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魔王国滅亡編
下着できました
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ネット・クロウラーが吐いた粘液から、糸を紡ぐのは、単なるテクニックだったが、元々できたサクラ、カエデ、ラン以外には、キラができただけだった。
「・・・難しいです」
「み、右手で捩りながら、あう右手がネチョネチョになっちゃった、お父さん見て」
「ヤトには無理」
糸で布を織るに至っては、アラクネーの三人のみにしかできなかった。
機織機のような機械をつくればいいのかもしれないが、三人は指だけで、器用に糸から布を織った。
しかも、ネット・クロウラーの糸に加えて、より上質な蜘蛛糸を加えることができた。
「縦糸と横糸に、均等に蜘蛛糸を混ぜるのがコツです」
「だから、ヤトは糸だせないよ。カエデちゃん」
ついに、綿花の結実を待たずに、下着ごわごわ問題が解決した。
異世界転生してから長い、長い道のりだった。
俺は、パンツやTシャツのような肌に触れる肌着が、肌触り滑らかになったことに、満足しきっていた。
「すっごく、肌触りがいいよ。パンツ履いてないみたい!」
「・・・ヤトお姉様、本当にパンツ、履いてますか?」
「あ、下着つけたか忘れちゃった。お父さん、つけてるか見て?」
「はいはい、シウン姉様、パンツ履いてますよ」
「ちょ、ヤダ。ヨウコちゃん、スカートめくらないで」
俺が見逃していたのは、ごわごわしない繊維は、より繊細なデザインが可能ということだ。
つまり、どんどんセクシーなランジェリーが、制作されていった。
洗濯物が干される場で、ひっそりと片隅の男性用下着類に、
「なんだか、村での存在感を象徴している気がしますな」
それよりも、存在感を主張しているのに、どんどん小さく、どんどん透けていく女性用下着の方が、問題だろうと思う。
「キラ様、今度は、こんなデザインはどうですか?」
「このデザインの前のバージョンは、主様の反応が良かったですからね」
「もう少し、色を増やしたいですね」
「街での買い出しで、染料を増やします。服よりも下着の色、とシウンちゃんも同意してくれてますから」
「ご主人は、怒らないでしょうか」
「みんなの髪色に合わせた染料を優先して、似合う服もつくりますから、文句を言えないでしょう」
「紫系も多いですし、ヤト様の黒も、ヨウコ様の白もありますからね」
「次は、ツバキちゃんの赤も試しましょう」
「カエデのくすんだ赤色も、ご主人好きそうですよね」
俺、村長だよな?
「・・・難しいです」
「み、右手で捩りながら、あう右手がネチョネチョになっちゃった、お父さん見て」
「ヤトには無理」
糸で布を織るに至っては、アラクネーの三人のみにしかできなかった。
機織機のような機械をつくればいいのかもしれないが、三人は指だけで、器用に糸から布を織った。
しかも、ネット・クロウラーの糸に加えて、より上質な蜘蛛糸を加えることができた。
「縦糸と横糸に、均等に蜘蛛糸を混ぜるのがコツです」
「だから、ヤトは糸だせないよ。カエデちゃん」
ついに、綿花の結実を待たずに、下着ごわごわ問題が解決した。
異世界転生してから長い、長い道のりだった。
俺は、パンツやTシャツのような肌に触れる肌着が、肌触り滑らかになったことに、満足しきっていた。
「すっごく、肌触りがいいよ。パンツ履いてないみたい!」
「・・・ヤトお姉様、本当にパンツ、履いてますか?」
「あ、下着つけたか忘れちゃった。お父さん、つけてるか見て?」
「はいはい、シウン姉様、パンツ履いてますよ」
「ちょ、ヤダ。ヨウコちゃん、スカートめくらないで」
俺が見逃していたのは、ごわごわしない繊維は、より繊細なデザインが可能ということだ。
つまり、どんどんセクシーなランジェリーが、制作されていった。
洗濯物が干される場で、ひっそりと片隅の男性用下着類に、
「なんだか、村での存在感を象徴している気がしますな」
それよりも、存在感を主張しているのに、どんどん小さく、どんどん透けていく女性用下着の方が、問題だろうと思う。
「キラ様、今度は、こんなデザインはどうですか?」
「このデザインの前のバージョンは、主様の反応が良かったですからね」
「もう少し、色を増やしたいですね」
「街での買い出しで、染料を増やします。服よりも下着の色、とシウンちゃんも同意してくれてますから」
「ご主人は、怒らないでしょうか」
「みんなの髪色に合わせた染料を優先して、似合う服もつくりますから、文句を言えないでしょう」
「紫系も多いですし、ヤト様の黒も、ヨウコ様の白もありますからね」
「次は、ツバキちゃんの赤も試しましょう」
「カエデのくすんだ赤色も、ご主人好きそうですよね」
俺、村長だよな?
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