7 / 15
ユーリ領地
しおりを挟む
マサムネたちは、三台の大型荷車に馬を二頭ずつ繋ぎ、六頭連れて行くことにした。
残り四頭は村に寄付。あまり多くても世話が大変だし、馬車を引いている間はゴロウたちも無防備になり、護衛がユメだけしかいないのだ。
ユメは強い。
盗賊団が百人程度なら、一人で全く問題ない。
「はぁ~……戦いたいわねぇ」
そんな物騒なことを呟きながら、馬車の屋根に上り、二本の愛刀をクルンと回す。
マサムネは、地図を見ながら情報を整理していた。
「村長の話では『亜人は猫亜人が多かった。食糧難。ユーリ領地の主要都市に住んでいる』だったな……ふむ。まずは衣食住の確認をして……主要都市を整備することから始めるか。その前に信頼を勝ち取る必要もあるな。食料は山ほどあるし、食料に困ってるなら炊き出しでもやって……あ!! しまった……怪我や病気になってる亜人も……待て、俺たちも怪我や病気にかかる可能性がある。しまった、医者がいない……くそ、俺の知識に医術はあるけど、簡単な薬草の調合や応急手当くらいだ。くそ、医術関係の本……荷物にあるな。よし、今日から読もう。それと、食料は山ほどあるけど無限にあるわけじゃない。自給自足の流れを作って、いずれは流通も復活させないと……」
ブツブツと、頭の中で整理し、メモを取る。
ユーリ領地まであと半月ほど。情報を整理し、備えをしておく。
「ゴロウ、トゥー、ノゾミ、ユメ……そして俺。半月しかないけど、領地の管理に必要な技能を習得しておく必要がある。戦闘だけじゃ駄目だからな……よし」
マサムネは、情報の整理を続けた。
揺れる馬車の中で、驚異的な集中力を見せていた。
◇◇◇◇◇◇
その日の夜。
すっかり野営の準備にも慣れ、五人は折り畳み式のテーブルを囲んでいた。
マサムネは、全員に話をする。
「みんなに、領地に着いた時にやってもらいたいことがある」
「やってもらいたいこと?」
「ああ。最優先で行うべきことは、亜人たちとの信頼を構築することだ。これはもちろん俺がやる。みんなには、それぞれこなしてほしいことがある」
まずは、トゥー。
「トゥー、村長の話によると、亜人たちはユーリ領地の主要都市『ユリコーン』に集まって住んでいるらしい。おそらく瓦礫の山に身を寄せているだけだと思うが……着の身着のままの可能性が高いから、亜人たちの衣類を仕立てて欲しいんだ」
「衣類、ですか?」
「ああ。トゥーは裁縫が得意だろう?」
「はい。あ……もしかして」
「ああ。トゥーのスキル《閃光》なら、通常の倍以上の速度で服を仕立てられる」
「なるほど……戦う以外にスキルを使うとは。考えたこともありませんでした」
「ユーリ領地まであと半月ほどだ。スキルと裁縫の同時行使に慣れてくれ」
「かしこまりました」
幸い、生地は山ほどある。盗賊のアジトから大量の高級布が出てきたのだ。売ればけっこうな値段になるが、もちろん売るなんてことはしない。
次は、ゴロウ。
「ゴロウ。お前には田畑の整備をしてもらいたい。スキル《筋力増強》で、田畑を耕してほしい。自給自足のための第一歩だ……任せていいか?」
「もちろんです。子供のころは農民でしたので、農作業の知識はあります。お任せください」
「頼りにしている。亜人との関係を結んだら、彼らにも手伝ってもらうつもりだ。その時の指導も任せるよ」
「はい」
「それと、家屋の修繕も……できるか?」
「大丈夫です。傭兵時代、一通りのことはやったんで」
「すごいな……」
ゴロウは実に頼もしい。
果物の苗、野菜の種も山ほどある。盗賊の戦利品だけでなく、村で分けてもらったのもあった。
そして、ノゾミ。
「ノゾミは、料理担当だ。亜人の女性たちに調理指導を」
