午後の紅茶にくちづけを

TomonorI

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第1章 ディンブラ・ティー

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「真美子さん、今日は元気がないんですのね」

その日もいつも通り放課後に新入生の智瑛莉を加えた午後の紅茶部の少女7人は部室に集まりアフタヌーンティーの用意をしていた。
智瑛莉が持ってきた本場イギリスのダージリンとアップルパイを人数分に取り分け用意している橙子がバルコニーで一人たたずむ真美子に視線を送りながら陽菜乃に問いかける。
銀色のトレーに取り分けたアップルパイをのせてテーブルに運ぶ陽菜乃は苦笑いを浮かべその話を聞いていた紅音も渋い顔をする。

「今日色々あってねー」
「まぁ、ほっとけば元に戻るわよ」

陽菜乃が運んできた香ばしい匂いのするアップルパイを紅音もテーブルに配置する。
翠璃は智瑛莉が持ってきたイギリスのオシャレな直方体の紅茶缶に興味津々で隣に座る蒼も手にしている本を読むのに夢中で気づいていなかった。

「真美子さんも人間ですから、何かに悩むこともありますわよね。私のお紅茶で少しでも気分転換できるといいのですが…」

紅音の隣に座ってベッタリとくっついている智瑛莉も心配そうに真美子の方に視線をやる。
真美子以外の揃ったテーブルから橙子が立ち上がりすっとバルコニーに出て真美子を呼びに行った。

「きゃっ、なに!?」
「真美子さん、なにか落ち込んでいらっしゃいますか?」

人懐っこい笑みを浮かべる橙子がバルコニーの手すりに頬杖をつきため息をついていた真美子を背後からいきなり抱きしめる。
背後から近づいてきていた橙子に気づかなかった真美子は突然の接触に驚き声を上げて振り返ると思ったよりも近くに橙子の顔があった。
顔の近さには動じない橙子は微笑みギュッと抱きしめて頬を擦り寄せて話を続ける。

「真美子さんご存じですか?ハグには幸せになるホルモンがよく分泌されたり、嫌なことをデトックスする効能があるんですのよ」

背中に橙子の胸の温もりと柔らかさを感じながら不思議と心安らいだ真美子はふふふっと微笑み回された橙子の手にバルコニーについていた手を重ねる。

「ハグでなくとも、橙子さんの笑顔を見るだけで私は嫌なことが吹っ飛んで幸せになれますわよ?」
「まぁ、真美子さんったら嬉しいこと言ってくださるわ」

橙子もそう言われると嬉しそうに微笑み真美子の手を握り返して指を絡ませる。
暖かい橙子の指先が真美子の少し冷めた指の間に熱を運ぶ。

「ありがとう、橙子さん。気分が晴れましたわ」
「ふふ、それならよかったですわ。さぁ、智瑛莉ちゃんのお紅茶頂きましょう」
「そうしましょうか」

2人はふふと微笑みながら手は解かず部屋の中に入って少女達の待つ席に着いた。
橙子はいつも通り1人がけのソファーに座るが真美子は智瑛莉の分ずれてテーブルの横に新たに設置された柔らかい布製の1人がけのソファーに腰掛ける。
コの字型のソファーの配置で議長席のような真美子の位置からは部員全員の顔が見えた。

「遅れて申し訳ないですわ。さぁ、お紅茶いただきましょうか」
「はい、今日のは私がご用意致しました。イギリスに住んでいた頃よく飲んでいたもので…皆様のお口に合えばいいのですが…」
「本場の味を楽しめるのね…いただきますわ」

智瑛莉が自分の持ってきたものを少し恥ずかしそうに紹介すると陽菜乃から他の部員もいただきますと言ってカップに口をつけた。
真美子もカップを手にすると飲む前に傾けて香りを楽しんだ。
カップの白さが紅茶越しにわかるほど淡いオレンジ色の液体から爽やかなフルーツ系の香りがする。
口に入れると深いコクがあるのに爽やかな飲み心地で舌には渋さは残るが鼻からはほのかな果物の香りが抜ける。
皆がカップから口を離し息を漏らす様子を見ていた智瑛莉はどうですか?と顔色をうかがう。

「まぁ美味しい…蒼、こんなに美味しいの初めてかもぉ」

満面の笑みで感想を述べる蒼に智瑛莉も安心して嬉しそうに笑みを浮かべて自分の分に口をつける。

「ホントね、私も本場イギリスのなんて初めて飲むかもなぁ」
「だってこれ日本じゃなかなか手に入らないものですわよね?」

カップをソーサーに戻してしみじみと話す陽菜乃に翠璃は先程から興味を示していた藤色のオシャレな字体の英語が書かれている紅茶缶を差し出す。
それを手にする陽菜乃はオシャレな缶を見つめへーと声を漏らす。

「はい、これはイギリスに本店を構える王室御用達のブランド店《Secret flower garden》のダージリン《Goddess's temptation女神の誘惑》です。お菓子には紅音お姉様がお好きなアップルパイをご用意致しました」

説明をし終わると隣に座る紅音をうっとりと見つめて、お味わいかが?と問う。
紅音はフォークで切り分けられたアップルパイを1口大に切って口に運ぶと満足そうに咀嚼する。
橙子もアップルパイに手をつけると頬に手を添えて幸せそうに頬を緩ませる。

「あら、そんな名店のお紅茶を?私、感激ですわ」

真美子もそうそうに飲むことの無い本場の紅茶を飲めた事を智瑛莉に感謝して微笑む。
とんでもないですわ、と智瑛莉は微笑み控えめに答える。

「さわやかなダージリンで甘さ控えめなアップルパイの甘みが際立ってとても美味しいわ」

丁寧に感想を言う翠璃はもうアップルパイを平らげてお代わりに手をつける。

「このアップルパイはどこの?もしかして手作り?」
「いえ、これは知人のパティシエに作ってもらいました。お口に合いませんか…?」
「ううん、そうじゃなくって、とっても美味しいからまた食べたいなって」
「それならまた知人に頼んでお持ちしますわ」
「わー、ホント?嬉しい!!」

アップルパイが乗っていたはずの蒼のデザートプレートはもうからで、智瑛莉もそう約束すれば嬉しそうに笑う。

「そう言えば、智瑛莉さん。お聞きしたいことが」
「はい、なんでしょうか?」
「智瑛莉さん用のティーセットを用意しようと思っているのてわすが、何色がお好きかしら?」

まだ来客用のティーセットを使っている智瑛莉に部長の真美子は他の部員のティーセットをざっと眺めて問いかける。

「紅音お姉様と同じ赤がいいです」

智瑛莉は周りのティーセットの色を見て被るのを避けるかと思いきや、なんの迷いもなくそう言って隣の紅音をギュッと抱きしめる。
抱きしめられた反動で紅音は持っていたカップの中身をこぼしそうになる。

「そうねぇ…でも、もう紅音が赤いの使ってるからさ。違う色だったらなに色がいい?」

陽菜乃が気を利かせてくっついている智瑛莉に聞くとそんなこと聞かれると思ってなかった智瑛莉はうーん、と宙を見上げ悩む素振りを見せる。

「んー…、自分の好きな色なんて考えた事ないですわ…」
「じゃあ、黄色は?」

しばらく考えても出てこない智瑛莉にサクサクのパイ生地の付いた自分の唇を舐めて整える橙子が提案した。

「黄色…ですか?」
「えぇ、赤の次に目立つ色ではありますし。智瑛莉ちゃんの苗字にも黄色がはいってますし…どうかしら?」
「ええ、良いですね。黄色…素敵な色ですわ」
「じゃあ、黄色のものを用意しますわね」

橙子の提案を快く受け入れる智瑛莉を見た真美子は忘れないように黄色のティーセットを揃えようと頭にいれて残っていたダージリンを飲み干した。
陽菜乃もこの紅茶が気に入ったらしくお代わりのダージリンを自分用のカップに注いだ。

「ところで、蒼がさっき読んでた本なぁに?」
「あ、コレ?なに、翠璃ちゃん気になるの?」

アップルパイをもぐもぐ咀嚼していた翠璃は先程珍しく本に夢中だった蒼の方を見ながら問いかけると、蒼はソファーと背中の間にしまっていた先程読んでいた本を手にした。
表紙がパステルカラーで男女1組が仲睦まじくしている絵が書かれている漫画本を橙子も興味があるようでそれを見ていた。

「あまり見ない本だなと思って。それに蒼が本を読むのなんて珍しいじゃない」
「もー、馬鹿にしてくれちゃってぇ。蒼だって本読むよー。ただ、こういう本はパパにあんまり読んじゃダメって言われてるだけっ」
「えっ…そんなに破廉恥な本なの?」
「ちーがーう!普通の少女漫画!!」

皆にからかわれ不服そうに両頬をふくらませて怒る蒼は可愛らしい表紙を見せつけて語り出す。

「今日クラスの女の子が貸してくれたの。何だか今流行ってる少女漫画らしくてぇ…読んでみたら面白かったから夢中で読んでたの」
「まぁ、どんなお話なの?」

興味津々の橙子がソファーの手すりから身を乗り出して蒼に目を輝かせて問いかける。
からかう他の部員と違って興味を持ってくれた橙子を嬉しく思って蒼も嬉嬉として語り出す。

「えっとねぇ、女子高校生の仲良しグループが色んな種類の好きな子を見つけて告白するまでの話」
「ありきたりな作り話ねぇ…。さすが少女漫画」
「でもね、好きになる子が同じだったり、年の差とか身分違いとかあって面白いんだよ?」

本の話を振った割には反応の薄い翠璃に不満のようで蒼はお気に入りらしいページを開くとこれみよがしに見せつけた。

「ほら、ここなんて好きだなぁ」

蒼の開いたページに少女達の視線が行く。
高校生らしい男が教室の後ろの出入口の辺りで女子生徒を後ろから抱きしめている様子がページいっぱいに可愛いタッチで書かれていた。
男子に関する免疫がほぼほぼない数人の少女達は憧れのような感情を抱く。

「この女の子はこの男の子と幼馴染なんだけど別に好きな子がいて、でもこの男の子は仲良しグループの女の子の好き人で」
「意外と複雑な人間関係ね…」

あまり興味のない陽菜乃と紅音は苦笑いで嬉嬉として語る蒼に答える。
真美子もそのシーンにときめきはなく薄く恵美を浮かべる口に切り分けたアップルパイを運ぶ。

「何よ蒼ぃ、言ってくれたら私がハグしてあげるのにぃ」

きゃーと少女漫画に興奮する橙子は漫画のシーンと同じように蒼を後ろから抱きしめる。

「馬鹿ね、ブスなんかにときめくわけないでしょ。かっこいい男の人がやるから少女漫画は売れるの」
「翠璃さんったら夢のないことを言うのね」

翠璃は蒼に抱きつく橙子を見下すような冷たい目付きで引き剥がすと私の方がよっぽどましよ、と自分が後ろから抱きしめる。

「翠璃ちゃんだと、身長差がちょうどいい」
「じゃー、私もっ」

先輩が楽しそうに少女漫画のシーンを再現してじゃれあっているのを見ていた智瑛莉も感化されて隣でつまらなそうに毛先を弄っていた紅音に飛びつくと背後から手を回す。

「ちょっと、私を巻き込まないで!!」

抱きつかれると非力な紅音は抵抗できずされるがままの状態になる。
真美子は蒼の本を手に取るとパラパラとめくって中身にざっと目を通した。
色んなタイプの人間と人間が全く違う恋愛をしている様子に真美子は興味が沸いた。

「真美子もそういうの好き?」
「読み物としては面白そうですけど、実際にとなるとどうなんでしょうかね」
「えー、何でですか?きっと面白いですよー」

陽菜乃の問いかけに本をテーブルに戻した真美子が応えると蒼が納得できない様子で真美子を見つめる。
その蒼の背後ではいつも通り橙子と翠璃が睨み合って小言をいう喧嘩を始め出す。

「んー…私には考えられない世界ですので」
「なら、実際に恋してみるのはいかがです?」

蒼が"恋"と言う単語を口にすると周りの少女達の動きが一斉に止まり、蒼の方に視線が集まる。
しかし言い出しっぺの蒼はそんな事も気づかずに楽しそうにニコニコと笑っている。

「えっ?恋…ですか?」
「まぁ、それは面白そうですわね。真美子さん」

おもしろそうな提案に橙子も楽しそうに笑いながら賛同して真美子を見つめる。
真美子は蒼と橙子の思いもよらぬ提案にギョッとする。

「…ふふ、ご冗談を。私はまだ高校生ですし、それにここは女子校ですわよ?…恋愛なんて夢物語ですわ…」

変な雰囲気に包まれた部屋の中で真美子は可笑しそうにくすくすと笑う。
真美子の発言に蒼は不満そうに言及する。

「高校生だからなんて関係ありませんわよ、この本だって恋してるのは高校生ですわ」
「そうですよ。それに高校生のうちに1度でいいから身を焦がすほどの熱い恋…してみたくはありませんの?」
「まあまあ、真美子も困ってるから」

熱くなる橙子と蒼をなだめる陽菜乃は真美子に助け舟を出す。
陽菜乃も本を手に取って中身をパラパラと見る。

「少女漫画ねぇ…」
「では、陽菜乃さんは?ロマンチックな恋なんて乙女の憧れですわよ」
「え、私…!?」

ニコニコしながら目を輝かせる橙子に話を振られた陽菜乃は驚き声が裏がえる。
 
「ないないない、私にはそんな女の子っぽいの無理だよ!!」
「あら、そうなんですの?」
「そうだよ。私なんて、真美子や翠璃ほど綺麗でもなければ蒼とか紅音ほど可愛くもないし」
「まあそうね」

自嘲的な笑みを浮かべて否定するように胸元の前で両手を振って自虐を言う陽菜乃に紅音はそんなことないとは言わずに同意の声を上げる。
それを聞いていた橙子は私は?と言うように目をぱちくりさせる。

「で、でも…女性は恋をして綺麗になると言うじゃありませんか!!」

淡白な紅音とは反対に気を使って智瑛莉はやや傷心気味の陽菜乃に声をかけるが陽菜乃は苦笑いで大丈夫よと返す。
するとなにかを閃いたような蒼はぱぁっと顔を明るくしてそうだ、と手を1度叩く。

「じゃあ皆でゲームしましょうよ」
「ゲーム?」
「ええゲームです」

突然の蒼の提案に一同は疑問符を頭にうかべて話の続きに耳を傾ける。
 
「陽菜乃さん達3年生が卒業するまでの今年1年で、好きな人に想いを伝えて結ばれるって言うゲーム。どう?面白そうじゃないですか?」

子供のようにキラキラと目を輝かせて左右に座る橙子や翠璃などの表情を伺う。
翠璃は呆れたように見つめ陽菜乃と真美子は苦笑いを浮かべるが、橙子と智瑛莉と意外にも紅音が乗り気なようで頷く。

「何それ、馬鹿らし…私パース」
「あら翠璃、もしかしてこのゲームをクリアできる自信がないから戦わないで負けを認めるの?」

全てを放棄するように両手を広げる翠璃を挑発するように橙子は腕を組んで見下し煽る。
そんな見え見えな挑発に乗るわけないと、誰もが思っていたが単純な翠璃は自分より上にいるように振る舞う橙子が気に食わないらしくギロりと思い切り睨みつけて食ってかかる。

「はぁあ?ブスが何言ってんのよ。私を誰だと思ってるの?モデルの緑川萌乃で、ジュエリーブランドの娘の早乙女翠璃よ?私が声をかけただけで男はみんな骨抜きになるの。だ・か・ら、そんな私がそのゲームに参加しちゃってもすぐクリアしちゃって面白くないわよ?」

翠璃は睨みつけながら額にうっすらと青筋を浮き出させ自分に楯突く橙子の挑発に思いっきりのせられる。
上手くしてやったとふふんと笑う橙子は自分を思いっきり睨みつける翠璃にさらに得意げに続ける。

「つまんないかどうかなんてやってみないと分からないでしょ?それともなぁに?私に負けるかもって怖気付いてるの?」
「そんなわけないでしょ!!…いいわ、その見えついた挑発に乗ってあげるわよ。ちょうど最近退屈で暇してたところなのよねぇ」 

したり顔の橙子にここまで言われた翠璃は一周まわって余裕そうに微笑んで負けじと言い返し、ゲームに参加することにした。

「じゃあ、これで3人。皆様はどうなさいますか?」
「私やる」
「なら、私も参加します」

蒼が智瑛莉と3年生に問いかけると意外にも紅音は快く参加を表明し、それならばと智瑛莉も乗っかって参加を表明する。
自分の提案したゲームに部員が次々と参加してくれる様子を見て感激している蒼がお2人は?と陽菜乃と真美子を交互に見つめる。   
あなたはどうするの?と言わんばかりの不安そうな陽菜乃の視線を送られる真美子は顎に手を添えて少し考える素振りを見せて答える。

「そうねぇ…いつかは経験することだし、早くてもいいのかもしれませんね。後世のために今のうちに経験するのもいいかも知れませんね」

蒼に微笑みながら真美子がそう答えると陽菜乃は驚いたように大きな目を開く。

「じゃあ、真美子さんも参加なさいますか?」
「えぇ。ただ、クリアできるかは別問題ですがね」
「やったー!ならば陽菜乃さんもなさいますよね?」
「え、ええ!?…っと、…ま、まぁ…真美子がやるならやろうかな」

恥ずかしそうに口をもごもごとさせながら応えると蒼は満足そうに満面の笑みでまた手を1度合わせる。

「じゃあ全員参加ですね!蒼とっても嬉しいです!」
「いいわよ、私が誰よりも早く終わらせるんだから」
「私だって負けないわよ」
「なんだか物騒ね」
「ルールは3年生が卒業するまでのこの1年で好きな人に想いを伝えること。そして、結ばれるまでが条件ですからね?」
「それなら、私はもうお姉様と結ばれるだけですわね」
「結ばれたらの話しね」

突然始まった蒼の恋愛ゲームに乗り気になった少女達はルールとクリア条件を確認すると自由に意気込みやる気を上げる。
凄いことになったなと真美子は少し気乗りはしないがやる気の少女達を目の前にして苦笑いが自然と溢れた。
各々自由に騒ぎ出す少女達を黙らせるように壁の振り子時計が時報の鐘を鳴らし帰るように急かしているように聞こえた。

「ほら、もう時間ですわ。皆さん帰る用意を」

真美子が手を叩いてそう言うと少女達は素直に言われた通りに帰る用意をしだしまた騒がしくなった。

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