68 / 94
外部リンク:ブログ4
2008/02/07(木)21:09
しおりを挟む
》0.電話が鳴る
》1.サクラと連絡をとる
2.八神と連絡をとる
仕事からの帰り道、携帯電話が鳴った。
私の携帯ではなく、「香苗」の、いや「上飼京子」のかもしれないが、赤い携帯だ。
発信元を見ると、「サクラ」だ。
慌てて出ると、受話器と同時に、前方からも小さく「もしもし」と聞こえた。
顔を上げると、路地の少し先に「サクラ」が立っていた。
受話器から声。
「儀式のこと、知ってるんでしょ?」
ああ、と答える私。
「土曜日の朝なのも知ってるんでしょ?」
ああ。
「場所は?」
知らない、教えてくれるのか?
「さあ?」
儀式って何をするんだ?
「さあ?」
君は誰なんだ?
「私はサクラ、本名と言ったでしょ?」
黄泉醜女って、
「一番知りたいのは、そんなことじゃないでしょ?」
・・・なんだ?
「妹さんも出るわよ」
驚きに息が詰まって、声が出ない。
「サクラ」は、携帯を両手で持つと、フリップを逆に折った。
バキっという音を最後に切れる電話。
彼女は、ぽいっと二つになった携帯を足元に捨てる。
バイバイ、と手を振ると、私に背を向けた。
待て、と走り出した私の前、ちょうど「サクラ」の捨てた電話の上に、影が立ちふさがる。
目が赤い女性。
黄泉醜女だ。
伸ばしてくる手を避けようとして、手に持っていた赤い携帯が叩き落とされる。
それを拾った黄泉醜女の腕を掴む。
彼女は悲鳴を上げて、萎びた手ごと携帯が落ちる。
パキン、という微かだが、高い音が右手から響いた。
見ると、黒い指輪にヒビが入っている。
驚く私の隙をついて、黄泉醜女は逃げ出した。
道に落ちている「サクラ」の携帯と赤い携帯を見る。
両方とも、破砕機に入れたように粉々に壊れていた。
これで、「サクラ」と連絡を取る術はなくなった。
儀式に参加する妹を助けなければ・・・
次に私は、何をしたらいいだろうか?
1.八神と連絡をとる
【儀式まで36時間】
》1.サクラと連絡をとる
2.八神と連絡をとる
仕事からの帰り道、携帯電話が鳴った。
私の携帯ではなく、「香苗」の、いや「上飼京子」のかもしれないが、赤い携帯だ。
発信元を見ると、「サクラ」だ。
慌てて出ると、受話器と同時に、前方からも小さく「もしもし」と聞こえた。
顔を上げると、路地の少し先に「サクラ」が立っていた。
受話器から声。
「儀式のこと、知ってるんでしょ?」
ああ、と答える私。
「土曜日の朝なのも知ってるんでしょ?」
ああ。
「場所は?」
知らない、教えてくれるのか?
「さあ?」
儀式って何をするんだ?
「さあ?」
君は誰なんだ?
「私はサクラ、本名と言ったでしょ?」
黄泉醜女って、
「一番知りたいのは、そんなことじゃないでしょ?」
・・・なんだ?
「妹さんも出るわよ」
驚きに息が詰まって、声が出ない。
「サクラ」は、携帯を両手で持つと、フリップを逆に折った。
バキっという音を最後に切れる電話。
彼女は、ぽいっと二つになった携帯を足元に捨てる。
バイバイ、と手を振ると、私に背を向けた。
待て、と走り出した私の前、ちょうど「サクラ」の捨てた電話の上に、影が立ちふさがる。
目が赤い女性。
黄泉醜女だ。
伸ばしてくる手を避けようとして、手に持っていた赤い携帯が叩き落とされる。
それを拾った黄泉醜女の腕を掴む。
彼女は悲鳴を上げて、萎びた手ごと携帯が落ちる。
パキン、という微かだが、高い音が右手から響いた。
見ると、黒い指輪にヒビが入っている。
驚く私の隙をついて、黄泉醜女は逃げ出した。
道に落ちている「サクラ」の携帯と赤い携帯を見る。
両方とも、破砕機に入れたように粉々に壊れていた。
これで、「サクラ」と連絡を取る術はなくなった。
儀式に参加する妹を助けなければ・・・
次に私は、何をしたらいいだろうか?
1.八神と連絡をとる
【儀式まで36時間】
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
31
1 / 2
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる