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日常編⑳

第610話、たまには珍しい組み合わせで

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 ある日。
 ミュディは、一人のんびりタヌスケ商店に来ていた。
 特に用事はない。なんとなく、店内を見に来たのである。
 タヌスケ商店には、さまざまな物が並んでいる。ビッグバロッグ王国では見ないような小物に、可愛らしいハンカチや手拭い、珍しい野菜や薬草なども売っている。
 なんとなく薬草を見ていると、店主のタヌスケが揉み手しながらやってきた。

「へへへ……奥様、これはどうも」
「こんにちは、タヌスケさん」
「……あの、撫でるのはちょっと」

 ミュディはしゃがみ、ついついタヌスケを撫でてしまう。
 タヌスケだけではない。ブラックモール族も撫でてしまう。二つの種族に共通することは、膝よりやや高く、モフモフしているということだ。
 タヌスケもブラックモールのポンタも成人している。人間の、しかも若い女性に撫でられるのは気恥ずかしい。
 すると、店内にポンタが入ってきた。

「こんにちはなんだな。爪切りを買いに来たんだな……ありゃ、ミュディさんなんだな」
「こんにちは、ポンタさん」
「……撫でないで欲しいんだな」

 タヌスケは、ついついウンウン頷いてしまう。
 ポンタと目が合い、『互いに苦労しているな』と頷き合ってしまった。

「ポンタさん、お買い物?」
「爪切りを買いに来たんだな。うちの爪切り、欠けちゃったんだな」

 ブラックモールの爪は毎日手入れしなければボロボロになる。
 タヌスケは爪切りを箱ごと出し、あくどい笑みを浮かべポンタへ。

「ダマスカス鋼で作った爪切りです。少し値は張りますが……へへ、どうです? ああ、ばら売りはしてなくて、箱買いのみ可能です。へへへ」
「むむむ、ダマスカス鋼……合金製の爪切りでは満足できなかったところなんだな。でも、お値段が……家内に怒られちゃうんだな」
「ですが、これは今日だけの一品でして。今日売れなかったら、ベルゼブブ支店に持って行こうかと」
「む、むぅ……悩むんだな」

 唸るポンタ。勧めるタヌスケ。
 モフモフの二人のやり取りを見ていたミュディ。ついつい手が伸びるが自制する。

「……やっぱり無理なんだな。お金がないんだな。いつもの合金製で我慢するんだな」
「残念です。では……へへへ」
「あ、じゃあそれ、わたしが買います」
「「え」」

 まさかのミュディだった。
 ミュディは、財布からベルゼ通貨を出し、タヌスケへ支払う。

「はい、ポンタさん」
「い、いや、もらえないんだな!!」
「いいからいいから。まだまだいっぱいあるし、ブラックモールの皆さんにお配りしてこようっと」
「あ、あの……奥様、どうして?」

 タヌスケの質問。
 すると、ミュディは嬉しそうに言った。

「えへへ。いつもモフモフさせてもらってるし、そのお礼かな?」
「「…………」」
「さ、ポンタさん。みんなに配りに行こっか」
「わ、わかったんだな」
「ま、毎度……」

 なんとなく釈然としない気持ちで、ポンタは歩きだしタヌスケは見送った。

 ◇◇◇◇◇◇

 村から少し離れた湖の桟橋で、エルミナとクララベルは釣りをしていた。

「うー……エルミナ、連れないー」
「クララベル、あんたは忍耐が足りないわ。今日は私に付き合うって言ったのあんたでしょ? だったら、大人しくしてなさい」
「えー……」
 
 クララベルは、釣り竿を持ったままエルミナを見た。
 エルミナは、ゆったりしたロングチェアに座っている。ロングチェアには釣竿を置く台座まで付いており、釣竿の先端には鈴が付いていた。
 鈴が鳴れば、すぐに釣り竿を手に取れる。
 当のエルミナは、大きな欠伸をしながらウトウトしていた。

「エルミナ、ずるい!!」
「わ、何よいきなり」
「エルミナだけいい椅子使ってるし、お昼寝しようとしてる!! ぜんぜん釣りじゃないし!!」
「いや釣りよ。鈴が鳴れば魚キターッってわかるし」
「わたし、ただの椅子だし釣竿もずーっと持ってるし!!」
「そりゃ、何の装備もないしねぇ」
「ずるいずるい!!」
「あぁもう、わかった。わかったわよ……」

 エルミナは竿を上げ、ぷんぷん怒るクララベルの頭をポンポン撫でる。
 クララベルも竿を上げた。

「じゃ、森に行くわよ」
「え、なんで?」
「いいから、ほら」

 エルミナは、クララベルと湖脇から森へ。
 頑丈そうな樹を見上げ、指先に魔力を集め放つと、大きな枝がボトッと落ちてきた。

「わ、なにこれ」
「ゼノの木。これ、柔軟性あるし乾くの早いから、加工しやすいのよ。これを風魔法で乾燥させて、ちょーっと切って……と」
「わぁ」

 周囲の木は、全てゼノの木だ。
 エルミナの魔法で不必要な枝が全て斬られ、加工され、感想する。
 木を組み合わせただけで、エルミナが座っているようなロングチェアが完成した。

「わぁ~……すごぉい!!」
「釘を一切使わない、ハイエルフ秘伝の木材加工よ。木と木をかっちり組み合わせるだけで、釘を打つより頑丈に組むことができるんだから」

 ちゃんと釣竿用の台座もあった。
 椅子を持って再び桟橋へ移動し、エルミナの隣に椅子を置く。
 クララベルはそこに寝そべり、釣竿をセットした。

「これで平等よ。さ、釣りしましょっか」
「ん!!」

 それから数分後。

「くかー……」
「寝てんじゃん……あ、竿!!」

 クララベルの竿が豪快に引いても、クララベルは起きなかったとさ。

 ◇◇◇◇◇◇

 図書館にて。
 シェリーは、ローレライと一緒に地下書庫の掃除をしていた。

「地下なんてあったっけ?」
「新しく作ったの。上層はもう本でいっぱいだし、新しい本は二号棟に運ばれているけど、古い本なんかはこっちで管理してるのよ」
「へー……そういや、図書館の二号棟ってあったわね。確か、アイオーンが司書やってるんだっけ」
「ええ……あの子、もう何ヶ月も引きこもってるそうだけどね」
「え、なんで?」
「さぁ? 『締め切りが』とか『検閲に引っかかる』とか、よくわからないうめき声が地下の私室から聞こえてくるそうよ。ま、短くて数年だから我慢しましょう」
「数年って……」

 ドラゴンの寿命は永遠に近い。数年も、ドラゴンからしたら数時間程度なのか。
 シェリーは、古い本を運びつつ……一冊の本の表紙を見た。

「お、なにこれ面白そう。『柔術』だって。ヤワラへの道ってなんだろ」
「シェリー、読書は後で」
「待って待って。朝から手伝ってるんだし、ちょっとだけ休憩がてら」
「もう……」

 ローレライは本を置き、シェリーは本のページをめくる。

「なになに。相手の力を利用するのが『柔』への道。自分の力は全く必要ありません。相手が強ければ強いほど、『柔』の効果は上がります……へぇ」
「ヤワラ。聞いたことがないわね。相当古い本よ?」

 ローレライが首を傾げる。
 長い金髪がはらりと揺れ、シェリーの銀髪も揺れる。地下なので光は届かないが、蝋燭の明かりだけでも十分に美しい髪だった。
 すると、本を片手にシェリーが立つ。

「ローレライ、立って」
「え、あなた……何する気?」
「ちょっとだけ手、貸して」
「…………」

 ローレライは、渋々と手を差し出す。
 シェリーは本を読みながらブツブツ言う。

「相手の力を、返す!! 返す!!……ってか、返すってなに?」

 ローレライの手をキュッと握っては離し、キュッと握る。
 同じ文面を何度も読み返すが、やはり意味はわからない。
 シェリーは本を閉じた。

「わかんない。これ、専門家とかに聞いた方がいいかもね」
「……シェリー、本を見せて」
「え、いいけど」

 ローレライは本を読み、シェリーの手を掴む。

「シェリー、私の手を引っ張って」
「え、こう?」
「そう───そして、こう」
「え」

 手を引いた瞬間、引いた力の軌道が変わり、ローレライの手を伝う。そして、態勢の崩れたシェリーの足をそっと払うと、シェリーの身体がふわっと舞い回転。静かに着地した。

「なるほど、これが『柔』ね。なかなか面白いじゃない」
「ちょ、今のどうやったの!? ローレライ、もう一回!!」
「ふふ、お掃除終わったらね」
「よっしゃ!!」

 その後、シェリーはとても張り切って掃除をした。

 ◇◇◇◇◇◇

 その日の夕方。
 ブラックモールたちに爪切りを渡し(たまにモフモフした)、いい汗を掻いたミュディ。屋敷に戻ると、そのまま入浴の準備をして浴場へ向かう。
 その途中、先を歩くのはローレライとシェリー。なかなか珍しい組み合わせだ。

「ローレライ、シェリーちゃん」
「あ、ミュディ。ミュディもお風呂?」
「うん。二人も……って、なんか埃っぽいね」
「……ちょっと、シェリーと遊んだのよ。ね?」
「う、うん。あいたたた……投げられすぎて痛いわ」
「?」

 なんのことかわからないミュディは首を傾げる。
 今日あったことを話しながら歩いていると……ずぶ濡れのエルミナ、クララベルと出会った。

「あ、姉さま!」
「……ずぶ濡れで何をしているの」
「えへへ。湖に落ちちゃった」

 抱きつこうとするクララベルの頭を押さえるローレライ。
 同じように、ずぶ濡れのエルミナが言う。

「いいアタリ来たんだけどねー……クララベルが椅子に足引っかけてコケて、私も巻き込まれて湖に落ちちゃったのよ。あー、でもなんだか気持ちいかも」
「そういうことなの。姉さま、お風呂入ろっ」
「いいけど、まずは着替えてきなさい。エルミナ、あなたも」
「「はーい」」

 二人は楽し気に屋敷へ戻った。
 お風呂に入っていれば、そのうち合流できるだろう。
 大浴場へ到着すると───ちょうど、ノレンを潜って村長湯からアシュトが出てきた。
 マンドレイクとアルラウネ、ミュアとライラも一緒だ。

「お、みんな風呂か。村長湯使うか?」
「ううん、今日は女湯に入るよ。ふふ、みんな一緒だったの?」
「にゃあ」「みゃう」「まんどれーいく」「あるらうねー」

 子供たちが嬉しそうに鳴いた。
 アシュトは、ルミナの頭をポンポン撫でながら言う。

「久しぶりに一緒に遊んで汗掻いてさ。いやー、疲れた」
「お兄ちゃん、体力ないしね」
「う、うるさい」

 シェリーに笑われ、ミュディたちも笑った。
 すると、ルミナがアシュトの袖を引く。

「おい、のど乾いたぞ」
「はいはい。じゃ、みんな、ごゆっくり」

 アシュトは屋敷へ戻り、ミュディたちは浴場へ。
 今日も緑龍の村の一日が終わった。
 何の変哲もない、平凡な日常が。
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