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1805年/秋
寮生活
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一晩、念のため、と医務室で過ごすことになった。
寝巻きは貸してもらえたが、下着とかは、そのままだ。
朝に開放され、着替えのために、寮に急いだ。
寮は、四人部屋だ。
高等部が二名、初等部が二名だ。
初等部のもう一人は、ハンナ。
というか、教室の隣席が、みんな同室になっている。
このペアは、基本的に六年間変わらない。
そう、ボッチではないのだ。
高等部の二人は、ニーナ・ウォレスタとナレッツ・ミュークス。
俺とハンナと同じように同級生で、四年生だ。
これは、どこの部屋も基本同じだ。
俺らが四年生になると、彼女らは卒業し、高等部一年生二人と同室になる。
そういう伝統だ。
ニーナは金髪ショート、ソバカス活発スポーツ系、ナレッツは茶髪ロング、インドア読書系な先輩だ。
ちなみにハンナは、濃い茶色のセミロング、髪を伸ばしたいのだが、髪質が固くて、ハネるのが悩みらしい。
ナレッツ先輩には、たくさん本を貸してもらって、助かっている。
ニーナ先輩は、口を閉じておとなしくしていてほしい。
二人とも、庶民派出身だ。
あまり公式には言われないけど、同室者の実家の所得が近いように、組まれている。
あまりに格差があると、下級生を召し使いみたいに扱うことがあったからのようだ。
まあ、どこかの上流階級のお嬢様と同室だと、気を使かって、大変かもしれない。
話も合わなさそうだし。
でも、ニーナ先輩は、もっと周りに気を使え。
ノックすると、ニーナ先輩の「どうぞ」の声がしたので、ドアを開けた。
「キャ」
ハンナが、小さく声を上げて、半裸の身をすくませている。
「きゃーあ」
ナレッツ先輩は、棒読みで声を上げて、申し訳程度に、胸元を押さえた。
「よお」
ニーナ先輩は、下半身の下着のみで首から身体を拭く布を下げ、牛乳を飲んでいた。
無駄な乳してやがって。
「すまん!」
バカ先輩が許可したとはいえ、着替え中にドアを開けてしまったので、女子学校の寮で、女子しかいないとはいえ、急いで中に入ってドアを閉めた。
正直に言おう。
女の裸なんて、もうどうでもいい。
隠されているから、恥じらいがあるから、エロいのである。
明日、駅に向かう途中の大通りのド真ん中で、全裸足全開の女がいたら、ガン見するか?
目をそらすだろう?
女子学校というのは、そういう世界だ。
まあ、ハンナの反応には、キュンとしないでもないが、未だに聞けない、身体にいくつもある傷痕を隠したいのでは、と思うと勃たない。
勃つモノもないのだが。
「医務室って、どこにあるんだ?」
「医務室で、怪談した?」
「心配したんだよ。身体、大丈夫?」
この発言は、バカ、本の蟲、素敵な同級生の順だ。
「ちょっとリソース使いすぎたって医者に怒られた。心配かけて、ごめん」
ぺこり、と頭を下げる。
「まあ、誰でも通る道だよな!」
「クラスでは、倒れたのニーナだけだった」
リソース使いすぎてぶっ倒れたことでも先輩(なんか同類みたいでイヤだ)は、放っておいて、昨日のままの制服の中身を着替えていく。
「ハンナ、倒れた時のこと、後で教えてくれ」
「うん、大変だったんだよ」
未だ下着だけのバカが服を着るのを待つ、と言うナレッツ先輩を置いて、俺たちは先に朝食に向かった。
どうせ、いっしょに行っても、食堂は別だしな。
様々な階級の出身者がそろっている学園だが、同学年が食べるものは、同じだ。
それに合わせて、食堂は四部屋に分かれている。
初等部一~三年生、四~六年生、高等部一~三年生、四~六年生だ。
それぞれの年齢層に合わせて、微妙にメニューが違うらしい。
朝は、大皿に盛られた料理を自分で好きように食べる形式になっている。
昨晩は、医務室で軽くしか食べていないので、腹が減っている。
パンや卵、切ったソーセージなどを皿に盛った。
茹でた野菜?
なにそれ美味しいの?
空いている席にハンナと座り、食べながら昨日の顛末を聞いた。
「すごかったんだよ、先生」
あっちゃー、確実に怒られるな俺、先生に。
ハンナと教室に入った。
当然、昨日倒れたことで、質問されたりするかと身構えていたが、別の話題で盛り上がっていた。
ま、まあ、助かったけど・・・
話題は昨日の授業、全員が失敗した最初のコンパイル(コップのフタをしたまま水を凍らせる)、あれを隣のクラスで成功させた子がいたというのだ。
うあ、天才だな、そりゃ。
それとも、同じ状況で訓練の経験があるとか?
どちらにしても、すごい子なのだろう。
ちょっと顔を見にいってみるか、と思っていたら、先生が入ってきた。
「お静かに」
慌てて席につき、おとなしくする。
気持ち、先生と目を合わせないように、顔を伏せ気味だ。
しかし、予想に反して、その件に触れることもなく、連絡事項の伝達の後、授業が始まった。
そして、俺は気がついていなかった。
机の上で、あまりの低温に自壊した木製コップの破片が、誰かに片付けられていたことに。
「やっぱ風呂だよな」
この学園には、大浴場がある。
この国的には、入浴の習慣はまだない。
なぜなら、水や湯を浴びると病気になる、と信じられているからだ。
しかし、公衆衛生という、最先端の考え方から、この学園には大浴場がある。
まあ、風呂に入って、身体を清潔にしていた方が、病気しないよな、確かに。
ところが、使う人は少ない。
入浴すると病気になる、と信じている者も多いし、女同士とはいえ、肌を他人に見られるのは退廃的、との考え方もあるからだ。
上流階級出身者が多いから、逆に着替えとか召し使いに手伝わせて裸見られなれているから気にしないんじゃないか、と思ったが、違うらしい。
「だよなー!」
だから、風呂にくるのは、このバカ先輩のような、庶民出身者が多い。
くっそ、湯に乳浮かせてるんじゃねえぞ。
「中で身体を掻くのやめて、ニーナ」
と注意するわりには、ナレッツ先輩は絶対に湯船には入らない。
髪を洗うと出て行く。
どうしても、他人の入った湯に入るのは、妊娠に悪い影響がある、という彼女の出身地での教えを迷信と割り切れないから、らしい。
ちなみに、ハンナは風呂には来ない。
今頃、部屋で身体を拭いているのだろう。
やはり、傷痕のせいだろうか。
ちなみに、教職員もこの風呂は使うが、使用時間が分かれていて、いっしょになることはない。
ローザ先生の裸体を拝んでみたい気はするので、残念だ。
っていうか、先生何歳なんだ?
昨日は、医務室で寝るはめになって、風呂に入れなかったので、身体を海綿でゴシゴシ洗う。
シャワーはないので、洗い場そばのお湯をためているところから、手桶で汲んで流す。
石鹸しかないので、髪も石鹸で洗うが、ゴワゴワになる。
石鹸って、確かアルカリ性だよな?
リンスって、確かその逆だったから、酸性?
酸性ってことは、お酢で代用できるんじゃね?
髪がゴワゴワしなくなるようにできれば、髪質が固いのを気にしているハンナも、風呂に来てくれるかもしれない。
同級生で同室なんだから、裸の付き合いは、必要だよな。
寝巻きは貸してもらえたが、下着とかは、そのままだ。
朝に開放され、着替えのために、寮に急いだ。
寮は、四人部屋だ。
高等部が二名、初等部が二名だ。
初等部のもう一人は、ハンナ。
というか、教室の隣席が、みんな同室になっている。
このペアは、基本的に六年間変わらない。
そう、ボッチではないのだ。
高等部の二人は、ニーナ・ウォレスタとナレッツ・ミュークス。
俺とハンナと同じように同級生で、四年生だ。
これは、どこの部屋も基本同じだ。
俺らが四年生になると、彼女らは卒業し、高等部一年生二人と同室になる。
そういう伝統だ。
ニーナは金髪ショート、ソバカス活発スポーツ系、ナレッツは茶髪ロング、インドア読書系な先輩だ。
ちなみにハンナは、濃い茶色のセミロング、髪を伸ばしたいのだが、髪質が固くて、ハネるのが悩みらしい。
ナレッツ先輩には、たくさん本を貸してもらって、助かっている。
ニーナ先輩は、口を閉じておとなしくしていてほしい。
二人とも、庶民派出身だ。
あまり公式には言われないけど、同室者の実家の所得が近いように、組まれている。
あまりに格差があると、下級生を召し使いみたいに扱うことがあったからのようだ。
まあ、どこかの上流階級のお嬢様と同室だと、気を使かって、大変かもしれない。
話も合わなさそうだし。
でも、ニーナ先輩は、もっと周りに気を使え。
ノックすると、ニーナ先輩の「どうぞ」の声がしたので、ドアを開けた。
「キャ」
ハンナが、小さく声を上げて、半裸の身をすくませている。
「きゃーあ」
ナレッツ先輩は、棒読みで声を上げて、申し訳程度に、胸元を押さえた。
「よお」
ニーナ先輩は、下半身の下着のみで首から身体を拭く布を下げ、牛乳を飲んでいた。
無駄な乳してやがって。
「すまん!」
バカ先輩が許可したとはいえ、着替え中にドアを開けてしまったので、女子学校の寮で、女子しかいないとはいえ、急いで中に入ってドアを閉めた。
正直に言おう。
女の裸なんて、もうどうでもいい。
隠されているから、恥じらいがあるから、エロいのである。
明日、駅に向かう途中の大通りのド真ん中で、全裸足全開の女がいたら、ガン見するか?
目をそらすだろう?
女子学校というのは、そういう世界だ。
まあ、ハンナの反応には、キュンとしないでもないが、未だに聞けない、身体にいくつもある傷痕を隠したいのでは、と思うと勃たない。
勃つモノもないのだが。
「医務室って、どこにあるんだ?」
「医務室で、怪談した?」
「心配したんだよ。身体、大丈夫?」
この発言は、バカ、本の蟲、素敵な同級生の順だ。
「ちょっとリソース使いすぎたって医者に怒られた。心配かけて、ごめん」
ぺこり、と頭を下げる。
「まあ、誰でも通る道だよな!」
「クラスでは、倒れたのニーナだけだった」
リソース使いすぎてぶっ倒れたことでも先輩(なんか同類みたいでイヤだ)は、放っておいて、昨日のままの制服の中身を着替えていく。
「ハンナ、倒れた時のこと、後で教えてくれ」
「うん、大変だったんだよ」
未だ下着だけのバカが服を着るのを待つ、と言うナレッツ先輩を置いて、俺たちは先に朝食に向かった。
どうせ、いっしょに行っても、食堂は別だしな。
様々な階級の出身者がそろっている学園だが、同学年が食べるものは、同じだ。
それに合わせて、食堂は四部屋に分かれている。
初等部一~三年生、四~六年生、高等部一~三年生、四~六年生だ。
それぞれの年齢層に合わせて、微妙にメニューが違うらしい。
朝は、大皿に盛られた料理を自分で好きように食べる形式になっている。
昨晩は、医務室で軽くしか食べていないので、腹が減っている。
パンや卵、切ったソーセージなどを皿に盛った。
茹でた野菜?
なにそれ美味しいの?
空いている席にハンナと座り、食べながら昨日の顛末を聞いた。
「すごかったんだよ、先生」
あっちゃー、確実に怒られるな俺、先生に。
ハンナと教室に入った。
当然、昨日倒れたことで、質問されたりするかと身構えていたが、別の話題で盛り上がっていた。
ま、まあ、助かったけど・・・
話題は昨日の授業、全員が失敗した最初のコンパイル(コップのフタをしたまま水を凍らせる)、あれを隣のクラスで成功させた子がいたというのだ。
うあ、天才だな、そりゃ。
それとも、同じ状況で訓練の経験があるとか?
どちらにしても、すごい子なのだろう。
ちょっと顔を見にいってみるか、と思っていたら、先生が入ってきた。
「お静かに」
慌てて席につき、おとなしくする。
気持ち、先生と目を合わせないように、顔を伏せ気味だ。
しかし、予想に反して、その件に触れることもなく、連絡事項の伝達の後、授業が始まった。
そして、俺は気がついていなかった。
机の上で、あまりの低温に自壊した木製コップの破片が、誰かに片付けられていたことに。
「やっぱ風呂だよな」
この学園には、大浴場がある。
この国的には、入浴の習慣はまだない。
なぜなら、水や湯を浴びると病気になる、と信じられているからだ。
しかし、公衆衛生という、最先端の考え方から、この学園には大浴場がある。
まあ、風呂に入って、身体を清潔にしていた方が、病気しないよな、確かに。
ところが、使う人は少ない。
入浴すると病気になる、と信じている者も多いし、女同士とはいえ、肌を他人に見られるのは退廃的、との考え方もあるからだ。
上流階級出身者が多いから、逆に着替えとか召し使いに手伝わせて裸見られなれているから気にしないんじゃないか、と思ったが、違うらしい。
「だよなー!」
だから、風呂にくるのは、このバカ先輩のような、庶民出身者が多い。
くっそ、湯に乳浮かせてるんじゃねえぞ。
「中で身体を掻くのやめて、ニーナ」
と注意するわりには、ナレッツ先輩は絶対に湯船には入らない。
髪を洗うと出て行く。
どうしても、他人の入った湯に入るのは、妊娠に悪い影響がある、という彼女の出身地での教えを迷信と割り切れないから、らしい。
ちなみに、ハンナは風呂には来ない。
今頃、部屋で身体を拭いているのだろう。
やはり、傷痕のせいだろうか。
ちなみに、教職員もこの風呂は使うが、使用時間が分かれていて、いっしょになることはない。
ローザ先生の裸体を拝んでみたい気はするので、残念だ。
っていうか、先生何歳なんだ?
昨日は、医務室で寝るはめになって、風呂に入れなかったので、身体を海綿でゴシゴシ洗う。
シャワーはないので、洗い場そばのお湯をためているところから、手桶で汲んで流す。
石鹸しかないので、髪も石鹸で洗うが、ゴワゴワになる。
石鹸って、確かアルカリ性だよな?
リンスって、確かその逆だったから、酸性?
酸性ってことは、お酢で代用できるんじゃね?
髪がゴワゴワしなくなるようにできれば、髪質が固いのを気にしているハンナも、風呂に来てくれるかもしれない。
同級生で同室なんだから、裸の付き合いは、必要だよな。
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