2 / 4
第1章
ドライビングセンター
しおりを挟むピピピピピピピピピピピピ カチッ
「8時か」
目覚ましの音で起きると、ノソノソと着替える
服装はいたって普通よく見る格好だ
平民男性がよく履くジーンズに長袖のシャツ
洗面と朝食を済ませると、ガレージへと向かう
「おはようGT-R」
昨日納車されたばかりの相棒に声をかける
車がしゃべるわけもないが、俺の癖で話しかけてしまう
俺の家族なのだから当たり前だろう
(後で名前もつけてやろう)
ドアを開け、シートへと体を滑り込ませる
シュルッ、カチャ、キュキュッ
6点式のハーネスを締めるとキーを差してエンジンをかける
ピー、ブルルッブゥーン
作用角の大きいハイカムによりアイドルがバラついている
クラッチ、シフト、サイドブレーキ、アクセルと操作し動き出す
「さぁ今日はドライビングセンターに行くぞ」
待ちに待った日にワクワクしながら目的地まで行く
俺はドライビングセンターのある中心部から少し離れた所に住んでいるので
20分くらいのドライブだ
・
・
・
『ドライビングセンター入り口』
目的地に着いた俺は、車から降りて建物へと入る
カチャ、カランカラン
ドアについたベルが鳴る
俺のことを見てくる人が数人いるがすぐに元に戻る
そこそこ広いエントランスには、30人程人がいる
「すみません。スポーツドライバーになりたいのですが」
受付嬢に話しかける
「ようこそ!ドライビングセンターへ!!
スポーツドライバー志望ですね、こちらにご記入をお願いします」
1枚の紙を渡される
そこには、名前・身分・年齢・性別・現在所有の車名の欄がある
『名前 シュン=サカグチ
身分 平民
年齢 27歳
性別 男
現在所有の車名 日産 スカイラインGT-R (BCNR33)』
「これでどうですか?」
「ご記入ありがとうございます。では確認しますね、少々お待ちください」
こう言って受付嬢は紙へと目を落とす
しかし、突然なぜか固まった
「.....え?」
「あ、何か間違えてましたか?」
「いえ、何も間違いないですが...」
間違いじゃなければなぜ、固まる?
「ここに書いてあるのは本当ですか?」
「はい、嘘書いてもメリットないですから」
「では、スカイラインというのは本物ですか?」
「勿論です。昨日納車したばかりですが」
「...ただいまセンター長を呼んで参ります お掛けになってお待ちください」
「え、はい」
なんだか大ごとになってしまった
センター長まで呼ぶなんて
5分くらいした後、
「サカグチさん、シュン=サカグチさん、センター室までお願いします」
さっきの受付嬢が俺を呼んだ
「はい、今行きます」
廊下を歩きセンター室へとたどり着く
「サカグチさんをお連れしました」
「入ってくれ」
センター室には恰幅のいいおばさんがデスクに向かっていた
「では、失礼します」
「ああ、ありがとう」
ガッチャン
扉が閉まる
「サカグチ君、どうぞソファにかけて」
「失礼します」
2人ともソファに座る
「いきなり呼び出してすまなかったね」
「いえ、驚きましたが 呼び出された理由お聞きしても?」
「そうだね、本題に入ろう」
「君は何者だい、シュン=サカグチ」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
声劇・シチュボ台本たち
ぐーすか
大衆娯楽
フリー台本たちです。
声劇、ボイスドラマ、シチュエーションボイス、朗読などにご使用ください。
使用許可不要です。(配信、商用、収益化などの際は 作者表記:ぐーすか を添えてください。できれば一報いただけると助かります)
自作発言・過度な改変は許可していません。
Dolphin Blue
hoshizora
キャラ文芸
ある事が切っ掛けでスポーツカーと全く無縁だった女性がスポーツカーのハンドルを握る事となる。
恋愛にも視点を置いてあえて旧車の物語です。
小説というよりは設定、プロットかもしれません。
物語ではありますが登場する車種は全て様々なチューニングパーツを取り付けてある設定です。
NISMO、HKS、BLITZ、TRUST、TOMEI、SARD、無限 MUGEN、TOM'S、BBS、RAYS、SSR、ENKEI、
TEIN、CUSCO、RS-R、HYPERCO、RACING GEAR、ENDLESS、EXEDY、OS GIKEN、
KAKIMOTO RACING(柿本改)、FUJITSUBO、RECARO、BRIDE、etc・・・
名前を挙げればまだまだ沢山ありますが、そのようなメーカーさんのパーツや色々と取り付けてあるわけです。
しかしサラッと読みやすくする為にメカニックの部分や難しい事は抜きです。
途中で思い出したかのように書き直してみたり、誤字脱字も多いかと思いますが温かく見守って頂けたら幸いです。
実際の物語の中では様々な車種が登場しますが、この投稿作品では省略している部分があります。
※車種、地名などは実在してもこの物語はフィクションです。
演出等で「これはあり得ないでしょ」と思われる演出等もあるかと思いますがフィクションです(;^_^A
現実の世界では交通ルーツを守って安全運転を心掛けてほしいと思います。
アニメや漫画、映画の世界と現実の世界は違う・・・
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
性的イジメ
ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。
作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。
全二話 毎週日曜日正午にUPされます。
ミッドガルドの旋風(かぜ)1986 第1章
まろうど
大衆娯楽
自動車メーカーのMAZDAから、レース用のパーツを供給されることになった。しかしその事が原因で、レーシングチームからのスカウトも、ライバルレーサーからの妨害も受けるようになった。
My Doctor
west forest
恋愛
#病気#医者#喘息#心臓病#高校生
病気系ですので、苦手な方は引き返してください。
初めて書くので読みにくい部分、誤字脱字等あると思いますが、ささやかな目で見ていただけると嬉しいです!
主人公:篠崎 奈々 (しのざき なな)
妹:篠崎 夏愛(しのざき なつめ)
医者:斎藤 拓海 (さいとう たくみ)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる