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読み始めてもらうためには

物語としての第三次世界大戦の可能性はない

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気になったのが、第三次世界大戦の後、という物語。

まず、第三次世界大戦がありうるのでしょうか?
可能性としては、ゼロではないでしょう。
しかし、第二次世界大戦当時とは、世界情勢も兵器も変わってきています。

私なりの結論として、現状では、第三次世界大戦の開戦は、不可能だと考えます。
理由は、核兵器の保有数です。

世界大戦ですから、大国が関与します。
大国は、核保有国です。
核保有国が戦争で負けそうになったら、どうするか。
核どっかーんで、世界滅亡でしょう。

つまり、第三次世界大戦の後の物語は、マッドマックスくらいしか、想定が難しいのです。

アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国、インド、パキスタン、イスラエル、北朝鮮が関与しない世界大戦は、ありえないでしょう。
つまり、第三次世界大戦は、起こせないし、起きたら世界滅亡なのです。
なのに、核保有国同士の戦争を誘発しそうな、北朝鮮の核実験、ミサイル実験が、世界的に大問題とされているのは、ニュースで理解してますよね?

先日、国連で核兵器禁止条約が採択されましたが、これほど上辺だけの条約も、珍しいでしょう。
どこかの国が、ひとつでも隠し持っていたら、と疑心暗鬼で、どこも廃絶しません。
そもそも、ロシアは、核保有数を誤魔化すために、原子力潜水艦に核兵器を積み、世界の海に潜めているのですから。

更に、先に述べたように、世界大戦を防いでいるのは、核兵器です。
核兵器が失われれば、核兵器が使われない安心感から、今より簡単に小競り合いが始まり、世界大戦に発展する、と想像するのに難くありません。
つまり、国連の条約が、世界大戦の引き金になる、という皮肉な話ですが、実現は難しいでしょう。

なので、謎の力で、核兵器が使えなくなれば、世界大戦は可能になります。
ただ、核兵器が使えなくなる、というのは、他への影響も大きいので、謎理論を振りかざさずにSFでやるのも難しいでしょう。
原子力発電は使えなくなりますから、エネルギー問題が深刻化しますし、物理学的に、核兵器の無力化って、どうやって、という理解しやすい説明も難しいです。

都合よく核兵器のみ無力化、という設定は、矛盾を生むのです。
無力化しても、ウラン取り出したら安全なの? とか。
宇宙からの放射線は、どうなの? とか。

あと、戦争を描くにしても、対人戦で、未成年を実戦に使えば、虐待です。
国際社会から、フルボッコです。
そもそも、天才少年指揮官とか出しても、ご都合主義で実現不可なチープな戦術だったりする、と低年齢層しか読みません。
また、自衛隊は、軍ではないので、ジェネーブ条約が適応されないので、捕虜の扱いを受けません。
(なので、憲法改定して軍にして、海外でタンカーの護衛などでの立場の安全を図ろうとしているのですが、老害が略)

要約する、と「物語としての第三次世界大戦の可能性はない」でした。
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