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第3の物語「青春の悪夢」
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今まで校長が殺され、龍生が捕まり、西道虚の母(西道茜)が殺され、村長で虚の父(西道清)が捕まったり、SSK事件の被害者だと思われる生徒たちの遺体を見つけたりと悲惨なことが積み重なり、心が折れかけていた。そして、掴んだ手がかり-西道虚について警察の捜索が始まった。何日経っても見つからなかったが、俺(東山 充)、その幼なじみ(南原 京花)、俺らの担任(鹿羽 勝)、副担任(深山 紲星)は、西道虚の接触に成功した。
その場所は、村から離れた都会のホテルの一室だ。
鹿羽先生
「修学旅行生徒誘拐事件で、知ってることがあったら全部教えて欲しい。」
ソラ
「あの事件は、僕の父と母によって行われました。」
そう言い、生徒たちを誘拐する村長と妻が映った動画を見せられた。ただ誘拐するときは大抵車を使うのだが、その動画は車を使っていなくて本当に誘拐なのかと疑うものだった。
鹿羽先生
「なんで誘拐したか分かる?」
ソラ
「…その誘拐事件が起こる前日、家にお父さんが来て、居間にお母さんとお父さんが誰か男の人に脅されてるのを寝室から覗いてました。」
鹿羽先生
「何て脅してたの?」
ソラ
「ここに来る生徒たちを誘拐しろ。さもないと、お前ら家族の秘密をバラすって」
鹿羽先生
「誰が脅してたか分かるかな?」
ソラ
「少なくとも、この村の人ではないよ!」
鹿羽先生
「その人の特徴、何かある?」
ソラ
「そう言われても…あっ、1つだけあった!」
鹿羽先生
「何?」
ソラ
「首もとに傷の跡がついてた。」
鹿羽先生
「傷?」
ソラ
「うん。」
鹿羽先生
「ありがとう、その人が真犯人なんだね」
ソラ
「君、僕に似てるね」
虚は俺の方を見てそう言った
ミチル
「君のお父さんにも言われたよ、」
ソラ
「お父さん、その時なんか言ってた?」
ミチル
「喜んでたよ…間違いないソラだ!って」
ソラ
「お父さんが?」
ミチル
「うん。」
そしてテレビから気になるニュースが聞こえた。
トンネルで発見された遺体の身元が判明された。その人は 北野勇星、龍生の兄だった。
ミチル
「そんな…」
鹿羽先生
「北野…」
ミチル
「どうして!」
神様は本当にいるのだろうか。散々なことが起きて、良いことなんて1つもない。もし俺が、あの時職員室の会話を聞いてなかったら、こんな辛い目には逢わなかったと思う。そう考えると、あの時に戻りたいって感じる。
しかし、ここまで来たからには真実を追求する。その使命を胸に刻み、犯人にたどり着こうと心の中で誓った。
ホテルから帰るとき、俺は先生に質問した。
ミチル
「鹿羽先生…あの時、僕を何で職員室に呼んだんですか?」
鹿羽先生
「実は、これを狙ってたからなんだ。」
ミチル
「え?」
鹿羽先生
「君は正義感が強く信頼できると思った…君があの発言を聞けば、何かアクションを起こすのじゃないかって思ったから、君を職員室に呼んだんだ。」
深山先生
「そう思ってたのは、前からなんだってさ」
ミチル
「え?」
深山先生
「鹿羽先生は、この学校を見学してたとき、充を見て、信頼できると思ってたんだ」
ミチル
「あっ、だから…」
深山先生
「なに?心当たり あるのか?」
ミチル
「新学期最初の点呼の時、名前を読み間違えなかったんです。」
深山先生
「…それだけ、君たちを見てたんだな。」
鹿羽先生
「その言い方だと語弊が生じます。」
そんな会話をしてると、京花が苦しみだした。そして、目をつむり気を失ってしまった。先生がすぐに救急車を呼んでくれ、命に別状はなかった。先生たちは学校での緊急の会議があると言われ、行かざるを得なかった。
俺がしばらく、病室にいると病室をノックする音が聞こえ振り向くと、お医者さんがいた。お医者さんによると過労の可能性がある。そう言われ、京花の様子を明日見に行こうと思い、俺は帰宅した。
翌日、久しぶりに登校した。皆の様子は冷たいだろうと思ってたが、誤解が解けた様子で皆は普通通りに接してくれた。俺は、やっぱりこの学校が良いと改めて感じた。京花のことを心配する人もいて、その日は話してばかりだった。
鹿羽先生も深山先生も疲れている様子だったが、生徒たちに優しく接していた。俺は職員室に行き、鹿羽先生と深山先生に京花の状況を伝えに行った。すると、深山先生が小声で話し出した。
深山先生
「虚くんの言ってた件なんだけど、首もとに傷があった、ってことは傷を隠してる人なんじゃないかって思うんだよね。」
すると深山先生は、真島先生を指差す。
深山先生
「真島先生は、一番上のボタンも留めているんだよ」
ミチル
「確かに…でも、それだけだと証拠には」
深山先生
「まぁ、ただの憶測だから」
放課後…俺は京花がいる病室に足を運んだ。しかし、病室には京花は居なかった。近くにいた看護師さんに聴くと、「退院しましたよ」と言われた。
俺は病院を出て京花に電話をかけた。すると、病院近くのカフェに京花と1人の男が入っていくのが見えた。その様子を見た俺は、なんだかモヤモヤした。そこで気づいたのが、俺は京花のことが好き…かも。と言うことだ。
その場所は、村から離れた都会のホテルの一室だ。
鹿羽先生
「修学旅行生徒誘拐事件で、知ってることがあったら全部教えて欲しい。」
ソラ
「あの事件は、僕の父と母によって行われました。」
そう言い、生徒たちを誘拐する村長と妻が映った動画を見せられた。ただ誘拐するときは大抵車を使うのだが、その動画は車を使っていなくて本当に誘拐なのかと疑うものだった。
鹿羽先生
「なんで誘拐したか分かる?」
ソラ
「…その誘拐事件が起こる前日、家にお父さんが来て、居間にお母さんとお父さんが誰か男の人に脅されてるのを寝室から覗いてました。」
鹿羽先生
「何て脅してたの?」
ソラ
「ここに来る生徒たちを誘拐しろ。さもないと、お前ら家族の秘密をバラすって」
鹿羽先生
「誰が脅してたか分かるかな?」
ソラ
「少なくとも、この村の人ではないよ!」
鹿羽先生
「その人の特徴、何かある?」
ソラ
「そう言われても…あっ、1つだけあった!」
鹿羽先生
「何?」
ソラ
「首もとに傷の跡がついてた。」
鹿羽先生
「傷?」
ソラ
「うん。」
鹿羽先生
「ありがとう、その人が真犯人なんだね」
ソラ
「君、僕に似てるね」
虚は俺の方を見てそう言った
ミチル
「君のお父さんにも言われたよ、」
ソラ
「お父さん、その時なんか言ってた?」
ミチル
「喜んでたよ…間違いないソラだ!って」
ソラ
「お父さんが?」
ミチル
「うん。」
そしてテレビから気になるニュースが聞こえた。
トンネルで発見された遺体の身元が判明された。その人は 北野勇星、龍生の兄だった。
ミチル
「そんな…」
鹿羽先生
「北野…」
ミチル
「どうして!」
神様は本当にいるのだろうか。散々なことが起きて、良いことなんて1つもない。もし俺が、あの時職員室の会話を聞いてなかったら、こんな辛い目には逢わなかったと思う。そう考えると、あの時に戻りたいって感じる。
しかし、ここまで来たからには真実を追求する。その使命を胸に刻み、犯人にたどり着こうと心の中で誓った。
ホテルから帰るとき、俺は先生に質問した。
ミチル
「鹿羽先生…あの時、僕を何で職員室に呼んだんですか?」
鹿羽先生
「実は、これを狙ってたからなんだ。」
ミチル
「え?」
鹿羽先生
「君は正義感が強く信頼できると思った…君があの発言を聞けば、何かアクションを起こすのじゃないかって思ったから、君を職員室に呼んだんだ。」
深山先生
「そう思ってたのは、前からなんだってさ」
ミチル
「え?」
深山先生
「鹿羽先生は、この学校を見学してたとき、充を見て、信頼できると思ってたんだ」
ミチル
「あっ、だから…」
深山先生
「なに?心当たり あるのか?」
ミチル
「新学期最初の点呼の時、名前を読み間違えなかったんです。」
深山先生
「…それだけ、君たちを見てたんだな。」
鹿羽先生
「その言い方だと語弊が生じます。」
そんな会話をしてると、京花が苦しみだした。そして、目をつむり気を失ってしまった。先生がすぐに救急車を呼んでくれ、命に別状はなかった。先生たちは学校での緊急の会議があると言われ、行かざるを得なかった。
俺がしばらく、病室にいると病室をノックする音が聞こえ振り向くと、お医者さんがいた。お医者さんによると過労の可能性がある。そう言われ、京花の様子を明日見に行こうと思い、俺は帰宅した。
翌日、久しぶりに登校した。皆の様子は冷たいだろうと思ってたが、誤解が解けた様子で皆は普通通りに接してくれた。俺は、やっぱりこの学校が良いと改めて感じた。京花のことを心配する人もいて、その日は話してばかりだった。
鹿羽先生も深山先生も疲れている様子だったが、生徒たちに優しく接していた。俺は職員室に行き、鹿羽先生と深山先生に京花の状況を伝えに行った。すると、深山先生が小声で話し出した。
深山先生
「虚くんの言ってた件なんだけど、首もとに傷があった、ってことは傷を隠してる人なんじゃないかって思うんだよね。」
すると深山先生は、真島先生を指差す。
深山先生
「真島先生は、一番上のボタンも留めているんだよ」
ミチル
「確かに…でも、それだけだと証拠には」
深山先生
「まぁ、ただの憶測だから」
放課後…俺は京花がいる病室に足を運んだ。しかし、病室には京花は居なかった。近くにいた看護師さんに聴くと、「退院しましたよ」と言われた。
俺は病院を出て京花に電話をかけた。すると、病院近くのカフェに京花と1人の男が入っていくのが見えた。その様子を見た俺は、なんだかモヤモヤした。そこで気づいたのが、俺は京花のことが好き…かも。と言うことだ。
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