141 / 227
アナタの愛こそ私のすべて・愛の魔王バビスチェ④/喧嘩の始まり
しおりを挟む
シェンフーは、誰もいない学園の廊下を一匹で歩いていた。
一度『魔性化』すると、魔王じゃなければ元の姿には戻せない。ロイとの闘いで疲弊し、魔力を消費しきったおかげで、身体も小さくなってしまった。
今、シェンフーが向かっているのは、バビスチェのいるところ。
バビスチェがいるのは……なんと、『生徒会室』だった。
生徒会室のドアの前に到着するなり、ドアが開く。
「負け犬め」
開けるなり、アンジェリーナが侮蔑するように言う。
シェンフーは牙を剥き出しにするが、すぐにやめた。
すると、生徒会室……ロセの席に座るバビスチェが言う。
「はいはい。アンジェリーナちゃんはそこまでにして。ほら、こっちにおいでシェンフーちゃん」
『……はい』
シェンフーは、とぼとぼと歩き、バビスチェの元へ。
バビスチェの足元まで来ると、そのまま抱っこされた。
「ん~……小さくてもふもふなのも可愛いわねぇ」
『……バビスチェ様。申し訳ございません……私、あのガキに負けて』
「取引した、でしょ?」
シェンフーは、全身の血管に冷水を一気に流されたような感覚に襲われた。
何もかも、お見通しだった。
シェンフーをモフモフしたまま、バビスチェはニッコリ笑う。
「シェンフーちゃんが逃げた、見逃された、でもない……八咫烏クンと取引して、ここまで来たんだよねぇ?」
『───……ッ』
「な……ッ!? ば、バビスチェ様、それはどういう」
アンジェリーナがシェンフーを睨みつける。
だが、バビスチェは笑っていた。
「ふふ♪ べつにいいのよ? あなたと八咫烏クンがどんな取引しようと、無駄だもん。ねぇシェンフーちゃん。取引内容を話してごらん?」
『……私が、バビスチェ様の元へ帰る。そして、八咫烏のことをバビスチェ様に報告して……バビスチェ様が直々に、八咫烏を……し、始末するという、取引です」
「ふぅ~ん? じゃあシェンフーちゃんは、もう役目を終えたんだねぇ?」
『は、はい……』
殺される。
シェンフーは、バビスチェに両手で抱えられている。
バビスチェは笑顔だ。だが、ほんの少し力を込めるだけで、シェンフーの身体は消滅する。
シェンフーは、ガタガタ震えた。
「あらぁ~? 怖いのかなぁ? ふふ……お姉ちゃんに会わせてあげるから、我慢してねぇ?」
『───……』
用済み。
シェンフーとタイガは、双子の虎。
双子で、互いに桃色の虎だ。二人でバビスチェを包み込み、温めるのが仕事だった。
一匹では、もう価値がない。
バビスチェはきっと、新しい侯爵級を探す。
もう、シェンフーの役目は終わった。
アンジェリーナも、シェンフーに無関心なのか何も言わない。
「ふふ。シェンフーちゃん、今までありがとうねぇ~───」
グッ……っと、バビスチェが指に力を込めた瞬間。
◇◇◇◇◇
「───喰らえ」
◇◇◇◇◇
バビスチェの手首付近に、唐突に『矢』が現れ、バビスチェの手首を吹き飛ばした。
◇◇◇◇◇
「あらぁ~?」
「ば……バビスチェ様!?」
ボトリと、バビスチェの両手が床に落ちた。
両手首を失い、出血するバビスチェ。
シェンフーが床に落ち、全力で逃げ出した。
空いていた窓から飛び出し、身体を丸めて転がり去る。
アンジェリーナが周囲を見渡すが、何もない。
唐突すぎる攻撃だった。
「くっ……ど、どこから!? おのれェェェェェェッ!! バビスチェ様、ここは───」
と……ここまで言い、アンジェリーナは凍り付いた。
バビスチェが、目を見開き、口を限界まで歪め……『笑っていた』のだ。
狂気の笑みだった。
そして、窓の外をジッと見る。
「あらぁ~……♪」
そして、バビスチェは見た。
トラビア王国郊外。生徒会室から数十キロ離れた場所にいる、八咫烏の姿を。
◇◇◇◇◇
ロイは『万象眼』で、バビスチェが生徒会室にいることを突き止めた。
そして、『狩人形態』の状態で矢を番え、放つ。
使う権能は、『暴食』だ。
弓を構えながら、何もない平原のど真ん中で、バビスチェの両手を『時空矢』で穿った。
矢は、空間を喰らい、バビスチェの両手首付近に現れ、その両手を吹き飛ばす。
『お優しいことだ。あの虎を助けるために、両手首を狙うとは……頭と心臓を狙えば、バビスチェといえど傷つけることはできたはず』
「…………」
『気付かれたぞ』
バビスチェは、真っすぐロイを見ていた。
だが、ロイは眼をそらさない。
真正面から、バビスチェと目を合わせて睨み合う。もう、一歩も引くつもりがなかった。
「バビスチェの聖域は王都限定。つまり、王都郊外に出れば他の権能使える……デスゲイズの考えは当たっていたな」
『ああ。さて、どうする。あいつをここまでおびき寄せて、真正面から……』
「待った。あいつ、何か言ってる」
ロイは、バビスチェの口が動いているのを『万象眼』ごしに確認した。
何を言っているのか。唇で判断する。
「お、ね、が、い……ね?」
お願いね?
