継母の心得

トール

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5巻

5-1

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   プロローグ

 ポコン、ポコンとお腹の内側から振動を感じ、わたくし、イザベル・ドーラ・ディバインは自身のお腹に手を当てる。妊娠が判明してから八ヶ月、随分と大きくなったお腹を見る度に、ここに我が子がいるのだと実感する。まさか自分が、大の女嫌いだったディバイン公爵の子供を身ごもるとは想像もしていなかった。
 嫁いだ当初は、顔も合わせない日々が続き、馬車に乗る時もエスコートすらされなかったっけ。わたくしも、あの頃は義息子のノアさえいればいいと思っておりましたものね……。懐かしいですわ。
 最初は、蝶が羽をひらひらさせて飛んでいるような、サワサワとした感覚だった胎動も、お腹の膨らみとともに勢いを増していった。最近では元気に動き回って、ノアがお腹に触った時には必ずと言ってよいほど、蹴り上げてくるのだ。

「おかぁさま、あかちゃん、ぽんぽんちてりゅ?」

 今日もノアは嬉しそうにやってきて、ニコニコしつつわたくしのお腹を優しく撫でてくれる。
 秋の終わり。よく晴れた空の下、サンルームのソファに腰かけ、そよ風に揺れる木々の葉の音を聞きながら、ノアの頭をゆっくりと撫でる。サラサラの銀髪が、指に心地いい。
 そういえば、ノアに弟妹をつくってあげようと夫婦で決めた時、大変でしたのよね……
 あの誰よりも素直でいい子のノアが、初めて赤ちゃん返りをした時を思い出し、フッと笑いが漏れた。

     ◇ ◇ ◇

「ノア、お前の弟か妹をつくろうと思っている」
「おとおと、いもおと……ちゅくる?」

 家族三人水入らずの時間に、テオ様が唐突に口に出した。
 テオ様!? ノアになにを言っちゃっているんですの! 確かにわたくし、ノアに弟妹をつくってあげたいと言いましたけれど、率直に伝えすぎですわ! 不器用にもほどがありますわよ!?

「そうだ。私とベルが夜に二人きりで過ごさねば、弟や妹はやってこない」

 あまりにいきなりぶち込んできたので、一瞬なにを言っているのかわからなかったけれど、これはアウトですわよね!?
 夫の言葉に恥ずかしくなって、両手で顔を覆う。よくわかっていないノアはまだしも、この場にいる使用人の耳にも届いているのだ。恥ずかしいどころの話ではない。

「おかぁさま、よる、わたちとねんね、なのよ?」
「それは昨日までの話だ。ベルが、お前に弟か妹をつくってやりたいと望んだからな」
「おかぁさま、わたちと、ねんねない?」

 ノア……っ。
 愛息子が、瞳をうるうるさせてこちらを見上げているではないか! そんな顔をされては、わたくしも考え直す他ない。

「そうよね。まだ一人でねんねは寂しいものね」
「ノア、それでは弟も妹も生まれないのだぞ。ベルに似た赤ん坊が欲しくないのか」
「おかぁさま……あかんぼ……?」

 うるんだ目で反応する可愛い息子に、テオ様が畳みかけるように言う。

「ノア、少し我慢すれば、お前は兄になるんだ」

 テオ様、少し強引すぎませんか?

「わたち、おにぃさま……」

 おそらく、今のノアの頭の中には、イーニアス殿下が弟のリューク殿下のお世話をしたという話が浮かんでいるのだろう。ノアはその話を、うらやましそうに、わたくしに何度もしてくれた。

「ああ。修業と同じだ。頑張れるな?」
「わたち、ひとり、ねんねできりゅ!」

 こうしてテオ様の無理矢理の説得により、素直なノアがそう宣言した一週間後、大問題が発生するのだが……この時のわたくしは、ウチの子、なんて可愛くてイイコで頑張り屋さんなの! としか考えていなかった。

 そして一週間後。

「――夜泣き? ノアが……?」
「はい。ノア様がお一人でお眠りになる時は、隣の部屋に私やメイドが待機しております。一昨日までは特になにもなかったんですよ。でも、昨夜になって突然、夜中に目を覚まして、泣きじゃくって……」

 ノアの専属侍女であるカミラが、心配そうに報告してくれたのだけど……、もしかして赤ちゃん返りってやつかしら?

「報告してくれてありがとう。少しノアと話してみますわ」
「ノア様をお願いします。奥様」

 カミラと話したあと、すぐにノアの部屋へやってきたのはいいけれど、今はお勉強中かしらね……
 扉の前でしばらくウロウロしていると、中から「やっ! ちない!」とノアが声を荒らげているのが聞こえ、ドキリとした。慌てて扉を開け、中に入ると……

「ノア!?」

 目に飛び込んできたのは、困り果てた様子のマナー講師と、イヤイヤしているノアの姿だった。

「これは……、一体なにがありましたの?」
「奥様……、私もなにがなんだか……。いつも一生懸命お勉強をなさる公子様が、本日は何故か嫌がっていらっしゃるのです……」
「やっ! ノア、おべんきょ、ちないの!」

 これは……大変なことになっているんじゃないの!?

「わかりました。わたくしが息子と話してみますので、今日はお帰りになっていただけますか。わざわざお越しいただいたのに、申し訳ありませんわ」

 謝罪をして、マナー講師には帰ってもらい、不機嫌なノアへと近づく。ノアは大きな瞳でわたくしを見上げ、「おかぁさま、だっこちて」と手を伸ばしてくるではないか。
 やっぱり、これはどう考えても、赤ちゃん返りですわ。

「ノア、今日はお勉強をお休みして、お母様と一緒に過ごしましょう」

 よいしょ、と抱き上げ、背中をポンポンして落ち着かせる。

「ノア、おべんきょ、できないの……」

 一人称が、「わたち」から「ノア」になってしまっている。きっと甘えているのね。可愛いけれど、これはわたくしのせいよね……

「どうしてお勉強したくないの?」
「……できないのっ」

 癇癪かんしゃくなど起こしたこともないノアが、初めてわたくしに声を荒らげましたわ。ちょっと感動ですわよ。

「そうなの。じゃあ、お母様とおもちゃで遊びましょう」

 そう言うと、目を輝かせて頷くので、その日はノアが疲れて眠るまでずっと一緒に遊んでいた。
 ノアともっと、一緒にいる時間を作る必要があるのだわ。

 その夜……

「――テオ様、というわけで、今夜は三人で寝ましょう」

 こうして、夫婦で子供のことを話し合うのはもう何度目だろうか。ぎこちなかった関係が徐々に変化して、わたくしたちは夫婦らしくなっていくのだろう。

「……その赤ちゃん返りというのは、それで治まるものなのか?」
「どうでしょうか……。とにかく、赤ちゃん返りがあった時には、話をよく聞いてあげて、スキンシップを多くとることが必要なのだそうです」
「わかった。ベルがそう言うのなら……、ノアを優先しよう」
「ありがとう存じますわ」

 テオ様が理解を示してくれて良かった。この世界は子育ての知識に関して、まだまだ発展途上なのだ。このように理解して協力してくれる夫を持てたことが誇らしい。

「さすがわたくしの旦那様ですわ。わたくし、テオ様が旦那様で幸せです」
「君はそうやって、すぐに私を喜ばせることを言う」

 何故か深い溜め息を吐かれたのだけど……本当に喜んでおりますの?

「そこが君の魅力の一つではあるんだが、あおられるこっちの身にもなってもらいたいものだ……」

 まるで物語の王子様のように、わたくしの髪を一房手に取ると、キスを落とす。そして「まぁ、子づくりは夜でなくともできる」と耳元で囁いてきたので、死ぬほど恥ずかしくなった。

「て、テオ様……っ」
「慌てるベルも可愛いな」

 もう……っ、なんでこんなに色気がありますの!?
 こうして三人一緒に眠ることで、ノアの赤ちゃん返りは一週間程度で落ち着いたのだった。

「おかぁさま、いっちょ、おねんね、だいしゅきよ」

 毎晩眠る前に可愛いことを言ってくれる息子に、今日もメロメロで幸せな気持ちでいっぱいになるのが、ディバイン公爵家の日常である。

     ◇ ◇ ◇

「にょあっ、ぺぇちゃ、みょ!」

 可愛らしい声に、赤ちゃん返りをした時のノアの可愛い姿が掻き消えて、現実に戻る。
 触り心地が良すぎて撫ですぎてしまったのか、少々息子の髪が乱れてしまった。手でかしてから、ノアと二人、顔を上げる。すると、庭からよちよち歩きでやってきたのは、ノアよりももっと幼い、二歳に満たない赤ちゃんで……

「あ、ぺーちゃん! はちると、ころん、しゅるのよ」
「ぁうっ」

 ノアが呼びかけてすぐ、なにかにつまずいた子供の身体が、前方に傾いていく。
 大変!
 ソファから立ち上がり助けようと手を伸ばしたところで――

「なにをしている……」

 転びそうになっていた子供を支えたのは、わたくしの愛しい旦那様だった。

「テオ様!」
「みゃおー!」

 猫みたいな鳴き声を上げる子供をそのまま抱き上げたテオ様は、何事もなかったかのようにやってきて、その子をソファに降ろす。その手つきがあまりに優しくて、つい笑みが漏れた。

「ベル、体調はどうだ」
「あ、ええ。良好ですわ」

 氷の大公と呼ばれるわたくしの旦那様は、二つ名とは正反対のあたたかい笑みを浮かべ、わたくしの隣に座るノアをうらやましそうに見てから、ノアと子供を挟んだ場所に座る。

「かぁちゃ」
「ぺーちゃん、抱っこしてほしいの?」
「ぁい」

 わたくしを「かぁちゃ」と呼び、抱っこしてほしいというように両手を伸ばしてくる愛らしい子供。この子との出会いは、ある事件がきっかけだった。それが大事件に発展し、関わっていくことになるのだが、そのことを語るには、一年近く前、悪魔を倒した翌日までさかのぼらなくてはならない――


   第一章 不穏な影

「「奥様!!」」

 悪魔を倒し、聖人アベラルド様と精霊のウィルを見送った翌日の朝。
 疲れきっていたせいか、皇城からの帰りの馬車の中で眠りに落ちたわたくしは、気付けばディバイン公爵家のタウンハウスにある寝室のベッドの中にいた。隣にはすやすやと寝息を立てる可愛い息子の姿。それにやされる暇もなく、妖精の卵がかえるという仰天事件が起こるなんて……
 妖精たちがテオ様たちのところに行ったあと、やっとひと息ついて、熟睡しているノアを見ていたら、カミラとミランダが涙目で部屋に飛び込んできたのだ。
 二人にはかなり心配をかけたようで、特にミランダは眠っていないのか、クマがひどく、今にも死にそうな顔色をしている。

「どこか痛んだり、違和感があったりはしませんか!?」
「よ、良がっだぁ! 奥様がいる~!! ご無事で、なによりです……っ」

 ミランダは、わたくしの腕がノアの魔力暴走により凍ってしまったことを知っているので、怪我がないかどうか隅々まで確認し始めるし、カミラは無事だったことに安堵したのか、涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔のまま、その場に座り込んでしまった。

「奥様、申し訳ございませんっ」
「え!? ミランダ、どうしましたの!?」

 わたくしに怪我がないとわかり表情を緩ませたミランダだったが、すぐに険しい顔になると突然、土下座をし始めるではないか。

「土下座なんてやめてちょうだい!? 謝罪も、される覚えはなくてよ!?」

 慌てて止めるが、彼女は顔を上げようとはしなかった。

「私は、奥様をお守りすることができませんでした……っ」
「え……、いえ、でもあれは不可抗力ですわよ!? 人間が悪魔に勝てるわけありませんもの」

 悪魔と歴代最強聖人のタッグですのよ。お互い生きていただけ運が良かったのですわ。

「あの時ほど、自分が弱く、不甲斐ないと思ったことはありません! 私は、侍女失格です……っ」

 逆に、悪魔からあるじを守れる侍女ってなんですの!? 聖衣をまとって戦う戦士!?

「わたくし、侍女という職種に、悪魔に勝てる力なんて求めておりませんわよ!?」

 ミランダが涙ながらに自分を卑下するので、どうしたらいいのかわからず周りを見ると、ちょうどいいタイミングでテオ様がやってきた。もしかしたら、ずっと部屋に入るタイミングを計っていたのかもしれない。

「ベル、君に付けている侍女は護衛も兼任している。たとえ絶対勝てない相手であっても、命がけで君を守るのは当たり前だ。守れぬのなら、なんの意味もない存在と成り果てる」
「テオ様!?」

 非情すぎるテオ様の言葉にぎょっとする。彼は土下座するミランダを見下ろし、続けた。

「しかし今回の件は、悪魔と聖人という人外からの攻撃と、ノアの魔力暴走という、人間にはおよそ対処できぬものでもあった。その点を考慮し、さらに妻の最も信頼する侍女であるお前を、妻のそばから外すことは、得策ではないと考える」
「っ……」

 テオ様はミランダを責めることはしなかった。それどころか、ミランダが引き続きわたくしの専属侍女でいることを許してくれたのだ。
 カミラは腰を抜かしたまま、土下座するミランダとそれを見下ろすテオ様を見て、あわわわ、と声を上げていた。
 そんな様子に、ディバイン公爵家に帰ってきたのだわ、と嬉しくなる。通常運転でなによりだ。
 その後、新たに誕生した小妖精を見て、テオ様の顔がチベットスナギツネのようになったものだから、おかしくて、声を出して笑ってしまいましたわ。


「――そういえば、ミランダは護衛も兼任しておりましたのね」
「あの侍女はディバイン公爵家の『影』の一員だ。私の妻であるベルに、ただの侍女を付けるわけがないだろう」

 ノアの赤ちゃん返りが発覚した日の夜、寝室でテオ様にミランダについて話すと、そんな答えが返ってきたので驚いた。
 影って、御庭番とか、そういうアレですわよね!? 前々から絶対に普通の侍女ではないと思っておりましたのよ。忍者みたいな動きをしていますわ~、なんて心の中でツッコんだことも、一回や二回ではありませんわ。でも、まさか本当にそうだったなんて!! 実際にくノ一をこの目で見られるなんて、ロマンですわね!

「わ、わたくし、ディバイン公爵家の裏の顔とか知りませんけれど、妻として知っておいた方がよろしいのでしょうか!?」
「裏の顔だと?」

 テオ様が首を傾げ、こちらをじっと見つめる。深呼吸をして息を整えると、いつでも来い! という意気込みで夫と対峙した。

「わたくし、ディバイン公爵家が何者でも、受け止めてみせますわ!」

 フンッと鼻から息を吐き、ディバイン公爵夫人としてまっすぐ夫を見ていると……

「ベル、なにを勘違いしているのか知らんが……、ディバイン公爵家に裏の顔などない」
「え?」

 影がいるのですから、暗殺や諜報ちょうほう、闇の犯罪組織やらを取り仕切る感じではないのですか?

「ディバイン公爵家は犯罪組織ではない。犯罪者を取り締まる側ではあるがな」

 そういえばそうでしたわ。

「軍の最高指揮官ですものね」
「ああ。『影』という言葉でおかしな連想をしたのかもしれないが、『影』とは様々な情報を収集、あるいは統制し、時に護衛もする、騎士よりも自由に動ける者たちのことだ」

 それって、やっぱり忍びですわよね。

「わかってもらえたか?」
「ええ。わたくしてっきり、ディバイン公爵家が実はこの帝国の裏のボスみたいな、そんな存在なのかと思ってしまいましたわ」

 わたくしの言葉がツボに入ったのか、テオ様は噴き出し、「君は、自分が裏組織のボスに嫁いだと思っていたのか」とクックックッと笑い声を上げた。ここまでウケている氷の大公など、滅多に見られるものではない。

「もうっ、そんなに笑わないでくださいまし!」
「ククッ、すまない。しかし、安心してほしい。君はそんな恐ろしい家の夫人ではないから」

 そうよね。後継者のノアは、前世で読んだマンガ『氷雪の英雄と聖光の宝玉』では、正義のヒーローでしたもの。そんな恐ろしい家ではありませんわよね。わたくしったら、おかしなことを考えてしまいましたわ。

「ノアはもう、ぐっすり眠っているな。ベル、私たちもそろそろ眠ろうか」

 すぴ、すぴ、と可愛い寝息を立てている息子の寝顔を見たテオ様は、そう言って寝返りをうったノアにそっと布団をかけ直した。

「そうですわね。テオ様、おやすみなさい」
「ああ、おやすみ。ベル」

 ベッドで眠る天使に顔をほころばせると、わたくしたちは天使を挟むように横になり、眠りについたのだ。

「――ディバイン公爵家の裏の顔、か……」

     ◆ ◆ ◆

 庶民の家にしては大きく、貴族の屋敷にしては随分質素な、しかし屋敷と呼ぶに足る一軒家の中で、一組の男女が頭を抱えていた。

「どうして……っ、何故私たちが犯罪者のような扱いを受けなければならないの!?」
「降爵などと……っ、領地も没収され、男爵という下位に甘んじなければならないとは……」

 春も近いとはいえ、まだ気温は低い。隙間風に震える身体を毛布で包み、どうして、どうしてと繰り返す。

「なにが、『奪爵だっしゃくされなかっただけマシだと思え』よ!! あの子が……、あの子さえ当主になれば、私たちはこんな扱いに甘んじなくても済むのに……!」

 女が呟いた言葉に、男はハッとして顔を上げた。
 バサッと音を立てて床に毛布が落ちる。

「あの子……! そうだっ、あの子がいた……!! 上手くすれば私たちは、奴から全てを奪えるかもしれん!」
「それは本当なの!?」
「ああ、あの子を……」

 今暖炉に入っているまきが燃え尽きれば、寒さはより厳しくなるだろう。自分たち以外に外にまきを取りに行く者がいないみじめさがそうさせたのか、それとも薄汚い家に嫌気が差したのか、はたまたその両方か。
 男女はなにかを思いついたようにニタリと笑い合った――

     ◆ ◆ ◆

 色とりどりのカラフルなおもちゃに、ふわふわで可愛らしいテディたち、新素材で作られ、絵付けされた食器やタンブラーがおしゃれにディスプレイされている。目にも楽しい店内は、たくさんのお客様で賑わっていた。
 ここ、『おもちゃの宝箱』帝都支店は、相変わらず大盛況だ。

「テディの種類も増えていますし、おもちゃも随分増えましたわね」

 折角タウンハウスにいるのだからと、『おもちゃの宝箱』帝都支店へやってきたわたくしは、賑やかな店内をミランダとともに回っていた。

「奥様が思いついたものは、ほぼ全てがすぐに反映され、店頭に並びますので」
「あら、テディの新作や絵本はわたくしではなく、それぞれの企画部が提案して形にしたのですわよ」

 やっぱりきっかけさえあれば、こちらの世界の人たちからもアイデアがたくさん出てくるのだわ。素敵なことよね!

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