日で町に到着する。
町に付いたら……傭兵団ともお別れかぁ。
0
お気に入りに追加
217
あなたにおすすめの小説
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
【旧版】パーティーメンバーは『チワワ』です☆ミ
こげ丸
ファンタジー
===================
◆重要なお知らせ◆
本作はこげ丸の処女作なのですが、本作の主人公たちをベースに、全く新しい作品を連載開始しております。
設定は一部被っておりますが全く別の作品となりますので、ご注意下さい。
また、もし混同されてご迷惑をおかけするようなら、本作を取り下げる場合がございますので、何卒ご了承お願い致します。
===================
※第三章までで一旦作品としては完結となります。
【旧題:異世界おさんぽ放浪記 ~パーティーメンバーはチワワです~】
一人と一匹の友情と、笑いあり、涙あり、もう一回笑いあり、ちょこっと恋あり の異世界冒険譚です☆
過酷な異世界ではありますが、一人と一匹は逞しく楽しく過ごしているようですよ♪
そんなユウト(主人公)とパズ(チワワ)と一緒に『異世界レムリアス』を楽しんでみませんか?(*'▽')
今、一人と一匹のちょっと変わった冒険の旅が始まる!
※王道バトルファンタジーものです
※全体的に「ほのぼの」としているので楽しく読んで頂けるかと思っています
※でも、時々シリアスモードになりますのでご了承を…
=== こげ丸 ===
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
追放された聖女の悠々自適な側室ライフ
白雪の雫
ファンタジー
「聖女ともあろう者が、嫉妬に狂って我が愛しのジュリエッタを虐めるとは!貴様の所業は畜生以外の何者でもない!お前との婚約を破棄した上で国外追放とする!!」
平民でありながらゴーストやレイスだけではなくリッチを一瞬で倒したり、どんな重傷も完治してしまうマルガレーテは、幼い頃に両親と引き離され聖女として教会に引き取られていた。
そんな彼女の魔力に目を付けた女教皇と国王夫妻はマルガレーテを国に縛り付ける為、王太子であるレオナルドの婚約者に据えて、「お妃教育をこなせ」「愚民どもより我等の病を治療しろ」「瘴気を祓え」「不死王を倒せ」という風にマルガレーテをこき使っていた。
そんなある日、レオナルドは居並ぶ貴族達の前で公爵令嬢のジュリエッタ(バスト100cm以上の爆乳・KかLカップ)を妃に迎え、マルガレーテに国外追放という死刑に等しい宣言をしてしまう。
「王太子殿下の仰せに従います」
(やっと・・・アホ共から解放される。私がやっていた事が若作りのヒステリー婆・・・ではなく女教皇と何の力もない修道女共に出来る訳ないのにね~。まぁ、この国がどうなってしまっても私には関係ないからどうでもいいや)
表面は淑女の仮面を被ってレオナルドの宣言を受け入れたマルガレーテは、さっさと国を出て行く。
今までの鬱憤を晴らすかのように、着の身着のままの旅をしているマルガレーテは、故郷である幻惑の樹海へと戻っている途中で【宮女狩り】というものに遭遇してしまい、大国の後宮へと入れられてしまった。
マルガレーテが悠々自適な側室ライフを楽しんでいる頃
聖女がいなくなった王国と教会は滅亡への道を辿っていた。
最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~
華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』
たったこの一言から、すべてが始まった。
ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。
そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。
それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。
ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。
スキルとは祝福か、呪いか……
ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!!
主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。
ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。
ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。
しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。
一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。
途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。
その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。
そして、世界存亡の危機。
全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した……
※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。
社畜の俺の部屋にダンジョンの入り口が現れた!? ダンジョン配信で稼ぐのでブラック企業は辞めさせていただきます
さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。
冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。
底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。
そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。
部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。
ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。
『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!
道具屋転生~道具屋に転生させろと言ったが、道具屋(建物)とは言ってない~
さとう
ファンタジー
神様が地球に落としたウイルスで死亡した俺。神様の計らいで異世界へ転生することに!
さて、望む能力は? 勇者? カッコいい剣? 魔法? そんなのいらん! そういうバトル系は読んだり見たりするから楽しいのであって、自分でやるのは間違いなく地獄。俺が望んだのは、1日3~4時間の適度な労働と、けっこう儲かる仕事……そう、『道具屋』だった。
だが……神様の野郎。俺を『道具屋の主人』じゃなくて、『道具屋(建物)』へ転生させやがった!
誰も来ない森で、一人(建物)の俺……果たして、俺の望む異世界スローライフを送れるのか!
勇者は魔王に屈しない〜仲間はみんな魔王に寝返った〜
さとう
ファンタジー
魔界からやって来た魔王に、人間界の一部が乗っ取られた。
その魔王に対抗するべく、人間界に存在する伝説の『聖なる武具』に選ばれた5人の勇者たち。
その名は聖剣士レオン、魔術師ウラヌス、刀士サテナ、弓士ネプチュン。
そして俺こと守護士マイトの、同じ村の出身の5人の幼馴染だ。
12歳で『聖なる武具』に選ばれ、人間界最大の王国である『ギンガ王国』で修行する毎日。
辛くも苦しい修行に耐えながら、俺たちは力を付けていく。
親友であるレオン、お互いを高め合ったサテナ、好き好きアピールがスゴいネプチュン、そして俺が惚れてる少女ウラヌス。
そんな中、俺は王国の森で、喋る赤い文鳥のふーちゃんと出会い、親友となる。
それから5年。17歳になり、魔王討伐の旅に出る。
いくつもの苦難を越え、仲間たちとの絆も深まり、ついには魔王と最終決戦を迎えることに。
だが、俺たちは魔王にズタボロにやられた。
椅子に座る魔王を、立ち上がらせることすら出来なかった。
命の危機を感じたレオンは、魔王に命乞いをする。
そして魔王の気まぐれと甘い罠で、俺以外の4人は魔王の手下になってしまう。
17年間ずっと一緒だった幼馴染たちは俺に容赦ない攻撃をする。
そして、ずっと好きだったウラヌスの一撃で、俺は魔王城の外へ吹き飛ばされる。
最後に見たのは、魔王に寄り添うウラヌスだった。
そんな俺を救ったのは、赤い文鳥のふーちゃんだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる