継母の心得

トール

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5巻

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「ミランダ、見てちょうだい。このテディ、手足が動きますのよ。素晴らしいアイデアですわね! こっちの絵本は、魔物と戦う騎士の物語ですわ。あら、騎士のパートナーがワンちゃんですって!」

 おもちゃや絵本の中には見たこともないようなものまであり、ついはしゃいでしまう。

「おかぁさま! わたち、しゅべるのよ!」

 そこへ上から楽しそうな声が届く。
 見上げると、巨大滑り台のてっぺんでノアが手を振っているではないか。

「ノア!」

 今日はノアも一緒にやってきたのだ。ノアは帝都支店で一番人気がある、この巨大滑り台が大好きだから。
「きゃー」と声を上げて楽しそうに滑り降りてくるノアを下で待つ。上機嫌で滑る息子を見ると、連れてきた甲斐があったというものだ。滑り終わったあと、駆け寄ってきた息子を抱き上げた。

「おかぁさま、おっきなしゅべりだい、たのちー!」

 嬉しそうに声を上げて笑うノア。まさに天使の微笑みだ。
 悪魔との戦いの時の凛々りりしい騎士様のようなノアとはまた違って、この可愛いノアも貴重ですわ。心のアルバムにしっかり保存しなくてはいけませんわね。
 こういう時、カメラがないのが悔やまれる。

『アオモ、ノアトイッショ、タノシー!!』

 こぶし大のキノコ(帽子)妖精のアオが、ノアの頭の上で楽しそうに揺れている。まるで、キノコが踊っているようで面白い。音を立てると、シンバルを叩き出すおもちゃが頭に浮かんできて、フッと笑いが漏れる。
 あら……? そういえば、アカとアオはいつも一緒にいるのに、今日はアオだけですのね。

「おかぁさま、もっかい、しゅべって、いい?」
「ええ、もちろんよ。楽しんでいらっしゃい」
「はい!」
『ハーイ!!』

 最後尾に並ぶノアの後ろ姿を眺め、頬を緩ませていると、「あの、ディバイン公爵夫人」と、帝都支店の店長に遠慮がちに声をかけられた。

「実は先程、おかしな貴族の方がお越しになったのです……」

 店長は困った顔をして、一瞬、ノアに目をやる。それから、すぐにわたくしに視線を戻した。

「なにがあったのか、別室でお話ししてもらえるかしら?」

 カミラと護衛にノアを頼み、店長とスタッフルームへ移動する。
 店長がノアに視線をやったということは、ノアのことで誰かになにか言われたのかもしれない。

「それで、なにがありましたの?」

 スタッフルームに入ると、向かい合わせに座り、話しづらそうにしている店長にできるだけ優しく声をかけた。

「その、公爵夫人がお越しになる少し前のことなのですが、自分は公子様の祖母だと名乗る貴族が来たのです」

 ノアの、祖母ですって……!?

「祖母の自分は、この店のオーナーのようなものなのだから、商品を融通ゆうずうしろと……」

 ん? 商品を融通ゆうずうって……

「その自称ノアの祖母は、おもちゃを欲していましたの?」
「多分、転売する気でいたのだと思います。相当な数の商品を寄越せとおっしゃっていたので」

 転売目的! たまにいますのよね。自分の領地に『おもちゃの宝箱』がないから、支店を作れ、作らないのなら、おもちゃを寄越せ、それを売るからと言ってくる貴族が。でも、それも先日おこなわれた大粛清後だいしゅくせいごにはパッタリとなくなったのだけれど……

「その方のお名前を、教えていただけるかしら」
「それが、他のお客様への品物がなくなってしまうので、大量にはお売りできないこと、それでもということであれば、ディバイン公爵夫人に相談させていただきます、とお伝えしたところ、名前も言わずに帰ってしまったのです」

 ということは、貴族をかたったたちの悪い商人かしら?

「こうしたことはよくあるのですが、今回は、『公子様の祖母』というのが少し気になっておりまして……。ちょうどディバイン公爵夫人がお越しになったので、お話ししておこうと思ったのです」

 店長いわく、ノアの祖母と名乗る者は今までいなかったため、不気味だったとのこと。わたくしに話せてホッとしたようだった。

「お話ししてくれてありがとう。またそういった方が来るようなら、わたくしか、ディバインの名を出してもらって構いませんわ」
「はい。ありがとうございます」

 それにしても、店長の言うとおり、ノアの祖母をかたるなんて、なんだか不気味よね。……ノアの祖母ねぇ。テオ様のお母様も、わたくしの母も他界しておりますし、どうしてそんなわかりやすい嘘をついたのか。

「奥様、もしかするとノア様の生みの親の……」
「あ」

 そうでしたわ! ノアはわたくしが産んだと思って育てていたから、すっかり忘れておりましたけれど、前妻様がいらっしゃったのよ!

「ミランダ、前妻様のご両親はご健在ですの?」
「はい。虫はいくら叩き潰しても湧いて出て……いえ、驚くほどご健在です」

 ミランダ、今すごいこと言いましたわよね。

「驚くほどって……、まぁいいですわ。そういえば、前妻様のご両親とは全く面識がございませんけれど、ご両親は、例の前妻様の起こした事件に関与していたのかしら」
「はい、そのようです。怒り心頭の旦那様がディバイン公爵家に一切関わらないよう処理をされました。ただ、その後も何度も押しかけてきたので、最終的には領地から出さないようにしていたのですが……」

 領地から出さないようにって……監禁!?

大粛清後だいしゅくせいごは、領地を没収され、降爵されたはずです」

 領地没収の上、降爵までされたということは、旦那様のこと以外にもやらかしているみたいですわね。困った方たちのようですわ。

「店長がきちんと対応してくれておりますし、もう来ないとは思いますが、スタッフには気を付けるよう言っておきましょう」
「かしこまりました」

     ◇ ◇ ◇

「おかぁさま、わたち、たくさーん、しゅべりだいちたの!」
「フフッ、そうなの。楽しかったみたいでなによりですわ」
「はい! たのちかった!」

 話を終えノアのところへ戻ると、ノアが、すっきりと満足したような顔でやってきて、嬉しそうに報告してくれた。
 最近は悪魔のことがあったので、やしきの中で遊んでばかりだったけれど、たまには外出もさせないといけませんわね。
 ノアのストレスフリーな表情にそんなことを考えていた時だ。

「――あの、こちらは赤ちゃん用品の取り扱いはありますか?」

 そんな女性の声が聞こえた。なんとなく気になり、耳を澄ます。

「当店では、赤ちゃんのために、音の鳴るおもちゃ、ぬいぐるみなどの取り扱いがございますが、お客様はどのようなものがご入用でしょうか?」
「あの……夜泣きする赤ちゃんを、すぐに泣きやませられるようなものとか、ありませんか?」
「夜泣き……音の鳴るおもちゃなどは、赤ちゃんも喜ぶとは思いますが、すぐに泣きやむかどうかは……」

 そんな会話が聞こえて、ますます気になってしまう。

「……赤ちゃんを、すぐ泣きやませないといけないんです……っ、だから、そういったものがあれば……っ」

 母親らしき人の声がどんどん切羽詰せっぱつまってきたことに気が付き、おせっかいかもしれないが、慌てて話しかける。

「少しよろしくて?」
「「え?」」

 突然声をかけたためか、スタッフまで一緒になって驚いている。悪いことをしたかしら、と反省しつつも、話を続ける。

「突然申し訳ありませんわ。あなたの声が、とても切羽詰せっぱつまっているように聞こえて、つい話しかけてしまいましたの」

 スタッフには、わたくしに任せるよう目配せをして下がってもらった。

「っ……」
「あなた、赤ちゃんをすぐに泣きやませたいと言っておりましたわよね?」
「は、はい……」
「もしかして、夜泣きがひどいとか、誰かになにか言われたとか、そういった悩みを抱えているのではなくて?」

 わたくしの言葉に、女性は目を見開き、なにかを思い出したのか目をうるませた。女性の腕の中には大切そうに抱っこされた赤ちゃんの姿がある。

「まぁっ、可愛い赤ちゃんですわ!」

 おねむなのね。お母さんの腕の中でぐっすり眠っておりますわ。ほっぺたがぷっくりしていて、口がむにむに動いておりますわね。
 フフッ、寝癖かしら。柔らかそうな髪の毛が立ち上がっていますわ。

「っ……毎日、この子が泣きわめくので、最近夫が眠れないと言って、イライラしているんです……」

 だから、子供が泣きやむようなものがないか見に来たのだ、と女性は言った。
 これは、育児ノイローゼになる直前なのかもしれない。

「……お時間があるようでしたら、上のカフェで、わたくしと少しお話ししてくださらない?」
「ぇ……、あの……」

 女性は戸惑い、わたくしと横にいたノア、そしてカミラとミランダ、後ろの護衛たちに視線をやる。けれど最終的には、ビクつきながらも頷いてくれた。
 二階に上がると、いつもは一階が見渡せる席に座るのだが、今日は奥の壁側の席に着く。あまり人目につかない場所の方が女性も落ち着くだろう。

「あかちゃん、かわいいの」

 ノアがニコニコしながら赤ちゃんを覗き込む。その行動に女性は「あ……っ」と声を上げた。途端、赤ちゃんが目を覚まして泣きじゃくり始めた。どうやらかなり敏感な赤ちゃんのようで、覗き込んだだけでも驚いてしまったようだ。

「おかぁさま、あかちゃん、ないちゃったの……」
「大丈夫よ。赤ちゃんはちょっと驚いてしまっただけだから」
「ごめんなさぃ……」

 落ち込んでしまったノアの頭を撫で、女性を見る。女性は慌てて泣きやまそうとしているが、なかなか上手くいかない。

「お願いだから、静かにして!」

 女性はかなり切羽詰せっぱつまった様子だ。見た感じでは元気そうな赤ちゃんなので、体調が悪いとかではなく、よく泣く子なのかもしれない。
 前世で、友人が言っていたことを思い出す。最初の赤ちゃんがあまりにも泣くものだから、どこか悪いのかと病院に連れていったら、とても健康で、どこも悪いところがなかった。医者から、赤ちゃんはよく泣く子もいるのだと言われた、と。

「息子が赤ちゃんを驚かせてしまって申し訳ありませんわ。わたくしが抱っこさせてもらってもよろしいかしら」

 きっと焦っている女性では、泣きやませることも難しいだろう。

「え、で、ですが……」
「怪我をさせるようなことはしませんわ」

 戸惑う女性に手を伸ばし、赤ちゃんを抱っこさせてもらうが、やっぱり泣きやませることはできない。赤ちゃんは泣くのが仕事ですものね。
 熱もないようですし、異常はなさそうですわ。

「す、すみません。この子、一度泣き出すとなかなか泣きやまなくて……」
「あら、よろしいのよ。赤ちゃんは泣くことで、全身運動にもなっておりますの。ですから、泣くという行為はストレス発散になりますのよ」
「え……?」
「泣くのが当然。泣かない赤ちゃんなんてどこにもおりませんわ。ほら、周りをご覧になって」
「周り、ですか?」

 戸惑いながらカフェを見回す女性の目には、赤ちゃんを連れた家族が映っているだろう。

「他の方の赤ちゃんも泣いておりますでしょう」

 そう伝えると、女性は目を丸くし、呆然とその光景を眺めた。

「他のご家族の赤ちゃんが泣いていることに、今まで気付きませんでした?」
「っ……はい」

 女性は、わたくしの言葉にハッとしたように、こちらを向いた。わたくしの腕の中にいる赤ちゃんは、いつの間にか泣き声が小さくなっている。それを見た女性は、自分こそが泣きそうな顔になった。

「周りに迷惑をかけていると、思っていたのではなくて?」
「ぅ……っ、はい」

 ポロポロと涙をこぼす女性に、赤ちゃんもまた泣き声を上げる。この子は、母親の感情や気配に敏感なのだろう。

「安心なさって。赤ちゃんはこの世の中にたくさんいますの。そしてその全員が、泣きじゃくって大きくなっていくのですから。周りの人たちは、迷惑なんて思ってもおりませんのよ」
「でも……っ、でも、夫はうるさいと……っ、泣きやませることができないのは、母親として未熟だからと言われて……っ」

 家事がとどこおって家の中もぐちゃぐちゃで、掃除も満足にできなくて、と両手で顔を覆う女性は、かなり子育てに疲れているようだ。
 わたくしは赤ちゃんを生み育てるという経験はまだないけれど、知識だけはそれなりにあると思っている。この女性の旦那さんが言っていることはひどいと思うが、まだまだ文化的に未熟なところが残るこの世界では、子育ては女性がするもの、という考えの人が多いのかもしれない。
 しかし、ひどい発言をする一番の原因は、女性を蔑視べっししているからだとか、愛していないからだとかではなく、知識がないこと、そして自身も赤ちゃんという未知の生物に接し、ストレスを感じているからだろう。
 他にも、仕事の疲れや人間関係など、色々あるでしょうし……

「あなたの旦那様は、赤ちゃんのことについてよく知らないようですわ」

 そして、男性だけでなく、この世界の女性もまた、赤ちゃんの知識にとぼしい。

「赤ちゃんは言葉を話せません。だから泣くことによって、両親の注意をひきつけようとするのです。泣くことで、心や身体の異変を知らせたり、全身運動をしてストレスを解消したり、集中力を養ったりしておりますのよ」

 つまり、赤ちゃんが泣くのは、生きるためだ。

「赤ちゃんを静かにさせろと言うのは、殺せと言っているのと同じなのですわ」

 わたくしの言葉が衝撃的だったのか、真っ青になった女性は、震えながら言葉を紡ぐ。

「っ……わ、私……、今まで必死で泣きやませようとしていました……、だけどそれは、我が子を、殺そうとしていたと……っ」
「そんなに自分を責めないでくださいませ。あなたが赤ちゃんを大切になさっていることは、見ればわかりますわ」

 だって、大切に、大切に抱っこをして、片時も目を離さないのだから。

「そんなに疲れ果てて、自分を追いつめてしまったのは、相談できる相手がいなかったからではありませんの?」

 そう言うと、女性は唇を噛み、握り込んだ手に、わずかに力を入れた。

「……私は、早くに両親を亡くしていますし、夫の両親も近くに住んでいなくて……、最近帝都に越してきたばかりで知り合いもいないし……っ」

 なるほど。新しい環境で、しかも頼れる人がいないとなれば、それは育児ノイローゼになりますわ。
 きっと旦那様も新しい職場や環境に馴染なじむのに必死なのでしょう。それでイライラが募って暴言を吐いてしまったのね……

「子育ては一人でできるものではありませんものね。どんなベテランだって、一人では無理だと友人も言っておりました」

 前世の友人が、三人目を産んだあとにそう言っていた。

「夫はもちろん、両親や友人、近所の人まで巻き込んでもまだ足りないって話しておりましたわ。だから、あなたお一人で頑張ることではありませんのよ」
「でも……っ、誰にも頼れなくて……」

 周りに頼れと言っても、引っ越してきたばかりで知り合いがいないのですものね。

「そうですわね……、ご近所さんで、子育て中か、子育てを経験したことのある方はおりませんの?」
「……あ、たまにご挨拶する程度なのですが、お隣に子育ての経験がある女性が住んでいます」

 前世に比べて、こちらの世界はまだ人間関係が希薄にはなっていませんもの。助けてほしいと言えば、助けてくれるのではないかしら。わたくしも実家にいる時には、畑や屋敷の手入れ、弟のことなどで、色んな方にお世話になりましたし。きっと、話せばお節介をやいてくれるはずですわ。今はまだ、引っ越してきたばかりの若夫婦に遠慮して声をかけづらいだけかもしれませんし。

「では、その方を巻き込んでしまいましょう!」
「え!?」

 驚く女性と、いつの間にかわたくしの腕の中で眠りについていた赤ちゃんを見て微笑むと、わたくしはスフレパンケーキを美味しそうに食べるノアへ向き直る。

「ノア、少しだけ、お母様と遠出しましょう」
「はい!」


「あの、ディバイン公爵夫人……っ、ほ、本当に、私の家にお越しになるのですか!?」

 女性……コーラさんというお名前の彼女を半ば無理矢理馬車に乗せ、庶民街へ向かって出発する。
 赤ちゃんは馬車に驚いて泣きじゃくっていたが、次第に揺れが心地よくなったのか、今はお母さんの腕の中で寝息を立てていた。

「ご迷惑はおかけしませんわ。庶民の暮らしを、特にお子様を育てている家庭の状況を知りたいのです」
「で、ですが、私たちは貴族様をおもてなしできるようなところに住んでいませんっ」

 公爵夫人と公子様に、不快な思いをさせてしまいます! と断言するコーラさんは、わたくしが庶民よりも庶民らしい暮らしをしていたことを知らないようだ。わたくしの実家、とても貧乏だったのですわよ。

「大丈夫ですわ。息子は庶民街に行くのは初めてですが、わたくしは何度も足を運んでおりますし」

 帝都の庶民街にも、『おもちゃの宝箱』の支店を作る計画が進行中ですの。

「わたち、はじめていくのよ! たのちみね」
『アオ、イッタコトアル!!』
『チロモ、イッタコトアルノ~』

 ノアは楽しそうにニコニコと笑い、アオとチロは馬車の中を飛び回る。ちなみにチロは悪魔を倒したあとに孵化ふかした小妖精だ。
 たまに赤ちゃんのほっぺに頬ずりしては、『プニプニー!!』と喜んでいる妖精たちは、赤ちゃんや幼児の真っ白な魂を好むのだそう。それを正妖精に聞いた時は、だからいつもノアやイーニアス殿下のそばに妖精がいるのね、と納得したものだ。

「私は罰せられたりしないでしょうか!?」
「どうしてそんな考えに至りましたの!?」

 突然コーラさんが青い顔をしてそんなことを言い出すものだから、思わずツッコんでしまいましたわ。

「高貴な方を……しかも女神様と名高いディバイン公爵夫人と、後継者である公子様を庶民街に連れてきてしまうなんて、私は公爵様に罰せられるのではないでしょうか」
「なにを馬鹿なことを言いますの。わたくしの旦那様がそんな愚かなことをするはずありませんでしょう。それに、半ば無理矢理ついてきたのはわたくしですのよ」

 というか、その女神っていう呼び方はなんなのですか?

「おとぅさま、たみ? たいしぇちゅ、ちてるのよ」
「そうね、ノア。お父様は領民も帝国の民たちもとても大切に思っておりますわ」
「おかぁさま、いちばんたいしぇちゅ! わたち、もーっと、おかぁさま、たいしぇちゅ!」
「まぁっ、ノアったら嬉しいことを言ってくれますのね!」

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