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停滞期対策

停滞期にはリフィード(チート)が当たり前?

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停滞期と思われたほとんどが、「同じ食事、運動を続け」れば永遠に痩せ続けられる、という誤解から、「摂取カロリー=消費カロリー」になっているだけ、というのは、理解いただけましたでしょうか。

では、よく目にする「停滞期にはリフィード(チート)」は、どうなのでしょう?
「耳ざわりの良い罠」なのでしょうか?

※リフィード、チートは何が異なるのか定義
リフィード:
・糖質のみ追加
・「摂取カロリー<消費カロリー」を「摂取カロリー=消費カロリー」になる程度に追加する
・体脂肪率によって、2週に1回~数日に1回の頻度(20%以上では行わない)

チート:
・何を食べてもいい
・2500kカロリー/日追加
・2週に1回~数日に1回の頻度

まず、前述したとおり、糖質を摂っても一部のホルモンが一時的に回復するだけで、リフィードで、基礎代謝が増える、という科学的根拠(エビデンス/信頼できる論文)はありません。
また、「ボディビルダーはリフィードを取り入れていて効果がある」と目にするかもしれませんが、体脂肪率1桁の次元での話です。
(レプチンは、体脂肪率が下がれば下がるほど、通常時の血中濃度が下がる。ので、一時的にでも回復するだけで、影響が大きい可能性がある。逆に言えば、体脂肪率が高ければ、元々レプチンが高いので、下がってもなんとかなる数値で留まっている可能性もある)

筋グルコースを回復させて、運動パフォーマンスを向上、消費を増やす、という説もあるが、こちらも影響が短期である上、増やしたカロリー分を消費できるだけ、パフォーマンスが回復するか、逆にそれだけ消費してしまったら、ケアしていなければ筋肉分解を促進してしまって、より代謝が下がるのでは、などは疑問。

糖質を摂ることで、Whoosh効果の起きる可能性は高い。
もちろん、「マイナスカロリー」で脂肪を消費して、水分に置き換わっていれば、ですが。
それに、基礎代謝や運動時の負荷を考えれば、Whoosh効果が起きない方が、体重の減少には良い。

精神的には、Whoosh効果による体重減などが、良い影響になるかもしれない。
ただし、暴食の引き金になってしまったり、ダイエットが長期(余分にカロリーを摂っているのだから、目標達成までの時間が増えるのは当然)になるため、失敗の可能性が高くなる。

では、週に1回、「チート」を行った場合のダイエット試算を乗せておきます。
-500kcal×7日=-3500kcal+2500kcal=-1000kcal×4週=-4000kcal/9kcal=-444kcal

一日-500kcalで週に1回+2500kcalチートして、4週間で-4000kcal。
減った体重のすべてが脂肪(9kcal)だったとして月に444gの体重減少。
ちなみに、筋肉(4kcal)と脂肪が同量減った場合は、-615g/月。
目標体重まで、何か月でしょう?

つまり、「チート」は「耳ざわりの良い罠」。
「リフィード」は、Whoosh効果を得られれば体重減の可能性があります。

もちろん、たまには楽しく食事、というのもアリかもしれません。
当然、それが翌日以降も続かなければ、ですが。

<経験談>
リフィードは、開始から2ケ月ほどで+500kcal行ったけど、500g(Whoosh効果で1kg減したが、糖質で体内保水力が戻ったからか500g戻った)程度しか、体重減にならなかった。
しかし、3日程度はパフォーマンスが向上するし、そのため運動への意欲が沸く。
後半に取り入れるのはアリかもしれないが、摂れば動ける、と改めて身に染みた上で、またしばらく食べない生活を続けるには、強い自制心が必要でした。
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