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ダイエット実践

不足しがちな栄養素を補うコツ

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ダイエットでは食べる量を減らしますので、不足しがちな栄養素があります。
簡単なアドバイスと補う方法をご提案していきたい、と思います。
もちろん、既に十分に摂れていて、健康障害の兆しがなければ、そのままで問題ありません。

<必須脂肪酸>
ダイエット中は、脂質を避けがちです。
しかし、必須脂肪酸は、健康を保つのに「絶対に必要」な栄養素です。
不足する、と肌荒れや脱毛、更には血栓や血小板減少の原因にもなります。
特に、ω-3脂肪酸のα-リノレン酸が不足しがちです。

ここで、最も注意が必要なのが、「α-リノレン酸」はEPA、DHAの原材料ではありますが、「それだけじゃない」ので、EPA、DHA「だけ」をサプリで摂ればいい、というのは誤解です。
(重油なども使うから原油が必要なのに、ガソリンと軽油だけを輸入しても産業が立ち行かない、って例えは、わかりにくいですかね)

摂らなければならないのは、「α-リノレン酸」そのものです。
(ちなみにEPA、DHAは酸化/加熱に弱いので、魚から煮出したものは効果が薄い、という説もあり、加熱させずに抽出したサプリも売られています。冷凍による劣化も指摘されており、その煮魚の缶詰は、体内でどの程度の意味があるか疑問視する説もあります)

お勧めは、チアシードです。
(玄米にふりかけて食べてます)

<便秘対策>
今までより、食べる量を減らすので、便秘に悩む可能性が高いです。
対策としては、
・食物繊維
・ビフィズス菌
・グルタミン
・水分

食物繊維は、白米を玄米に代えるだけで、量を増やせますし、面倒でしたら水溶性の食物繊維も販売されています。
ただ、食物繊維には2種類あって、使い分けが必要です。
・腸内微生物が利用できない(例えば、難消化性デキストリン)
・腸内微生物が利用できる(例えば、イヌリン)

大雑把な見分け方としては、1kcalであれば利用できない、2kcalであれば利用できることが多いです。
利用できない方は、便の量を増やしますが、水分を摂らない、と逆に便秘になります。
利用できる方は、お腹が緩くなったり、ガスが増えたりします。
これは、食品から摂っても、同じことが言えるので、食物繊維の摂り過ぎで自覚症状があれば、加減しやすいのはサプリのメリットです。

ビフィズス菌の摂り方は、お好みで。
ただし、ヨーグルトは無糖に後から、いろいろ甘い物を加えてしまうくらいなら加糖の方が、カロリー管理しやすいです。
なお、乳酸菌は、必ずビフィズス菌を含むわけではありません。
違いは、ビフィズス菌は酢酸を生産することで、大腸での悪玉菌の増殖を抑制する、という説があります。

お勧めは、ビフィズス菌入り飲むヨーグルト+イヌリンです。
(量を一定にしやすく、就寝1時間前にイヌリンを混ぜて飲んでいます)

グルタミンは、小腸粘膜が栄養として、利用するアミノ酸です。
小腸の動きをよくし、腸内環境を整え、感染を予防する、との説があります。

お勧めのタイミングは、運動の後で食事の前ですので、シャワーを浴びる前後に飲むドリンクへの追加です。
(EAA+トリプトファン+クエン酸+粉飴に、グルタミンを体重1kg当たり0.1g入れています)

<ビタミン・ミネラル剤>
運動をすることで、今まで以上に消費されていますし、脂肪を使うためにも必要です。
肌荒れ、口内炎などが出てきたら、補ってあげましょう。

ただ、脂溶性ビタミンは、余分に摂った分は、身体に蓄積され、健康障害の原因になります。
複数のサプリに含まれていて、気がついたら大量に摂っていた、なんてことのないようにご注意です。

血液検査で、貧血がある場合は、鉄も補給しましょう。
鉄瓶で沸かしたお湯にも含まれますが、鉄はカテキン(タンニン)と結合して吸収されにくくなりますので、お茶やコーヒーを淹れては、ダメです。
同じ理由で、鉄剤は、お茶、コーヒーとは時間をズラして飲みましょう。

お勧めは、妊婦さん用の総合ビタミン剤です。
(運動で消費しやすく回復に必要なビタミンやミネラル、鉄が配合されて、脂溶性ビタミンを含まず、複数を組み合わせるより安価なものがあります)

<水>
体重を軽くするために、水を飲むのを控えていませんか?
成人で一日あたり、体重×50mlの水の摂取が必要と言われています。
(体重60kgなら、60kg×50ml=3000ml)

興味がありそうなことを具体的に書けば、脂肪が脂肪細胞から運びだされ、使用されるために筋肉に届くには、血液で運ばれる必要があります。
このとき、脱水して血液が流れにくいのと、水分が十分にあって流れやすいのと、どちらが良いでしょうか?
ダイエットしているのならば、積極的に「水」を飲みましょう。

水分を摂ると浮腫む?
それは、「水」のせいでしょうか?

水分保水力を思い出してみてください。
身体の水分保水力を高めるのは、塩分と糖質です。
これが適量であれば、身体は体内のイオン濃度を保つために、余分な水分を「自発的脱水」で、排泄します。
なので、水を飲み過ぎても、本来は浮腫まないはずなのです。
水ではなく、どちらかの摂りすぎではないですか?
(膀胱を満杯にしないために、尿の量を減らす睡眠中は状況は異なるので、朝の浮腫みは別です。ずっと椅子に座りっぱなしで足が浮腫むなども別問題です)

思い当たる節がない?
スポーツドリンクをガブ飲みしていませんか?
塩分、糖質の両方が入っています。
運動中以外に飲む必要はありませんし、運動後に食事するのであれば、水で十分です。

熱中症予防?
真夏の炎天下であれば、注意が必要かもしれません。
そんなタイミングで、わざわざやりますか?
(室内でも熱中症になります。「汗の量=痩せる」ではありませんので、エアコンを使いましょう)

勘違いしないでいただきたいのが、「水」であって、水分ではないことです。

お茶、コーヒーに含まれるカフェインは、利尿作用がありますし、アルコール飲料もアルコール分解に大量の水を使うので、脱水を起こします。
ビールはホップに利尿作用があるので、より脱水しやすいです。
(ちなみに、アルコールは、エンプティーカロリーと呼ばれて、体温上昇に使われるので実質ゼロカロリーと言われていますが、食物摂取での体温上昇/食事誘発性熱産生が、アルコールで体温上がっているので不用になって、消費カロリーを下げる、という説があります)

このような水分は飲んでいても、「水」は意外に摂れていないのです。

以上です。
え?
これだけ、と思いましたか?

PFCバランスがとか、BCAAがとか、ですか?
必要ありません。

なぜなら、目的は「ダイエットの成功」であって、身体強化のトレーニングでも、筋肉を維持しての減量でもないからです。

では、どう違うのでしょうか?
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