バビスチェの口がそう動いた瞬間。
バチッ!! と、何かが爆ぜた。
「!?」
『ロイ、何かが来る!!』
「えっ!?」
ロイは猛烈な殺気を感じ、その場から横っ飛び。
すると……何かが、通り過ぎた。
地面が抉れ、バチバチと何かが爆ぜるような音が周囲に響く。
そして、見た。
「なっ……」
ロイの目の前にいたのは……『日本刀』を持つ、スケスケのヴェールを纏う少女。
薄紫色のヴェールが、ワ国の『着物』のような形になっている。
長い髪は解け、腰近くまである艶やかな黒髪が解放されている。
大きな胸、真っ白な太腿が見えており、誰がどう見ても『少女』だった。
「あ……アオイ!?」
アオイ・クゼ。
七聖剣士の一人にして、『雷聖剣イザナギ』の所有者が、うつろな眼でロイを見ていた。
そして、ロイは気付いた。
『お願いね、アオイちゃん』
バビスチェの口は、確かにそう動いていた。
アオイは鞘に剣を収め、呟く。
「久世雷式帯刀剣技、『紫電虚九尖』」
「!?」
一瞬の抜刀。
《雷》により強化された肉体から、ほぼ同時に放たれる九回の斬撃。
ロイは『殺戮形態』へ転換。ショットガンを盾に、強化されたコートで身を守る───が、刃がコートに触れた瞬間、全身に激痛が走る。
「っぐ、ァァァァァァァァァァ!?」
『ロイ!? おい、刃物に触れるな!! 制約が発動するぞ!!』
「う、っぐ……」
「…………斬る」
虚ろな眼のアオイが、ロイに斬りかかってきた。
一度『魔性化』すると、魔王じゃなければ元の姿には戻せない。ロイとの闘いで疲弊し、魔力を消費しきったおかげで、身体も小さくなってしまった。
今、シェンフーが向かっているのは、バビスチェのいるところ。
バビスチェがいるのは……なんと、『生徒会室』だった。
生徒会室のドアの前に到着するなり、ドアが開く。
「負け犬め」
開けるなり、アンジェリーナが侮蔑するように言う。
シェンフーは牙を剥き出しにするが、すぐにやめた。
すると、生徒会室……ロセの席に座るバビスチェが言う。
「はいはい。アンジェリーナちゃんはそこまでにして。ほら、こっちにおいでシェンフーちゃん」
『……はい』
シェンフーは、とぼとぼと歩き、バビスチェの元へ。
バビスチェの足元まで来ると、そのまま抱っこされた。
「ん~……小さくてもふもふなのも可愛いわねぇ」
『……バビスチェ様。申し訳ございません……私、あのガキに負けて』
「取引した、でしょ?」
シェンフーは、全身の血管に冷水を一気に流されたような感覚に襲われた。
何もかも、お見通しだった。
シェンフーをモフモフしたまま、バビスチェはニッコリ笑う。
「シェンフーちゃんが逃げた、見逃された、でもない……八咫烏クンと取引して、ここまで来たんだよねぇ?」
『───……ッ』
「な……ッ!? ば、バビスチェ様、それはどういう」
アンジェリーナがシェンフーを睨みつける。
だが、バビスチェは笑っていた。
「ふふ♪ べつにいいのよ? あなたと八咫烏クンがどんな取引しようと、無駄だもん。ねぇシェンフーちゃん。取引内容を話してごらん?」
『……私が、バビスチェ様の元へ帰る。そして、八咫烏のことをバビスチェ様に報告して……バビスチェ様が直々に、八咫烏を……し、始末するという、取引です」
「ふぅ~ん? じゃあシェンフーちゃんは、もう役目を終えたんだねぇ?」
『は、はい……』
殺される。
シェンフーは、バビスチェに両手で抱えられている。
バビスチェは笑顔だ。だが、ほんの少し力を込めるだけで、シェンフーの身体は消滅する。
シェンフーは、ガタガタ震えた。
「あらぁ~? 怖いのかなぁ? ふふ……お姉ちゃんに会わせてあげるから、我慢してねぇ?」
『───……』
用済み。
シェンフーとタイガは、双子の虎。
双子で、互いに桃色の虎だ。二人でバビスチェを包み込み、温めるのが仕事だった。
一匹では、もう価値がない。
バビスチェはきっと、新しい侯爵級を探す。
もう、シェンフーの役目は終わった。
アンジェリーナも、シェンフーに無関心なのか何も言わない。
「ふふ。シェンフーちゃん、今までありがとうねぇ~───」
グッ……っと、バビスチェが指に力を込めた瞬間。
◇◇◇◇◇
「───喰らえ」
◇◇◇◇◇
バビスチェの手首付近に、唐突に『矢』が現れ、バビスチェの手首を吹き飛ばした。
◇◇◇◇◇
「あらぁ~?」
「ば……バビスチェ様!?」
ボトリと、バビスチェの両手が床に落ちた。
両手首を失い、出血するバビスチェ。
シェンフーが床に落ち、全力で逃げ出した。
空いていた窓から飛び出し、身体を丸めて転がり去る。
アンジェリーナが周囲を見渡すが、何もない。
唐突すぎる攻撃だった。
