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のろいのりゅう
ジャイアント・アント
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命の種は、倉庫に送られていたし、ユウゾウの村でレベルアップできたおかげで、来るときには苦労したモンスターにも恐れずにすみ、温泉で余分に一泊したりしてノンビリ、と帰った俺たちを出迎えたのは、呪いが解けたはずの「呪いの龍鱗」が起こしているトラブルだった。
「あっつっ!」
ギルドの転送石に戻ってきたら、暑かった。
尋常な暑さじゃなくて、サウナの中のようだ。
グッタリしていたギルド職員が、俺たちに向かって、すっ飛んできた。
そして、説明もなく、引っ張っていかれる。
どうでもいいが、向かう先の方が、暑くないか?
ギルド倉庫の前は、灼熱だった。
冗談ではなく、体験学習でガラス工房の溶鉱炉の前にいたときみたいだ。
「早く中へ!」
いやいやいや、無理だろう、これ。
汗だくで、後退ろう、としたら、焦れた職員に強く押された。
よろめいて、一歩前へ出たら、熱気が唐突に消えた。
おおー、というどよめきが聞こえる。
ランドウが開いた倉庫のドアの先には、呪いが解けたはずの「龍鱗」があった。
灼熱地獄は落ち着いたけど汗だくなので、とりあえずシャワーを浴びて再集合した俺たちは、ようやく事の顛末を聞けた。
命の種で、呪いが解けた龍鱗は、発熱しだした。
鑑定でわかったのは、「持ち主から離れると発熱する」性質があることだ。
この「持ち主」というのは、腐りアーマー・ドラゴンを倒した俺たちのことらしい。
そのとき、パーティーに入っていたオカダで宥めよう、と試したが、ダメだったそうで、理由はよくわからない。
呪いを説くのに関係していなかったからではないか、と推測されてはいたが。
逆に、「お前じゃない」的に、オカダが近づいた後、熱の範囲が広がりだしたらしい。
呪いのときといい範囲、広げるの好きだな、龍鱗。
氷の魔法を使ったりするも、効果がなく、ギルドがサウナ状態になって三日、ようやく俺たちがノンビリ帰ってきたわけだ。
幸い、発火するほどの温度にならなかったが最悪、俺たちがノンビリしたせいで、この街くらいは滅んでいたかもしれない。
世界を救ったはずの俺たちは、歓迎されるどころか、「世界救ったら、とっとと帰ってこい。戻るまでが世界救済です!」と叱責される始末だった。
お説教を聞き流しながら、シャワー後に水は飲んだがそれでも、ものすごい量の汗をかいたので、ひたすら冷たいビールを呑みたい、とばかり考えていた。
大人しくなった龍鱗は、厚みの薄い、六十センチくらいの涙滴形をしていた。
加工すれば、槍の穂先などの武器になる、とのことだった。
残念ながら、加工で小さくなるので、ロング・ソードには長さが足りず、俺用のショート・ソードにすることになった。
「持ち主から離れると発熱する」性質があるので、加工に付き添わないといけないか、と思ったが、問題なかった。
どうやら、「持ち主(俺)」が、「離れた」と思うと発熱するようだ。
これで、外して倉庫に転送もできるし、なにより投げて使える可能性が出てきた。
もっとも、投げた後、素手にならないように、今まで使っていた剣は、予備として装備しておくつもりだ。
二刀流にするのも、いいかもしれない。
「龍鱗の剣」ができあがったとき、ギルドから、発熱する武器の可能性を研究したい、と言われ、練習もしてみたかった俺は、素直に呼び出しに従った。
転送された先に、ジャイアント・アントの名と、わずかに赤が残ったバーが現れた。
その脇にたたずむ、オカダに似た黒い鎧の青年。
「やあ、待ってたよ」
彼がギルド職員なのだろう。
「じゃあ、さっそく、投げてみて」
瀕死の巨大な蟻を示す。
ちょっと待て、嬲れっていうのか?
「やりにくいかい?いつもやっていることだろう?」
なぜか、サクラとユウゾウの顔が、チラついた。
そして、ユウゾウの村の村人たち。
深呼吸をして、俺はユックリ、と龍鱗の剣を逆手で抜き、投げた。
突き刺さったことで、わずかにバーが削れる。
俺は、剣に向かって念じた。
「燃えろ」
一瞬にして、バーが黒くなり、激痛が俺を襲った。
「ねえ、ケイ、ケイったら!」
俺は、急に耳元で響いた大声で、我に返った。
「うわ、何だ?」
「もう、ケイったら、聞いてなかったんでしょ?」
ミチルが、俺の隣に座り、頬を膨らませていた。
サクラの、ユウゾウの、ジャイアント・アントの黒くなったバーの残影がチラつく。
「もう、ケイったら!」
俺は少しボーっ、としていたらしい。
「まあまあ、ミチル。ケイも初めての実験で、疲れたんだよ」
向かいに座ったランドウが、ミチルへ執成すように言う、とその隣のカムイも同意するように無言で、何度も頷いていた。
今日は、龍鱗の剣の実験で、残りわずかだったとはいえ、一撃でジャイアント・アントを倒した。
そして、俺のバーも真っ赤になり、そのまま昏倒した。
回復アイテムのおかげで助かったが、かなり危ない状況だったらしい。
結果、剣を発熱させるには、俺のヒットポイントが必要、とわかった。
メイジの魔法と同じだ。
ただ違うのは、ファイターは、矢面に立つ分、攻撃を受ける可能性が高いことだ。
ヒットポイントを消費して大ダメージを与えた後、その集めたヘイトで攻撃を受けたら、あっさり死ぬ。
必殺技の必殺が、自分が必ず死ぬ方の意味になってしまう。
幸い、雑にではあるが、威力の調節もできるし、剣を手に持ったままの発熱も可能だった。
しかし、この事実は、俺に命の選択を迫るもの、となった。
つまり、この必殺技で、自分が死ぬかもしれないのに助けるか、助けずに見殺しにするかだ。
それが、パーティーの誰かであれば、俺は躊躇いなく使うだろう。
ただ、それが助っ人だったら?
ヒュドラやアーマー・ドラゴンに突っ込むサクラへは?
ユウゾウのためには?
自分の命をかけて、必殺技を使えるだろうか?
三人には、俺が昏倒したことや、そこまでの高出力を出せることは話していないので、ちょっとヒットポイントを使って飛び道具になる便利な武器くらいにしか思ってない。
真実を話すべきなのだろうか?
「あ、ああ、ちょっと疲れたみたいで、悪い」
俺が、悩みながらも言う、とランドウが頷き、
「わかるよ。ここのところ連戦続きだったんだから」
俺は、「実験で疲れた」を理由に、立ち上がった。
とにかく、一人になりたかった。
その背に、ミチルが声をかけてきた。
「ケイ、お疲れ様」
俺は、振り返れずに、手を挙げるだけで応えた。
「あっつっ!」
ギルドの転送石に戻ってきたら、暑かった。
尋常な暑さじゃなくて、サウナの中のようだ。
グッタリしていたギルド職員が、俺たちに向かって、すっ飛んできた。
そして、説明もなく、引っ張っていかれる。
どうでもいいが、向かう先の方が、暑くないか?
ギルド倉庫の前は、灼熱だった。
冗談ではなく、体験学習でガラス工房の溶鉱炉の前にいたときみたいだ。
「早く中へ!」
いやいやいや、無理だろう、これ。
汗だくで、後退ろう、としたら、焦れた職員に強く押された。
よろめいて、一歩前へ出たら、熱気が唐突に消えた。
おおー、というどよめきが聞こえる。
ランドウが開いた倉庫のドアの先には、呪いが解けたはずの「龍鱗」があった。
灼熱地獄は落ち着いたけど汗だくなので、とりあえずシャワーを浴びて再集合した俺たちは、ようやく事の顛末を聞けた。
命の種で、呪いが解けた龍鱗は、発熱しだした。
鑑定でわかったのは、「持ち主から離れると発熱する」性質があることだ。
この「持ち主」というのは、腐りアーマー・ドラゴンを倒した俺たちのことらしい。
そのとき、パーティーに入っていたオカダで宥めよう、と試したが、ダメだったそうで、理由はよくわからない。
呪いを説くのに関係していなかったからではないか、と推測されてはいたが。
逆に、「お前じゃない」的に、オカダが近づいた後、熱の範囲が広がりだしたらしい。
呪いのときといい範囲、広げるの好きだな、龍鱗。
氷の魔法を使ったりするも、効果がなく、ギルドがサウナ状態になって三日、ようやく俺たちがノンビリ帰ってきたわけだ。
幸い、発火するほどの温度にならなかったが最悪、俺たちがノンビリしたせいで、この街くらいは滅んでいたかもしれない。
世界を救ったはずの俺たちは、歓迎されるどころか、「世界救ったら、とっとと帰ってこい。戻るまでが世界救済です!」と叱責される始末だった。
お説教を聞き流しながら、シャワー後に水は飲んだがそれでも、ものすごい量の汗をかいたので、ひたすら冷たいビールを呑みたい、とばかり考えていた。
大人しくなった龍鱗は、厚みの薄い、六十センチくらいの涙滴形をしていた。
加工すれば、槍の穂先などの武器になる、とのことだった。
残念ながら、加工で小さくなるので、ロング・ソードには長さが足りず、俺用のショート・ソードにすることになった。
「持ち主から離れると発熱する」性質があるので、加工に付き添わないといけないか、と思ったが、問題なかった。
どうやら、「持ち主(俺)」が、「離れた」と思うと発熱するようだ。
これで、外して倉庫に転送もできるし、なにより投げて使える可能性が出てきた。
もっとも、投げた後、素手にならないように、今まで使っていた剣は、予備として装備しておくつもりだ。
二刀流にするのも、いいかもしれない。
「龍鱗の剣」ができあがったとき、ギルドから、発熱する武器の可能性を研究したい、と言われ、練習もしてみたかった俺は、素直に呼び出しに従った。
転送された先に、ジャイアント・アントの名と、わずかに赤が残ったバーが現れた。
その脇にたたずむ、オカダに似た黒い鎧の青年。
「やあ、待ってたよ」
彼がギルド職員なのだろう。
「じゃあ、さっそく、投げてみて」
瀕死の巨大な蟻を示す。
ちょっと待て、嬲れっていうのか?
「やりにくいかい?いつもやっていることだろう?」
なぜか、サクラとユウゾウの顔が、チラついた。
そして、ユウゾウの村の村人たち。
深呼吸をして、俺はユックリ、と龍鱗の剣を逆手で抜き、投げた。
突き刺さったことで、わずかにバーが削れる。
俺は、剣に向かって念じた。
「燃えろ」
一瞬にして、バーが黒くなり、激痛が俺を襲った。
「ねえ、ケイ、ケイったら!」
俺は、急に耳元で響いた大声で、我に返った。
「うわ、何だ?」
「もう、ケイったら、聞いてなかったんでしょ?」
ミチルが、俺の隣に座り、頬を膨らませていた。
サクラの、ユウゾウの、ジャイアント・アントの黒くなったバーの残影がチラつく。
「もう、ケイったら!」
俺は少しボーっ、としていたらしい。
「まあまあ、ミチル。ケイも初めての実験で、疲れたんだよ」
向かいに座ったランドウが、ミチルへ執成すように言う、とその隣のカムイも同意するように無言で、何度も頷いていた。
今日は、龍鱗の剣の実験で、残りわずかだったとはいえ、一撃でジャイアント・アントを倒した。
そして、俺のバーも真っ赤になり、そのまま昏倒した。
回復アイテムのおかげで助かったが、かなり危ない状況だったらしい。
結果、剣を発熱させるには、俺のヒットポイントが必要、とわかった。
メイジの魔法と同じだ。
ただ違うのは、ファイターは、矢面に立つ分、攻撃を受ける可能性が高いことだ。
ヒットポイントを消費して大ダメージを与えた後、その集めたヘイトで攻撃を受けたら、あっさり死ぬ。
必殺技の必殺が、自分が必ず死ぬ方の意味になってしまう。
幸い、雑にではあるが、威力の調節もできるし、剣を手に持ったままの発熱も可能だった。
しかし、この事実は、俺に命の選択を迫るもの、となった。
つまり、この必殺技で、自分が死ぬかもしれないのに助けるか、助けずに見殺しにするかだ。
それが、パーティーの誰かであれば、俺は躊躇いなく使うだろう。
ただ、それが助っ人だったら?
ヒュドラやアーマー・ドラゴンに突っ込むサクラへは?
ユウゾウのためには?
自分の命をかけて、必殺技を使えるだろうか?
三人には、俺が昏倒したことや、そこまでの高出力を出せることは話していないので、ちょっとヒットポイントを使って飛び道具になる便利な武器くらいにしか思ってない。
真実を話すべきなのだろうか?
「あ、ああ、ちょっと疲れたみたいで、悪い」
俺が、悩みながらも言う、とランドウが頷き、
「わかるよ。ここのところ連戦続きだったんだから」
俺は、「実験で疲れた」を理由に、立ち上がった。
とにかく、一人になりたかった。
その背に、ミチルが声をかけてきた。
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