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第二部 第2章
328.地下迷宮探検9 〜 ノア視点 〜
しおりを挟むノア視点
【おおっ、魔力を注いでくれるのか!】
あかいとりさん、うれちいって、バッサバッサとんで、アスでんかのかた、とまって、すべっておちたのよ。【まだわしが止まれるほどしっかりはしておらぬな……】って、じめん、あるいてたの。
「あかいとりさん、この、とうめいないしに、さわってよいのでしょうか?」
【もちろんよ! この水晶に触れて、魔力を流すのだ!】
「わかった」
アスでんか、じめんあるく、とりさんみてうんってちて、まぁるいたまに、まりょくながちたのよ。そちたら、ぽわってたま、ひかって、なか、かじになったの!
「ど、どうしよう……かじに、なってしまった」
「アスでんか、おみじゅ、かける?」
あわあわって、おててはなちたアスでんか、わたちみて、あかいとりさんみたの。
【フフフ……火事ではない。水もいらん!】
ゴゴゴ……
「ノア、じめんが、ゆれている!」
「アスでんか、こわいのよ……っ」
じめん、ぐらぐらちて、アスでんかにおててのばちたら、アスでんかも、おててのばちてくれて、わたち、たち、おててちゅないですわったの。
【───焔の神殿が、『復活』したぞー!!】
ぐらぐら、なくなって、アスでんかと、だいじょぶ、おけがない? って、たちかめてたら、とりさんが、バッサバッサちながらてんじょ、ぐるぐるまわってるのよ。
「これで、せかいは、ほろびないのだろうか?」
「アスでんか、ヒーロー、なった?」
【西の神殿は救われた! しかしな、イーニアスに小僧よ。神殿は後、東南北中央と4つもあるのだぞ! 小僧やその他に3人、管理者になってもらわねば、世界は救われぬわ!】
わたちも、かんりちゃ、なる!
【小僧がもう少し大きくなったなら、東の神殿に行ってみるとよい。そこは水と風の神殿。相性の良い神獣と出会えるであろう】
「ちんじゅう……?」
【珍獣ではない! 神獣だ!! わしもそうだが、東西南北と中央には七神にお仕えする神獣が居るのだ】
「しょれ、ななつない!」
【おおっ、小僧は数が数えられるのか!】
「かぞえられりゅ!」
おかぁさまに、おちえてもらったの。
【そうか、そうか! 小僧よ、一つの神殿に一つの神獣ではない。東の神殿は風と水の神獣がおるのだ。西は火の神獣のわし、北は光、南は闇、中央は地の神獣がおるのだ】
「りょく! ななちがう!」
「うむ、ろくだ。ななではない」
【カカカッ。そう、六神獣だな。賢い子らよ。最後の神獣は神殿にはおらぬからな!! 創造神様の神獣。奴は特別よ】
「とくべちゅ……?」
しょーじょーちんさま、ちんじゅう、とくべちゅなのね。
【それはそうと、神殿が復活したのだ。先程の約束通り、わしの背に乗せてやろう!】
あかいとりさん、とちゅぜん、ボーンッて、おっきくなったの!
「とりさんが、おおきくなった!」
「しゅごーい!」
とりさん、おおきなおかお、ちかじゅけて、いったのよ。
【お前たち、わしの背に乗るのだ。これから、復活した神殿の全貌を見せてやろう!】
ふっかちゅちた、ちんでん?
【早く乗れ! 大空に飛び立つぞ!】
「はい!」
「せなか、のるの!」
うんちょ、うんちょ、って、ふかふかのおせなか、のぼったのよ。
「あつくない」
「あちゅくないの」
アスでんかと、うふふってわらって、ふかふかのはね、よちよちしたのよ。
【よしっ、では飛ぶぞ!】
ちゅばさ、ばさぁってなって、うかんだのよ!
「アスでんか! うんかんだのっ」
「うむ! うかんだ!」
しゅごーいって、したみてたら、アスでんか、てんじょ、ぶちゅかる! って。
「とりさん、めっ。てんじょ、ぶちゅかるの」
【ブァッハッハ、安心せよ。そのような事にはならぬわ!】
そちたら、ピカーッちて、てんじょお、しゅりぬけたの!
「すりぬけた」
「しゅりぬけたのよ」
ひかりのなか、ぐわぁって、あがっていくの!
【ゆくぞー!!】
あかいとりさん、おっきくはばたいて───
あおいおそらのなか、いたのよ。
「「わぁ!!」」
おかぜ、びゅーびゅーちながら、わたあめのなか、はいったの!
「あまくない!」
「あまくないのよ!」
アスでんかと、おめめあって、うふふってわらって、そちたら、わたあめのうえ、ブワァッて、とんでたのよ!
【下を見てみよ! 沈んでいた神殿が、地上に出て来ているぞ!!】
たかーく、たかーくとんでたの、とりさんが、スーっておりて、たまねぎみえたのよ。
「しんでんは、どうくつのなかに、あったのでは、なかったか?」
「アスでんか、おそら、みえてたの。どうくつ、ちがうのよ」
【カッカッカ! 西の神殿があるのは、グランニッシュ帝国の帝都から、遠く離れた西の森の中! 先ほどまではその地下に埋まっておったのよ。小僧が見た空は、幻影魔法で作った偽物だ】
にせもの、だったのね。
【イーニアスよ、神殿を復活させてくれた事、礼を言う】
「あかいとりさん、おかおを、あげてください。わたしは、かぞくや、ゆうじんのいるせかいが、ほろびるのが、いやだっただけなのです」
【イーニアス……っ、やはり赤を纏いし者は愛に溢れておるわ!! 優しい子よ!】
しょう。アスでんか、やさちぃ! わたちも、アスでんかみたい、なりたいの。だからわたちも、ちんじゅうと、なかよち、なる!!
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