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遺物、そして妖精の眼
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ジュジュは、カーディウスと一緒に王城へ来ていた。
これから、国王陛下の前で『鑑定』を行う。しかも、普通の鑑定ではない……アーヴァイン、カーディウス、ゼロワンの三人ですら鑑定できない『遺物』を鑑定するのだ。
ボナパルト家の馬車に乗って王城に到着したジュジュたちを待ち構えていたのは。
「カーディウス……!! お前、どういうつもりだ!!」
アーヴァインだった。
それだけじゃない。アーヴァインの傍らには、バネッサがいる。
「ボナパルト公爵様。あなた、正気を失ったようですわね」
公爵に対する態度ではない。
それも当然。バネッサにとってカーディウスは、アーヴァインとの婚約にケチを付けた相手だ。不敬とも思われる態度だが、カーディウスはクスクス笑う。
「こんにちは。アーヴァイン、バネッサ令嬢」
「カーディウス、お前は昔から読めないところがあった。今回は特にわからん……お前、何を考えている?」
「嫌だな。親友のためを思っての行動じゃないか。ねぇ、ジュジュ」
「は、はい。お、お……おとう、様」
ジュジュは無理やり笑顔を作った。
一応、カーディウスは養父だ。正直かなりキツいジュジュだった。
完全に無視されたバネッサは、持っている扇子をメキメキ握る。
カーディウスは、バネッサが視界に入っていないように話を続けた。
「アーヴァイン。サイレンス伯爵家との縁談は今日で破談だ。アーヴァインだって嫌だろう? ジュジュの家に嫌がらせ行為するような家の令嬢なんてさ」
「なっ!? ボナパルト公爵様、それは私に対する侮辱ですか!?」
「侮辱? ははは、ちゃんと証拠は押さえているよ。あとで陛下に提出する予定だから、それまで大人しくしていることだ。まぁ……こんなことをしでかしたんだ。きみは遅かれ早かれ、アーヴァインの婚約者から外されていたよ」
「ッ!!」
バネッサの額に青筋が浮かんだ。
カーディウスは、ジュジュの肩を抱いて歩きだす。
「さぁジュジュ、パパと一緒に行こうか♪」
「……(絶対楽しんでるでょ)」
「(当然。ふふ、アーヴァインの顔を見てごらんよ)」
カーディウスとジュジュは、並んで歩きだした。
その後を、バネッサとアーヴァインが続く。
ちなみに……この二人を呼び出したのも、カーディウスだった。
「(完全にカーディウス様の手のひらの上ね……)」
たぶん、敵に回していけない人間ナンバーワン。それがカーディウスだ。
◇◇◇◇◇◇
待つことなく、国王陛下に謁見することになった。
アーヴァイン、カーディウス、バネッサ。そしてジュジュ。
四人は一礼、さっそくカーディウスが言う。
「では、さっそく始めましょう」
「うむ。遺物をここへ」
国王陛下が命じると、兵士が四人がかりで大きな箱を運んできた。
ジュジュの前に置かれたのは、装飾の施された古臭い箱だ。
「これは、王家に代々伝わる遺物でな。とある鑑定士は『棺桶』と、別の鑑定士は『宝石箱』と呼んだ。正体がわからないまま、王族は受け継いできた。そなたの眼が本物ならば、この『箱』が何なのかわかるだろう? さぁ、鑑定するのだ」
ジュジュは一礼する。
チラッとアーヴァインを見ると、小さく微笑んだように見えた。
そう見えたかもしれない。それだけで、ジュジュは気が楽になる。
バネッサは馬鹿にしたようにニヤニヤしているが、ジュジュは全く気にならなかった。
「では……」
ジュジュは銀色のモノクルを取り出し、さっそく鑑定する。
モノクル越しに見ただけで、正体を看破できた。
◇◇◇◇◇◇
〇妖精のおもちゃ箱
妖精たちが集めた宝物。古代の道具。
魔法のかかった道具がたくさん入っている。
◇◇◇◇◇◇
ジュジュは、なんとなく微笑ましい気持ちになった。
ロキや妖精たちが集めた宝物……何が入っているのだろうか。
ジュジュはモノクルを目から離し、国王へ向き直る。
「鑑定、終わりました」
「……どうだ?」
「はい。これは……妖精のオモチャ箱です」
「……なに?」
国王は、あっけに取られていた。
バネッサは、これは好機とばかりに反撃する。
「陛下! やはり、この者の鑑定はでたらめですわ! オモチャ箱?……王家に伝わる遺物が、オモチャ箱なはずないでしょう!」
「違います。これは間違いなくオモチャ箱です」
「ふん。中級鑑定士の分際で!」
「むっ……噓じゃないし! ちゃんと鑑定した結果よ!」
「アーヴァイン様たちが鑑定しても正体不明だった遺物が、あなたごときに鑑定できるとでも?」
「鑑定できるって言ってるでしょう!!」
「双方、静まれぃ!!」
ジュジュとバネッサは、びくりと身体を震わせる。
国王の前で喧嘩をしてしまった。アーヴァインは頭を抱え、カーディウスはクスクス笑う。
国王は、ジュジュに聞く。
「オモチャ箱。なら……開けることは可能か?」
「はい。できます」
「ならば、開けてみよ」
「かしこまりました」
ジュジュはスカートを持ち上げ一礼。
バネッサに向けて軽く舌を出し、箱の前へ。
「えーっと……ここに、秘密のスイッチが」
装飾の一部を押すと、ボタンのように引っ込む。
そして、箱に付いていた取っ手を規則正しく回転させると、大きな箱の蓋が勝手に開いた。
「おお……!! 力自慢の騎士たちが十人がかりでも開けられなかった箱を、こうも容易く開けるとは」
箱が開くと、中には大量の遺物が入っていた。
カーディウスが近づき、クリスタルモノクルで鑑定するが、左右に首を振る。
「これらは、全て遺物のようですね。数は……五十以上。ははは、オモチャ箱とは言ったものです」
「ふ、ははははは!! これは恐ろしい……カーディウスよ、お前の言ったことは本当だった。ボナパルト公爵令嬢、そなたの眼は素晴らしい」
「あ、ありがとうございます」
ぺこりと一礼。
カーディウスは、勝ち誇ったように言う。
「では陛下。ライメイレイン公爵の婚約者の件ですが」
「うむ。考え直そう」
「お待ちください!!」
バネッサが叫ぶ。
「納得できません!! 確かに、令嬢の鑑定能力は認めましょう……ですが、私にも鑑定士としてのプライドがあります。このままおめおめと婚約者の座を譲れと!?」
「むぅ……しかし、そなたとライメイレイン公爵はまだ婚約関係。解消しても」
「私の、女としてのプライドの問題です!!」
「お、おお」
バネッサの勢いに、国王もたじろぐ。
そして、バネッサはジュジュに向けて言った。
「あなた、私と勝負なさい!! 鑑定勝負よ!!」
「……勝負?」
「そう!! 勝った方が、アーヴァイン様の婚約者になるの」
「……いいよ。やってあげる。あたし、ここまで言われて逃げるような女じゃないし」
「上等……!!」
ジュジュとバネッサは、真正面からにらみ合う。
「アーヴァイン……どうしよう?」
「お前……こうなると読んでなかったのか?」
「そりゃ、ボクらや国王陛下を置いて、女の子二人で盛り上がるなんてねぇ……」
「…………」
アーヴァインは、頭を抱えて大きなため息を吐いた。
これから、国王陛下の前で『鑑定』を行う。しかも、普通の鑑定ではない……アーヴァイン、カーディウス、ゼロワンの三人ですら鑑定できない『遺物』を鑑定するのだ。
ボナパルト家の馬車に乗って王城に到着したジュジュたちを待ち構えていたのは。
「カーディウス……!! お前、どういうつもりだ!!」
アーヴァインだった。
それだけじゃない。アーヴァインの傍らには、バネッサがいる。
「ボナパルト公爵様。あなた、正気を失ったようですわね」
公爵に対する態度ではない。
それも当然。バネッサにとってカーディウスは、アーヴァインとの婚約にケチを付けた相手だ。不敬とも思われる態度だが、カーディウスはクスクス笑う。
「こんにちは。アーヴァイン、バネッサ令嬢」
「カーディウス、お前は昔から読めないところがあった。今回は特にわからん……お前、何を考えている?」
「嫌だな。親友のためを思っての行動じゃないか。ねぇ、ジュジュ」
「は、はい。お、お……おとう、様」
ジュジュは無理やり笑顔を作った。
一応、カーディウスは養父だ。正直かなりキツいジュジュだった。
完全に無視されたバネッサは、持っている扇子をメキメキ握る。
カーディウスは、バネッサが視界に入っていないように話を続けた。
「アーヴァイン。サイレンス伯爵家との縁談は今日で破談だ。アーヴァインだって嫌だろう? ジュジュの家に嫌がらせ行為するような家の令嬢なんてさ」
「なっ!? ボナパルト公爵様、それは私に対する侮辱ですか!?」
「侮辱? ははは、ちゃんと証拠は押さえているよ。あとで陛下に提出する予定だから、それまで大人しくしていることだ。まぁ……こんなことをしでかしたんだ。きみは遅かれ早かれ、アーヴァインの婚約者から外されていたよ」
「ッ!!」
バネッサの額に青筋が浮かんだ。
カーディウスは、ジュジュの肩を抱いて歩きだす。
「さぁジュジュ、パパと一緒に行こうか♪」
「……(絶対楽しんでるでょ)」
「(当然。ふふ、アーヴァインの顔を見てごらんよ)」
カーディウスとジュジュは、並んで歩きだした。
その後を、バネッサとアーヴァインが続く。
ちなみに……この二人を呼び出したのも、カーディウスだった。
「(完全にカーディウス様の手のひらの上ね……)」
たぶん、敵に回していけない人間ナンバーワン。それがカーディウスだ。
◇◇◇◇◇◇
待つことなく、国王陛下に謁見することになった。
アーヴァイン、カーディウス、バネッサ。そしてジュジュ。
四人は一礼、さっそくカーディウスが言う。
「では、さっそく始めましょう」
「うむ。遺物をここへ」
国王陛下が命じると、兵士が四人がかりで大きな箱を運んできた。
ジュジュの前に置かれたのは、装飾の施された古臭い箱だ。
「これは、王家に代々伝わる遺物でな。とある鑑定士は『棺桶』と、別の鑑定士は『宝石箱』と呼んだ。正体がわからないまま、王族は受け継いできた。そなたの眼が本物ならば、この『箱』が何なのかわかるだろう? さぁ、鑑定するのだ」
ジュジュは一礼する。
チラッとアーヴァインを見ると、小さく微笑んだように見えた。
そう見えたかもしれない。それだけで、ジュジュは気が楽になる。
バネッサは馬鹿にしたようにニヤニヤしているが、ジュジュは全く気にならなかった。
「では……」
ジュジュは銀色のモノクルを取り出し、さっそく鑑定する。
モノクル越しに見ただけで、正体を看破できた。
◇◇◇◇◇◇
〇妖精のおもちゃ箱
妖精たちが集めた宝物。古代の道具。
魔法のかかった道具がたくさん入っている。
◇◇◇◇◇◇
ジュジュは、なんとなく微笑ましい気持ちになった。
ロキや妖精たちが集めた宝物……何が入っているのだろうか。
ジュジュはモノクルを目から離し、国王へ向き直る。
「鑑定、終わりました」
「……どうだ?」
「はい。これは……妖精のオモチャ箱です」
「……なに?」
国王は、あっけに取られていた。
バネッサは、これは好機とばかりに反撃する。
「陛下! やはり、この者の鑑定はでたらめですわ! オモチャ箱?……王家に伝わる遺物が、オモチャ箱なはずないでしょう!」
「違います。これは間違いなくオモチャ箱です」
「ふん。中級鑑定士の分際で!」
「むっ……噓じゃないし! ちゃんと鑑定した結果よ!」
「アーヴァイン様たちが鑑定しても正体不明だった遺物が、あなたごときに鑑定できるとでも?」
「鑑定できるって言ってるでしょう!!」
「双方、静まれぃ!!」
ジュジュとバネッサは、びくりと身体を震わせる。
国王の前で喧嘩をしてしまった。アーヴァインは頭を抱え、カーディウスはクスクス笑う。
国王は、ジュジュに聞く。
「オモチャ箱。なら……開けることは可能か?」
「はい。できます」
「ならば、開けてみよ」
「かしこまりました」
ジュジュはスカートを持ち上げ一礼。
バネッサに向けて軽く舌を出し、箱の前へ。
「えーっと……ここに、秘密のスイッチが」
装飾の一部を押すと、ボタンのように引っ込む。
そして、箱に付いていた取っ手を規則正しく回転させると、大きな箱の蓋が勝手に開いた。
「おお……!! 力自慢の騎士たちが十人がかりでも開けられなかった箱を、こうも容易く開けるとは」
箱が開くと、中には大量の遺物が入っていた。
カーディウスが近づき、クリスタルモノクルで鑑定するが、左右に首を振る。
「これらは、全て遺物のようですね。数は……五十以上。ははは、オモチャ箱とは言ったものです」
「ふ、ははははは!! これは恐ろしい……カーディウスよ、お前の言ったことは本当だった。ボナパルト公爵令嬢、そなたの眼は素晴らしい」
「あ、ありがとうございます」
ぺこりと一礼。
カーディウスは、勝ち誇ったように言う。
「では陛下。ライメイレイン公爵の婚約者の件ですが」
「うむ。考え直そう」
「お待ちください!!」
バネッサが叫ぶ。
「納得できません!! 確かに、令嬢の鑑定能力は認めましょう……ですが、私にも鑑定士としてのプライドがあります。このままおめおめと婚約者の座を譲れと!?」
「むぅ……しかし、そなたとライメイレイン公爵はまだ婚約関係。解消しても」
「私の、女としてのプライドの問題です!!」
「お、おお」
バネッサの勢いに、国王もたじろぐ。
そして、バネッサはジュジュに向けて言った。
「あなた、私と勝負なさい!! 鑑定勝負よ!!」
「……勝負?」
「そう!! 勝った方が、アーヴァイン様の婚約者になるの」
「……いいよ。やってあげる。あたし、ここまで言われて逃げるような女じゃないし」
「上等……!!」
ジュジュとバネッサは、真正面からにらみ合う。
「アーヴァイン……どうしよう?」
「お前……こうなると読んでなかったのか?」
「そりゃ、ボクらや国王陛下を置いて、女の子二人で盛り上がるなんてねぇ……」
「…………」
アーヴァインは、頭を抱えて大きなため息を吐いた。
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