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プロローグ/忌み子
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この世界は、『聖女』と呼ばれる神の子が存在する。
聖女は奇跡を起こせる存在。聖女の起こす奇跡は『魔法』と呼ばれ、いつしかこの世界は聖女が中心となり回っていた。
おかげで、国の重要職は軒並み女性。男は労働力という認識で扱いが低い。世界は女性中心に回っていた。
聖女は、神によって聖女の腹に宿る。
母は聖女、生まれる娘も聖女、その娘もまた聖女。
いつしか、聖女たちは集まり、一つの村を造り……そこで生まれ育った聖女が世界中に散らばり、大きな影響を与え、世界という国を作っていた。
もう一度言う。
聖女は、神によって聖女の腹に宿る。
つまり……聖女から生まれるのは、必ず聖女なのだ。
「おぎゃぁ、おぎゃぁ!!」
「こ、これって……どういうことなの」
「なんと……」
だから、この日に生まれた『俺』は異端。呪いの子と呼ばれることになる。
「お、男の子……」
「ば、馬鹿な……聖女が、神によって孕まされた聖女が、男を産んだだと!?」
とある聖女から生まれた子は、女ではなく『男』だった。
母親と同じ、黒髪赤目の男の子の産声が響く。
産婆の老聖女は、生まれたばかりの子に向かって指を突き付け叫んだ。
「こ、殺せ!! これは……この子は、呪いの子じゃ!!」
「ま、待って、この子は……私の子は」
「黙れオルレアン!! 忌み子を産んだお前も同罪じゃ!! アスタルテ、貴様がこの忌み子とオルレアンを殺すのじゃ!!」
「…………」
アスタルテと呼ばれた聖女は首を振る。
「駄目だ。聖女殺しは第一級犯罪。神への冒涜に当たる……オババ、そんなことも忘れたのか?」
「それは聖女の場合じゃ!! オルレアンは忌み子を産んだ。その責任は取らねばなるまいて!! ああ、神に聞かねば……このような手違い、あってはならぬ」
「…………」
すると、オルレアンは出産後だというのに立ち上がり、生まれたばかりの子を抱き上げて脱兎のごとく逃げ出した。
これには、オババもアスタルテも驚いた。
「オルレアン!!」
「おのれ!! 逃がすなアスタルテ、追え!!」
「くっ……」
アスタルテは家を出る。
外は大雨だった……おかげで、オルレアンの足跡が残っている。
すぐに足跡を追うと、家の裏に続いていた。どうやらオルレアンは裏山に向かったようだ。
アスタルテが裏山に入ると、オルレアンはすぐに見つかった。
赤子を抱えたまま蹲り、下半身は血で濡れていた。
「オルレアン……」
「アスタルテ……お願い、この子を殺さないで」
「……」
「男の子なのはわかってる。でも……私がお腹を痛めた子なの。神様によって与えられた命でも……私の子なの」
「……オルレアン」
「お願い。どうか」
「…………そうしてやりたいのは山々だが、オババがそれを許さない」
「…………」
産婆でもあるオババは、この『聖女村』の村長でもある。
世界中に権力を持つオババなら、赤子の命を一つ消すくらいわけもない。
オルレアンは顔を歪め……抱きしめていた赤子に顔を向け、微笑んだ。
「なら、私は聖女じゃなくていい……この子と生きていきます」
「オルレアン、無理だ……無理だよ」
「どいて、アスタルテ。私……あなたと戦ってでも行くわ」
「駄目だ。村に戻らないと……私は、お前を止めなくちゃならない」
「…………ごめんね、アスタルテ」
次の瞬間、オルレアンは右手をアスタルテに向けた。
アスタルテは反射的にその場から横に飛び、右手の指から炎の矢を作りだしてオルレアンに向けて放つ。
軍人であるアスタルテはオルレアンとの戦いが避けられないと感じた……が、なんとオルレアンは炎の矢を避けなかった。
そして、炎の矢がオルレアンの腹部を貫通する。
「なっ……オルレアン!!」
「げふっ……ご、ごめんねアスタルテ……これで『聖女の祈り』を使える」
「お前、このために……」
オルレアンは崩れ落ちた。
赤子をしっかり抱き、優しく撫で……アスタルテにそっと差し出す。
「我が命を持って神に願います……どうか、この子を……」
「くっ……」
聖女の祈り。
それは、命を捧げることで使うことができる究極の願い。
願いと言っても魔法ではない。命を賭けた願いを他の聖女に託す。願いを託された聖女はその願いを聞き届けなければならない。
命を賭けた願いは何よりも尊く、無下にすることは神の怒りを買う。
アスタルテは、赤子をそっと受け取った。
「名前は……セイヤ。お願い、その子を……」
「…………」
オルレアンは、静かに息を引き取った。
アスタルテの手に残された赤子は、静かに眠っている。
「…………っ」
アスタルテは、オルレアンの遺体を見下ろし……歯を食いしばった。
◇◇◇◇◇◇
赤子を抱えたアスタルテが聖女村に戻ると、村の聖女たちが出迎えた。
村長のオババが山狩りを行う予定だったらしいが、アスタルテと赤子を見て厳しい目を向ける。
「アスタルテよ。何があった?」
「……私がオルレアンを殺した。そして……死の間際にオルレアンの『祈り』を聞いた」
「なんと……!!」
周囲の聖女たちがざわめく。
聖女殺し。忌み子。そんな言葉が聞こえてきたが、アスタルテはどうでもよかった。
幼馴染を手にかけた。そのことが重荷となる。
アスタルテは、オババに赤子を見せる。
「この子を、育てる……それがオルレアンの最後の願いだ」
「なんだと!?」
「聖女の祈りを無視はできん。それこそ、神の怒りを買う」
「っく……」
「……成人まで育ててやってくれ」
アスタルテは、赤子をオババに渡した。
いきなり渡されたオババは、汚物でも受け取ったように顔をしかめ、同時にアスタルテを責める。
「アスタルテ!! 貴様、この忌み子をわしに育てろと!?」
「私は裁きを受けねばならない。聖女殺しの罪……アナスタシア大神殿に行く」
「馬鹿な……お前、死ぬつもりかい!!」
「…………じゃあな」
アスタルテは、荷造りもせずにそのまま村を出た。
こうして、聖女村に新しい命が生まれた。
名前はセイヤ。女性だけしか生まれないはずなのに、なぜか生まれた男。
こうして、セイヤの物語が始まった。
聖女は奇跡を起こせる存在。聖女の起こす奇跡は『魔法』と呼ばれ、いつしかこの世界は聖女が中心となり回っていた。
おかげで、国の重要職は軒並み女性。男は労働力という認識で扱いが低い。世界は女性中心に回っていた。
聖女は、神によって聖女の腹に宿る。
母は聖女、生まれる娘も聖女、その娘もまた聖女。
いつしか、聖女たちは集まり、一つの村を造り……そこで生まれ育った聖女が世界中に散らばり、大きな影響を与え、世界という国を作っていた。
もう一度言う。
聖女は、神によって聖女の腹に宿る。
つまり……聖女から生まれるのは、必ず聖女なのだ。
「おぎゃぁ、おぎゃぁ!!」
「こ、これって……どういうことなの」
「なんと……」
だから、この日に生まれた『俺』は異端。呪いの子と呼ばれることになる。
「お、男の子……」
「ば、馬鹿な……聖女が、神によって孕まされた聖女が、男を産んだだと!?」
とある聖女から生まれた子は、女ではなく『男』だった。
母親と同じ、黒髪赤目の男の子の産声が響く。
産婆の老聖女は、生まれたばかりの子に向かって指を突き付け叫んだ。
「こ、殺せ!! これは……この子は、呪いの子じゃ!!」
「ま、待って、この子は……私の子は」
「黙れオルレアン!! 忌み子を産んだお前も同罪じゃ!! アスタルテ、貴様がこの忌み子とオルレアンを殺すのじゃ!!」
「…………」
アスタルテと呼ばれた聖女は首を振る。
「駄目だ。聖女殺しは第一級犯罪。神への冒涜に当たる……オババ、そんなことも忘れたのか?」
「それは聖女の場合じゃ!! オルレアンは忌み子を産んだ。その責任は取らねばなるまいて!! ああ、神に聞かねば……このような手違い、あってはならぬ」
「…………」
すると、オルレアンは出産後だというのに立ち上がり、生まれたばかりの子を抱き上げて脱兎のごとく逃げ出した。
これには、オババもアスタルテも驚いた。
「オルレアン!!」
「おのれ!! 逃がすなアスタルテ、追え!!」
「くっ……」
アスタルテは家を出る。
外は大雨だった……おかげで、オルレアンの足跡が残っている。
すぐに足跡を追うと、家の裏に続いていた。どうやらオルレアンは裏山に向かったようだ。
アスタルテが裏山に入ると、オルレアンはすぐに見つかった。
赤子を抱えたまま蹲り、下半身は血で濡れていた。
「オルレアン……」
「アスタルテ……お願い、この子を殺さないで」
「……」
「男の子なのはわかってる。でも……私がお腹を痛めた子なの。神様によって与えられた命でも……私の子なの」
「……オルレアン」
「お願い。どうか」
「…………そうしてやりたいのは山々だが、オババがそれを許さない」
「…………」
産婆でもあるオババは、この『聖女村』の村長でもある。
世界中に権力を持つオババなら、赤子の命を一つ消すくらいわけもない。
オルレアンは顔を歪め……抱きしめていた赤子に顔を向け、微笑んだ。
「なら、私は聖女じゃなくていい……この子と生きていきます」
「オルレアン、無理だ……無理だよ」
「どいて、アスタルテ。私……あなたと戦ってでも行くわ」
「駄目だ。村に戻らないと……私は、お前を止めなくちゃならない」
「…………ごめんね、アスタルテ」
次の瞬間、オルレアンは右手をアスタルテに向けた。
アスタルテは反射的にその場から横に飛び、右手の指から炎の矢を作りだしてオルレアンに向けて放つ。
軍人であるアスタルテはオルレアンとの戦いが避けられないと感じた……が、なんとオルレアンは炎の矢を避けなかった。
そして、炎の矢がオルレアンの腹部を貫通する。
「なっ……オルレアン!!」
「げふっ……ご、ごめんねアスタルテ……これで『聖女の祈り』を使える」
「お前、このために……」
オルレアンは崩れ落ちた。
赤子をしっかり抱き、優しく撫で……アスタルテにそっと差し出す。
「我が命を持って神に願います……どうか、この子を……」
「くっ……」
聖女の祈り。
それは、命を捧げることで使うことができる究極の願い。
願いと言っても魔法ではない。命を賭けた願いを他の聖女に託す。願いを託された聖女はその願いを聞き届けなければならない。
命を賭けた願いは何よりも尊く、無下にすることは神の怒りを買う。
アスタルテは、赤子をそっと受け取った。
「名前は……セイヤ。お願い、その子を……」
「…………」
オルレアンは、静かに息を引き取った。
アスタルテの手に残された赤子は、静かに眠っている。
「…………っ」
アスタルテは、オルレアンの遺体を見下ろし……歯を食いしばった。
◇◇◇◇◇◇
赤子を抱えたアスタルテが聖女村に戻ると、村の聖女たちが出迎えた。
村長のオババが山狩りを行う予定だったらしいが、アスタルテと赤子を見て厳しい目を向ける。
「アスタルテよ。何があった?」
「……私がオルレアンを殺した。そして……死の間際にオルレアンの『祈り』を聞いた」
「なんと……!!」
周囲の聖女たちがざわめく。
聖女殺し。忌み子。そんな言葉が聞こえてきたが、アスタルテはどうでもよかった。
幼馴染を手にかけた。そのことが重荷となる。
アスタルテは、オババに赤子を見せる。
「この子を、育てる……それがオルレアンの最後の願いだ」
「なんだと!?」
「聖女の祈りを無視はできん。それこそ、神の怒りを買う」
「っく……」
「……成人まで育ててやってくれ」
アスタルテは、赤子をオババに渡した。
いきなり渡されたオババは、汚物でも受け取ったように顔をしかめ、同時にアスタルテを責める。
「アスタルテ!! 貴様、この忌み子をわしに育てろと!?」
「私は裁きを受けねばならない。聖女殺しの罪……アナスタシア大神殿に行く」
「馬鹿な……お前、死ぬつもりかい!!」
「…………じゃあな」
アスタルテは、荷造りもせずにそのまま村を出た。
こうして、聖女村に新しい命が生まれた。
名前はセイヤ。女性だけしか生まれないはずなのに、なぜか生まれた男。
こうして、セイヤの物語が始まった。
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