11 / 30
Story編
05話
しおりを挟む
「確かにわたしは3年前…あの村に住んでいた。」
深山先生は口を重くしてそう言った。
ミチル
「先生は、事件に関わってるんですか?」
深山 先生
「あぁ、当時私は19歳。大学に通いながらも家で母の介護をしていた頃、庭で騒いでる生徒たちを見つけた。そこで私は村長に相談した。」
ミチル
「その村長は何と言いましたか?」
深山 先生
「私に任せなさい。そう言って生徒たちを何処かへ案内した。」
ミチル
「心当たりは?」
深山 先生
「…幽霊トンネルかな?」
ミチル
「幽霊トンネル?」
俺は、そこで京花と村を散策してる時に見た暗いトンネルを思い出した。
ミチル
「あの中に生徒たちが居るかも知れないんですね?」
深山 先生
「あぁ、」
ミチル
「とりあえず、先生にも来てもらいます」
深山 先生
「いや、私にも仕事があって」
ミチル
「仕事?こっちは人の命が懸かってるんですよ!」
俺が職員室でそう怒鳴ると、
????
「今日の分は私が授業を引き受けますよ、」
深山 先生
「きょ、教頭?」
教頭先生
「先生の授業は古典でしたよね?大丈夫です!僕が引き受けますよ、」
深山 先生
「あ、ありがとうございます。」
そうして、俺、京花、鹿羽先生、そして深山先生の4人で、あの村へと車で向かった。
村を散策すると、トンネルを見つけ、スマホのライトで照らしながら、そのトンネルの奥へと進んでいった。
ミチル
「この中に、生徒たちがいるんですよね?」
深山 先生
「確証はないが、ここにいる可能性は十分にある」
ミチル
「先生も、生徒の命、助けたくなってきました?」
深山 先生
「勘違いするな!俺は仕方なく、」
ミチル
「ツンデレかよ」
鹿羽 先生
「南原さん?大丈夫ですか?」
キョウカ
「…あ、はい。大丈夫です。」
ミチル
「お前、さっきから何も話してないじゃん」
キョウカ
「ちょっと、怖くなっちゃって。」
ミチル
「…そうか。だったら引き返す?」
鹿羽 先生
「私が南原さんを入り口まで届けます。」
ミチル
「分かりました。できたら側に居てあげてください。」
鹿羽 先生
「はい。」
そうして俺と深山先生は幽霊トンネルの奥へと進み続けた。しばらく歩き続けていると光が見えた。その光は、希望のように見えた。それと同時に、心なしか不吉な予感がよぎった。
トンネルを出た景色は緑の芝に青い空。そしてその芝に仰向けになっている制服を腕まくりした状態で着ている白骨化しかけている遺体を見つけた。その制服は僕らと同じ制服だった。そして、その遺体の側には眼鏡が落ちていた。
深山 先生
「嘘だろ…」
ミチル
「そんな…」
俺は、その場で崩れ落ちた。折角、解決したと思ったのに、また事件は振り出しに戻った。深山先生は僕の背中を擦り、こう言った。
「一回、戻ろう。この事を2人にも伝えないと…」
しかし、俺と深山先生が戻ると 2人の姿はなかった。京花と鹿羽先生が、何処かへ行ってしまったのだ。
深山先生
「まだ、そこまで遠くに行ってないはずだ。」
ミチル
「京花!どこだ!」
俺が叫ぶと、その声だけが聞こえる。それは、過去最大の絶望を味わった日だった。しばらく探していると京花を見つけた。京花は家主らしき人に運ばれ家に入っていった。
深山先生
「ここって…」
ミチル
「知ってるんですか?この場所のこと」
深山先生
「知ってるも何も、ここ、村長の自宅だ。」
ミチル
「…それってヤバイんですか?」
深山 先生
「あの村長は、普通じゃないんだよ。」
ミチル
「普通じゃない?」
深山先生
「早く助けに行こう。話はその後だ。」
俺と深山先生は、その家へと向かった。
家のチャイムを何回も押したりドアを開けようとするも鍵がかかっていて開かなかった。
ミチル
「…どうすれば」
深山 先生
「この家は、ここだけが出入り口じゃない。」
ミチル
「え?」
深山 先生
「確か…この裏に」
そう言うと深山先生は玄関がある方の裏へと向かった。そこにはドアがあり、そのドアは開いていた。
深山 先生
「ここから先は声を出すな。気づかれたら命はないと思え。」
俺は首を深く頷いた。そして、居間らしき所に行くと机の上に1枚の紙と鉛筆が置いてあった。その紙には、こう書かれてあった。
『あまたの若者どもを守るために我と妻は大いなる決断に至りき。』
ミチル
「…古文ですかね?」
深山 先生
「多くの若者たちを守るために…私と妻は大きな決断に至った。」
ミチル
「これって生徒たちと関係ありますよね?」
深山 先生
「あと、大きな決断に至ったというのも気になるな、」
ミチル
「あの白骨化しかけている遺体と関係ありますよね?」
深山 先生
「まずは南原を助けることが先だ。」
????
「お前らそこで、何しとるんや?」
居間の部屋のドアに立ってたのは1人の老人だった。
深山 先生
「…2人をどこにやった?村長さん、」
その老人は、村長だと言うことが分かった。その村長は眼鏡を外し、俺を睨み付けるようにして、こう話す。
村長
「…ソラか?」
ミチル
「ソラ?僕は充です。」
俺がそう言うと、村長は目を大きく開く。
村長
「…いや!間違いない!やっぱ この子ソラや!」
その村長の顔から喜びを感じられた
ミチル
「ソラ?一体何者なんだ?僕に似てるって…」
深山先生は口を重くしてそう言った。
ミチル
「先生は、事件に関わってるんですか?」
深山 先生
「あぁ、当時私は19歳。大学に通いながらも家で母の介護をしていた頃、庭で騒いでる生徒たちを見つけた。そこで私は村長に相談した。」
ミチル
「その村長は何と言いましたか?」
深山 先生
「私に任せなさい。そう言って生徒たちを何処かへ案内した。」
ミチル
「心当たりは?」
深山 先生
「…幽霊トンネルかな?」
ミチル
「幽霊トンネル?」
俺は、そこで京花と村を散策してる時に見た暗いトンネルを思い出した。
ミチル
「あの中に生徒たちが居るかも知れないんですね?」
深山 先生
「あぁ、」
ミチル
「とりあえず、先生にも来てもらいます」
深山 先生
「いや、私にも仕事があって」
ミチル
「仕事?こっちは人の命が懸かってるんですよ!」
俺が職員室でそう怒鳴ると、
????
「今日の分は私が授業を引き受けますよ、」
深山 先生
「きょ、教頭?」
教頭先生
「先生の授業は古典でしたよね?大丈夫です!僕が引き受けますよ、」
深山 先生
「あ、ありがとうございます。」
そうして、俺、京花、鹿羽先生、そして深山先生の4人で、あの村へと車で向かった。
村を散策すると、トンネルを見つけ、スマホのライトで照らしながら、そのトンネルの奥へと進んでいった。
ミチル
「この中に、生徒たちがいるんですよね?」
深山 先生
「確証はないが、ここにいる可能性は十分にある」
ミチル
「先生も、生徒の命、助けたくなってきました?」
深山 先生
「勘違いするな!俺は仕方なく、」
ミチル
「ツンデレかよ」
鹿羽 先生
「南原さん?大丈夫ですか?」
キョウカ
「…あ、はい。大丈夫です。」
ミチル
「お前、さっきから何も話してないじゃん」
キョウカ
「ちょっと、怖くなっちゃって。」
ミチル
「…そうか。だったら引き返す?」
鹿羽 先生
「私が南原さんを入り口まで届けます。」
ミチル
「分かりました。できたら側に居てあげてください。」
鹿羽 先生
「はい。」
そうして俺と深山先生は幽霊トンネルの奥へと進み続けた。しばらく歩き続けていると光が見えた。その光は、希望のように見えた。それと同時に、心なしか不吉な予感がよぎった。
トンネルを出た景色は緑の芝に青い空。そしてその芝に仰向けになっている制服を腕まくりした状態で着ている白骨化しかけている遺体を見つけた。その制服は僕らと同じ制服だった。そして、その遺体の側には眼鏡が落ちていた。
深山 先生
「嘘だろ…」
ミチル
「そんな…」
俺は、その場で崩れ落ちた。折角、解決したと思ったのに、また事件は振り出しに戻った。深山先生は僕の背中を擦り、こう言った。
「一回、戻ろう。この事を2人にも伝えないと…」
しかし、俺と深山先生が戻ると 2人の姿はなかった。京花と鹿羽先生が、何処かへ行ってしまったのだ。
深山先生
「まだ、そこまで遠くに行ってないはずだ。」
ミチル
「京花!どこだ!」
俺が叫ぶと、その声だけが聞こえる。それは、過去最大の絶望を味わった日だった。しばらく探していると京花を見つけた。京花は家主らしき人に運ばれ家に入っていった。
深山先生
「ここって…」
ミチル
「知ってるんですか?この場所のこと」
深山先生
「知ってるも何も、ここ、村長の自宅だ。」
ミチル
「…それってヤバイんですか?」
深山 先生
「あの村長は、普通じゃないんだよ。」
ミチル
「普通じゃない?」
深山先生
「早く助けに行こう。話はその後だ。」
俺と深山先生は、その家へと向かった。
家のチャイムを何回も押したりドアを開けようとするも鍵がかかっていて開かなかった。
ミチル
「…どうすれば」
深山 先生
「この家は、ここだけが出入り口じゃない。」
ミチル
「え?」
深山 先生
「確か…この裏に」
そう言うと深山先生は玄関がある方の裏へと向かった。そこにはドアがあり、そのドアは開いていた。
深山 先生
「ここから先は声を出すな。気づかれたら命はないと思え。」
俺は首を深く頷いた。そして、居間らしき所に行くと机の上に1枚の紙と鉛筆が置いてあった。その紙には、こう書かれてあった。
『あまたの若者どもを守るために我と妻は大いなる決断に至りき。』
ミチル
「…古文ですかね?」
深山 先生
「多くの若者たちを守るために…私と妻は大きな決断に至った。」
ミチル
「これって生徒たちと関係ありますよね?」
深山 先生
「あと、大きな決断に至ったというのも気になるな、」
ミチル
「あの白骨化しかけている遺体と関係ありますよね?」
深山 先生
「まずは南原を助けることが先だ。」
????
「お前らそこで、何しとるんや?」
居間の部屋のドアに立ってたのは1人の老人だった。
深山 先生
「…2人をどこにやった?村長さん、」
その老人は、村長だと言うことが分かった。その村長は眼鏡を外し、俺を睨み付けるようにして、こう話す。
村長
「…ソラか?」
ミチル
「ソラ?僕は充です。」
俺がそう言うと、村長は目を大きく開く。
村長
「…いや!間違いない!やっぱ この子ソラや!」
その村長の顔から喜びを感じられた
ミチル
「ソラ?一体何者なんだ?僕に似てるって…」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
四次元残響の檻(おり)
葉羽
ミステリー
音響学の権威である変わり者の学者、阿座河燐太郎(あざかわ りんたろう)博士が、古びた洋館を改装した音響研究所の地下実験室で謎の死を遂げた。密室状態の実験室から博士の身体は消失し、物証は一切残されていない。警察は超常現象として捜査を打ち切ろうとするが、事件の報を聞きつけた神藤葉羽は、そこに論理的なトリックが隠されていると確信する。葉羽は、幼馴染の望月彩由美と共に、奇妙な音響装置が残された地下実験室を訪れる。そこで葉羽は、博士が四次元空間と共鳴現象を利用した前代未聞の殺人トリックを仕掛けた可能性に気づく。しかし、謎を解き明かそうとする葉羽と彩由美の周囲で、不可解な現象が次々と発生し、二人は見えない恐怖に追い詰められていく。四次元残響が引き起こす恐怖と、天才高校生・葉羽の推理が交錯する中、事件は想像を絶する結末へと向かっていく。
咎人の為のカタルシス
七海美桜
ミステリー
『アナグラム』に登場する人物の、短編ミステリー作品集です。短い謎解きのお話ですが、話によりセンシティブな内容を含む場合があります。閲覧にはお気を付けください。普段は脇役の笹部や篠原が、または他のキャラが何か小さな事件に巡り合います。
表紙画像:れきとり様(pixiv)
各話表紙イラスト:カリカリ様、ピツラミ様(背景・pixiv)、回答編:紫喜様(pixiv)
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる