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一章 家出編。
06 冒険者ギルド。
しおりを挟む目を開くと、天井があった。
ここは、どこだろう。
右を向くと、モーさんの姿があった。あれ、でもちょっとだけ若々しい顔になっている気がする。
「お目覚めですか? リディー様」
「……モーさん、ここは?」
「モーリスですよ。シゲルの街の宿屋です。覚えていないのですか? 我々をテイムをして、魔力が枯渇してしまい、気を失ったのです。無理もありません。あんな大魔法を二回も行使して、特殊なテイムをしたのですからね」
起き上がって、髪を整えた。異性の前でベッドに横たわっているなんて恥ずかしい。これも令嬢として育ったからだろう。
「特殊なテイム……?」
「稀にレベルアップさせるテイムが起きるのです。条件はテイムされる魔物にその素質がある場合と、テイムする主人が高レベルな場合が揃った時ですね。代償として、魔力が支払われたようです」
ぼんやりとしてしまった。
魔力はわりと回復が早い。体力を回復するように、少し休めば戻る。だから、もう目眩はない。
自分の手を見つめて、くるりと裏表ひっくり返す。意味は特にない。
「なんか……若返った顔をしているのは、特殊なテイムの効果ですか?」
モーリスさんの若々しさの原因も、尋ねた。
「そのようです。水属性の魔法レベルが一つ上がりました」
「……ちょっと自分のステータスを確認してもいいですか?」
「どうぞ。今、ルーシ達は食べ物を買っているところですので、もう少し待っていてください」
「あ、ありがとうございます」
食べ物か。なんだかまたお腹が鳴りそうだ。
手を翳して「ステータス」と表示させた。
[【名前】
リディー・ラーグ・ライアクア
【種族】人間族
【性別】女性
【年齢】16歳
【称号】伯爵令嬢 転生者 加護の保持者 鬼の主
【加護】竜王の加護
【魔法】
水属性レベル10 火属性レベル10
風属性レベル07 土属性レベル06
光属性レベル05 闇属性レベル05
【従者】鬼族 ルーシ モーリス ソーイ ガーラド]
称号が増えている。鬼の主か。そのままだ。
新たに【従者】が加わり、その名が記されている。
「テイムすると従者の欄が加わるんですね……」
「私のステータスにも、主であるあなたの名前が加わりましたよ。リディー・ラーグ・ライアクア様?」
そうか。[【主人】人間族 リディー・ラーグ・ライアクア]と書かれているのだろうか。
……ん!? 私のフルネームがバレた!?
モーリスさんは微笑んでいた。
フルネームがバレたからと言って、称号まで筒抜けではないだろう。ステータスは自分自身しか見れない。他人を鑑定する能力を持っていれば、別だが。
「ライアクアとは、あのかの有名なライアクア伯爵家でしょうか?」
ライアクア伯爵家の名を知っていたー!!
称号が表記されていなくても、名前を知っていたら、もうどうしようもない。
「大丈夫ですよ、もう我々はリディー様の従者。そうでなくても、粗暴な輩と違い、身代金を要求なんてしませんよ」
私の心配を見通して、モーリスさんは優しく言ってくれる。
確か、テイムされたら、テイムした主人に危害を加えることも、同じくテイムされた仲間に危害を加えることも出来ないのだ。
だから、身代金を要求するために私を利用することは、もう彼らには出来ない。
「よくご存知ですわね……ライアクアの名を」
「ルオベリ王国の王都ワストローの半分を支配していると噂を耳にしたことがあります。そして、水の魔法で右に出る者がいないと言われるほどの水使いの貴族だとも」
がっつりとご存知だ。
そう、ライアクア伯爵家は水使いとして有名。
王都ワストローを半分ほど支配下に置いているのも事実である。
「お強いわけですね」
「……それなりに鍛え上げられましたので」
伯爵家に恥じぬように、自らも頑張った。愛されていたから、頑張れたこともある。レベルアップする度に褒められたものだ。レベル10になった時なんて、本当に祝福された。盛大すぎるくらい。
遠い記憶に思える。もう愛してくれる家族はいないかもしれない。
そう思うと寂しくて、俯いてしまった。
「どうして伯爵令嬢のあなた様が冒険者を目指しているのか、詮索はしません。口外もしませんが、事情を話してもらえたら、お力になれるかもしれません」
また優しくモーリスさんは言ってくれた。
俯いた顔を上げて、わざと垂らした前髪を耳にかけて見てみれば、柔和な笑み。イケおじである。
しかし、どうにもまだ傷口が新しいことなので言えそうにない。
婚約破棄をされた令嬢の配下になったなんて。言えそうにない。
「おい、その話ならオレ達にも聞かせろよ」
そこで、部屋のドアが開いた。
ルーさんことルーシさん達が、美味しい匂いを纏って入ってきたのだ。
食べ物を持ってきてくれた。
「ほれ、食べ物だ。好みはわからねーから適当に屋台から買ってきたんだが」
「あ、ありがとうございます。ルーシさん、ソーイさん、ガーラドさん」
「オレ達従者に、敬語を使うんじゃねーよ」
「ルーシ。あなたが敬語を使ってください」
モーリスさんが言うと、ルーシさんは露骨に嫌そうな顔になる。
彼が敬語を使うのは、ちょっとおかしいかもしれない。
「回復してよかったです。自分のことはソーイとだけ、お呼びください」
ソーさんことソーイが、差し出してくれたのは野菜の揚げ物だ。
右手にはジャガイモのフライ、左手にはゴボウのフライ。
美味しそうである。
「ありがとう、ソーイ」
笑顔で、一つのジャガイモのフライを摘み、食べる。スティック状に揚げられたそれは、サクッと音を立てた。
ベッドの隅に移動をして、座り直す。
「ルーシの言う通り、敬語を使うことはしなくていいです。さん付けも不要です。どうぞ、気軽にお呼びください」
モーリスが笑いかける。
「でも、皆さん、歳上でしょう? 歳上を敬うために、さん付けで呼ばせてください」
「あん? オレ達の主だという自覚を持てよ」
「ルーシ」
隣に腰を下ろすルーシがきつめに言うから、モーリスが咎めるように呼ぶ。
「敬ってくれるのは嬉しいですが、名付けてくれた名をそのまま呼んでくださる方が嬉しいです」
モーリスは言いくるめるのが上手い。
「わかりました。いえ、わかったわ。モーリス」
「はい、リディ様」
「ルーシ」
「おう、主」
「ソーイ」
「リディ様」
「ガーラド」
「……」
順番に呼べば、各々が返事した。
ガーラドは頷き、コロッケを差し出してくれる。何故に揚げ物ばかり。でも紙袋を受け取り、サクッと食べる。まだホクホクしていた。
ソーイも差し出すから、ゴボウのフライを一つ、手に取って口に運ぶ。サクサクと甘みがあって、美味しい。
「それで? 主。どうして、また冒険者になるために身一つで出てきたんだ?」
そう言えば、その話をしていたのだった。
「……ちょっと事情があって……」
「ん」
ルーシが、コップに入った飲み物を渡してくれる。
匂いを嗅げば、果物のような甘い匂いがした。
「ありがとう」と一言伝えて、飲ませてもらう。
「家にいられなくなって、家出をしたの。しばらく……いえ、もう家には……」
帰れない。その言葉ごと果実のジュースで飲み込んだ。
「ふーん、家出か。とにかく、冒険者になろうじゃん? 我が主」
ルーシがニッと笑いかける。
猫みたいなアーモンド型の目。前髪の隙間から見える瞳は、紅い色だ。イケメンである。顔のことを言えば、皆が整っていると言えるか。
「食事を済ましたら、冒険者ギルドに行きましょう」
モーリスは、コロッケを食べた。
王都ワストローにもあるけれど、シゲルの街にも冒険者ギルドがある。
そこで、登録だ。
「ああ、そうでした。登録の際は、ステータスを提示します。なので、名前も称号も隠せないと思ってください」
「えっ……ああ、そうだったわ」
他人のステータスを確認出来る装置、魔法道具があることを思い出した。
その名前も、ステータス鑑定の魔法道具である。ステータス鑑定玉とも呼ばれている。
「大丈夫です。見るのは冒険者登録を行う受付だけ、プロなので伯爵令嬢の称号を見ても騒いだりはしないでしょう」
「そう、それなら安心だわ」
ギルド会館で騒がれては困るが、モーリスが言うようにプロなら大丈夫だろう。
屋台で買われた揚げ物を、皆で食べたあと、一度部屋から出てもらって、小さく感じるバスルームでシャワーを浴びさせてもらった。
すっきりしたあとは、収納魔法を開いて服を出して着替える。
オフショルダーとフルカップタイプの黒いコルセットを合わせる。胸まで覆うフルカップタイプのコルセットは、ベルトで締めるデザイン。少々イカついので、あまり使っていなかったコルセットだ。
前開きロングスカートとズボンとブーツを履く。
水色がかかった白銀の長い髪は、緩めの三つ編みにした。
「お待たせ」
「では行きましょう」
部屋の外で待ってくれていた従者達と合流をして、宿屋を出る。
王都ワストローは、ファンタジー世界の都会って感じで、道が広々として建物が真新しい印象があった。真新しいと言っても、イタリアの建物に酷似している。ベージュや白の壁で統一している光景が、ローマの街並みを連想させた。
シゲルの街は、カラフルな建物が目立つ。くすんだ桃色のような家が立っている隣には暗めのオレンジ色の家。さらに、隣はオフホワイト。目で楽しめるおとぎ話みたいな街並みだ。
ワクワクした気分で眺めて、モーリスの後ろを歩いていれば、左右にルーシとソーイ、後ろにガーラドがついていることに気付く。がっちりと守られている。
「あら……? ルーシ……なんだかさっきより背が縮んだように見えるのは私の気のせい?」
「ちょっと縮んだ。ソーイとガーラドもだぜ」
気のせいではなく、ルーシ達は少し身長が縮んだそうだ。
それでも十分大柄だから、囲まれると私が隠れてしまいそう。
「代わりにレベルが上がったぜ? 水属性はレベル4に、火属性はレベル10になった」
にんやりと口を吊り上げて見せるルーシ。
「冒険者登録を更新したら、冒険者レベルも上がってるかもしれねーな」
ご機嫌に笑みを深める。
レベル7の冒険者だから、レベル8になっている可能性があるのか。それは強い。
到着したギルド会館は、三つのアーチが並んだデザインの二階建ての建物だ。横に広く、どっしりと構えているように思えた。
「わぁ……」
白いタイルの床。ブラウンに艶めくカウンター。内装は、綺麗なものだった。とても綺麗な役場って感じだ。
冒険者らしき人々が、ちらほらいる。
剣を二本腰に携えている男性や、背に一本の剣を背負っている筋肉質な女性や、甲冑を着た男性。見たところ、人間族しかいないようだ。
だから鬼族であるルーシ達が、注目を浴びる。
「冒険者登録はあちらですよ」
気にした様子のないモーリスが、奥を指差した。
一番奥の窓口に行くと、茶髪のボブヘアーの女性がカウンターの向こうに立っていた。
「冒険者登録の方ですか?」
「はい。あー、私一人です」
毅然とした態度で問う受付に、笑みで応える。従者達はピッタリついて離れなかったので、一応私だけ登録すると伝えておく。
「ではステータスを提示してもらいます。こちらの装置に手を触れて、表示してください」
「はい。ステータス」
片手で持てそうな水晶玉が台ごと目の前に出された。これが噂のステータス鑑定玉。その上に手を置いて、ステータスを表示するよう口にする。
いつもと違い、ステータスが表示されない。鑑定玉に吸い込まれたのだろう。
十分だと思い、手を退かせば、今度は受付の女性が鑑定玉に触れる。
宙を見つめているから、ステータスを見ているのだろう。
すると、受付の女性の黒い瞳が見開かれた。驚きの表情を垣間見せると、ちらりと私を一瞥する。ライアクア伯爵家の令嬢だとわかって驚いたのだろうか。
「……リディー・ラーグ・ライアクア様ですね」
そっと囁くように小さく名前を確認をされる。
表示されている通りです。
黙って頷いたあとに、ハッとする。もしや、加護に驚いているのではないだろうか。
竜王の加護なんて、伯爵令嬢の称号より驚いてしまうのでは?
ドラゴンのトップに君臨する最強の称号、竜王。その加護。
お願いだから、口外しないで。プロに徹して。
「これからステータスを元に、冒険者レベルを判定します」
冒険者レベルか。どのくらいなのだろうか。
ルーシ達に勝てたから、レベル8くらいだろう。逆にレベル8ないと困ってしまう。ルーシ達も期待しているだろうから。
「これは……!?」
冒険者レベルを判定する作業を始めた受付の女性が、驚愕のあまり後退りをした。
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