大自然の魔法師アシュト、廃れた領地でスローライフ

さとう

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4巻

4-2

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 ◇◇◇◇◇◇


「…………」
「だから、本当にここを使えって言われたんだよ!!」
「…………まぁ、信じてあげる。どうせおじいちゃんのイタズラだろうし」

 エルミナが服を着たので、改めて部屋に入り謝罪した。
 エルミナはほおふくらませていたが、なんとか許してもらった。
 ジーグベッグさんのイタズラはともかく、結局俺はどこに泊まればいいんだ。

「なぁ、俺の部屋は?」
「この家の二階は物置と私の部屋しかないわよ。おじいちゃんは一階だし」
「え……じゃあどうすんだよ」
「……仕方ないわね。特別にここで寝かせてあげてもいいわ」
「え」
「ただし、変なことしたら……」
「しないっつの!!」

 というわけで、エルミナの部屋に泊めてもらうことになった。
 さっきの手前恥ずかしかったが……忘れよう。
 エルミナの部屋は、ものが少ない部屋だった。
 切り株みたいなテーブルに、刺繍ししゅうほどこされたカーペット。あとはベッドと机と椅子、クローゼットがあるだけ。なんか、女の子らしくないな。

「ちょっと、人の部屋をジロジロ見ないでよ」
「わ、悪い」

 怒られてしまった……とりあえず、話題を変えよう。

「あのさ、マーメイド族ってなんだ?」
「マーメイド族は海に住んでる種族よ。下半身が魚で、海底に町を作ってるの」
「へぇ……そこで魚をってるのか?」
「ええ。マーメイド族は、漁業を生業なりわいとしてるわ。ハイエルフの里で取れた果物と交換してるのよ」
「果物って……海の中で食べるのか?」
「よくわかんないけど、マーメイド族は陸上でも活動できるの。マーメイド族にしか使えない魔法で、ヒレを足に変えることができるらしいわ」
「へぇ~……でも、海の幸は食べてみたいな」

 ジーグベッグさんが話をつけてくれるみたいだし、時間ができたら訪ねてみるか。行けるかどうかわからないけど、海底の町にも興味がある。
 それに海といえば、神話七龍しんわしちりゅうの一体、『海龍かいりゅうアマツミカボシ』が生み出したものだ。御利益ごりやくがあるかもね。

「海かぁ~♪ アシュトくん、ミズギを準備しなきゃね!!」
「ミズギ? ミズギってうぉぉぉぉぉっ⁉」
「きゃぁぁぁぁぁっ⁉ いつの間にぃぃっ!!」
「はぁい♪ アシュトくん、エルミナちゃん♪」

 いつの間にか、俺やエルミナの座るテーブルの輪に、シエラ様が交ざっていた。
 神出鬼没しんしゅつきぼつには慣れたが、今回はマジでビビった。まさか村の外にまで現れるとは。
 シエラ様は俺たちの反応など気にせず、話を続ける。

「マーメイド族かぁ~、アシュトくんも海に乗り出したのねぇ」
「いや、まだ行かないですけど」
「あそこに行くならミズギは必須よ。海底の町の入口にミズギのお店があるから、ちゃーんと準備すること!!」
「は、はぁ……」
「それと、行く時は必ず女の子を連れていくこと!! ミュディちゃんとシェリーちゃん、ローレライちゃんとクララベルちゃん、もちろんエルミナちゃんも一緒にね♪」
「え、いや……まぁ、わかりました」
「私も行くの? よくわかんないけど……」
「ふふふっ♪ もちろん、私も行くからネ♪」

 よくわからんが、女の子を連れていかないとダメらしい。
 エルミナと顔を合わせて首を傾げ、シエラ様になぜなのか聞こうとした。

「……いねぇし」

 目を離したほんの一瞬で、シエラ様は消えていた。


 ◇◇◇◇◇◇


 翌日。
 ジーグベッグさんの家の使用人が作った朝食を食べ、杖作りの続きを眺めた。
 フレキくんは朝の挨拶をしてすぐにフェンリルのもとへ。ウッドはフェンリルのところへ行ったきり見てない。
 エルミナは、里の果樹園に行ったようだ。今日は手伝いをするらしい。
 俺は杖作りが気になったので、ジーグベッグさんのところで見学していた。

「ふむ……こんなもんかの。ほれ、どうぞ」
「おお……」

 昨日でほとんど完成していたのか、今日は最終調整だけのようだ。
 ユグドラシルの枝を本体とし、魔力の通り道である芯にはシエラ様の鬣を用い、魔力を増幅させる核は、杖の柄尻えじりに埋め込まれている。
 長さは、以前の杖より少し長いな……でもしっくりくる。
 軽く振ると、手によく馴染なじんだ。

「いいですね、最高にいいです」
「ふふふ。素材が最高級ですからな。久しぶりに杖を作りましたが、まだまだおとろえておりません」
「すごいです、ありがとうございます!!」
「お役に立てて何よりです。さーて、ワシは執筆に戻るとします。魔法の試し撃ちは裏で行うといいでしょう。不具合はないと思いますが、何かあったら言っていただければ」
「はい、わかりました」

 家の裏に向かうと、広場になっていた。
 とりあえず、簡単な魔法を使うか。

「よし、この雑草でいいや……『成長促進グロウアップ』」

 チビな雑草に向けて『成長促進グロウアップ』を使用すると……

「っとと、ストップストップ!!」

 あっという間に、庭が雑草だらけになってしまった。
 すごい、前の杖より魔力がスムーズに流れていく。しかも消費魔力は前よりさらに少ない。
 今までは一の魔力で十の効果を発揮していたが、この杖なら一の魔力で五十の効果を発揮できるだろう。

「これもシエラ様の素材とジーグベッグさんの腕のおかげか……ありがとうございます」

 杖を抱き、俺はその場で頭を下げた。
 すると、ジーグベッグさんの家の使用人たちが俺を見ているのに気付いた。
 ほんのりとジト目……あ、庭を荒らしたからか。

「も、申し訳ありません」

 この日は、魔法を使わずに草むしりをした。


 ◇◇◇◇◇◇


 翌日。
 用事が済んだので、村へ帰ることにした。
 センティが到着し、護衛にはバルギルドさんと息子のシンハくんがいる。見送りには、たくさんのハイエルフたちが来た。
 センティに乗って帰るのはエルミナと新しい住人のハイエルフたち、フレキくん、そして。

『きゃんきゃんっ!!』
『アシュト、アシュト!!』

 シロとウッドだ。
 後ろには、フェンリルとシロの兄弟たちがいる。
 俺はしゃがみ、シロを抱きしめてワシワシでる。
 すると、シロの兄弟たちが飛びかかってきた。

「うわっ⁉」
『きゃぅぅーーーん』
『くぅぅん』
『撫でてやってくれ。どうもアシュトのことを聞いたらしくてな、うらやましがっている』
「そ、そうなのか? よしよし」

 シロの兄弟たちもふわふわで可愛い。
 ひとしきり撫でると、ようやく離れてくれた。

「ジーグベッグさん、杖をありがとうございました」
「いやいや、お役に立ててよかった」

 俺の新しい『緑龍の杖』。大事に使わせてもらいます。
 全員センティに乗り込み、ハイエルフたちに見送られて里をあとにした。

「いやぁー、素晴らしい経験ができました!! アセナやワーウルフ族の村のみんなにいい土産話ができましたよ!!」
「そ、そうか……うっぷ」

 俺は、早くも酔っていた。
 センティの背中に慣れる日は、まだまだ先みたいだ。



 第三章 愛の言葉をきみに


 新しい杖を手に入れたからといって、生活が変わるわけじゃない。
 ハイエルフの里から帰って数日。新しい住民用の住居を作るために、エルダードワーフたちが作業をしている。
 また、俺の薬院も並行して建設中だ。
 フレキくんがワーウルフ族の村に薬院を建てたと聞いて、ちょっと羨ましくなった俺は、エルダードワーフのアウグストさんに相談した。前々から構想はあったとのことで、喜んで着工してくれた。
 俺の意見が入った薬院。
 診察室は広く、実験室や薬品庫を完備し、二階には俺の新しい部屋を作る。
 なぜか図面には幼馴染おさななじみのミュディと妹のシェリー、ローレライとクララベルの部屋もあったが……どこかで見えない力が働いてるような気がして、深くツッコめなかった。
 建築予定場所は、現在の家のほぼ隣。
 今の家と新しい家を渡り廊下でつなぎ、今の家には銀猫ぎんねこ族のシルメリアさんとミュアちゃん、魔犬まけん族のライラちゃんが住む。余った部屋は、薬草幼女のマンドレイクと、アルラウネの個室にする予定だ。
 食事などは今の家のリビングで食べ、個別の部屋は新しい家に作るという感じだ。
 ちなみに、マンドレイクとアルラウネは個室を喜んでいた。
 身体的な成長はないが、それぞれ個性が出てきた気がする。
 マンドレイクは料理を習い始めたし、アルラウネはミュディから裁縫さいほうを習い、自分専用の前掛けやマンドレイクのためにエプロンなんかを作っていた。
 ミュアちゃんも簡単な料理なら作れるようになったし、ライラちゃんも裁縫だけじゃなく、ドワーフから小物作りを習い、ブローチや髪留めを作ってシルメリアさんにプレゼントしていた。
 子供の成長は速い……俺も温室の世話や実験以外の趣味を探そうかな。
 そんなある日の休日。久しぶりにミュディと二人きりになった。


 ◇◇◇◇◇◇


 フレキくんの指導を終えた午後、俺は一人診察室で読書をしていた。

「アシュト、いる?」
「ん、どうしたミュディ?」

 すると、左手を押さえたミュディが診察室に来た。

「あの、製糸場で指を切っちゃって……」
「見せて」

 俺は読書を中断。ミュディが言い終える前に立ち上がって近付く。
 手を取って見てみると、左手の人差し指が何かで挟んだように切れていた。

「……これ、ハサミで切ったのか?」
「うん。糸を切る時にちょっとね」
あとが残ったら大変だ。すぐに治療しよう」
「ん……ごめんね」
「謝るなよ。ほら」

 ミュディを椅子に座らせ、消毒をする。

「染みるぞ」
「ん……っつ!!」
「よし、あとはハイエルフの秘薬を塗っておしまい。このくらいなら明日には治ってるよ」
「うん、ありがとう」

 左手の人差し指だけ緑色になったが仕方ない。
 ハイエルフの秘薬の弱点は、見栄えが悪いことだな。

「仕事は終わりか?」
「うん。みんなに帰って休めって言われちゃった」
「はは、じゃあ……あ」
「……あ」

 俺とミュディは同時に声を上げた。
 そういえば二人きりだ。こんなの随分と久しぶりだ。
 やばい、急に緊張してきた。

「あー……その、お茶でも飲むか」
「あ、わたしがやるよ」
「いいって。怪我人なんだし、ここは俺に任せろよ」
「……ん、ありがとう」

 シルメリアさんは、銀猫たちの集会に参加しているからいない。
 診察室にも、ティーポットやカップくらいならある。魔法で水を注ぎ、杖でティーポットを軽く叩くとお湯が沸く。

「カーフィーと紅茶、どっちがいい?」
「じゃあ……紅茶で」

 俺はカーフィー。ディミトリからもらった高級カーフィーが山ほどあるからな。 
 紅茶とカーフィーをれ、紅茶の方をミュディに渡した。

「ほい、熱いから気を付けて」
「うん。ありがと」

 診察室のソファに移動し、ミュディと隣り合わせで座る。
 カーフィーはほろ苦く上品な味わいだ。さすが高級品……

「ん……美味しいよ、アシュト」
「そうか? はは、シルメリアさんが淹れればもっと美味しいんだけどな」
「ううん、アシュトが淹れてくれたから美味しいの」
「そ、そっか……」

 無言でカーフィーをすする。なんというか……そわそわしてきた。

「そういえば昔、アシュトがお家のキッチンから果物をくすねてきて、シェリーちゃんと三人で食べたことあったよね」
「あー……そういえばそんなことあったな。あの時はリュドガ兄さんにバレて、こっぴどく叱られたよ」
「ふふ、シェリーちゃんが泣いちゃって、リュドガさんが慌てて……」
「ああ。結局リュドガ兄さんが、謝っちゃったんだよな」

 一番悪いのは俺なのにな。リュドガ兄さん……元気かなぁ。

「シェリーも、昔は可愛かったのになぁ」
「今もすっごく可愛いじゃない。あんなに素直で優しくて可愛い子、そうはいないと思うよ」
「う~ん……俺からすると妹だし」
「ふふ、シェリーちゃんってすっごくモテたんだよ? 貴族の間では、誰がシェリーちゃんのお婿むこさんになるかで決闘になりかけたなんて噂もあったしね」
「マジかよ……」
「でも、シェリーちゃんはお見合いを全部蹴って、お兄ちゃんを選んだんだよね」

 確かに、シェリーは全てを捨ててここに来た。
 でもそれは、ミュディにも当てはまることだ。

「なぁ……ミュディは家を捨てたこと、後悔していないのか?」
「うん、もちろん」

 即答だった。思わずミュディの顔を見ると、真っ直ぐ俺を見ていた。
 目を逸らしてはいけない。そう思った。

「アシュト、わたしやシェリーちゃんが全てを捨ててここに来た理由、わかる?」
「…………うん」

 そんなの、決まっている。

「わたしは……アシュトが大好きだから。一緒にいたいから。貴族の名前よりも、王国での暮らしよりも、アシュトが大好きだから、ここに来たんだよ」
「……ミュディ」
「アシュト……アシュトは?」
「……俺だってそうだ。全部俺の勘違いで家出して……ミュディが大好きだから、ミュディと兄さんが結婚するところなんか見たくなくて……全て捨ててここに来た。大好きなミュディを忘れて、イチから始めようとして……でも、ダメだった。ミュディの顔がずっと残ってて、忘れられなかった。ミュディだけじゃない。シェリーが大怪我して村に運び込まれた時は、本当に震えた……」
「…………」

 俺は、言うべきことを言っていない。だから今、しっかり言おう。

「ごめんミュディ。俺の勘違いで大変な思いをさせて……危険な目にもわせた」
「いいの、本当に後悔していない。それに、こんな素敵な村で一緒に暮らせて、今とっても幸せなの」
「俺もだ。ミュディやシェリーと一緒に暮らせて、とっても幸せだ」

 ミュディはそっと、俺の左手に自分の手を重ねた。
 俺とミュディの距離はとても近い。
 心臓が、バカみたいに高鳴っている。
 今なら……ううん、今言わなくては!!

「ミュディ、愛してる。俺と……俺と結婚してください!!」
「はい、わたしもアシュトを愛しています……結婚してください」

 細くしなやかなミュディの手は、とても熱かった。




 ◇◇◇◇◇◇


 ミュディにプロポーズした夜……
 俺は、家にたくさんの人を招いて食事会を開いた。
 まず、ハイエルフトリオのエルミナ、メージュ、ルネア。エルダードワーフのアウグストさんとフロズキーさん。サラマンダー族のグラッドさん。ハイピクシーのフィルにベルことベルメリーア。ブラックモール族のポンタさん一家。デーモンオーガ二家。ローレライとクララベルだ。
 人数が人数だからけっこう手狭だ。
 ちなみに、俺は家に住人を招いてよく食事会をする。今回はこのメンバーだが、もちろん別の種族や住人も呼ぶ。村内の交流はいっぱいしないとね。
 リビングの壁際にテーブルをくっ付け、そこに料理を並べて自由に取る立食スタイルで食事をしている。
 酒も入り、料理が少なくなってきたところで……