「かしこまりました」
「いろいろ雑用も頼むから、その時はよろしく」
「はい。お任せください」
そして、最後にユメ。
ユメはワクワクしているのか、目を輝かせていた。
「あー……ユメは、その、魔獣を狩って肉の確保。あと……亜人の男性たちに狩りの仕方とかを」
「なんか思ってたのと違うし! 私、女の子よ!?」
「わ、わかってるよ。でも適任者がお前しかいないんだ……ダメか?」
「むー……まぁいいわ」
ユメはムスッとしてしまった。
そして、最後にマサムネ。
「俺は亜人たちとの交渉や、運営について考える。亜人たちにも手伝ってもらうつもりだ」
亜人は亜人の考えがある。それを聞き、マサムネの案と合わせ最適な答えを出し、ユーリ領地を発展させていく。それがマサムネの仕事だ。
こうして、各個人の役目が決まった。
「みんな、改めてよろしく頼む」
マサムネは、この仲間たちとならやれる。そう思った。
◇◇◇◇◇◇
それから半月───マサムネたちの馬車は、ついにユーリ領地に入った。
辺境、戦地ということだけあり、街道もあまり整備されていない。いや……整備されていたが、ここ数年ですっかり寂れてしまったようだ。
獣道のような道を進み、少し開けた場所に到着……ついに到着した。
「見えた。あそこがユーリ領地の主要都市ユリコーンだ」
「……ねぇ、ここ……大丈夫なの?」
「…………」
ユーリ領地。
まず、戦地というだけあり、地面に草があまり生えていない。大量の血を大地が吸い、草木の成長を妨げているようだ。
そして……ユリコーン。
遠目からでもわかった。ユリコーンは瓦礫の山にしか見えない。かろうじて家屋だとわかるようなあばら家が立ち並び、大きな川が都市を横断している。郊外には畑のようなものも見えた。
主要都市と言う割に、規模が小さい……まるで町だ。
「……とにかく、ユリコーンに入ろう。ノゾミ、周囲の警戒を」
「はい。ですが……すでに複数の気配を感知しました。どうやら、我々の接近に気付かれたようです」
「え」
「数は三。亜人を確認。どうしますか」
「攻撃はするな。ユメ、馬車を守ってくれ。ノゾミ、ゴロウとトゥーにも警戒を。俺が交渉するから、ノゾミは俺の《影》に」
「かしこまりました」
「よし。最初が肝心だ……行くぞ」
「マサムネ、気を付けてね」
「ああ」
マサムネは深呼吸をし、馬車を止めて下りた。
情報通り、猫亜人が三人、緊張した顔つきでマサムネを見ている。
やせ細り、ボロキレを纏い、青白い肌をした……子供だった。
マサムネは、柔らかい笑みを浮かべて言った。
「初めまして。私の名はマサムネ・サーサ。この地に赴任した領主だ」
辺境の戦地跡ユーリ領地の領主として、マサムネは頭を下げた。
残り四頭は村に寄付。あまり多くても世話が大変だし、馬車を引いている間はゴロウたちも無防備になり、護衛がユメだけしかいないのだ。
ユメは強い。
盗賊団が百人程度なら、一人で全く問題ない。
「はぁ~……戦いたいわねぇ」
そんな物騒なことを呟きながら、馬車の屋根に上り、二本の愛刀をクルンと回す。
マサムネは、地図を見ながら情報を整理していた。
「村長の話では『亜人は猫亜人が多かった。食糧難。ユーリ領地の主要都市に住んでいる』だったな……ふむ。まずは衣食住の確認をして……主要都市を整備することから始めるか。その前に信頼を勝ち取る必要もあるな。食料は山ほどあるし、食料に困ってるなら炊き出しでもやって……あ!! しまった……怪我や病気になってる亜人も……待て、俺たちも怪我や病気にかかる可能性がある。しまった、医者がいない……くそ、俺の知識に医術はあるけど、簡単な薬草の調合や応急手当くらいだ。くそ、医術関係の本……荷物にあるな。よし、今日から読もう。それと、食料は山ほどあるけど無限にあるわけじゃない。自給自足の流れを作って、いずれは流通も復活させないと……」
ブツブツと、頭の中で整理し、メモを取る。
ユーリ領地まであと半月ほど。情報を整理し、備えをしておく。
「ゴロウ、トゥー、ノゾミ、ユメ……そして俺。半月しかないけど、領地の管理に必要な技能を習得しておく必要がある。戦闘だけじゃ駄目だからな……よし」
マサムネは、情報の整理を続けた。
揺れる馬車の中で、驚異的な集中力を見せていた。
◇◇◇◇◇◇
その日の夜。
すっかり野営の準備にも慣れ、五人は折り畳み式のテーブルを囲んでいた。
マサムネは、全員に話をする。
「みんなに、領地に着いた時にやってもらいたいことがある」
「やってもらいたいこと?」
「ああ。最優先で行うべきことは、亜人たちとの信頼を構築することだ。これはもちろん俺がやる。みんなには、それぞれこなしてほしいことがある」
まずは、トゥー。
「トゥー、村長の話によると、亜人たちはユーリ領地の主要都市『ユリコーン』に集まって住んでいるらしい。おそらく瓦礫の山に身を寄せているだけだと思うが……着の身着のままの可能性が高いから、亜人たちの衣類を仕立てて欲しいんだ」
「衣類、ですか?」
「ああ。トゥーは裁縫が得意だろう?」
「はい。あ……もしかして」
「ああ。トゥーのスキル《閃光》なら、通常の倍以上の速度で服を仕立てられる」
「なるほど……戦う以外にスキルを使うとは。考えたこともありませんでした」
「ユーリ領地まであと半月ほどだ。スキルと裁縫の同時行使に慣れてくれ」
「かしこまりました」
幸い、生地は山ほどある。盗賊のアジトから大量の高級布が出てきたのだ。売ればけっこうな値段になるが、もちろん売るなんてことはしない。
次は、ゴロウ。
「ゴロウ。お前には田畑の整備をしてもらいたい。スキル《筋力増強》で、田畑を耕してほしい。自給自足のための第一歩だ……任せていいか?」
「もちろんです。子供のころは農民でしたので、農作業の知識はあります。お任せください」
「頼りにしている。亜人との関係を結んだら、彼らにも手伝ってもらうつもりだ。その時の指導も任せるよ」
「はい」
「それと、家屋の修繕も……できるか?」
「大丈夫です。傭兵時代、一通りのことはやったんで」
「すごいな……」
ゴロウは実に頼もしい。
果物の苗、野菜の種も山ほどある。盗賊の戦利品だけでなく、村で分けてもらったのもあった。
そして、ノゾミ。
「ノゾミは、料理担当だ。亜人の女性たちに調理指導を」
「かしこまりました」
「いろいろ雑用も頼むから、その時はよろしく」
「はい。お任せください」
そして、最後にユメ。
ユメはワクワクしているのか、目を輝かせていた。
「あー……ユメは、その、魔獣を狩って肉の確保。あと……亜人の男性たちに狩りの仕方とかを」
「なんか思ってたのと違うし! 私、女の子よ!?」
「わ、わかってるよ。でも適任者がお前しかいないんだ……ダメか?」
「むー……まぁいいわ」
ユメはムスッとしてしまった。
そして、最後にマサムネ。
「俺は亜人たちとの交渉や、運営について考える。亜人たちにも手伝ってもらうつもりだ」
亜人は亜人の考えがある。それを聞き、マサムネの案と合わせ最適な答えを出し、ユーリ領地を発展させていく。それがマサムネの仕事だ。
こうして、各個人の役目が決まった。
「みんな、改めてよろしく頼む」
マサムネは、この仲間たちとならやれる。そう思った。
◇◇◇◇◇◇
それから半月───マサムネたちの馬車は、ついにユーリ領地に入った。
辺境、戦地ということだけあり、街道もあまり整備されていない。いや……整備されていたが、ここ数年ですっかり寂れてしまったようだ。
獣道のような道を進み、少し開けた場所に到着……ついに到着した。
「見えた。あそこがユーリ領地の主要都市ユリコーンだ」
「……ねぇ、ここ……大丈夫なの?」
「…………」
ユーリ領地。
まず、戦地というだけあり、地面に草があまり生えていない。大量の血を大地が吸い、草木の成長を妨げているようだ。
そして……ユリコーン。
遠目からでもわかった。ユリコーンは瓦礫の山にしか見えない。かろうじて家屋だとわかるようなあばら家が立ち並び、大きな川が都市を横断している。郊外には畑のようなものも見えた。
主要都市と言う割に、規模が小さい……まるで町だ。
「……とにかく、ユリコーンに入ろう。ノゾミ、周囲の警戒を」
「はい。ですが……すでに複数の気配を感知しました。どうやら、我々の接近に気付かれたようです」
「え」
「数は三。亜人を確認。どうしますか」
「攻撃はするな。ユメ、馬車を守ってくれ。ノゾミ、ゴロウとトゥーにも警戒を。俺が交渉するから、ノゾミは俺の《影》に」
「かしこまりました」
「よし。最初が肝心だ……行くぞ」
「マサムネ、気を付けてね」
「ああ」
マサムネは深呼吸をし、馬車を止めて下りた。
情報通り、猫亜人が三人、緊張した顔つきでマサムネを見ている。
やせ細り、ボロキレを纏い、青白い肌をした……子供だった。
マサムネは、柔らかい笑みを浮かべて言った。
「初めまして。私の名はマサムネ・サーサ。この地に赴任した領主だ」
辺境の戦地跡ユーリ領地の領主として、マサムネは頭を下げた。
13
お気に入りに追加
176
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
「追放」も「ざまぁ」も「もう遅い」も不要? 俺は、自分の趣味に生きていきたい。辺境領主のスローライフ
読み方は自由
ファンタジー
辺境の地に住む少年、ザウル・エルダは、その両親を早くから亡くしていたため、若干十七歳ながら領主として自分の封土を治めていました。封土の治安はほぼ良好、その経済状況も決して悪くありませんでしたが、それでも諸問題がなかったわけではありません。彼は封土の統治者として、それらの問題ともきちんと向かいましたが、やはり疲れる事には変わりませんでした。そんな彼の精神を、そして孤独を慰めていたのは、彼自身が選んだ趣味。それも、多種多様な趣味でした。彼は領主の仕事を終わらせると、それを救いとして、自分なりのスローライフを送っていました。この物語は、そんな彼の生活を紡いだ連作集。最近主流と思われる「ざまぁ」や「復讐」、「追放」などの要素を廃した、やや文学調(と思われる)少年ファンタジーです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
【完結】似て非なる双子の結婚
野村にれ
恋愛
ウェーブ王国のグラーフ伯爵家のメルベールとユーリ、トスター侯爵家のキリアムとオーランド兄弟は共に双子だった。メルベールとユーリは一卵性で、キリアムとオーランドは二卵性で、兄弟という程度に似ていた。
隣り合った領地で、伯爵家と侯爵家爵位ということもあり、親同士も仲が良かった。幼い頃から、親たちはよく集まっては、双子同士が結婚すれば面白い、どちらが継いでもいいななどと、集まっては話していた。
そして、図らずも両家の願いは叶い、メルベールとキリアムは婚約をした。
ユーリもオーランドとの婚約を迫られるが、二組の双子は幸せになれるのだろうか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる