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1806年/冬
競技会≪落とす≫
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「それでは、競技の練習をする授業を始めます」
ローザ先生と俺たちは野外、学園の裏山にいた。
競技のチームで集められているので、俺の隣には、ハンナとアリスがいる。
ハンナが、いろいろとアリスに話しかけ、いろいろと会話している。
やべ、アリスかわいいよアリス。
がんばれ、俺!
チームの連携は、俺がアリスに話しかけられるかにかかっているぞ。
人数が多いので、ナンシー先生も駆り出されていて、チームに一本づつ棒と木製のボールを配っていた。
棒は、俺が受け取ったが、前回と同じ棒だ。
ボールは、ハンナが持った。
これも、前回と同じボールだ。
「それでは、ブローで浮かせたボールを落とす練習を始めます」
ローザ先生が、指導するようだ。
「まず、一人が、このようにポールを持ちます」
隣に立ったナンシー先生が、横穴の上下を握って、ポールを縦に持っている。
ポールを持っていた俺が、そのまま持ち方を変えた。
「次に、もう一人が、ポールの上五センチくらいにボールを両手で持ってください。ポールに、ボールが触れないように」
ヤンデル先生が、一度ポールの上にボールをつけてから、五センチ上に持ち上げた。
ボールを持っていたハンナが、ボールを持って立った。
「ポールを持っている人が、スクロールを用意して、横穴から風を入れ、ポールの上から出します」
お、三人目のアリスじゃなくて、ポール持った俺がブロー役か。
前回、アリスに教えてもらったスペル≪風/始点/横穴/上へ/包む/ボール/≫を書いて、≪包む≫はアリスの「こう」を思い出してコンパイル。
やべ、アリスかわいいよ、キャスト。
「ボールを持っている人は、手をはなしてください」
ハンナが手をはなし、ボールが、ポールの上に浮いた。
「三人目は、スクロールを用意して、ポールの上からボールを落とします」
アリスが、俺の正面に立った。
ちょっと動揺して、リソースの注ぎ方を間違えそうだ。
アリスが、右の人差し指を、さらっと動かした。
「スペルが書けた方から、コンパイルして、キャストしてください」
木製のボールが、落ちる音が、ひとつ響く。
「あ!」
ハンナが、声を出した。
俺も、ため息が漏れた。
ボールが、ポールの上から落とされていた。
先生が、キャストと言ったのと、ほぼ同時に、俺がブローしていた以上の風がポールから吹き上がり、ボールはバランスを崩して落ちた。
さすが、天才だな。
「できたチームから、落とす役目を交代してください」
なんて、ローザ先生は言っているが、周りを見れば、できたのは、アリスだけだ。
さすが、天才児。
って俺、一瞬で負けたんだけど、くやしくないやい。
「どんなスペル書いたの?」
「≪風/始点/横穴/上へ≫」
おお、≪包む≫のないブローと同じか。
「ブローと同じ、でいいの?」
ハンナが聞く。
「エイミーが、風で包んでいるより上に、ボール持ち上げる」
ぐあ、名前呼ばれた、初めてだ。
俺が進むのは、どの道だ!?
「じゃあ、次は、落とす役するね」
ハンナが言い、頷いたアリスが、俺の脇にボールを持って立った。
アリス近い、ってか、いい匂いがする気がするぞ。
「エイミー?」
やべ、また名前呼ばれた、じゃなくて、キャスト。
風が吹き上がり、アリスが手をはなすと、ボールが浮いた。
「あ!?」
ハンナが、声を出した。
俺も、ニヤリと笑った。
「ずるいよ!」
俺は、落とされない対策で、横穴がハンナに見えないように、ポールを半回転していたのだ。
ハンナが、横穴が見える位置に移動する間に、スクロールにスペルを書き、もうひとつのプロセッサをコンパイル、キャスト。
「あ!?」
ハンナが、声を出した。
俺も、ニヤリと笑った。
「ずるいよ!」
横穴に風を吹き込まれないように、横穴の周りを帯のように、風で包んでいた。
自分の風を吹き込む隙間を開けておくのが、微妙にキツイが、横穴の上下を握っていることで近い分、ハンナより微妙な調節がしやすいようだ。
「もー!」
ハンナが、右手を動かしている。
どうくる?
ボールに横から風があたり、ぐらりと揺れる。
なんとか、≪包む≫で支えられたが、これ以上にリソースを注いだ強い風が当たると、こちらがリソースをつぎ込んでも、高く吹き上がってしまって落としそうだ。
もうひとつのプロセッサをコンパイル、キャスト。
横穴と同じく、ボールの周りを帯のように、風で包んだ。
「もー!」
この風の帯で、ハンナの風をブロック、したが、この帯がボールを包んでいる風に触れてしまった。
ボールがバランスを崩して、落ちた。
「やった!」
ちぇ、自滅か、残念。
「エイミーすごい!」
アリスが、拍手してくれた。
やべ、俺泣きそうかも、嬉しくって。
「どんなスペル書いたの?」
「≪風/横穴/回れ≫」
これで、横穴を守った。
「じゃあ、ボールも同じ?」
「≪風/ボール/回れ≫」
それを聞いて、アリスが、小首をかしげて、考えていた。
「いろいろと役目を交代してください」
ローザ先生の声が響く。
今度は、アリスがブロー役で、俺が落とし役だ。
ハンナが手をはなすと、ボールが浮く。
ポールの横穴が、俺の方を向いている。
これは、風を入れてみろ、という挑戦だな?
風をツッコんで、オトしてやろうじゃないか。
スペルは、≪風/始点/横穴/上へ≫。
キャスト。
お!?
風が、入った。
てっきり、俺みたいに横穴に風が入らないようにブロックされるかと思ったが、妨害されなかった。
なのに、ボールは少し動いただけで、持ち上がらない。
少し、リソースを多く注ぐが、変わりがない。
諦めるが、せめてもの抵抗で、急に風を止める。
さすが天才児、少しボールが上下したたけだ。
次に、ハンナと同じく、ボールに風をぶつける。
これは、防がれた。
どうやら、≪包む≫だけではなく、俺がしたように、風でブロックしているようだ。
どうやってだ?
どうする?
俺が自滅したみたいに、風が接触すれば、相殺されるか?
ポールの上の方を狙って、風をぶつける。
ポールが揺れるが、風は干渉していなさそうだ。
アリスが、驚いた顔をしていたが、それだけだ。
どうする?
対策も思いつかないまま、とりあえずポールに風をぶつけて、揺らす。
本番の競技では、ポールは固定されているので、意味がない。
もっとボールを大きく風で包んで、密閉する?
うーん?
「もう、ダメ」
かわいい声がして、アリスがしゃがみ込んだ。
それと同時に、ボールも落ちた。
「大丈夫?」
「うん」
ハンナが駆け寄り、ポールを受け取っている。
なんだ?
俺、なにかした?
身体は狙ってないぞ?
「もう、重いポール持ってるんだから、揺らしたらツライよ!」
「あ、ごめん」
そっか、俺たち、六歳だものな。
ポールを握っていた、アリスの手が、真っ赤になっていた。
「ごめん、アリス」
ローザ先生の声で、授業は終了になった。
ハンナは、アリスと同室の子に挨拶して、何か話をしていたが、俺は近寄れもしなかった。
そんなことより、俺は、アリスに嫌われた、とばかり考えていた。
ローザ先生と俺たちは野外、学園の裏山にいた。
競技のチームで集められているので、俺の隣には、ハンナとアリスがいる。
ハンナが、いろいろとアリスに話しかけ、いろいろと会話している。
やべ、アリスかわいいよアリス。
がんばれ、俺!
チームの連携は、俺がアリスに話しかけられるかにかかっているぞ。
人数が多いので、ナンシー先生も駆り出されていて、チームに一本づつ棒と木製のボールを配っていた。
棒は、俺が受け取ったが、前回と同じ棒だ。
ボールは、ハンナが持った。
これも、前回と同じボールだ。
「それでは、ブローで浮かせたボールを落とす練習を始めます」
ローザ先生が、指導するようだ。
「まず、一人が、このようにポールを持ちます」
隣に立ったナンシー先生が、横穴の上下を握って、ポールを縦に持っている。
ポールを持っていた俺が、そのまま持ち方を変えた。
「次に、もう一人が、ポールの上五センチくらいにボールを両手で持ってください。ポールに、ボールが触れないように」
ヤンデル先生が、一度ポールの上にボールをつけてから、五センチ上に持ち上げた。
ボールを持っていたハンナが、ボールを持って立った。
「ポールを持っている人が、スクロールを用意して、横穴から風を入れ、ポールの上から出します」
お、三人目のアリスじゃなくて、ポール持った俺がブロー役か。
前回、アリスに教えてもらったスペル≪風/始点/横穴/上へ/包む/ボール/≫を書いて、≪包む≫はアリスの「こう」を思い出してコンパイル。
やべ、アリスかわいいよ、キャスト。
「ボールを持っている人は、手をはなしてください」
ハンナが手をはなし、ボールが、ポールの上に浮いた。
「三人目は、スクロールを用意して、ポールの上からボールを落とします」
アリスが、俺の正面に立った。
ちょっと動揺して、リソースの注ぎ方を間違えそうだ。
アリスが、右の人差し指を、さらっと動かした。
「スペルが書けた方から、コンパイルして、キャストしてください」
木製のボールが、落ちる音が、ひとつ響く。
「あ!」
ハンナが、声を出した。
俺も、ため息が漏れた。
ボールが、ポールの上から落とされていた。
先生が、キャストと言ったのと、ほぼ同時に、俺がブローしていた以上の風がポールから吹き上がり、ボールはバランスを崩して落ちた。
さすが、天才だな。
「できたチームから、落とす役目を交代してください」
なんて、ローザ先生は言っているが、周りを見れば、できたのは、アリスだけだ。
さすが、天才児。
って俺、一瞬で負けたんだけど、くやしくないやい。
「どんなスペル書いたの?」
「≪風/始点/横穴/上へ≫」
おお、≪包む≫のないブローと同じか。
「ブローと同じ、でいいの?」
ハンナが聞く。
「エイミーが、風で包んでいるより上に、ボール持ち上げる」
ぐあ、名前呼ばれた、初めてだ。
俺が進むのは、どの道だ!?
「じゃあ、次は、落とす役するね」
ハンナが言い、頷いたアリスが、俺の脇にボールを持って立った。
アリス近い、ってか、いい匂いがする気がするぞ。
「エイミー?」
やべ、また名前呼ばれた、じゃなくて、キャスト。
風が吹き上がり、アリスが手をはなすと、ボールが浮いた。
「あ!?」
ハンナが、声を出した。
俺も、ニヤリと笑った。
「ずるいよ!」
俺は、落とされない対策で、横穴がハンナに見えないように、ポールを半回転していたのだ。
ハンナが、横穴が見える位置に移動する間に、スクロールにスペルを書き、もうひとつのプロセッサをコンパイル、キャスト。
「あ!?」
ハンナが、声を出した。
俺も、ニヤリと笑った。
「ずるいよ!」
横穴に風を吹き込まれないように、横穴の周りを帯のように、風で包んでいた。
自分の風を吹き込む隙間を開けておくのが、微妙にキツイが、横穴の上下を握っていることで近い分、ハンナより微妙な調節がしやすいようだ。
「もー!」
ハンナが、右手を動かしている。
どうくる?
ボールに横から風があたり、ぐらりと揺れる。
なんとか、≪包む≫で支えられたが、これ以上にリソースを注いだ強い風が当たると、こちらがリソースをつぎ込んでも、高く吹き上がってしまって落としそうだ。
もうひとつのプロセッサをコンパイル、キャスト。
横穴と同じく、ボールの周りを帯のように、風で包んだ。
「もー!」
この風の帯で、ハンナの風をブロック、したが、この帯がボールを包んでいる風に触れてしまった。
ボールがバランスを崩して、落ちた。
「やった!」
ちぇ、自滅か、残念。
「エイミーすごい!」
アリスが、拍手してくれた。
やべ、俺泣きそうかも、嬉しくって。
「どんなスペル書いたの?」
「≪風/横穴/回れ≫」
これで、横穴を守った。
「じゃあ、ボールも同じ?」
「≪風/ボール/回れ≫」
それを聞いて、アリスが、小首をかしげて、考えていた。
「いろいろと役目を交代してください」
ローザ先生の声が響く。
今度は、アリスがブロー役で、俺が落とし役だ。
ハンナが手をはなすと、ボールが浮く。
ポールの横穴が、俺の方を向いている。
これは、風を入れてみろ、という挑戦だな?
風をツッコんで、オトしてやろうじゃないか。
スペルは、≪風/始点/横穴/上へ≫。
キャスト。
お!?
風が、入った。
てっきり、俺みたいに横穴に風が入らないようにブロックされるかと思ったが、妨害されなかった。
なのに、ボールは少し動いただけで、持ち上がらない。
少し、リソースを多く注ぐが、変わりがない。
諦めるが、せめてもの抵抗で、急に風を止める。
さすが天才児、少しボールが上下したたけだ。
次に、ハンナと同じく、ボールに風をぶつける。
これは、防がれた。
どうやら、≪包む≫だけではなく、俺がしたように、風でブロックしているようだ。
どうやってだ?
どうする?
俺が自滅したみたいに、風が接触すれば、相殺されるか?
ポールの上の方を狙って、風をぶつける。
ポールが揺れるが、風は干渉していなさそうだ。
アリスが、驚いた顔をしていたが、それだけだ。
どうする?
対策も思いつかないまま、とりあえずポールに風をぶつけて、揺らす。
本番の競技では、ポールは固定されているので、意味がない。
もっとボールを大きく風で包んで、密閉する?
うーん?
「もう、ダメ」
かわいい声がして、アリスがしゃがみ込んだ。
それと同時に、ボールも落ちた。
「大丈夫?」
「うん」
ハンナが駆け寄り、ポールを受け取っている。
なんだ?
俺、なにかした?
身体は狙ってないぞ?
「もう、重いポール持ってるんだから、揺らしたらツライよ!」
「あ、ごめん」
そっか、俺たち、六歳だものな。
ポールを握っていた、アリスの手が、真っ赤になっていた。
「ごめん、アリス」
ローザ先生の声で、授業は終了になった。
ハンナは、アリスと同室の子に挨拶して、何か話をしていたが、俺は近寄れもしなかった。
そんなことより、俺は、アリスに嫌われた、とばかり考えていた。
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