224 / 492
日常編⑮
第399話、エイラちゃんの贈り物(前編)
しおりを挟む
ある日。薬院で読書をしていると、珍しいお客様がきた。
「おにーたん!」
「あれ、エイラちゃん? どうしたの、怪我でもした?」
「ちがうの。おにーたんにお願いがあるの!」
デーモンオーガ幼女のエイラちゃんだ。
俺に頼みとか珍しいな。
とりあえずソファに案内して果実水を出すと、エイラちゃんは嬉しそうにゴクゴク飲み始めた。
俺も自分用にカーフィーを淹れ、エイラちゃんの対面に座る。
「エイラちゃん。俺にお願いってなにかな?」
「うん。あのね……おとーたんとおかーたんにおくりものしたいの」
「贈り物……?」
「うん! おにーたんが教えてくれたの。でーもんおーがはおとーたんたちにおくりものしなくちゃダメーって」
「……えーっと」
うーむ。どういう意味だろうか。
要約すると、おにーたん……キリンジくんが言ったのか? デーモンオーガが両親に贈り物をしないといけない。エイラちゃんみたいな幼女が両親に贈り物?……エイラちゃん、まだ六歳くらいだよな。
「わかいでーもんおーがは、えっとね、ひとりで狩りをして、しとめたえものをじぶんのりょーしんにわたさなきゃダメなの。おやに、じぶんはつよいこですって見せないとだめなの」
「……なるほど」
若いデーモンオーガは、一人で狩りをする。そして仕留めた獲物を両親に渡し、自分はデーモンオーガとして強い子だと証明する……ってところか。
贈り物ってのはつまり、エイラちゃんが狩りで仕留めた獲物ってところか。
でも、いくらデーモンオーガとはいえ、こんな小さなエイラちゃんが一人で狩りは難しい。
「おにーたん……おてつだいしてほしいの」
「んー……わかった。俺にできることなら手伝うよ」
「やったぁ! ありがとう、おにーたん!」
手伝っていいのかな? というか、ディアムドさんやキリンジくんはこのことを知ってるのか?
手伝うのはいいけど、確認しなきゃいけないことが多いな。
それに、こんなにやる気に満ちあふれているエイラちゃんの頼み。聞かないわけにはいかないだろ。
◇◇◇◇◇◇
「デーモンオーガ、いえ……オーガ族の風習ですね」
「風習?」
俺は狩りから帰ったキリンジくんをバーに呼び、酒を飲みながら話を聞いた。
「オレも四歳くらいの頃に一人で狩りに出かけて、狩った獲物を父さんと母さんに送りました。二人とも、その時に狩った魔獣の牙を首飾りにして、今でも持っててくれてます」
「へぇ~……なんがか、素敵な風習だね」
ミリアリアがチーズを乗せた皿を出してくれた。
俺とキリンジくんはチーズをつまみ、メィロンカクテルを飲む。
「そうですか……エイラが村長に相談を」
「うん。一応、両親に贈り物って聞いたから直接ディアムドさんたちに聞くのはマズいと思ってね。キリンジくんに相談してよかったよ」
「いえ。そんな」
「あ、そうだ。手伝いとかはアリなのかな?」
「ええ。ですが、魔獣を狩るのはあくまでエイラじゃないとダメですね。魔獣を誘導したり、弱らせたりするのは大丈夫です」
「なるほど」
メィロンカクテルがなくなった。俺はセントウ酒を頼む。
キリンジくんはチーズをつまみ、エールを注文する。
なんとなく質問してみた。
「ノーマちゃんやシンハくんも贈り物したのかな……?」
「そう聞きましたよ。ノーマは十歳、シンハは八歳で一人狩りをしたそうです」
「……エイラちゃん、まだ六歳くらいだけど」
「恐らく、大丈夫でしょう。実は、エイラのことで少し気になることがあるんです」
「え?」
「実は……」
俺はキリンジくんからエイラちゃんの『気になること』を聞く。
「村長。オレに相談しないってことはきっと、みんなを驚かせようと、家族にも内緒で一人狩りをするつもりなんでしょう。ここでの話は聞かなかったことにして、エイラの手助けをお願いします」
「わかった。任せておいて」
俺はキリンジくんと軽くグラスを合わせ、乾杯した。
◇◇◇◇◇◇
翌日。
エイラちゃんが俺の家に来た。
背中には小さな剣を背負い、やる気満々だ。
「狩りにいくの!」
「わかった。じゃあ一緒に行こうか」
「うん!」
いつも、出掛ける時はデーモンオーガの護衛を付けるが、今回は無理だ。
家を出て村の入口に行くと、一緒に行く頼もしい護衛がいた。
『カリ、カリ!』
『ジャ、イコウゼ』
『オラ、ルスバン……イイナァ』
ウッドとベヨーテが同行し、フンババはお留守番だ。
「まんどれーいく」
「あるらうねー」
『ウン、オヒルネ、スル』
一緒に行けないフンババを慰めるマンドレイクとアルラウネ。悪いな、今回は少数精鋭で行きたい。フンババは大きいし強いから獲物が逃げちゃう可能性がある。
俺はマンドレイクとアルラウネを撫でた。
「じゃ、フンババをよろしくな」
「まんどれーいく」
「あるらうねー」
「おにーたん、いこっ!」
「うん。ウッド、ベヨーテ、頼むぞ」
『オマカセ、オマカセ!』
『マカセナ』
今さらだが、俺が年長者だ……いざという時はちゃんと守らないと。
◇◇◇◇◇◇
さっそく森に入り、獲物を探す。
本当にエイラちゃんと俺たちだけで狩りに入ってしまった。影からディアムドさんやバルギルドさんが見守っているなんてことはない。
「おにくがいいの。おっきなのでないかなー」
『オニク!』
『オジョウチャン、ウシロハマカセナ』
「ありがとうなの!」
「…………き、緊張してきた」
俺は杖を手に、周囲をキョロキョロ見る。
ウッドはエイラちゃんと手を繋いでルンルン気分だし、ベヨーテは俺の後ろをのしのし歩いている。
やばいな。毒蛇とかいたらどうしよう。
「ん……くんくん。おにーたん、なんかくさいの」
「え、俺? おかしいな、風呂には入ったけど」
「ちがうの。あっちがにおうの」
自分の匂いを嗅いでる場合じゃなかった。
エイラちゃんが指さした方へみんなで行くと……い、いたよ。いたよデカいのが。
『ブルッフゥゥ……フシュルルル』
そこにいたのは、デカすぎるブタだった。
真っ黒で、知性のなさそうな顔をしている。大きさもキングシープよりデカく、高さ三メートル、横五メートルはあった……いや、今まで見た魔獣の中でもトップの大きさだ。
「や、や、やばばば……ええ、ええエイラちゃん、やや、やばい」
「おにくなの!」
『オニク!』
『ブタニクカ……ヘヘ、イイネ』
いやいや、なんでやるきなのよ。
俺は本を開く。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
《ブラックブータン》
オーク系魔獣の中でも特に絶品の黒豚ちゃん♪
すっごく凶暴で強いけどその分とっても美味しいのよ?
がんばって倒したご褒美のお肉、ぜひ味わってね♪
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
いや、ご褒美って……ウッドにベヨーテ、エイラちゃんと俺じゃ無理。
距離はけっこうあるしまだ気付かれていない。
俺はエイラちゃんの肩をポンポン叩く。
「おにーたん?」
「エイラちゃん、あれはまずい。勝てないよ……ここは引こう」
「やだ! くろぶたさん、食べたいの!」
「いや、でも」
「おとーたん、おかーたんもよろこぶの! いくの!」
「あ、エイラちゃん!?」
なんと、エイラちゃんが藪から飛び出してしまった!!
『ブルルルルルッ!! ブルガァァァッ!!』
「おにくー!!」
「やばい!! ベヨーテ、援護射撃!!」
『マカセナッ!!』
ベヨーテの両腕から棘が発射され、ブラックブータンの足を撃ち抜いた。
だが、ブラックブータンは止まらない。エイラちゃんに向かって四足ダッシュで突進する。
「やばい!! エイラちゃん!!」
「まけないのーっ!!」
ウッドになんとかしてもらおうと思ったが間に合わない。
俺も杖を構え、何か呪文を……と、次の瞬間。
「うにゃぁーっ!!」
『ブゴォォッッ!? ゴルル、ブルルルルァァァァッ!!』
「うっそぉ!?」
な、なんと……エイラちゃんがブラックブータンの突進を真正面から止めた。
ギョッとしていると、エイラちゃんはブラックブータンの顔の皮膚を掴み、思いきり真上にぶん投げた。
「えーいっ!!」
『ブルルルルルッ!?』
「じゃーんぷっ!!」
そして、エイラちゃんは思いきりジャンプ……圧倒的脚力から繰り出される跳躍。そして落下するブラックブータン。エイラちゃんはブラックブータンの腹に頭から突っ込んだ。
エイラちゃんのツノがブラックブータンの腹に突き刺さり、なんと貫通した……。
『キャッチ、キャッチ!!』
まるで知っていたかのように、ウッドが両手から根を生やして網を造り、ブラックブータンとエイラちゃんを受け止めた。
「…………ま、マジで?」
「やったの!」
エイラちゃんは、ブラックブータンの血塗れで喜んでいた。
「おにーたん!」
「あれ、エイラちゃん? どうしたの、怪我でもした?」
「ちがうの。おにーたんにお願いがあるの!」
デーモンオーガ幼女のエイラちゃんだ。
俺に頼みとか珍しいな。
とりあえずソファに案内して果実水を出すと、エイラちゃんは嬉しそうにゴクゴク飲み始めた。
俺も自分用にカーフィーを淹れ、エイラちゃんの対面に座る。
「エイラちゃん。俺にお願いってなにかな?」
「うん。あのね……おとーたんとおかーたんにおくりものしたいの」
「贈り物……?」
「うん! おにーたんが教えてくれたの。でーもんおーがはおとーたんたちにおくりものしなくちゃダメーって」
「……えーっと」
うーむ。どういう意味だろうか。
要約すると、おにーたん……キリンジくんが言ったのか? デーモンオーガが両親に贈り物をしないといけない。エイラちゃんみたいな幼女が両親に贈り物?……エイラちゃん、まだ六歳くらいだよな。
「わかいでーもんおーがは、えっとね、ひとりで狩りをして、しとめたえものをじぶんのりょーしんにわたさなきゃダメなの。おやに、じぶんはつよいこですって見せないとだめなの」
「……なるほど」
若いデーモンオーガは、一人で狩りをする。そして仕留めた獲物を両親に渡し、自分はデーモンオーガとして強い子だと証明する……ってところか。
贈り物ってのはつまり、エイラちゃんが狩りで仕留めた獲物ってところか。
でも、いくらデーモンオーガとはいえ、こんな小さなエイラちゃんが一人で狩りは難しい。
「おにーたん……おてつだいしてほしいの」
「んー……わかった。俺にできることなら手伝うよ」
「やったぁ! ありがとう、おにーたん!」
手伝っていいのかな? というか、ディアムドさんやキリンジくんはこのことを知ってるのか?
手伝うのはいいけど、確認しなきゃいけないことが多いな。
それに、こんなにやる気に満ちあふれているエイラちゃんの頼み。聞かないわけにはいかないだろ。
◇◇◇◇◇◇
「デーモンオーガ、いえ……オーガ族の風習ですね」
「風習?」
俺は狩りから帰ったキリンジくんをバーに呼び、酒を飲みながら話を聞いた。
「オレも四歳くらいの頃に一人で狩りに出かけて、狩った獲物を父さんと母さんに送りました。二人とも、その時に狩った魔獣の牙を首飾りにして、今でも持っててくれてます」
「へぇ~……なんがか、素敵な風習だね」
ミリアリアがチーズを乗せた皿を出してくれた。
俺とキリンジくんはチーズをつまみ、メィロンカクテルを飲む。
「そうですか……エイラが村長に相談を」
「うん。一応、両親に贈り物って聞いたから直接ディアムドさんたちに聞くのはマズいと思ってね。キリンジくんに相談してよかったよ」
「いえ。そんな」
「あ、そうだ。手伝いとかはアリなのかな?」
「ええ。ですが、魔獣を狩るのはあくまでエイラじゃないとダメですね。魔獣を誘導したり、弱らせたりするのは大丈夫です」
「なるほど」
メィロンカクテルがなくなった。俺はセントウ酒を頼む。
キリンジくんはチーズをつまみ、エールを注文する。
なんとなく質問してみた。
「ノーマちゃんやシンハくんも贈り物したのかな……?」
「そう聞きましたよ。ノーマは十歳、シンハは八歳で一人狩りをしたそうです」
「……エイラちゃん、まだ六歳くらいだけど」
「恐らく、大丈夫でしょう。実は、エイラのことで少し気になることがあるんです」
「え?」
「実は……」
俺はキリンジくんからエイラちゃんの『気になること』を聞く。
「村長。オレに相談しないってことはきっと、みんなを驚かせようと、家族にも内緒で一人狩りをするつもりなんでしょう。ここでの話は聞かなかったことにして、エイラの手助けをお願いします」
「わかった。任せておいて」
俺はキリンジくんと軽くグラスを合わせ、乾杯した。
◇◇◇◇◇◇
翌日。
エイラちゃんが俺の家に来た。
背中には小さな剣を背負い、やる気満々だ。
「狩りにいくの!」
「わかった。じゃあ一緒に行こうか」
「うん!」
いつも、出掛ける時はデーモンオーガの護衛を付けるが、今回は無理だ。
家を出て村の入口に行くと、一緒に行く頼もしい護衛がいた。
『カリ、カリ!』
『ジャ、イコウゼ』
『オラ、ルスバン……イイナァ』
ウッドとベヨーテが同行し、フンババはお留守番だ。
「まんどれーいく」
「あるらうねー」
『ウン、オヒルネ、スル』
一緒に行けないフンババを慰めるマンドレイクとアルラウネ。悪いな、今回は少数精鋭で行きたい。フンババは大きいし強いから獲物が逃げちゃう可能性がある。
俺はマンドレイクとアルラウネを撫でた。
「じゃ、フンババをよろしくな」
「まんどれーいく」
「あるらうねー」
「おにーたん、いこっ!」
「うん。ウッド、ベヨーテ、頼むぞ」
『オマカセ、オマカセ!』
『マカセナ』
今さらだが、俺が年長者だ……いざという時はちゃんと守らないと。
◇◇◇◇◇◇
さっそく森に入り、獲物を探す。
本当にエイラちゃんと俺たちだけで狩りに入ってしまった。影からディアムドさんやバルギルドさんが見守っているなんてことはない。
「おにくがいいの。おっきなのでないかなー」
『オニク!』
『オジョウチャン、ウシロハマカセナ』
「ありがとうなの!」
「…………き、緊張してきた」
俺は杖を手に、周囲をキョロキョロ見る。
ウッドはエイラちゃんと手を繋いでルンルン気分だし、ベヨーテは俺の後ろをのしのし歩いている。
やばいな。毒蛇とかいたらどうしよう。
「ん……くんくん。おにーたん、なんかくさいの」
「え、俺? おかしいな、風呂には入ったけど」
「ちがうの。あっちがにおうの」
自分の匂いを嗅いでる場合じゃなかった。
エイラちゃんが指さした方へみんなで行くと……い、いたよ。いたよデカいのが。
『ブルッフゥゥ……フシュルルル』
そこにいたのは、デカすぎるブタだった。
真っ黒で、知性のなさそうな顔をしている。大きさもキングシープよりデカく、高さ三メートル、横五メートルはあった……いや、今まで見た魔獣の中でもトップの大きさだ。
「や、や、やばばば……ええ、ええエイラちゃん、やや、やばい」
「おにくなの!」
『オニク!』
『ブタニクカ……ヘヘ、イイネ』
いやいや、なんでやるきなのよ。
俺は本を開く。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
《ブラックブータン》
オーク系魔獣の中でも特に絶品の黒豚ちゃん♪
すっごく凶暴で強いけどその分とっても美味しいのよ?
がんばって倒したご褒美のお肉、ぜひ味わってね♪
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
いや、ご褒美って……ウッドにベヨーテ、エイラちゃんと俺じゃ無理。
距離はけっこうあるしまだ気付かれていない。
俺はエイラちゃんの肩をポンポン叩く。
「おにーたん?」
「エイラちゃん、あれはまずい。勝てないよ……ここは引こう」
「やだ! くろぶたさん、食べたいの!」
「いや、でも」
「おとーたん、おかーたんもよろこぶの! いくの!」
「あ、エイラちゃん!?」
なんと、エイラちゃんが藪から飛び出してしまった!!
『ブルルルルルッ!! ブルガァァァッ!!』
「おにくー!!」
「やばい!! ベヨーテ、援護射撃!!」
『マカセナッ!!』
ベヨーテの両腕から棘が発射され、ブラックブータンの足を撃ち抜いた。
だが、ブラックブータンは止まらない。エイラちゃんに向かって四足ダッシュで突進する。
「やばい!! エイラちゃん!!」
「まけないのーっ!!」
ウッドになんとかしてもらおうと思ったが間に合わない。
俺も杖を構え、何か呪文を……と、次の瞬間。
「うにゃぁーっ!!」
『ブゴォォッッ!? ゴルル、ブルルルルァァァァッ!!』
「うっそぉ!?」
な、なんと……エイラちゃんがブラックブータンの突進を真正面から止めた。
ギョッとしていると、エイラちゃんはブラックブータンの顔の皮膚を掴み、思いきり真上にぶん投げた。
「えーいっ!!」
『ブルルルルルッ!?』
「じゃーんぷっ!!」
そして、エイラちゃんは思いきりジャンプ……圧倒的脚力から繰り出される跳躍。そして落下するブラックブータン。エイラちゃんはブラックブータンの腹に頭から突っ込んだ。
エイラちゃんのツノがブラックブータンの腹に突き刺さり、なんと貫通した……。
『キャッチ、キャッチ!!』
まるで知っていたかのように、ウッドが両手から根を生やして網を造り、ブラックブータンとエイラちゃんを受け止めた。
「…………ま、マジで?」
「やったの!」
エイラちゃんは、ブラックブータンの血塗れで喜んでいた。
98
お気に入りに追加
24,225
あなたにおすすめの小説
はずれスキル『模倣』で廃村スローライフ!
さとう
ファンタジー
異世界にクラス丸ごと召喚され、一人一つずつスキルを与えられたけど……俺、有馬慧(ありまけい)のスキルは『模倣』でした。おかげで、クラスのカースト上位連中が持つ『勇者』や『聖女』や『賢者』をコピーしまくったが……自分たちが活躍できないとの理由でカースト上位連中にハメられ、なんと追放されてしまう。
しかも、追放先はとっくの昔に滅んだ廃村……しかもしかも、せっかくコピーしたスキルは初期化されてしまった。
とりあえず、廃村でしばらく暮らすことを決意したのだが、俺に前に『女神の遣い』とかいう猫が現れこう言った。
『女神様、あんたに頼みたいことあるんだって』
これは……異世界召喚の真実を知った俺、有馬慧が送る廃村スローライフ。そして、魔王討伐とかやってるクラスメイトたちがいかに小さいことで騒いでいるのかを知る物語。
手乗りドラゴンと行く異世界ゆるり旅 落ちこぼれ公爵令息ともふもふ竜の絆の物語
さとう
ファンタジー
旧題:手乗りドラゴンと行く追放公爵令息の冒険譚
〇書籍化決定しました!!
竜使い一族であるドラグネイズ公爵家に生まれたレクス。彼は生まれながらにして前世の記憶を持ち、両親や兄、妹にも隠して生きてきた。
十六歳になったある日、妹と共に『竜誕の儀』という一族の秘伝儀式を受け、天から『ドラゴン』を授かるのだが……レクスが授かったドラゴンは、真っ白でフワフワした手乗りサイズの小さなドラゴン。
特に何かできるわけでもない。ただ小さくて可愛いだけのドラゴン。一族の恥と言われ、レクスはついに実家から追放されてしまう。
レクスは少しだけ悲しんだが……偶然出会った『婚約破棄され実家を追放された少女』と気が合い、共に世界を旅することに。
手乗りドラゴンに前世で飼っていた犬と同じ『ムサシ』と名付け、二人と一匹で広い世界を冒険する!
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
惣菜パン無双 〜固いパンしかない異世界で美味しいパンを作りたい〜
甲殻類パエリア
ファンタジー
どこにでもいる普通のサラリーマンだった深海玲司は仕事帰りに雷に打たれて命を落とし、異世界に転生してしまう。
秀でた能力もなく前世と同じ平凡な男、「レイ」としてのんびり生きるつもりが、彼には一つだけ我慢ならないことがあった。
——パンである。
異世界のパンは固くて味気のない、スープに浸さなければ食べられないものばかりで、それを主食として食べなければならない生活にうんざりしていた。
というのも、レイの前世は平凡ながら無類のパン好きだったのである。パン好きと言っても高級なパンを買って食べるわけではなく、さまざまな「菓子パン」や「惣菜パン」を自ら作り上げ、一人ひっそりとそれを食べることが至上の喜びだったのである。
そんな前世を持つレイが固くて味気ないパンしかない世界に耐えられるはずもなく、美味しいパンを求めて生まれ育った村から旅立つことに——。
プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。