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第一章
制裁
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ロイを埋葬し、残った荷物をまとめて森を出た。
そのままギルドへ戻る。ボロボロの血塗れのままギルドに戻ると、案の定注目された。
僕は、冒険者登録をしてくれた受付さんの元へ。
「り、リュウキさん? ですよね……ジャコブさんの報告では、死んだ、と」
「違います。殺されました」
「え……」
「ジャコブ。奴にロイは殺されました。ロイの冒険者プレートは? ジャコブは、その中に入っている金が目当てで、僕とロイをゴブリン討伐に誘い、殺しました」
「そ、そんな……少々、お待ちください」
「あ、これを。ロイの遺品です」
僕はロイの荷物を渡す。仲には当然、冒険者プレートは入っていない。
受付さんは魔道具(画面が光る何か?)で確認し、驚いていた。
「……つい先ほど、ロイさんの冒険者プレートのお金が、全額引き出されています」
「ジャコブに違いありません」
「……憲兵隊を手配します」
「あの、すみません……あいつを捕まえるのに、僕も同行させてください」
「え……わ、わかりました」
僕は、無意識に『闘気』を少し解放していた。
目には見えない『圧』を感じ取ったのか、受付さんは頷く。
ギルド内にいる冒険者によると、ジャコブは依頼を終えた後、近くの酒場で仲間と共に飲んでいるらしい。
受付さんが呼んだ憲兵隊たちが到着。リーダーが僕の元へ。
「確認する。間違いなく、ジャコブが新人冒険者ロイを殺害したんだな?」
「はい」
「間違いないな? 神に誓えるな?」
「誓えます」
すると、リーダーの後ろにいた憲兵が頷いた。
リーダーも確認し、僕の肩を叩く。
「すまないな。『真贋』のスキルで確認させてもらった。もし、きみが噓をついていたり、質問に動揺するようなら、きみも手配の対象になる。だが、きみの心はまったくブレなかった。真実だということだ」
「……スキル?」
「ん? スキルを知らないのか? ああ、冒険者になったばかりか……とりあえず、あとで冒険者ギルドから説明を受けるといい……行くぞ」
憲兵隊は、ジャコブの元へ向かう。
僕は拳を握り、その後に続いた。
◇◇◇◇◇
「ひゃ~っはっはっはぁ!! 金が入ったんだ。のめのめ、ぎゃはは!!」
……酒場の入口からでも聞こえる。
ジャコブ。僕と、ロイを殺した冒険者の声。
身体の中が燃えているように熱い。すると、憲兵隊のリーダーがドアを強く開け中へ。
「動くな!! 憲兵隊だ!! 冒険者ジャコブ。貴様を逮捕する!!」
「はぁぁ?…………あ、あぁ!? テメ、なんで」
僕に気付き、ジャコブはグラスを投げ捨て立ち上がる。
酒場の中には、十五人ほどの冒険者がいた。全員、ジャコブの仲間だろう。
憲兵隊が誰も逃げられないよう入口を固める。
僕は……もう、我慢できなかった。
「どうして、ロイを殺した……僕を、殺した」
そう質問すると、ジャコブはため息を吐いて槍を手に取る。
「はぁ~……ま、教えてやるよ。お前みたいに貴族の坊ちゃん丸出しのやつと、商会の四男なんてのはな、いい金づるなんだよ。ちょいと餌を見せればホイホイ付いてくる」
「…………ッ」
「冒険者の心得……世の中そう甘くない、騙される奴が悪い。ってか? はははははっ!!」
もう、我慢できなかった。
僕の肩にリーダーの手が置かれるが、それを振り払って走り出す。
邪魔なテーブルをなぎ倒すと、ジャコブが椅子を蹴り上げた。
「っ!!」
「馬鹿が!! 死ねっ!!」
椅子を片手で払う。
すると、ジャコブの鋭い突きが心臓を狙って飛んできた。
「『強化』」
ねっとりと、濃厚な闘気が僕の全身を一瞬で駆け巡る。
目を強化したら、ジャコブの攻撃が物凄くよく見えた。
確かに鋭い突きだ……でも、なんだか遅い。
「───なッ!?」
僕は槍を素手で掴む。
「き、『強化』!! この……ッ!! う、嘘だろ!?」
ジャコブは槍を引っ張るが、びくともしない。
おかしいな。そんなに力を込めてないのに。
僕は槍を取り上げ、柄の部分に力を込めて『ねじる』……何度も、何度もねじる。
槍の柄がらせん状にねじられ小さくなり、僕は槍を捨てた。
「冒険者の心得……僕も学んだよ」
「て、てめぇ……ま、魔力なかったはずじゃぁ!?」
「あんたみたいなやつは……冒険者語るんじゃねぇぇぇぇっ!!」
僕の拳がジャコブの顔面に突き刺さり、ジャコブは酒場の壁に激突して気を失った。
そのままギルドへ戻る。ボロボロの血塗れのままギルドに戻ると、案の定注目された。
僕は、冒険者登録をしてくれた受付さんの元へ。
「り、リュウキさん? ですよね……ジャコブさんの報告では、死んだ、と」
「違います。殺されました」
「え……」
「ジャコブ。奴にロイは殺されました。ロイの冒険者プレートは? ジャコブは、その中に入っている金が目当てで、僕とロイをゴブリン討伐に誘い、殺しました」
「そ、そんな……少々、お待ちください」
「あ、これを。ロイの遺品です」
僕はロイの荷物を渡す。仲には当然、冒険者プレートは入っていない。
受付さんは魔道具(画面が光る何か?)で確認し、驚いていた。
「……つい先ほど、ロイさんの冒険者プレートのお金が、全額引き出されています」
「ジャコブに違いありません」
「……憲兵隊を手配します」
「あの、すみません……あいつを捕まえるのに、僕も同行させてください」
「え……わ、わかりました」
僕は、無意識に『闘気』を少し解放していた。
目には見えない『圧』を感じ取ったのか、受付さんは頷く。
ギルド内にいる冒険者によると、ジャコブは依頼を終えた後、近くの酒場で仲間と共に飲んでいるらしい。
受付さんが呼んだ憲兵隊たちが到着。リーダーが僕の元へ。
「確認する。間違いなく、ジャコブが新人冒険者ロイを殺害したんだな?」
「はい」
「間違いないな? 神に誓えるな?」
「誓えます」
すると、リーダーの後ろにいた憲兵が頷いた。
リーダーも確認し、僕の肩を叩く。
「すまないな。『真贋』のスキルで確認させてもらった。もし、きみが噓をついていたり、質問に動揺するようなら、きみも手配の対象になる。だが、きみの心はまったくブレなかった。真実だということだ」
「……スキル?」
「ん? スキルを知らないのか? ああ、冒険者になったばかりか……とりあえず、あとで冒険者ギルドから説明を受けるといい……行くぞ」
憲兵隊は、ジャコブの元へ向かう。
僕は拳を握り、その後に続いた。
◇◇◇◇◇
「ひゃ~っはっはっはぁ!! 金が入ったんだ。のめのめ、ぎゃはは!!」
……酒場の入口からでも聞こえる。
ジャコブ。僕と、ロイを殺した冒険者の声。
身体の中が燃えているように熱い。すると、憲兵隊のリーダーがドアを強く開け中へ。
「動くな!! 憲兵隊だ!! 冒険者ジャコブ。貴様を逮捕する!!」
「はぁぁ?…………あ、あぁ!? テメ、なんで」
僕に気付き、ジャコブはグラスを投げ捨て立ち上がる。
酒場の中には、十五人ほどの冒険者がいた。全員、ジャコブの仲間だろう。
憲兵隊が誰も逃げられないよう入口を固める。
僕は……もう、我慢できなかった。
「どうして、ロイを殺した……僕を、殺した」
そう質問すると、ジャコブはため息を吐いて槍を手に取る。
「はぁ~……ま、教えてやるよ。お前みたいに貴族の坊ちゃん丸出しのやつと、商会の四男なんてのはな、いい金づるなんだよ。ちょいと餌を見せればホイホイ付いてくる」
「…………ッ」
「冒険者の心得……世の中そう甘くない、騙される奴が悪い。ってか? はははははっ!!」
もう、我慢できなかった。
僕の肩にリーダーの手が置かれるが、それを振り払って走り出す。
邪魔なテーブルをなぎ倒すと、ジャコブが椅子を蹴り上げた。
「っ!!」
「馬鹿が!! 死ねっ!!」
椅子を片手で払う。
すると、ジャコブの鋭い突きが心臓を狙って飛んできた。
「『強化』」
ねっとりと、濃厚な闘気が僕の全身を一瞬で駆け巡る。
目を強化したら、ジャコブの攻撃が物凄くよく見えた。
確かに鋭い突きだ……でも、なんだか遅い。
「───なッ!?」
僕は槍を素手で掴む。
「き、『強化』!! この……ッ!! う、嘘だろ!?」
ジャコブは槍を引っ張るが、びくともしない。
おかしいな。そんなに力を込めてないのに。
僕は槍を取り上げ、柄の部分に力を込めて『ねじる』……何度も、何度もねじる。
槍の柄がらせん状にねじられ小さくなり、僕は槍を捨てた。
「冒険者の心得……僕も学んだよ」
「て、てめぇ……ま、魔力なかったはずじゃぁ!?」
「あんたみたいなやつは……冒険者語るんじゃねぇぇぇぇっ!!」
僕の拳がジャコブの顔面に突き刺さり、ジャコブは酒場の壁に激突して気を失った。
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