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第一章
クラスメイト
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寮に入居して数時間後。
アルフェンたちと新入生たちは寮の管理人に呼び出され、食堂のような場所に集まった。
そこで、男女別に分かれ、制服の採寸をすることになった。
薄いカーテン一枚で隔てられた場所。しかも食堂で採寸など聞いたことがない。
文句を言う生徒もいたが聞き入られない。
アルフェンは、文句を言うことなく同級生を見た。
「…………」
「おい、どうしたアルフェン」
「いや、F級って三十人くらいしかいないんだなーって」
男子十五、女子十五の半々だ。
女子は薄いカーテン一枚で隔てられた場所で服を脱ぐのに抵抗があるようだ。それも当然だろう。
しかし、採寸する担当者がイライラし始めていたので諦めたようだ。
男子は壁際で服を脱ぎ、シャツとズボンだけの姿になる。
それから一列に並び、採寸を受けた。
「こんな扱いないよな」
採寸を終えたハウルが苦笑し、カーテンを見た。
女子はまだ採寸を行っている。さすがに、計る担当者は女性だった。
「まさか、こんなボロ食堂で男女一緒に採寸とは。一応、オレら貴族だぜ? 親にチクったら……はは、なんもねぇだろうな」
「だから、こういう扱いなんだろ」
着替えを済ませたアルフェンは、ハウルと一緒に壁に寄り掛かる。
帰ろうとしたが、管理人が「まだ話がある」と帰らせてくれないのだ。
すると、着替えを終えたラッツも来た。
「へへ、女子の生着替えだぜ?……なぁ、見たくねぇ?」
「「…………」」
「な、なんだよその目は」
「いや、退学になるぞ」
「いや、アホだろお前」
すかさず、ハウルとアルフェンが突っ込む。
そして、ノタノタと着替えをしていたマーロンが合流。ちょうど採寸が終わり、カーテンが取り払われた。
当然、女子の着替えは終わっていた。採寸係は退室し、この寮の責任者である老婆がキンキン声で言う。
「手短に言うよ。ここはF級新入生の寮。ここの掃除当番、食事係を決めな」
「「「「「え……?」」」」」
「いいかい。F級は自分のことは自分でやるルールだ。じゃあ、あとは勝手に決めな」
そう言って、管理人の老婆は名乗りもせずに部屋を出た。
そして、取り残されたF級の三十人。男子も女子も喋らず、互いの顔をチラチラ見る。
沈黙を破ったのは、ラッツだった。
「よーし!! さっさと掃除当番とメシ係決めようぜ!! あ、オレはラッツ。よろしくな!!」
ラッツをきっかけに、少しずつ周りが話し出す。
アルフェンは、ラッツの傍へ。
「やるな、お前」
「へへ。こういうの憧れてたんだよね~! クラスのリーダー! へへ、オレってそんな風に見えるか?」
「んー、どっちかと言えばお調子者かな?」
「はぁぁぁぁ!? てめ、アルフェンこのっ!!」
「いでででで!? 冗談だっつーの!!」
ラッツにヘッドロックをかけられたアルフェンは呻く。
それを見た女子がクスクス笑い、ラッツは上機嫌になりその女子の元へ。
さらに、いつの間にかハウルも女子と仲良くなり、マーロンも他の男子や女子に混ざって話をしていた。
取り残されたアルフェン。
「……ん」
「あ……」
そこで、一人の女子と目が合った。
薄い桃色の長い髪をした少女だ。アルフェンを見てサッと目を反らす。
アルフェンも、フェニア以外の女子と喋ったことがないので、やや照れくさい。
女子も、積極的な方ではないのだろう。周りの女子と馴染めないように見えた。
「おーいアルフェン、お前料理できるか?」
「なんだよラッツ……料理なんてやったことないぞ。掃除ならできるけど」
「じゃ、お前掃除係な。お、そっちのキミは? 名前名前」
「え、あ、ら、ラビィです……わ、わたしも……お掃除で」
「あいよ。お、ちょうど半々に分かれたな。とりあえず、掃除係とメシ係決まったぜ!! じゃあ発表しまーす!!」
ラッツが仕切ったおかげで、係は早く決まった。
ラッツが名前を読み上げている間、アルフェンはラビィを見る。
「…………ぁ」
「う、お、おお」
そして、ばっちりラビィと目が合い、慌てて反らした。
アルフェンたちと新入生たちは寮の管理人に呼び出され、食堂のような場所に集まった。
そこで、男女別に分かれ、制服の採寸をすることになった。
薄いカーテン一枚で隔てられた場所。しかも食堂で採寸など聞いたことがない。
文句を言う生徒もいたが聞き入られない。
アルフェンは、文句を言うことなく同級生を見た。
「…………」
「おい、どうしたアルフェン」
「いや、F級って三十人くらいしかいないんだなーって」
男子十五、女子十五の半々だ。
女子は薄いカーテン一枚で隔てられた場所で服を脱ぐのに抵抗があるようだ。それも当然だろう。
しかし、採寸する担当者がイライラし始めていたので諦めたようだ。
男子は壁際で服を脱ぎ、シャツとズボンだけの姿になる。
それから一列に並び、採寸を受けた。
「こんな扱いないよな」
採寸を終えたハウルが苦笑し、カーテンを見た。
女子はまだ採寸を行っている。さすがに、計る担当者は女性だった。
「まさか、こんなボロ食堂で男女一緒に採寸とは。一応、オレら貴族だぜ? 親にチクったら……はは、なんもねぇだろうな」
「だから、こういう扱いなんだろ」
着替えを済ませたアルフェンは、ハウルと一緒に壁に寄り掛かる。
帰ろうとしたが、管理人が「まだ話がある」と帰らせてくれないのだ。
すると、着替えを終えたラッツも来た。
「へへ、女子の生着替えだぜ?……なぁ、見たくねぇ?」
「「…………」」
「な、なんだよその目は」
「いや、退学になるぞ」
「いや、アホだろお前」
すかさず、ハウルとアルフェンが突っ込む。
そして、ノタノタと着替えをしていたマーロンが合流。ちょうど採寸が終わり、カーテンが取り払われた。
当然、女子の着替えは終わっていた。採寸係は退室し、この寮の責任者である老婆がキンキン声で言う。
「手短に言うよ。ここはF級新入生の寮。ここの掃除当番、食事係を決めな」
「「「「「え……?」」」」」
「いいかい。F級は自分のことは自分でやるルールだ。じゃあ、あとは勝手に決めな」
そう言って、管理人の老婆は名乗りもせずに部屋を出た。
そして、取り残されたF級の三十人。男子も女子も喋らず、互いの顔をチラチラ見る。
沈黙を破ったのは、ラッツだった。
「よーし!! さっさと掃除当番とメシ係決めようぜ!! あ、オレはラッツ。よろしくな!!」
ラッツをきっかけに、少しずつ周りが話し出す。
アルフェンは、ラッツの傍へ。
「やるな、お前」
「へへ。こういうの憧れてたんだよね~! クラスのリーダー! へへ、オレってそんな風に見えるか?」
「んー、どっちかと言えばお調子者かな?」
「はぁぁぁぁ!? てめ、アルフェンこのっ!!」
「いでででで!? 冗談だっつーの!!」
ラッツにヘッドロックをかけられたアルフェンは呻く。
それを見た女子がクスクス笑い、ラッツは上機嫌になりその女子の元へ。
さらに、いつの間にかハウルも女子と仲良くなり、マーロンも他の男子や女子に混ざって話をしていた。
取り残されたアルフェン。
「……ん」
「あ……」
そこで、一人の女子と目が合った。
薄い桃色の長い髪をした少女だ。アルフェンを見てサッと目を反らす。
アルフェンも、フェニア以外の女子と喋ったことがないので、やや照れくさい。
女子も、積極的な方ではないのだろう。周りの女子と馴染めないように見えた。
「おーいアルフェン、お前料理できるか?」
「なんだよラッツ……料理なんてやったことないぞ。掃除ならできるけど」
「じゃ、お前掃除係な。お、そっちのキミは? 名前名前」
「え、あ、ら、ラビィです……わ、わたしも……お掃除で」
「あいよ。お、ちょうど半々に分かれたな。とりあえず、掃除係とメシ係決まったぜ!! じゃあ発表しまーす!!」
ラッツが仕切ったおかげで、係は早く決まった。
ラッツが名前を読み上げている間、アルフェンはラビィを見る。
「…………ぁ」
「う、お、おお」
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