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1806年/春
調理≪エイミー・ヌードル≫
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アリスをお見舞いに行っていたら、朝食を食いっぱぐれてしまったどころか、もう昼食が近い。
昨日、アリスと俺の会話を聞いていたマーサー先生が、教師陣と相談した結果、アリスのそばにいてやれ、という俺への依頼だった。
学園としても、コンパイルの天才を潰したくはないのだろう。
思惑は透けて見えるが、俺もアリスに潰れてほしくないのは一緒なので、従っておく。
アリスの同室のアウグステも、同じように、俺とは時間をズラしてお見舞いに行っているようだ。
でも、いろいろと考えすぎたせいか、食欲はあまりないが、それでも昼食前に、少し何か食べたかった。
調理場のオバちゃんたちは、既に昼食の準備も終わりに近く、忙しそうだった。
それでも、憐れに思ったのか、焼いたガレットの皮をくれた。
あとは、適当に余った材料を使って食べていい、ということだった。
どうやら、アリスのこととか、俺がお見舞いしていることは伝わっていて、好きにさせてやれ、といった感じだ。
小鍋にお湯を沸かす。
その間に、ガレットの皮を細く切る。
小皿にアールズッペのスープ、カタクチイワシの塩漬けを≪乾け≫して、粉にして加える。
味をみる、とちょっと塩気が足りないので、醤油を足す。
お湯が沸いたので、ガレットの皮を軽く湯がき、水でしめる。
フォークですくって小皿につけ、なんとなくフーフーして大口を開けた、ところで凝視するオバちゃんたちと、目が合った。
ギラギラとしたその目に、コンマ一秒は、耐えたと思う。
俺は、敗北を認め、フォークを小皿に戻し、彼女らに差し出した。
全員に分けるため、かなり小くされて、俺以外の口に入る。
くわっと目を見開き、一斉に、俺を睨む。
「これ、なんて料理だい?」
「い、いや、適当につくったから・・・」
前世(?)の記憶での名前、ザルソバを言うわけにもいかない。
その後、「エイミー・ヌードル」の名で学園で一大ブームを起こすのだか、今現在、俺の腹は悲しげに鳴っていた。
教師ローザ・ロッテルーノは、「エイミー・ヌードル」を食べるために、忙しく口を動かしながら、呟いた。
「また、エイミー?」
昨日、アリスと俺の会話を聞いていたマーサー先生が、教師陣と相談した結果、アリスのそばにいてやれ、という俺への依頼だった。
学園としても、コンパイルの天才を潰したくはないのだろう。
思惑は透けて見えるが、俺もアリスに潰れてほしくないのは一緒なので、従っておく。
アリスの同室のアウグステも、同じように、俺とは時間をズラしてお見舞いに行っているようだ。
でも、いろいろと考えすぎたせいか、食欲はあまりないが、それでも昼食前に、少し何か食べたかった。
調理場のオバちゃんたちは、既に昼食の準備も終わりに近く、忙しそうだった。
それでも、憐れに思ったのか、焼いたガレットの皮をくれた。
あとは、適当に余った材料を使って食べていい、ということだった。
どうやら、アリスのこととか、俺がお見舞いしていることは伝わっていて、好きにさせてやれ、といった感じだ。
小鍋にお湯を沸かす。
その間に、ガレットの皮を細く切る。
小皿にアールズッペのスープ、カタクチイワシの塩漬けを≪乾け≫して、粉にして加える。
味をみる、とちょっと塩気が足りないので、醤油を足す。
お湯が沸いたので、ガレットの皮を軽く湯がき、水でしめる。
フォークですくって小皿につけ、なんとなくフーフーして大口を開けた、ところで凝視するオバちゃんたちと、目が合った。
ギラギラとしたその目に、コンマ一秒は、耐えたと思う。
俺は、敗北を認め、フォークを小皿に戻し、彼女らに差し出した。
全員に分けるため、かなり小くされて、俺以外の口に入る。
くわっと目を見開き、一斉に、俺を睨む。
「これ、なんて料理だい?」
「い、いや、適当につくったから・・・」
前世(?)の記憶での名前、ザルソバを言うわけにもいかない。
その後、「エイミー・ヌードル」の名で学園で一大ブームを起こすのだか、今現在、俺の腹は悲しげに鳴っていた。
教師ローザ・ロッテルーノは、「エイミー・ヌードル」を食べるために、忙しく口を動かしながら、呟いた。
「また、エイミー?」
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