「くっ……ど、どこから!? おのれェェェェェェッ!! バビスチェ様、ここは───」
と……ここまで言い、アンジェリーナは凍り付いた。
バビスチェが、目を見開き、口を限界まで歪め……『笑っていた』のだ。
狂気の笑みだった。
そして、窓の外をジッと見る。
「あらぁ~……♪」
そして、バビスチェは見た。
トラビア王国郊外。生徒会室から数十キロ離れた場所にいる、八咫烏の姿を。
◇◇◇◇◇
ロイは『万象眼』で、バビスチェが生徒会室にいることを突き止めた。
そして、『狩人形態』の状態で矢を番え、放つ。
使う権能は、『暴食』だ。
弓を構えながら、何もない平原のど真ん中で、バビスチェの両手を『時空矢』で穿った。
矢は、空間を喰らい、バビスチェの両手首付近に現れ、その両手を吹き飛ばす。
『お優しいことだ。あの虎を助けるために、両手首を狙うとは……頭と心臓を狙えば、バビスチェといえど傷つけることはできたはず』
「…………」
『気付かれたぞ』
バビスチェは、真っすぐロイを見ていた。
だが、ロイは眼をそらさない。
真正面から、バビスチェと目を合わせて睨み合う。もう、一歩も引くつもりがなかった。
「バビスチェの聖域は王都限定。つまり、王都郊外に出れば他の権能使える……デスゲイズの考えは当たっていたな」
『ああ。さて、どうする。あいつをここまでおびき寄せて、真正面から……』
「待った。あいつ、何か言ってる」
ロイは、バビスチェの口が動いているのを『万象眼』ごしに確認した。
何を言っているのか。唇で判断する。
「お、ね、が、い……ね?」
お願いね?
バビスチェの口がそう動いた瞬間。
バチッ!! と、何かが爆ぜた。
「!?」
『ロイ、何かが来る!!』
「えっ!?」
ロイは猛烈な殺気を感じ、その場から横っ飛び。
すると……何かが、通り過ぎた。
地面が抉れ、バチバチと何かが爆ぜるような音が周囲に響く。
そして、見た。
「なっ……」
ロイの目の前にいたのは……『日本刀』を持つ、スケスケのヴェールを纏う少女。
薄紫色のヴェールが、ワ国の『着物』のような形になっている。
長い髪は解け、腰近くまである艶やかな黒髪が解放されている。
大きな胸、真っ白な太腿が見えており、誰がどう見ても『少女』だった。
「あ……アオイ!?」
アオイ・クゼ。
七聖剣士の一人にして、『雷聖剣イザナギ』の所有者が、うつろな眼でロイを見ていた。
そして、ロイは気付いた。
『お願いね、アオイちゃん』
バビスチェの口は、確かにそう動いていた。
アオイは鞘に剣を収め、呟く。
「久世雷式帯刀剣技、『紫電虚九尖』」
「!?」
一瞬の抜刀。
《雷》により強化された肉体から、ほぼ同時に放たれる九回の斬撃。
ロイは『殺戮形態』へ転換。ショットガンを盾に、強化されたコートで身を守る───が、刃がコートに触れた瞬間、全身に激痛が走る。
「っぐ、ァァァァァァァァァァ!?」
『ロイ!? おい、刃物に触れるな!! 制約が発動するぞ!!』
「う、っぐ……」
「…………斬る」
虚ろな眼のアオイが、ロイに斬りかかってきた。
10
お気に入りに追加
381
あなたにおすすめの小説
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
斬られ役、異世界を征く!!
通 行人(とおり ゆきひと)
ファンタジー
剣の腕を見込まれ、復活した古の魔王を討伐する為に勇者として異世界に召喚された男、唐観武光(からみたけみつ)……
しかし、武光は勇者でも何でもない、斬られてばかりの時代劇俳優だった!!
とんだ勘違いで異世界に召喚された男は、果たして元の世界に帰る事が出来るのか!?
愛と!! 友情と!! 笑いで綴る!! 7000万パワーすっとこファンタジー、今ここに開幕ッッッ!!

【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~
みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】
事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。
神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。
作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。
「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。
※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる