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10巻

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 第一章 激おこシルメリアさん


 魔境オーベルシュタインの片隅かたすみで、緑龍りょくりゅうの村の村長として日々働いている俺、アシュト。
 先日はリュドガ兄さん夫妻の出産に立ち会うため、久々に実家のあるビッグバロッグ王国に里帰りした。
 新しい家族の誕生には感動したし、俺の植物魔法で出したでっかい桜の木でお祝いできて、とてもいい思い出になったよ。


 ◇◇◇◇◇◇


 そして俺は、緑龍の村に帰ってきた。
 約一か月ぶり。本来は二十日ほどで帰る予定だったが、いろいろあって延びてしまった。もちろん、遅くなるむねは手紙で伝えてある。
 緑龍の村の入口に俺たちの乗ったドラゴンが着陸。
 出迎えてくれたのは、銀猫ぎんねこ族のメイド長シルメリアさん、俺の秘書を務める闇悪魔ディアボロス族のディアーナ、龍人ドラゴニュート族姉妹のローレライとクララベル、そして、村の警護をする龍騎士たちやサラマンダー族、村の生産を担うハイエルフたちだった。
 ドラゴンから降りると、クララベルが俺に抱きつく。

「おかえりお兄ちゃんっ!!」
「クララベル。ただいま」

 クララベルを撫でると、にこにこ顔で笑う。
 ローレライも俺のかたわらへ。

「おかえりなさいアシュト。赤ちゃん、生まれたのかしら?」
「ああ。その辺も含めて、話すことがいっぱいだ……な、シェリー、ミュディ」

「そーね。あとお土産みやげもいっぱいあるから」と、俺の妹のシェリー。
「ふふ。とりあえず荷物を下ろして、お土産を配らないと」と、俺の幼馴染で妻のミュディ。

「その前に、まずはお茶でも飲みましょう。空の旅、疲れたでしょう?」

 ローレライがそう言ってシェリーたちを連れ、新居へ。
 俺は集まった住人たちに挨拶――
 ん? だけどなんだこれ、寒気が……?

「――し、シルメリアさん?」

 シルメリアさんから冷気が出ていた。
 ヤバい、目がおかしい。
 いつもは優しい目をしてるのに、青い水晶みたいな目が光っているように見える。
 あ、これ……すっかり忘れてた。
 銀猫族の少女ミュアちゃんをはじめとして、村のちびっこたちは荷物に隠れて俺についてきたんだっけ。途中で断りを入れたけど、最初はシルメリアさんに無断だったんだよな。

「にゃ、にゃあぅ……し、シルメリア」

 半泣きのミュアちゃんをシルメリアさんがたしなめる。

「……勝手にいなくなり、どれだけ心配したかわかりますか?」
「わ、わぅぅ……」
「あなたたちが村からいなくなってしまい、住人たちが必死に捜索してくれたことはご存じですか?」
「みゃうぅ……」

 シルメリアさんに叱られて、他のちびっこたち――黒猫くろねこ族のルミナに、魔犬まけん族のライラちゃんもガタガタ震えている。
 シルメリアさんとは二年以上の付き合いになるけど、こんなに怒っている姿を見たのは初めてだ……サラマンダー、ハイエルフ、龍騎士とその騎獣きじゅうであるドラゴンたちまでガタガタ震えている。
 ドラゴンがおびえてる姿なんて初めて見た。

「ご主人様が留守にすることは事前に伝えておいたはず。いくら寂しいからといって、私や他の住人たちにも内緒で荷物に忍び込むとは……」
「「「…………」」」

 あらら、ちびっこたちのネコミミとイヌミミがしおれてしまった。
 でも、今回は助けない。シルメリアさんにちゃんと怒られ、ちゃんと謝ると約束したから、ビッグバロッグ王国に連れていったんだ。

「あなたたちには罰を与えます。一か月間は休日なし、おやつなしです」
「にゃう……」
「くぅん……」
「みゃあ……」
「ご主人様、構いませんね?」

 シルメリアさんにいきなりギロッと見られたので本気で驚いた。

「え!? あ、はい!? あ、はは、はい」

 ここまで本気で怒っているシルメリアさん、マジ怖い……それだけ心配したってことだ。
 けど、俺って甘いよな……ミュアちゃんやライラちゃんが手に持っているお土産の袋を見て、シルメリアさんや他の銀猫族のメイドたちに喜んでほしいちびっこたちの思いがわかってしまった。
 悪いことをしたら反省。でも……元はといえば、俺と離れたくないが故の行動だった。
 なら、責任は俺にもあるはずだ。俺が最初からミュアちゃんたちが寂しい思いをしないよう、連れていくと伝えてれば、こんなことにはならなかったのだから。

「シルメリアさん。ミュアちゃんたちは無断で村からいなくなりました……でも、それは俺と離れたくないが故の行動だったんです。責任は俺にもあります」
「……そんな、ご主人様に責任などは」
「いえ、あります。これは譲れません。だから、罰は俺も受けます」
「…………」
「確かに、ミュアちゃんたちは悪いことをした……でも、シルメリアさんたちに喜んでほしくて、いっぱいお土産を選んだんです。俺も一緒に、後でちゃんと罰は受けます。だから、今日だけは楽しい気持ちで、この子たちの話を聞いてやってくれませんか?」

 甘々だよなぁ~……でも、みんな可愛いからしょうがない。
 シルメリアさんは大きく息を吐き、ミュアちゃんと目を合わせるためにしゃがむ。

「ミュア。もう心配させないこと」
「にゃう……」
「ライラも、ルミナも。いいですね」
「くぅぅん……」
「みゃう……わかった」
「宿舎にみんなを集めますから、お土産を見せてくれますか? それと……ご主人様の故郷のお話を聞かせてください」
「あ……にゃ、にゃう!! わかったー!!」
「わ、わたしも!! 魔犬のみんなも呼んで!!」
「あ、あたいは……まぁ、一緒にいてもいい」

 シルメリアさんと一緒に、ミュアちゃんたちは銀猫の宿舎へ向かった。
 とりあえず、今日はこれでいいかな。


 新居に戻ると、ハイエルフのエルミナを含めた俺の嫁たちがお土産を広げていた。

「これ、ビッグバロッグ王国のお酒。トウモロコシで造ったテキーラよ」
「わお!! すっごく美味おいしそう……ありがと、シェリー!!」

 妹のシェリーが渡すと、酒好きのエルミナはテンションが上がっている。

「ローレライ、これ……図書館でお掃除とかする時に羽織るケープを買ってみたの。自分で作るのもいいかなって思ったけど、すっごく可愛いデザインのがあったから」
「まぁ……まるで龍のうろこみたいね。ありがとうミュディ」

 ローレライはファッションデザインが得意なミュディに服をもらって嬉しそうだ。
 なんかめっちゃ楽しそう……俺が入る隙がない。
 そう思いこっそり離れてリビングへ向かうと、樹木人ツリーマンのウッドが背中に飛びついてきた。

『アシュト、オカエリ、オカエリ!!』
「まんどれーいく」
「あるらうねー」

 頭に葉っぱをやした植物幼女、マンドレイクとアルラウネの二人も俺のズボンを引っ張る。

「おお、ただいま。ウッド、マンドレイクとアルラウネ」

 ……ああ、この子たちも寂しかったのか。
 俺は二人を抱っこしてリビングのソファへ座る。

「あ、お前たちにもお土産があるんだ」

 カバンからウッドたちへのお土産を取り出す。

「ウッドはこれ、シャヘル先生に教わって作った、エルフ族秘伝の植物栄養剤だ」
『ワァ……アリガト、アリガト!!』

 ウッドには俺の薬師くすしとしての師匠であり、エルフ族のシャヘル先生が作ったオリジナルの栄養剤を渡す。スライム製の瓶に入れられた栄養剤が、ケースに三十本ほど入っている。
 ウッドはそのうちの一本を取り出す。
 それをゴクゴク飲み始め、ぷはーっと一気に飲み干すと腕で口をぬぐう。

『ウマイ!! モウイッポン!!』
「こらこら。飲みすぎはダメ。一日一本にしなさい」
『ハーイ!!』

 なんか酒を飲むドワーフみたいな感じだった。
 次はマンドレイクとアルラウネ。

「お前たちにはまだ早いかもしれないけど……ミュディやシェリーと一緒に町を回った時に買った、お揃いのネックレスだ」
「まんどれーいく……」
「あるらうねー……」

 二人には、金属を加工して模様があしらわれたネックレスを渡す。
 子供用の廉価なやつで、小さな二人にはピッタリだ。女の子だし、小さい子でもこういうお洒落は大事だってミュディも言ってたしな。
 二人はネックレスを首にかけ、嬉しそうに互いのネックレスを見せ合っていた。

「まんどれーいく!!」
「あるらうねー!!」
「気に入ったか? よかった」
「ふふ。可愛いわねぇ~♪」
「はい。喜んでもらってよかったぁぁぁぁぁっ!?」
「はぁ~い♪」

 なんて話していたら、いつの間にかソファの隣に『神話七龍しんわしちりゅう』の一人、『緑龍ムルシエラゴ』ことシエラ様が座っていた。
 うーん、安心しきっていると驚くな。本当に神出鬼没だ。
 もっと気を引き締め……いや、なんでだよ。シエラ様が気を遣ってくれればいいのに。

「ふふ。ビッグバロッグ王国への旅、お疲れ様」
「い、いえ……赤ちゃんも生まれましたし、贈りものもできたので。あ、シエラ様にもお土産が」
「あら嬉しい♪」
「えっと、気に入るかどうか……その、シエラ様は綺麗な緑の、森みたいな色の髪なので……小さな鳥の髪飾りを買ってきました」
「あら……綺麗」

 青い鳥の髪飾りだ。シンプルだが、シエラ様に似合うような気がして……衝動買いだった。
 シエラ様はクスッと笑い、髪飾りをつけてくれた。

「似合うかな?」
「は、はい……すっごく」
「ふふ。ありがと♪」

 シエラ様は、笑顔がとても素敵でした。



 第二章 新たな龍人


 ある日、龍人が暮らすドラゴンロード王国の上空に、三体のドラゴンがやってきた。
 一体は、透き通りながらも濁りのある外殻を持つ白濁色のドラゴン、『鋼光龍ダイヤモンド・ドラゴン』フォルテシモ。
 もう一体は、空のような色をした翼が四枚あるドラゴン、『蒼空龍ブルースカイ・ドラゴン』レクシオン。
 そして最後の一体が、群青ぐんじょう色の外殻を持つ翼龍、『時流龍クロノスタシス・ドラゴン』アイオーンだ。
 ドラゴンロード王国王城の巨大な中庭に龍騎士団を整列させ、国王ガーランドと王妃アルメリアが直々に出迎える。
 だが、ガーランドはやや緊張していた。
 地上に降りた三体のドラゴンが、人間の姿に変身する。

「久しぶりだなし、ガーランド」

 そう挨拶したのは、ガーランドの姉であるフォルテシモ。

「ね、姉ちゃん……久しぶり、元気だったか?」
「ああ。おめぇこそ元気しとったか? ……っと、こほん。あなたこそ元気にしてたかしら」
「ははは。隠居して昔の言葉遣いに戻ったみたいだな」
「やかましい!! ったく、はなたれガーランドがいっちょ前なこと言って!!」

 濁った白い髪をかき上げ、フォルテシモは鼻をフンと鳴らす。

「は、はなたれってなんだよ!!」

 そして、別の一角でも再会の挨拶が。
 水色の髪を持つ、二十歳半ばほどの青年がそこにいた。

「姉上。お久しぶりです!!」

 そうアルメリアに話しかけたのはレクシオンだ。

「久しぶりね、レクシオン。フォルテシモお義姉ねえ様に迷惑はかけていないかしら?」
「はい!! ああ、姉上は変わらない。昔から美しい姿のままだ……」
「ふふ、ありがとう。あなたも変わらない……小さくて可愛い、私の弟のままね」
「姉上……」

 アルメリアは、弟のレクシオンの頭を撫でる。
 するとレクシオンは頬を赤らめ、まるで少年のようにはにかみ、うっとりとしていた。
 フォルテシモとガーランド姉弟と違い、アルメリアとレクシオン姉弟の仲はいい……ややシスコン、ブラコン気味だが。
 すると、群青のロングヘアで眼鏡をかけた少女――アイオーンが息を吐く。
 アイオーンはフォルテシモとレクシオン夫婦の娘である。

「おじ様、おば様、お久しぶりです。再会の邪魔をして申し訳ありませんが、ご挨拶をしても?」
「おお、すまんすまん。大きくなったなアイオーン、どれどれ、小遣いを」
「ガーランド、後になさい。ごめんなさいねアイオーン。ふふ、よく顔を見せてちょうだい……素敵なレディになったわね」

 アルメリアはガーランドを制し、アイオーンの頬に両手を添えて顔を見る。

「おば様……」

 アイオーンはローレライと同じくらいの年頃。龍人の象徴であるツノは枝分かれした細かい形状で、珊瑚さんごのように見える。ツノの形状は龍人ごとに違うが、アイオーンのツノはとても美しい。

「さぁさぁ、立ち話もアレだ。美味うまい酒をたんまり用意しているぞ!! レクシオン、久しぶりに飲み明かそうじゃないか!!」
「ガーランド……キミは相変わらずだね」
「ふん。たった千年ぽっちで変わるわけなかろう。姉ちゃん、姉ちゃんの好きな果実酒もいっぱいあるぞ」
「お、気が利くじゃない。おーいアルメリア、今日は飲むわよー!!」
「はいはい。さ、行きましょうか、アイオーン」

 五人の龍人たちの夜は、始まったばかりだ。


 夜。親族だけの食事会は大いに盛り上がった。
 酒や肉が大量に振る舞われ、昔話で盛り上がり、話題はアイオーンへ。
 ガーランドは、ワインをガブガブ飲みながら言う。

「そうだそうだ。アイオーンの留学の件、いい話があるのだ」
「いい話? なぁにそれ?」

 ガーランドの言葉に首をかしげるフォルテシモ。

「姉ちゃん、ドラゴンロード王国へ留学させたいと言ってたが、もっといい場所がある」
「どこ?」
「オーベルシュタイン領土さ」
「……馬鹿かおめぇ。いいか、まだアイオーンは未熟だべ。一人で魔境オーベルシュタインには行かせらんねぇ」
「違う違う。いいか、オーベルシュタイン領土には素晴らしい村がある。ローレライとクララベルもそこで勉強しててな、結婚もして幸せに暮らしてる」
「け……結婚!?」

 フォルテシモは驚きながら立ち上がる。
 飲み会が始まってからは昔話ばかりで、ローレライとクララベルの話題にはならなかった。
 レクシオンも驚き、酒のカップを置く。

「結婚とは、ずいぶんと早いね」
「ええ。あの子たちの意思を尊重したの。それに、旦那だんな様のアシュトくんは、ガーランドを倒すほどの強者つわものなのよ」

 アルメリアに言われ、フォルテシモは驚く。

「え……け、『覇王龍ケーニッヒ・ドラゴン』のガーランドを?」
「そうよ。すごいでしょう?」

「……フォルテシモ以外でガーランドを倒せる存在がいるなんて。いたとしても、おじいさまやおばあさまだけかと思っていた」と、レクシオン。

「がっはっは!! あれは完敗だった。近いうちに再戦したいところだ!!」

 豪快に笑うガーランドだが、アシュトが聞けば絶対に拒否するのは間違いない……
 アイオーンは、果実酒のグラスをジッと見ていた。

「結婚……」

 ガーランドとアルメリア、レクシオンとフォルテシモが結婚したのは、生まれてから数千年以上経過してから……そうアイオーンは聞いた。
 それに、話には聞いていた。ガーランドとアルメリアの娘、ローレライとクララベル。
 ローレライは自分と同じくらいの年頃の龍人、いい友人になれると。
 恋愛もしたことがないアイオーンは、ローレライに興味があった。

「あの、母上」

 アイオーンはフォルテシモに話しかける。

「んー?」
「留学、してみたいです」
「えぇ? でも、ガーランドの話だけじゃねぇ……」
「なら、みんなで挨拶に行くか!! オレも久しぶりに娘たちに会いたいし、あそこの美味い料理と酒も楽しみたいからな!!」
「ガーランド。全員で行くのは迷惑でしょ」

 ガーランドの適当さをたしなめるフォルテシモ。

「がはは。大丈夫大丈夫。そうだな……次に送る手紙に我々の訪問のことを書いておこう。アルメリア、外出の都合はついているか?」
「ええ、まぁ……」
「なら決まりだ!! よし、姉ちゃんとレクシオン、アイオーンを連れて緑龍の村でバカンスといこうじゃないか!! がーっはっはっは!!」

 龍人たちのバカンス。そしてアイオーンの留学……アシュトが知れば、大いに驚くだろう。


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