「みんな、ちょっと聞いてほしいことがあるんだ」

 俺は、みんなの注目を浴びるような位置に移動し、ミュディを呼ぶ。
 ミュディは照れながらも隣に立った。

「えー、実は俺、ミュディにプロポーズしました!! ミュディも受け入れてくれました。なので俺たち、夫婦になります!!」

 パリンと、グラスの割れる音がした。
 落としたのは……エルミナだ。
 室内がシーンとなり、全員がポカンとしている。
 すると、シェリーが言った。

「お、お兄ちゃん、ミュディにプロポーズしたの?」
「ああ、した」
「そ、そっか……おめでとう!! やっと結ばれたんだね、ミュディ」
「シェリーちゃん……」

 シェリーの祝福は嬉しいけど、どこか作り物みたいな笑顔だった。
 今度はローレライが前に出た。

「おめでとう、アシュト、ミュディ。これで私も名乗りを上げられるわ」
「へ?」
「アシュト、私もあなたに結婚を申し込むわ。私も……あなたを愛しています。結婚してください」
「え、ろ、ローレライ?」
「やっぱり……ふふ、こうなると思った」
「みゅ、ミュディ?」
「ず、ずるいずるい姉さま!! わたしだってお兄ちゃん大好き!! 結婚したい!!」
「く、クララベルまで……ちょ、落ち着け二人とも」
「落ち着いてるわ。ねぇミュディ」
「ええ、もちろん。アシュト、ローレライは本気だよ?」

 わ、わけわからん。
 確かにローレライは可愛いし、俺も好きだけど……夫婦になるとかの好きでは……ない、のか?
 わからない……さすがに、いきなりは無理だ。

「すぐに答えを出さなくていいわ。でも、私にはあなたしかいない。アシュト、あなたを愛しているわ」
「ローレライ……」
「お兄ちゃん、わたしもお兄ちゃん大好き!!」
「クララベル……」

 すると、少しずつみんなの声が聞こえてきた。

「おいおい村長よ、こんなべっぴんさんの告白を断るとかねぇよなぁ?」
「あ、アウグストさん」
「そうだよ!! オーガ族の強い雄は、何人も奥さんをめとってるんだからさ、村長もたくさん奥さん娶っちゃいなよ!!」
「の、ノーマちゃん」
叔父貴オジキ。これも強い男の宿命。受け入れて差し上げてくだせぇ」
「グラッドさんまで……」
「村長、モテモテなんだな」
「ポンタさん……」

 うーん、みんなノリノリだ。酒も入っているからか、テンションが高い。

「おいアウグスト、村長の新しい家の間取り、図面を引き直せ!! こりゃ母ちゃんが山ほど増えると見たぜ!!」
「わーっとるよフロズキー。見てろ、このアウグスト……一世一代の仕事をしてやらぁ!!」
『アシュトと結婚かぁ……わたしもしたいなぁ。ベルは?』
『フィルがするならわたしもする』
「よし、サラマンダー族のみんなに伝えねば……」
「ディアムド、村長の新たな門出かどでに」
「ああ。乾杯しよう、バルギルド」

 おぉぅ……みんな楽しそうだよ。
 すると、背後からポンと肩を叩かれた。

「やはり、村長はハーレム野郎でしたね」
「リザベル……なんでいるの? 招待してないよね?」

 ディアボロス族の少女、リザベルだった。
 この夜の宴会は、大いに盛り上がった。


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