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書籍化されるためには

自分の好きを、極めよう

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さて、アナタの「好き」は、なんでしょうか?
私の書き方だと、嫌味臭く読めるかもしれませんが、賞賛しているコトをわかってただけると嬉しいです。

例えば、アイドル。
アイドルを語らせたら、誰にも負けない。
すばらしいです。

ただ、アイドルの成長モノはカワイイ目線で、いろいろと出ていますので、オッサンがカワイイをつくっているけど、といった方向性は面白いかもしれません。
すみません、既にあるかもしれませんが、アイドル興味ないので。

例えば、相撲。
相撲を語らせたら、誰にも負けない。
すばらしいです。

ただ、相撲の立身出世モノ、強い横綱のヒールモノ、大学相撲部などは、いろい出ていますので、格闘技としての相撲最強説をメインに沿えた、といった方向性は面白いかもしれません。
すみません、既にあるかもしれませんが、相撲ほぼ興味ないので。

例えば、釣り(以下略)

さて、何が言いたいか、というと。
ニッチであっても、人気が根強いジャンルというのはあり、無料のネットサイトでは読まれる数が少なくとも、書籍化されれば、一定数は売れます。
このサイトで言えば、ミステリーはポイント的に低いですが、書籍の販売としては、一大ジャンルです。

さて、何が言いたいか、というと。
アナタには、人に勝てるだけの「好き」がありますか?
ニッチさは、問いません。
これが「好き」というコトにかけたら、全人類の中で、三桁以内に入るモノ、は?

さて、何が言いたいか、というと。
書籍を買うにあたって、自分より知識が低い人物の書いたモノは買わない、というコトです。

例えば、「コダワリの喫茶店」の話で、バイトに半日の研修でコーヒーを任せたら、どうでしょう?
それだけで任せてしまえるほど、コーヒーを淹れるのって、底が浅いのでしょうか?
例えば、コーヒーを淹れた、ってだけ書かれていたら、どうでしょう?
ネルドリップ、サイフォン、水出し、様々な特長がある方法の中で、コダワリのある喫茶店なのですよね?
例えば、ホットコーヒー、ってだけ書かれていたら、どうでしょう?
せめて、ナニ豆ベースのブレンドかくらい決めて、お客様に酸味が、とか言わせるくらいじゃないと、コダワリの喫茶店設定が、オマケ過ぎますよね?
だって、読者様は、「コダワリの喫茶店が描かれる」のを期待して買ったのですから。

例えば、「料理を扱う」話で、肉ジャガをつくったら、どうでしょう?
少なくとも、ジャガイモ、砂糖、醤油、できれば出汁が必要です。
うん、異世界だったら、ありますよね、きっと。
例えば、マヨネーズやホイップクリームをつくった、って書かれていたら、どうでしょう?
うん、異世界だったら、竹の生えない寒冷地でも、泡立て器ありますよね、きっと。
例えば、本店の超豪華店とほぼ変わらない味と接客で、格安のフェミレス開店、って書かれていたら、どうでしょう?
うん、本店の存在価値は、どこかにありますよね、きっと。
読者様は、そこで可能な範囲での「工夫が描かれる」のを期待して買ったのですが、あっさりできちゃいましたね。

例えば、猫をモフモフする話で、野良猫に触った手を洗わずに、家の猫に触れたら、どうでしょう?
ダニやノミ、ワクチンをしていても(例えば鼻水で感染する)病気が移る危険を冒してまで、そもそも野良猫に触るでしょうか?
例えば、完全室内飼いの猫と、野良猫を一緒に遊ばせる。
例えば、人が食べるカニカマを与えて虐待する。
(以下略)

例えば、異世界の話で、伊達ではないとか、阿漕とか言われたら、どうでしょう?
きっと、伊達家や、伊勢神宮がある(以下略)。

さて、何が言いたいか、というと。
「知らずに書けば、知らない同レベルしか読まない」で書いたように、知らずに書かれても、ウソ臭いだけです。
「設定を語りたいのはわかるが、ソレなら物語に力を入れよう」にも書いたうに、単なる雰囲気だけのための設定は、無駄どころか有害です。
だって、それが「好き」な読者様が読むのですから、雰囲気だけの設定つまり看板に偽りアリだと、「何文字まで、ガマンさせるのか」に書いたように、書き手のブランドが、下がります。
その後、いくら「好き」を書いても、一ページ目を読んでもらえません。

だから、アナタが「好き」の中でも、「武器(知識)」のある「好き」を使いましょう。

バンパイアが好き?
それって、どこの国の系統でしょう?
オリジナルで誤魔化す程度なら、血を吸う化け物じゃ、ダメですか?

もう一度書きます。
誤魔化して書いても、それをアナタより「好き」な読者様は、鼻で笑うだけです。
だって、そういうのが好きな読者様を誘っておいて、ハシゴを外したのですから。

書くならば、まずは「好き」で読者様に負けないだけ、「好き」になりましょう。
「好き」であるならば、調べたいハズです。
調べれば、表面的に知られている説が、多数ある説の一つであるかもしれません。
神話なんて、様々な伝承をどう解釈したかで、まったく異なります。
と、いうコトに気がついてからが、スタートラインかもしれません。

また、それほど「好き」でない題材を扱っても、それが心底「好き」な人が書いた作品には、勝てないでしょう。
「我慢して書いた物語は、誰も読まないし評価もしない」にも書いたように、そんな才能がない、のが、この駄文を読む前提でしたよね?

要約すると「自分の好きを、極めよう」でした。
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