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一章
27. 文化祭準備
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「美蘭ちゃん、衣装届いたよー!!」
「ほんと!着てみよー!」
中間テストが終わってから1週間が経ち、文化祭の準備で段々と忙しくなってきた。
「接客忙しそうだよねー。」
「そうだよね…。頑張ろ!」
接客係は、私たち4人の他にも、理沙ちゃん、美香ちゃん、亮太くん、駿くんがなった。美香ちゃんはあまり話したことないから、文化祭で仲良くなれるといいな。
「美香ちゃん、接客頑張ろうね!」
「うん!美蘭ちゃん話すのほぼ初めてだよね。よろしくね!」
「うん!よろしくね!そういえば、衣装って何着るの?」
「分かんない。衣装係の人がそれぞれ合う衣装を選んでくれたみたい。」
「そうなんだ!楽しみ。」
「だね!」
美香ちゃん初めて話したけど、すごく話しやすかった。仲良くなれそう。
「接客係集まってー!」
『はーい』
「えっと、まず、美蘭ちゃんがこれとこれ。」
「ありがとう!」
「で、北斗くんがこれとこれ。」
「はい。」
みんな順番に衣装が配られていく。文化祭は2日間あるから、衣装は1人2種類ずつあるみたい。
「じゃあ、とりあえず1日目の衣装から着替えて教室来てください。」
『はーい』
「美蘭、更衣室行こー!」
「うん!行くー!」
結衣と一緒に更衣室に行こうとすると…
「美蘭、」
ほくに話しかけられた。
「どうした??」
「何着るの?」
「なんだろう?よく見てないから分からない。」
「俺が1番に見たい。一緒に着替えよ。」
「北斗だめでーす!私が一番に見まーす!」
「まじで無理。教室から更衣室まで距離あるじゃん。他の男が絶対見る。美蘭、一緒に着替えよ?」
「無理。笑 」
「えぇ。じゃあ俺、着替えたら更衣室の前まで迎え行くから待ってて。」
「分かった分かった。笑」
「じゃあ、北斗、寛太ばいばーい!笑」
「じゃあなー!北斗は俺が見張っとくわー!笑」
学校で一緒に着替えるのは流石に無理。笑 でも、ほくの衣装も楽しみだな。
「北斗、美蘭のこと好きすぎでしょ。笑」
「一緒に着替えるのはやばいよね。笑」
「やばすぎ。笑」
結衣も流石にほくの行動に驚いてた。笑
「美蘭、1日目の衣装何だった?」
「えーっと、メイドさんかな?」
「えっ!絶対似合う!」
「結衣は?」
「私は、セーラー服かな…。」
「結衣も絶対似合う!!」
「恥ずかしすぎる。」
「美蘭も…。」
「とりあえず、着てみよ。」
「うん。」
私はメイドさんの服装を着ることに。コスプレってすごく恥ずかしい…。
「うわぁ。美蘭の衣装セクシーすぎない?」
「恥ずかしい…。」
「胸元めっちゃあいてるし、谷間見えてる。てか、美蘭、胸大きい。」
「結衣、衣装交換しようよ…。美蘭もセーラー服がいい。」
「やだよ。 美蘭のエロすぎる。笑」
着てみると胸元が大きくあいててすごく恥ずかしい。こんなので接客できないよ…。
「とりあえず、寛太と北斗待ってると思うから、行こっか。」
「うん…。」
ほくどんな反応するかな…。恥ずかしすぎる。
「2人ともお待たせ!」
「お!おかえり!」
「美蘭…」
「…ほく、おまたせ。」
「待って。寛太見るなよ?」
「み、みてないよ。」
ほくは、ヴァンパイアの衣装を着てた。林間学校の時もヴァンパイアだったな。カッコいい。
「…ほく?」
ヴァンパイアのマントを掛けられた。衣装が全部隠れた。
「え、まってエロすぎ。」
「美蘭の衣装めっちゃ攻めてるよね。」
「結衣、美蘭と衣装交換して。」
「嫌だね。」
「ねぇ。無理無理無理。まじでこれで接客するの?」
「…うん。」
「胸あきすぎ。もっと服を上にあげて。」
ほくに衣装を直される。
「まって、これ上にあげると下の丈短くなんじゃん。美蘭の太ももが…。」
「当たり前でしょ。上にあげてるんだから。笑 北斗バカなの?笑」
「もう、ほく行くよ。みんな待たせちゃう。」
「…うん。」
「衣装やばいな。北斗が文化祭でめちゃくちゃ機嫌悪かったらどうすんだよ…。」
テンパってるほく面白い。
「あ、4人とも来たね。早くー!」
「お待たせ!」
「はい、見せてください。」
「わあー!みんな似合ってる!」
「まって、美蘭ちゃんエロ…」
「それな。結衣ちゃんも可愛い。」
「北斗くんかっこよすぎ…。」
みんなの反応は良さげだった。
「じゃあ、髪型とメイクもして写真撮ろ!メイク係お願いしまーす!」
『はーい』
メイク係さんに髪型のセットとメイクをしてもらうことになった。
「美蘭ちゃん、ここに座って順番まで待っててもらっていい?」
「うん!」
メイク係さんは、まず理沙ちゃんと美香ちゃんの髪型をセットし始めた。
「みぃ、これ着て。」
「ありがとう。」
ほくがパーカーを貸してくれた。椅子に座っている私の横でほくは床に座り、少し拗ねている。可愛い。
「みんなみぃのこと見てる。」
「そんなことないよ。」
「文化祭休も?」
「無理。」
「あーー、もう。」
ヴァンパイアなのに全然怖くなくて面白い。ほく可愛い。笑
「みぃ、俺みぃの髪型やる。」
「えっ。できるの?」
「やりたい。多分できる。ちょっとメイクさんに聞いてくる!」
そういって、メイク係の女の子のところへ行ってしまった。私も嫉妬するのになぁ。
…
(北斗side)
「メイクさん、」
「あ、北斗くん。どうしたの?」
「美蘭って髪型どんな感じにしますか?」
「巻いて、ツインテールにするつもりだよ!」
「そうなんですね。俺、やってもいいですか??」
「え!できるの??」
「多分できると思います。」
「北斗くんすごいね!助かる!!やってほしい!」
「分かりました。」
俺がセットしても大丈夫っぽかった。
「あの、メイクもしちゃっていいですか?」
「え、北斗くんすごい!!ありがとう!!」
「はい。」
セットもメイクも俺がやることになった。
…
メイク係は、美咲ちゃんと莉奈ちゃんがやってくれるみたい。ほくは、美咲ちゃんに話しかけに行ったみたいだけど、美咲ちゃんの距離感めっちゃ近い…。ほくと何話してるんだろう…。
「みぃ、俺みぃのメイクとヘアセットやることになった!」
「やったー!お願いします!」
「はーい。じゃあ、メイクからやろうかな。」
よくメイクしてもらうから、ほくはメイクめちゃくちゃ上手。別人になれる。
「美咲ちゃん許してくれてよかったね。」
「メイクさん?」
「うん。」
「よかった。みぃが俺のものってアピールできる!!」
「だから、メイクとヘアセットしたいって言ってたの?笑」
「うん。」
「馬鹿なの?」
ほくが文化祭に積極的!って思ったらそういうことだったのね。近くに他の子がいないからいつものふざけてるほくが出てる。笑
…
(クラスside)
「え、北斗くん美蘭ちゃんの髪の毛やってる!」
「できるの!?すごい…。」
「あの2人お似合いすぎ…。」
「それね…。オーラが違いすぎる。」
「あの最強の顔面偏差値同士が幼馴染ってどんな確率?笑」
「それね。めちゃ仲良いよね!」
「うんうん。微笑ましい。」
「メイクも北斗くんがやってたよね?」
「すごすぎ。」
「でも、美蘭ちゃんにやってあげたくなるの分かる。笑」
「確かに。美蘭ちゃん、守りたくなるよね。笑」
…
「できた。」
「ほく、ありがとう!」
あっという間にメイクとヘアセットが完成した。
「え!北斗くんすごく上手!」
「こんな感じでいいですか?」
「うん!めちゃくちゃ良い!!ありがとう!」
「はい。」
メイク係の美咲ちゃんがほくのところに来て話している。ほくのメイクとヘアセットで大丈夫みたい。
「北斗くん早くて上手だから他の子もお願いしようかな。」
「俺自分の髪、セットしていいですか?」
「あ、そっか、そうだよね。ごめんね!いいよ!」
「はい。」
話が終わったみたいで戻ってきた。
「みぃ、席変わって。俺もセットする。」
「はーい。」
セットしてるほくをみるの久しぶりだな。
「みぃ、ワックス付けて。」
「うん。」
ほくの髪にワックスを付けて整える。セットしてると一段とカッコいいなぁ。
「できたよ。」
「ありがとう。」
ほくが立ち上がり、頭を撫でてくれる。
「ワックス、メイクさんに返してくるね。」
「…ほく、みぃが返してくる。」
「そう?ありがとう。」
美咲ちゃんにワックスを返しに行く。ほくとの距離感が近いから心配になってしまった。
「はい。じゃあ、接客係の皆さん写真とりましょー!」
『はーい』
接客係全員のメイクとヘアセットが終わって写真を撮る。みんなすごく可愛い。
「美蘭、めっっちゃかわいい。」
「ありがとう!結衣もすごく可愛い。」
結衣セーラー服すごく似合ってる。
「美蘭ちゃん!」
「亮太くん?」
「美蘭ちゃん、可愛い。メイドさん似合ってる!笑」
「ありがとう!亮太くんも似合ってる!」
「そうかな?ありがとう!」
亮太くんは、警察官の制服を着ている。すごく似合ってる。
「では、接客係さん、2日目の衣装に着替えてきてください。」
『はーい』
「美蘭、いくよー!」
「はーい!」
再び結衣と更衣室へ行こうとすると、
「美蘭、これ着て。」
「ほく、ありがとう。」
「男と喋る時はこれ着ないとダメでしょ。」
「はぁーい。笑」
「もう、笑い事じゃないから。」
「はーい。笑」
嫉妬してるほくが可愛くて思わず笑ってしまう。笑っているとほっぺをつままれる。
「もーみぃ、俺が女の子と話してもいいの?」
「いいよ。」
「じゃあ、みぃみたいに上半身裸で話しかけてもいいの?」
「みぃ上半身裸じゃないから。」
「いいの?」
「それは、女の子がびっくりしちゃうからやめて。」
ほく、最強に意味がわからない。
「じゃあ、女の子にベタベタしてもいいの?」
「それはやだ。」
「でしょ。」
「みぃベタベタしてないもん。」
「向こうがベタベタしてきてる。」
「それはほくも一緒じゃん。」
「え?俺?」
「メイクさんほくと距離近い。」
「そう?気をつけるわ。」
「うん。」
「俺が言いたいのは、男は性欲の塊なの!まじで気を付けて。」
「北斗、遅い。まだ?」
ほくの話が長いから、結衣に怒られてる。笑
「まだ言いたいこといっぱいあるんだけど。俺美蘭と一緒に着替えていい?責任持って着替えさせるから。」
「無理。もう、美蘭行こ。」
「うん。笑」
「えぇ。」
「北斗諦めろ。行くぞー。」
言いたいことが色々ありそうだけど、更衣室に行って着替えを始める。
「美蘭、2日目の衣装なんだった?」
「チャイナドレスかな?」
「おお。いいね。」
「結衣は?」
「ナース。」
「セーラー服もいいけどナース服も似合いそうだね。」
「恥ずかしすぎ。」
早速着替え始める。
「美蘭、またセクシーな衣装だったね…笑」
「もう、恥ずかしいし、ほくが怒りそう。」
「だね…。笑」
チャイナドレスは、首元は締まっているのに、メイド服みたいに胸元がガラ空き…。しかも、すごくミニスカートだし、横にスリットが入ってて余計に脚が見えてしまう。
「お客さんはいっぱい呼べそうだけど、美蘭大変だね。笑」
「本当だよ。ナース服、結衣のも結構短いね。」
「だよね。セーラー服はここまで短くなかったのに。」
「頑張ろう…。」
着替え終わり、更衣室を出る。
「美蘭…」
「お待たせ。」
また、ほくと寛太が更衣室の前で待っていてくれた。ほくは、浴衣を着ていた。
「美蘭、文化祭お休みしよっか。」
「美蘭もお休みしたい。」
「エロすぎ。男に襲われる。」
「怖いこと言わないでよ。」
ほくにハグされる。そのまま持ち上げられ…
「ほく?」
「寛太、美蘭体調悪いから保健室行ったって言っといて。」
「は?」
「えっ!ほく!」
そのままほくが教室とは別方向に走り出してしまった。
「ねぇ、なにしてるの?」
「んー、脱走。」
「バカなの?」
「うん。」
ほくに抱えられたままどこかの空き教室に着いた。
「ばか。」
「うん。」
空き教室の中に入ったところでやっと降ろしてもらえた。
「なにしてんの。」
「他の人に見せたくなかった。」
「どうせ文化祭で見せることになるんだから。」
「そうだけど。今日だけいいでしょ?」
「もう、分かったよ。」
そんな顔で見られたら許すしかないじゃん…。
「みぃ、胸大きい…。」
「そうかな。」
「うん。みんな見てた。」
「ほくのこともみんな見てたよ。カッコいいって色んな子が言ってた。」
文化祭、心配だな。
「あー。もう、文化祭休みたい。」
「ほく、頑張ろ?」
「うーん。」
向かい合って話していると、私の肩にほくが寄りかかってくる。文化祭、相当嫌なんだろうな。
「ほく、着替えに行こっか。」
「うん。」
「浴衣似合ってるね。カッコいい。」
「そうかな?ありがとう。」
チャイムが鳴り、更衣室に制服が置いてあるので、取りに行く。
「みぃ、一緒に着替えたい。」
「だめ。着替え終わったらさっきみたいに更衣室の前で待ってて。すぐ着替えるから。」
「分かった。」
「うん。後でね。」
ほくの頭を撫でる。しゅんとしてて、子犬みたい。
「美蘭ちゃん!体調大丈夫?」
「理沙ちゃん、美香ちゃん!も、もう大丈夫だよ!ごめんね、教室行けなくて。」
「よかった。全然だよ!!ゆっくり休んでね!」
「ありがとう!」
着替えていると、理沙ちゃんと美香ちゃんが更衣室に入ってきた。本当は体調悪くないのに嘘ついてしまった。
「美蘭!大丈夫だった?笑」
「結衣、ごめんね笑。衣装係さんなんか言ってた?」
「心配だったよ、北斗何かしでかしてないか。笑 えっとね、2日目の衣装を着た写真を撮って送って欲しいって。」
「分かった!ありがとう…。笑」
「北斗更衣室の前で待ってたよ。早く行ってあげな!」
「はい!笑 じゃあ、結衣また明日ね!」
「うん、ばいばーい!」
更衣室を出ると結衣が言っていた通りほくがいた。
「ほく、帰ろっか。」
「うん。」
ほくは家に帰ってから寝るまでずーっと抱きついてきて大変だった。麻美ちゃんは呆れてた。笑
「ほんと!着てみよー!」
中間テストが終わってから1週間が経ち、文化祭の準備で段々と忙しくなってきた。
「接客忙しそうだよねー。」
「そうだよね…。頑張ろ!」
接客係は、私たち4人の他にも、理沙ちゃん、美香ちゃん、亮太くん、駿くんがなった。美香ちゃんはあまり話したことないから、文化祭で仲良くなれるといいな。
「美香ちゃん、接客頑張ろうね!」
「うん!美蘭ちゃん話すのほぼ初めてだよね。よろしくね!」
「うん!よろしくね!そういえば、衣装って何着るの?」
「分かんない。衣装係の人がそれぞれ合う衣装を選んでくれたみたい。」
「そうなんだ!楽しみ。」
「だね!」
美香ちゃん初めて話したけど、すごく話しやすかった。仲良くなれそう。
「接客係集まってー!」
『はーい』
「えっと、まず、美蘭ちゃんがこれとこれ。」
「ありがとう!」
「で、北斗くんがこれとこれ。」
「はい。」
みんな順番に衣装が配られていく。文化祭は2日間あるから、衣装は1人2種類ずつあるみたい。
「じゃあ、とりあえず1日目の衣装から着替えて教室来てください。」
『はーい』
「美蘭、更衣室行こー!」
「うん!行くー!」
結衣と一緒に更衣室に行こうとすると…
「美蘭、」
ほくに話しかけられた。
「どうした??」
「何着るの?」
「なんだろう?よく見てないから分からない。」
「俺が1番に見たい。一緒に着替えよ。」
「北斗だめでーす!私が一番に見まーす!」
「まじで無理。教室から更衣室まで距離あるじゃん。他の男が絶対見る。美蘭、一緒に着替えよ?」
「無理。笑 」
「えぇ。じゃあ俺、着替えたら更衣室の前まで迎え行くから待ってて。」
「分かった分かった。笑」
「じゃあ、北斗、寛太ばいばーい!笑」
「じゃあなー!北斗は俺が見張っとくわー!笑」
学校で一緒に着替えるのは流石に無理。笑 でも、ほくの衣装も楽しみだな。
「北斗、美蘭のこと好きすぎでしょ。笑」
「一緒に着替えるのはやばいよね。笑」
「やばすぎ。笑」
結衣も流石にほくの行動に驚いてた。笑
「美蘭、1日目の衣装何だった?」
「えーっと、メイドさんかな?」
「えっ!絶対似合う!」
「結衣は?」
「私は、セーラー服かな…。」
「結衣も絶対似合う!!」
「恥ずかしすぎる。」
「美蘭も…。」
「とりあえず、着てみよ。」
「うん。」
私はメイドさんの服装を着ることに。コスプレってすごく恥ずかしい…。
「うわぁ。美蘭の衣装セクシーすぎない?」
「恥ずかしい…。」
「胸元めっちゃあいてるし、谷間見えてる。てか、美蘭、胸大きい。」
「結衣、衣装交換しようよ…。美蘭もセーラー服がいい。」
「やだよ。 美蘭のエロすぎる。笑」
着てみると胸元が大きくあいててすごく恥ずかしい。こんなので接客できないよ…。
「とりあえず、寛太と北斗待ってると思うから、行こっか。」
「うん…。」
ほくどんな反応するかな…。恥ずかしすぎる。
「2人ともお待たせ!」
「お!おかえり!」
「美蘭…」
「…ほく、おまたせ。」
「待って。寛太見るなよ?」
「み、みてないよ。」
ほくは、ヴァンパイアの衣装を着てた。林間学校の時もヴァンパイアだったな。カッコいい。
「…ほく?」
ヴァンパイアのマントを掛けられた。衣装が全部隠れた。
「え、まってエロすぎ。」
「美蘭の衣装めっちゃ攻めてるよね。」
「結衣、美蘭と衣装交換して。」
「嫌だね。」
「ねぇ。無理無理無理。まじでこれで接客するの?」
「…うん。」
「胸あきすぎ。もっと服を上にあげて。」
ほくに衣装を直される。
「まって、これ上にあげると下の丈短くなんじゃん。美蘭の太ももが…。」
「当たり前でしょ。上にあげてるんだから。笑 北斗バカなの?笑」
「もう、ほく行くよ。みんな待たせちゃう。」
「…うん。」
「衣装やばいな。北斗が文化祭でめちゃくちゃ機嫌悪かったらどうすんだよ…。」
テンパってるほく面白い。
「あ、4人とも来たね。早くー!」
「お待たせ!」
「はい、見せてください。」
「わあー!みんな似合ってる!」
「まって、美蘭ちゃんエロ…」
「それな。結衣ちゃんも可愛い。」
「北斗くんかっこよすぎ…。」
みんなの反応は良さげだった。
「じゃあ、髪型とメイクもして写真撮ろ!メイク係お願いしまーす!」
『はーい』
メイク係さんに髪型のセットとメイクをしてもらうことになった。
「美蘭ちゃん、ここに座って順番まで待っててもらっていい?」
「うん!」
メイク係さんは、まず理沙ちゃんと美香ちゃんの髪型をセットし始めた。
「みぃ、これ着て。」
「ありがとう。」
ほくがパーカーを貸してくれた。椅子に座っている私の横でほくは床に座り、少し拗ねている。可愛い。
「みんなみぃのこと見てる。」
「そんなことないよ。」
「文化祭休も?」
「無理。」
「あーー、もう。」
ヴァンパイアなのに全然怖くなくて面白い。ほく可愛い。笑
「みぃ、俺みぃの髪型やる。」
「えっ。できるの?」
「やりたい。多分できる。ちょっとメイクさんに聞いてくる!」
そういって、メイク係の女の子のところへ行ってしまった。私も嫉妬するのになぁ。
…
(北斗side)
「メイクさん、」
「あ、北斗くん。どうしたの?」
「美蘭って髪型どんな感じにしますか?」
「巻いて、ツインテールにするつもりだよ!」
「そうなんですね。俺、やってもいいですか??」
「え!できるの??」
「多分できると思います。」
「北斗くんすごいね!助かる!!やってほしい!」
「分かりました。」
俺がセットしても大丈夫っぽかった。
「あの、メイクもしちゃっていいですか?」
「え、北斗くんすごい!!ありがとう!!」
「はい。」
セットもメイクも俺がやることになった。
…
メイク係は、美咲ちゃんと莉奈ちゃんがやってくれるみたい。ほくは、美咲ちゃんに話しかけに行ったみたいだけど、美咲ちゃんの距離感めっちゃ近い…。ほくと何話してるんだろう…。
「みぃ、俺みぃのメイクとヘアセットやることになった!」
「やったー!お願いします!」
「はーい。じゃあ、メイクからやろうかな。」
よくメイクしてもらうから、ほくはメイクめちゃくちゃ上手。別人になれる。
「美咲ちゃん許してくれてよかったね。」
「メイクさん?」
「うん。」
「よかった。みぃが俺のものってアピールできる!!」
「だから、メイクとヘアセットしたいって言ってたの?笑」
「うん。」
「馬鹿なの?」
ほくが文化祭に積極的!って思ったらそういうことだったのね。近くに他の子がいないからいつものふざけてるほくが出てる。笑
…
(クラスside)
「え、北斗くん美蘭ちゃんの髪の毛やってる!」
「できるの!?すごい…。」
「あの2人お似合いすぎ…。」
「それね…。オーラが違いすぎる。」
「あの最強の顔面偏差値同士が幼馴染ってどんな確率?笑」
「それね。めちゃ仲良いよね!」
「うんうん。微笑ましい。」
「メイクも北斗くんがやってたよね?」
「すごすぎ。」
「でも、美蘭ちゃんにやってあげたくなるの分かる。笑」
「確かに。美蘭ちゃん、守りたくなるよね。笑」
…
「できた。」
「ほく、ありがとう!」
あっという間にメイクとヘアセットが完成した。
「え!北斗くんすごく上手!」
「こんな感じでいいですか?」
「うん!めちゃくちゃ良い!!ありがとう!」
「はい。」
メイク係の美咲ちゃんがほくのところに来て話している。ほくのメイクとヘアセットで大丈夫みたい。
「北斗くん早くて上手だから他の子もお願いしようかな。」
「俺自分の髪、セットしていいですか?」
「あ、そっか、そうだよね。ごめんね!いいよ!」
「はい。」
話が終わったみたいで戻ってきた。
「みぃ、席変わって。俺もセットする。」
「はーい。」
セットしてるほくをみるの久しぶりだな。
「みぃ、ワックス付けて。」
「うん。」
ほくの髪にワックスを付けて整える。セットしてると一段とカッコいいなぁ。
「できたよ。」
「ありがとう。」
ほくが立ち上がり、頭を撫でてくれる。
「ワックス、メイクさんに返してくるね。」
「…ほく、みぃが返してくる。」
「そう?ありがとう。」
美咲ちゃんにワックスを返しに行く。ほくとの距離感が近いから心配になってしまった。
「はい。じゃあ、接客係の皆さん写真とりましょー!」
『はーい』
接客係全員のメイクとヘアセットが終わって写真を撮る。みんなすごく可愛い。
「美蘭、めっっちゃかわいい。」
「ありがとう!結衣もすごく可愛い。」
結衣セーラー服すごく似合ってる。
「美蘭ちゃん!」
「亮太くん?」
「美蘭ちゃん、可愛い。メイドさん似合ってる!笑」
「ありがとう!亮太くんも似合ってる!」
「そうかな?ありがとう!」
亮太くんは、警察官の制服を着ている。すごく似合ってる。
「では、接客係さん、2日目の衣装に着替えてきてください。」
『はーい』
「美蘭、いくよー!」
「はーい!」
再び結衣と更衣室へ行こうとすると、
「美蘭、これ着て。」
「ほく、ありがとう。」
「男と喋る時はこれ着ないとダメでしょ。」
「はぁーい。笑」
「もう、笑い事じゃないから。」
「はーい。笑」
嫉妬してるほくが可愛くて思わず笑ってしまう。笑っているとほっぺをつままれる。
「もーみぃ、俺が女の子と話してもいいの?」
「いいよ。」
「じゃあ、みぃみたいに上半身裸で話しかけてもいいの?」
「みぃ上半身裸じゃないから。」
「いいの?」
「それは、女の子がびっくりしちゃうからやめて。」
ほく、最強に意味がわからない。
「じゃあ、女の子にベタベタしてもいいの?」
「それはやだ。」
「でしょ。」
「みぃベタベタしてないもん。」
「向こうがベタベタしてきてる。」
「それはほくも一緒じゃん。」
「え?俺?」
「メイクさんほくと距離近い。」
「そう?気をつけるわ。」
「うん。」
「俺が言いたいのは、男は性欲の塊なの!まじで気を付けて。」
「北斗、遅い。まだ?」
ほくの話が長いから、結衣に怒られてる。笑
「まだ言いたいこといっぱいあるんだけど。俺美蘭と一緒に着替えていい?責任持って着替えさせるから。」
「無理。もう、美蘭行こ。」
「うん。笑」
「えぇ。」
「北斗諦めろ。行くぞー。」
言いたいことが色々ありそうだけど、更衣室に行って着替えを始める。
「美蘭、2日目の衣装なんだった?」
「チャイナドレスかな?」
「おお。いいね。」
「結衣は?」
「ナース。」
「セーラー服もいいけどナース服も似合いそうだね。」
「恥ずかしすぎ。」
早速着替え始める。
「美蘭、またセクシーな衣装だったね…笑」
「もう、恥ずかしいし、ほくが怒りそう。」
「だね…。笑」
チャイナドレスは、首元は締まっているのに、メイド服みたいに胸元がガラ空き…。しかも、すごくミニスカートだし、横にスリットが入ってて余計に脚が見えてしまう。
「お客さんはいっぱい呼べそうだけど、美蘭大変だね。笑」
「本当だよ。ナース服、結衣のも結構短いね。」
「だよね。セーラー服はここまで短くなかったのに。」
「頑張ろう…。」
着替え終わり、更衣室を出る。
「美蘭…」
「お待たせ。」
また、ほくと寛太が更衣室の前で待っていてくれた。ほくは、浴衣を着ていた。
「美蘭、文化祭お休みしよっか。」
「美蘭もお休みしたい。」
「エロすぎ。男に襲われる。」
「怖いこと言わないでよ。」
ほくにハグされる。そのまま持ち上げられ…
「ほく?」
「寛太、美蘭体調悪いから保健室行ったって言っといて。」
「は?」
「えっ!ほく!」
そのままほくが教室とは別方向に走り出してしまった。
「ねぇ、なにしてるの?」
「んー、脱走。」
「バカなの?」
「うん。」
ほくに抱えられたままどこかの空き教室に着いた。
「ばか。」
「うん。」
空き教室の中に入ったところでやっと降ろしてもらえた。
「なにしてんの。」
「他の人に見せたくなかった。」
「どうせ文化祭で見せることになるんだから。」
「そうだけど。今日だけいいでしょ?」
「もう、分かったよ。」
そんな顔で見られたら許すしかないじゃん…。
「みぃ、胸大きい…。」
「そうかな。」
「うん。みんな見てた。」
「ほくのこともみんな見てたよ。カッコいいって色んな子が言ってた。」
文化祭、心配だな。
「あー。もう、文化祭休みたい。」
「ほく、頑張ろ?」
「うーん。」
向かい合って話していると、私の肩にほくが寄りかかってくる。文化祭、相当嫌なんだろうな。
「ほく、着替えに行こっか。」
「うん。」
「浴衣似合ってるね。カッコいい。」
「そうかな?ありがとう。」
チャイムが鳴り、更衣室に制服が置いてあるので、取りに行く。
「みぃ、一緒に着替えたい。」
「だめ。着替え終わったらさっきみたいに更衣室の前で待ってて。すぐ着替えるから。」
「分かった。」
「うん。後でね。」
ほくの頭を撫でる。しゅんとしてて、子犬みたい。
「美蘭ちゃん!体調大丈夫?」
「理沙ちゃん、美香ちゃん!も、もう大丈夫だよ!ごめんね、教室行けなくて。」
「よかった。全然だよ!!ゆっくり休んでね!」
「ありがとう!」
着替えていると、理沙ちゃんと美香ちゃんが更衣室に入ってきた。本当は体調悪くないのに嘘ついてしまった。
「美蘭!大丈夫だった?笑」
「結衣、ごめんね笑。衣装係さんなんか言ってた?」
「心配だったよ、北斗何かしでかしてないか。笑 えっとね、2日目の衣装を着た写真を撮って送って欲しいって。」
「分かった!ありがとう…。笑」
「北斗更衣室の前で待ってたよ。早く行ってあげな!」
「はい!笑 じゃあ、結衣また明日ね!」
「うん、ばいばーい!」
更衣室を出ると結衣が言っていた通りほくがいた。
「ほく、帰ろっか。」
「うん。」
ほくは家に帰ってから寝るまでずーっと抱きついてきて大変だった。麻美ちゃんは呆れてた。笑
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それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
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