幼馴染

kisaragi

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一章

15. 気持ち

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「みぃ、おはよう」

「おはよう。」

「かわい。」

「ちょっと。」

ほくにほっぺにキスされる。今までは、おでこだったのに。昨日私がほっぺにキスしたからだろうな。

『いってきます』

「いってらっしゃーい!」

支度をして学校に向かう。今日は体育があるんだった…。運動は得意だけど、疲れるから体育は嫌だな。

「ほく、帰りたいよー。」

「帰ってイチャイチャする?」

「…やっぱ行く。」

「えぇ。」

頑張って学校に行く。

「美蘭、おはよー!」

「結衣、おはよう!」

「今日放課後どこ行く?」

「んー、カフェは?」

「いいね、いっぱい話聞いてあげる。笑」

「お願いします。笑」

放課後結衣とカフェに行くことに。いっぱい話を聞いてもらおう。

「美蘭、これあげる。」

「え!ほくありがとう」

昼休みになり、結衣と寛太と屋上にいるとほくが購買でミルクティーを買ってきてくれた。

「ほく優しい」

「これで体育頑張れる?」

「がんばる…。」

「ん。いい子。」

ほくが頭をなでてくれた。体育頑張ろう…。

「おい、北斗俺らのミルクティーは?」

「そうだよ、もちろんあるよね?」

「ない。」

「美蘭だけずるいぞ。」

「やったー!ミルクティー美味しい。笑」

「俺らにもちょっとは優しくしろよ…。」

私にだけしかミルクティーを買っていなかったから結衣と寛太が怒ってる。笑

「美蘭、そろそろ着替えに行こっか。」

「うん。ほく、寛太後でねー!」

5限は体育なので体操服に着替えるために更衣室へ行かなくてはいけない。

「あ、美蘭ちょっとまって。」

「なに?」

「髪の毛結んであげる。」

「あ!忘れてた。やって。」

髪結んでもらうのを忘れてた。いつも通りほくに髪の毛を結んでもらう。

「できた。」

「ありがとう。じゃああとでね。」

「うん。」

髪が結べたので今度こそ更衣室に向かう。

「結衣、今日体育何やるの?」

「体力測定だよ。今日は握力とかじゃない?」

「そうなんだ。ちょっと楽そうだから良かった。先生怖いかな…。」

「めちゃくちゃ緩いらしいよ!!うちらツイてる!」

「そうなの!?よかった。」

着替えが終わり体育館に行く。

「はい、じゃあ授業始めます。今日は2人ペアになって体力測定をしてください。シャトルランと持久走は後日やるので、それ以外の種目を今回と次回でやってください。」

「美蘭、やろー!」

「うん!やろやろ。最初何やる?」

「握力は?」

「うん、そーしよ!」

結衣とペアになりまず握力を測ることに。

「結衣と美蘭、最初何やるの?」

「握力だよ。寛太とほくは?」

「俺らまだ決めてない。北斗、握力やる?」

「そうしよ。」

寛太とほくも一緒に握力を測ることになった。

「じゃあまず美蘭から。」

「はーい。」

「これ持ってやって。」

「ふー。できた。」

「23kgね。次、寛太私の測って。」

「おっけー。」

私の握力測定が終わった。握力はあんまりないかも…。

「ほく、疲れた。」

「まだ、握力測っただけだろ。」

「6限、保健室で寝ていい?」

「だめ。体調悪くないだろ。」

「ほく学校だと冷たい。あ、そうだ。後で2人で空き教室いこ?」

「なんで?」

「2人っきりならほくが保健室にいくの許してくれそうだから。笑」

「まじでだめだから。笑 行かないよ。笑」

体育って授業前に着替えたり、準備運動したりしてすぐ疲れちゃう。保健室で寝ようとしたらほくに止められた。

「北斗、美蘭としゃべってないで早く測って。」

「はーい。笑」

ほくが結衣に呼ばれて握力を測りにいった。ほくは握力が49kgだった。すごい。

「え、北斗すごいね。」

「だね。すごい。」

「北斗筋トレしてるの?」

「ほくがしてるところあんまり見たことないけど…。」

「えぇ。腹筋割れてる?」

「うん。多分?」

「曖昧だな。笑 隠れて筋トレしてるのかな?笑」

ほくが筋トレしてるとこほとんど見たことないな。知らないうちにしてるのかな?

「よし、じゃあ次反復横跳びやろ。」

「そーしよー…。」

「美蘭、だいぶ疲れてるね。笑」

「運動不足すぎて…笑」

その後も計測を続け、今日は5種目記録を測って授業が終わった。

「もう、無理。ほく空き教室いこ。」

「ダメ。」

「お願い。」

「無理。次数学だろ。授業受けないとついていけなくなるぞ。」

「ほくが家で教えてくれればいいでしょ。」

「無理。」

「もう…。」

「北斗厳しいね。笑 美蘭もう今日は授業受けるしかないよ。笑」

「えぇ。」

結局保健室に行くことを許してもらえなかった…。

「ほく、ひどい。」

「はいはい。」

「数学の授業寝てやる…。」

「はいはい。」

教室に戻るまでずっとほくにお願いしてたけど、数学の授業を受けさせられた。途中、とても眠かったけど頑張って受けた。

「終わったー!美蘭帰ろー!」

「眠かった…。早くカフェいこ!」

「行こ行こ。北斗にばいばいしてきな。」

「…はーい。」

散々文句言ってたから怒ってるかな…。今日はほくとは別々に帰る。

「ほく、ばいばい…。」

「ん。帰り1人で帰れる?迎え行こうか?」

「帰れる。ありがとう。」

全く怒ってなかった。むしろ優しい。よかった。

「結衣、言ってきたよ。行こー!」

「うん。行こっか!」

カフェに着き、飲み物とケーキを頼んだ。

「おいしー!」

「美味しいね!」

「うんうん。」

「ほくに買って帰ろっと。」

「そうだそうだ。北斗の話だよね。」

「うん…。」

「美蘭は北斗のこと恋愛的に好きなんじゃないの?」

「うーん、まだよく分かんないかも。前は、絶対好きじゃないって思ってたけど、今は分からない。」

「でも、嫉妬はするんでしょ。」

「…うん。ほくが女の子と喋ってるとなんかモヤモヤしてくる。今まではそんなことなかったのに。」

「もう好きじゃん…。笑」

「そうなのかな?」

「うん、もう少ししたら分かるんじゃないかな??まだ自覚できてないだけだと思う。」

「どうやったら自覚できるの?」

「うーん。自分の気持ちに素直になるとか?」

「素直になる…?」

「うん。なんて言ったらいいか分かんないけど、北斗ともっと近くにいたいって思ったら自分から北斗にくっついたり手繋いだりするとか?」

「なるほど…。」

やっぱり、ほくのこと好きなのかな。もう少し自分の気持ちに素直になってみよう。

「私もあまり恋愛経験ないからちゃんとしたアドバイスできてないかもだけど…。」

「全然!ありがとう!!」

「2人両思いじゃん。」

「そうなのかな…?」

「そうだよ!」

「結衣は、寛太とどうなの??」

「んー。夢の国行ってやっぱり好きって思った。」

「そうなの!!」

「うん。でも、寛太恋愛に興味なさそうじゃない?」

「それはあるかも。結衣からアタックしたら意識してくれるかも。美蘭もほくに好きって言われて意識し始めたから。」

「確かに。アタックか…。どうすればいい??」

「うーん。とりあえず2人で遊んでみるとか?」

「いいね。今度誘ってみようかな。」

「うん!誘ってみて!」

結衣と寛太うまくいくといいな。結衣頑張れ…!

「そろそろ帰ろっか!」

「うん!結衣、色々相談乗ってくれてありがとう。」

「こちらこそ。頑張ってね。」

「結衣もね!」

結衣と分かれて家に帰る。

「ただいまー!」

「あら、美蘭、お帰り。」

「ほく部屋にいる?」

「うん。いるわよ。」

家に着き、ほくの部屋に行く。買ってきたケーキ喜んでくれるかな。

「ほく、ただいま…。
あれ?」

ほくの部屋に入ると、ほくが寝ていた。
ふと結衣が言っていた自分の気持ちに素直になるという言葉が思い浮かんだ。
ケーキを冷蔵庫に入れて、ほくが寝てるベッドに入り、ほくに抱きつく。

「みぃ…?」

「うん。起こしちゃった?」

ほくがすぐに起きてしまった。

「え、え?どうした?」

「なにが?」

「なんかあった?」

「ふふ。笑 なにもないよ。」

ほくにくっついてハグしてるからすごく驚いている。面白い。

「ホントにどうしたの。笑」

「んー。ほくにハグしたくなったの。」

「まって、可愛すぎ。俺襲っちゃうよ?」

「だめ。笑」

「もー、可愛すぎる。ちゅーしていい?」

「だめ。笑」

ほくがすごく動揺してた。ダメって言ったのに、ほっぺにキスされた。

「こんなこと、他の奴にやったらだめだからね?」

「やんないよ。」

「俺だけ?」

「うん。」

「嬉しい。」

ほく可愛い。今日、学校で冷たかった人と本当に同一人物?笑

「みぃ、こっちきて。」

「うん。」

ほくの膝の上に乗り向かい合う。ほくに抱きしめられる。

「ねぇ、可愛すぎる。早く俺のこと好きになって。」

「はいはい。」

「俺とハグしたかったの?美蘭ちゃん可愛すぎる。」

「うん。」

さっきからずっと可愛いばっか。笑 ほくの語彙力が無くなった…。

「あ、ほくケーキ買ってきたよ。食べる?」

「うん。」

「ちょっと待ってて。」

冷蔵庫からケーキを取ってくる。

「はい。タルトのケーキだよ。」

「ありがとう。みぃ、半分こしよ。」

「いいの?」

「うん。」

「やったー!」

ほくがケーキを半分くれるみたい。さっきもカフェで食べちゃったけど…。

「はい、みぃ、あーん。」

「自分で食べられるよ。」

「いいから、はい。」

「ん。ありがとう。」

「可愛い。」

ほくが食べさせてくれた。恥ずかしい。

「ねぇ、美蘭ちゃん俺にも食べさせて?」

「やだ。」

「なんで。」

「恥ずかしいもん。」

「お願い。」

「もう、わかったよ。はい。」

「ん。ありがとう!!」

ほくも食べさせてもらいたかったみたい。恥ずかしいけど、食べさせてあげたらすごい喜んでた。

「美味しかった。みぃありがとう。」

「うん。どういたしまして。」

「じゃあ、ベッドでいちゃいちゃしよ。」

「しないから。」

「今日は俺1人で帰ったんだからご褒美ちょうだいよ。」

「ケーキあげたじゃん。」

「半分みぃが食べたから、ハグして。」

「もう、ほくわがまま。」

ほくがわがまますぎる。学校では冷たかったのに。家では犬みたい。

「みぃ、こっちきて。」

「はいはい。」

ほくに呼ばれてまたハグをする。ほくは満足そうな顔してる。

「ほく、もういいでしょ。」

「まだ。」

3分くらいたってもまだ離れてくれない。もう、体育で疲れてるのに。

「あ、ほく上の服脱いでみて。」

「…うん?」

「ほくって腹筋割れてるの?」

「見る?」

「うん。」

体育で思い出した。いつもあまり気にしてなかったけど見せてもらうと、ほくの腹筋すごく割れてた。

「なんで割れてるの?」

「筋トレしてるから。」

「え、いつ?」

「みぃが寝てる時とか。たまに。」

「知らなかった。たまにで筋肉つくの?」

「俺は筋肉付きやすい方かも。」

「そうなんだ。」

ほくが筋トレしてるなんて全く知らなかった。腹筋割れてるのかっこいい。

「ほく腹筋すごいね。」

「まだ言ってるの?笑」

お風呂でもほくの腹筋に目がいってしまう。今までお風呂の時、ほくの顔ばっか見てたんだな。笑

「みぃも筋トレしたい。夏に水泳の授業あるから痩せなきゃ。」

「みぃはしなくていいよ。痩せてるじゃん。俺しないとポヨポヨになっちゃうからさ。笑」

「ほく元々、痩せてたじゃん。笑」

「そうだっけ?笑」

夏に向けて私も筋トレしたい。ほくに今度教えてもらおう。

「ほく、手繋いで寝たい。」

「え。」

「ダメ?」

「いいよ。」

お風呂からでてあとはもう寝るだけ。ほくと手を繋いで寝たくなった。

「ほくの手あったかい。」

「みぃ可愛すぎる。俺死ぬ。もう、心臓やばい。」

「うるさいな。もう寝るよ。おやすみ。」

「おやすみ。」

手を繋いだままほくと寝た。

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